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2006-02-03 第164回国会 参議院 外交防衛委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十八年二月三日(金曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員氏名     委員長         舛添 要一君     理 事         浅野 勝人君     理 事         山本 一太君     理 事         榛葉賀津也君     理 事         柳田  稔君                 愛知 治郎君                 岡田 直樹君                 金田 勝年君                 川口 順子君                 小泉 昭男君                 櫻井  新君                 福島啓史郎君                 浅尾慶一郎君                 犬塚 直史君                 今泉  昭君                 佐藤 道夫君                 白  眞勲君                 高野 博師君                 遠山 清彦君                 緒方 靖夫君                 大田 昌秀君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         舛添 要一君     理 事                 浅野 勝人君                 山本 一太君                 榛葉賀津也君                 柳田  稔君                 高野 博師君     委 員                 愛知 治郎君                 岡田 直樹君                 金田 勝年君                 川口 順子君                 小泉 昭男君                 櫻井  新君                 福島啓史郎君                 浅尾慶一郎君                 犬塚 直史君                 今泉  昭君                 佐藤 道夫君                 白  眞勲君                 遠山 清彦君                 緒方 靖夫君                 大田 昌秀君    国務大臣        国務大臣        (防衛庁長官)  額賀福志郎君    副大臣        防衛庁長官   木村 太郎君        財務副大臣    赤羽 一嘉君    大臣政務官        防衛庁長官政務        官        愛知 治郎君    事務局側        常任委員会専門        員        泊  秀行君    政府参考人        公正取引委員会        事務総局総括審        議官       和泉澤 衞君        公正取引委員会        事務総局審査局        長        松山 隆英君        防衛庁防衛参事        官        小島 康壽君        防衛庁防衛局長  大古 和雄君        防衛庁運用局長  山崎信之郎君        防衛施設庁長官  北原 巖男君        防衛施設庁総務        部長       地引 良幸君        防衛施設庁建設        部長       山内 正和君    説明員        会計検査院事務        総局次長     石野 秀世君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○国政調査に関する件 ○政府参考人出席要求に関する件 ○外交防衛等に関する調査  (防衛施設庁入札談合事案等に関する件)     ─────────────
  2. 舛添要一

    委員長舛添要一君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  議事に先立ちまして、この際、一言ごあいさつ申し上げます。  昨年十一月一日の本会議におきまして、外交防衛委員長選任されました舛添要一でございます。  委員皆様方の御指導、御協力を賜りまして、本委員会の公正かつ円満な運営に努めてまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────
  3. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 委員異動について御報告いたします。  昨日までに、林芳正君、澤雄二君、荒木清寛君、谷川秀善君、山谷えり子君及び三浦一水君が委員を辞任され、その補欠として私、舛添要一遠山清彦君、高野博師君、小泉昭男君、金田勝年君及び川口順子君がそれぞれ選任されました。     ─────────────
  4. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事高野博師君を指名いたします。     ─────────────
  6. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、外交防衛等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  8. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 政府参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として公正取引委員会事務総局総括審議官和泉澤衞君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  10. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 外交防衛等に関する調査のうち、防衛施設庁入札談合事案等に関する件を議題といたします。  まず、政府から報告を聴取いたします。額賀防衛庁長官
  11. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 防衛庁長官として、最近起こりました防衛施設庁における入札談合事件につきまして、私の考え方をまず述べさせていただきたい、経過についても御報告をさせていただきたいというふうに思っております。  去る一月三十日、競売入札妨害容疑防衛施設庁河野技術審議官松田総務部施設調査官らが東京地方検察庁逮捕をされ、翌三十一日、同容疑により、防衛施設庁本庁及び東京防衛施設局捜査を受けた事件につきまして御報告をいたします。  まず、被疑事実でございますけれども平成十六年十一月及び平成十七年三月当時、河野防衛施設庁技術審議官、当時、同庁建設部長在職松田同庁総務部施設調査官、当時、同庁建設部建設企画課長在職、及び生沢前防衛施設庁技術審議官、当時、同職に在職の三名は、大気社、新菱冷熱工業及び三機工業の各営業担当者と共謀の上、平成十六年度に発注いたしました自衛隊中央病院における空調工事に係る一般競争入札二件、防衛庁市ケ谷庁舎における空調工事に係る指名競争入札一件の三件に関し、公正な価格を害する目的で特定の建設共同企業体に落札させるための談合を行ったものでございます。  私といたしましては、防衛施設庁建設業務に従事する幹部職員逮捕をされ、また防衛施設庁捜査を受けたことは、防衛庁に対する国民の信頼を著しく裏切るものであり、誠にざんきに堪えません。  本事件は、防衛施設庁の沿革及び建設業務に従事する職員の独自の人事管理等背景として、防衛施設庁平成十年の防衛調達に係る不祥事の教訓反省を自らの問題として消化していなかったこと及び防衛施設庁幹部職員による法令遵守義務の重大な違反を示すものであると言わざるを得ません。  以上を踏まえまして、私は、かかる事態を厳粛に受け止め、行政上、組織上の問題点を洗い出し、国民の目線でいささかの疑惑の目で見られることがないように、防衛施設庁解体する中で新しい出発をすることが急務であると考えております。  また、司法当局捜査に対しましては、今後とも全面的に協力をし、一日も早く事件全容が解明されることを強く望んでおるところでございます。  防衛庁といたしましては、本事件を受け、去る一月三十一日、事実関係徹底究明を図るため、北原防衛施設庁長官委員長とする防衛施設庁入札談合等に係る事案に対する調査委員会防衛施設庁に設置するとともに、抜本的な再発防止策を検討するため、木村防衛庁長官委員長とする防衛施設庁入札談合等再発防止に係る抜本的対策に関する検討会防衛庁に設置し、それぞれが同日から活動を開始したところでございます。  最後になりましたけれども、私としては、国民に信頼される政策官庁としての防衛庁の新しい体制をつくり上げることが自分に与えられた使命と考えております。本委員会舛添委員長を始めとする委員皆様の一層の御指導、御鞭撻をお願い申し上げて、私からの報告とさせていただきます。
  12. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 以上で報告の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  13. 浅野勝人

