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国務大臣(
麻生太郎君) 御
指摘のように、
日中間におきまして
外相会合というのは、これはAPECとか
ASEANプラス3等々で
中国、
日本、
韓国と席が並んでおりますんで、話を全然していないというわけじゃないんであって、隣にいてちょこちょこ英語もできますんでそこそこ
会談ができていることはもう全く問題ないんですが、いわゆる
バイで正式にというのは昨年の十月以来だと思いますんで、約一年という、一年弱ということになろうと存じます。少なくともこれまでの
会談と違って、とげとげしくぎすぎすしたものでなかったことは確かです。
日中間では、
世界で最も重要な二
国関係の
一つとして重視する、また
経済、
科学技術等々、
安全保障、あらゆる
分野で
交流を一層深めていくことで
一致しておりますし、特に、高校生二百人の
青少年交流、この間お世話になりましたけれ
ども、既に二百人、ショートステイが終わって帰国しておりますが、今度は
中国側で、それを
自国の方でやりたいということを向こうが言っておりましたんで、来年の
国交正常化三十五周年に向けた
文化交流の
重要性についても
議論をいたしております。
また、東シナ海の資源開発問題などにつきましても、
協力の海にするとの
共通認識を再確認して、これ、
不測の
事態が起きる
可能性もなきにしもあらずですので、
局長級の
会議をこれ早急に開くようにして、
不測の
事態に
対応する等のメカニズムの設置というものの
必要性についても
一致をいたしております。
また、かれこれ一年間、
日中安保対話を開いておりませんので、これを
年内早期に実施するということもあれをいたしております。
先ほど申し上げましたように、
日中外相会談は昨年の五月以来だと思いますんで、その
意味におきましては約一年
ぶりということになろうと思いますが、どうして変わったのかと言われれば、今年三月三十一日、
日中友好七
団体との
会談、
会合のときに、
胡錦濤主席の述べた演説というのがございます。抜粋ですけれ
ども、何回か読ませてもらいましたけれ
ども、あの中に
答えがあると存じます。
何となくこっちに対して
靖国の話ばかりが
日本のマスコミによっては一部しか報道されておりませんけれ
ども、全体の三分の二ぐらいは、日中は和すれば
双方に
利益をもたらし、争えば
双方の
利益を損なうこととなる、日中の
友好協力関係の
発展は、
両国国民の根本的な
利益に合致し、
アジア及び
世界の平和、安定、
発展にも重要な貢献をする等々、これ、ざあっと書いてありますんで、この文章を引用して、少なくともこういった話をおたくの一番偉いのが言うとるわけだから、少なくとも
日中関係については、少なくとも
外務大臣レベルにおいては、上は話が合わないと言ったってこっちは別に会わない必要はないんであって、少なくとも
カタールの
ドーハまで来なきゃ会えないなんというのはおかしいんじゃないかと。こっちはいつでも会うと言うておるんですから、少し
お互いにもっと近くで会ったらどうですという話をして、げらげら笑いながらにこにこ、
お互い時間も無駄だし、金も掛かるし、もうちょっと近くでやったらどうというような調子で話ができるようなところまでは行けたと思っておりますんで、前向きな見方になりつつあるのかなと思っております。
以上です。