    浅野勝人君 去年の臨時国会最後委員会で、大麻事件黒星続きの中で防衛施設庁の善戦が目立っているんです、在日米軍施設と区域の返還にかなりの成果を上げており、交渉中の佐世保の一部返還が実現しますと、今年になってから六十ヘクタール余りの返還が決まりますと発言しながら、実は経験則から褒めると危ないという警報が頭の中で鳴ってた。案の定、大激震に見舞われました。  防衛施設庁は四部から成ると承知しておりますけれども、各部の所掌事務をごく簡潔に説明してください。
  14. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 御答弁に先立ちまして、一言国民皆様また参議院外交防衛委員会皆様に、このような大変な事態を生起いたしまして、防衛施設庁長官として本当に申し訳なく、心からおわびを申し上げます。  ただいまの御質問にお答えさせていただきますが、現在防衛施設庁は、先生がおっしゃいましたように、本庁総務部施設部建設部業務部の四部から成っております。  本庁は約五百五十名、これに八局、全国に北海道の札幌から沖縄まで八局ございまして、それが約二千五百五十名ほど、トータル三千百名で、私どもに与えられました2プラス2に盛り込まれました共同文書につきまして、各理解を求める等の今作業を懸命にやっているところでございます。  私ども仕事といたしましては、今申し上げたようなこと、並びに自衛隊在日米軍が使用いたします土地などの購入ですとか買入れですとか、あるいはいろいろ、基地はやはり迷惑施設でございます。それに伴いまして、周辺住民皆さんの生活を安定するために、また福祉を向上するためにどうしたらいいかといったことで、市町村等が行われます公共施設等整備事業に対する助成などをやっているところでございます。  さらに、最近いろいろその在日米軍による事件、事故も起きておりますが、そうしたものに対する被害者皆さん等に対します損害の賠償、あるいは自衛隊在日米軍が使用いたします全国各地防衛施設建設、さらには現在およそ二万五千人の駐留従業員の方がいらっしゃいますが、そうした方々の雇用あるいはそうした方々労務管理などを担当しているところでございます。
  15. 浅野勝人

    浅野勝人君 今回の事案は、防衛施設建設工事を所掌している建設部で起きた組織ぐるみ官製談合事件の様相を見せています。既に容疑対象になっているもののほか、例えば岩国佐世保土木建設工事建設部の所管でしょうが、例えば在沖米海軍病院を移転するため新たに病院建設するのは、施設部仕事ですか、建設部仕事ですか。
  16. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) ただいま御質問をいただきました岩国並びに在沖の両二件につきまして、これを建設するのはひとえに建設部仕事でございます。
  17. 浅野勝人

    浅野勝人君 建設部は、建設本部という独立した組織で発足した役所としての生い立ちからも、内局はおろか、他の部門との人事交流を拒んで技官グループで固めた聖域になっていました。それを許してきた反省は、長官、ありませんか。
  18. 舛添要一

  19. 浅野勝人

    浅野勝人君 二人とも長官ですな。防衛庁長官
  20. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 額賀防衛庁長官。失礼しました。
  21. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 八年前に調達本部事件というのがありまして、これは自衛隊の装備を調達する役割でありましたけれども、そのときに言ってみれば業者の水増し請求事件が起こりまして、国民あるいは国家に大きな損失を与えたという背任事件がありました。その際に、チェック体制人事交流、それから仕事透明性等々を考えて調達本部解体をして、そのチェック体制原価計算部門内局に、契約部門契約本部にというふうに分けて仕事をしました。それだけに、施設庁においても、そういう教訓は踏まえてしっかりと透明性を守り、そして法的なルールに沿った仕事がなされていくものと思っておりましたけれども、今度の事件は正に国民を裏切るような形になって誠にざんきに堪えない次第であります。  これは今、浅野委員がおっしゃるように、これまでの占領軍時代特別調達庁、それから今おっしゃるように人事の停滞、あるいは技術グループですべてを囲い込んでおったということ、そういうことが今日の事件温床になっておったものと思っております。しかも、なおかつ人事採用ですね、防衛庁のⅠ種の採用は本当に防衛庁事務レベルだけでございました。あとは全部分割されておりまして、技術施設庁でございます。それから、共済年金等々についても施設庁施設庁で機能しておりまして、これが本庁と統合されたのはついこの間のことでございます。そういう意味では、全く治外法権的な存在であったと。  そういうところに今度の事件を生む温床があったというふうに一つの原因として私は受け取っておりますので、組織の在り方をどうするか、解体をした上で考えていくことが正しいのではないかというふうに思っております。
  22. 浅野勝人

    浅野勝人君 自衛隊法に基づき、長官の承認を得て防衛施設庁契約関係にある企業又は契約関係にあった企業に再就職した人は何社何人ですか。それから併せて、退職者平均年齢は、内局施設庁、各幕、それぞれ何歳ですか。
  23. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) ただいま御質問をいただきました最初の御質問についてでございますが、平成十六年四月一日から平成十七年十一月三十日までの間に退職いたしました一佐の(二)、又は行(一)十級相当職以上の隊員、これはいわゆる本庁課長相当以上の者でございますが、それらの隊員で、同期間内に我が防衛施設庁契約関係にある又はあった企業へ再就職いたした者は、九社二十二名でございます。  なお、その九社につきまして、内訳を申し上げさしていただきますが、株式会社東芝が二名、それから株式会社日立製作所が三名、三菱電機株式会社が五名、石川島播磨重工業株式会社が二名、川崎重工業株式会社が四名、株式会社東洋電設が一名、株式会社大本組一名、それから三菱重工業株式会社三名、三菱商事株式会社一名の九社二十二名でございます。  それから、二番目の御質問でございますが、防衛庁の、まず防衛庁施設庁を除きます事務職員平均退職年齢でございますが、平成十六年度退職をいたした、定年退職を除きまして、勧奨退職者平均退職年齢は五十八・四歳でございます。それから防衛施設庁でございますが、防衛施設庁事務官等の同じく十六年度退職者のうち、勧奨退職者平均退職年齢は五十七・八歳でございます。またそのうち、先ほど大臣からもお話がございましたが、建設部につきまして、建設部出身技官平均年齢は五十六・四歳ということで、比較しますと大変若くなっているところであります。  それから最後に、自衛官任期制自衛官を除きます退職年齢についてでございますが、御承知のように、自衛隊はその任務の性格上、組織を常に精強な状態に維持する必要がございます。そのために若年定年制を取っておりまして、それぞれの階級ごとに、職務に必要とされる知識、経験あるいは体力などを考慮いたしまして、御承知のように定年が定められております。具体的に申しますと、将及び将補は六十歳、一佐は五十六歳となっておりまして、二佐及び三佐は五十五歳、一尉から一曹までは五十四歳、二曹及び三曹は五十三歳とされているところでございます。
  24. 浅野勝人

    浅野勝人君 再就職、いわゆる天下り実態メスを入れることが再発防止の重要な側面だと考えます。天下り先を確保するために談合をして工事を発注すると、工事を配分発注して天下り先を確保するという悪循環を断ち切る必要が極めて重要だと存じます。  同時に、さはさりながら、今の六十歳、ほかの省庁は六十歳退職という実態から見ますと、早い人で五十三歳、五十代前半で退職の時期を迎えると。共済年金の支給が六十五歳だという、各省庁の中で独特の防衛庁自衛隊は事情を抱えている中で、しゃにむにめったやたらに再就職を禁止してしまえばいいというものでもないでしょうし、そこのところのメスの入れ方、切り込み方が大変難しいが、しかしやらなきゃいかぬということだろうと存じます。長官、どうお考えですか。
  25. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 浅野委員の御指摘のとおり、今度の事件背景には、本来、全国民を公平にいいサービスをしなければならないという公務員皆さん方が、幹部皆さん方が、自らの保身的、あるいは自らの再就職のために一部の経済界、一部の業界の人の利益を守るというふうなことになっていったのでは、これは公務員としてあるべき行為ではありません。したがって、これは法的な違反でありますから、断じて、事実関係を究明していくことがまず先決であるというふうに思っております。その上に立って、先ほど申し上げましたように、どういう形でこういう行政上あるいは組織上の矛盾点が、問題点が出てきたのか、そういうことをまず施設庁の中で北原長官中心にして、総務部とか様々な業務部もあるけれども建設部中心メスを入れていくことによって、この問題点をえぐり出して対応策をひとつ考えることが大事であると。  そして、こういうことが起こらないように、木村長官の下で再発防止検討委員会をつくらしておりますけれども、これは今委員指摘のとおり、定年制の問題とかあるいは再就職の問題について、これまで施設庁施設庁あるいは陸海空陸海空、そういうようにそれぞれ分散をして各機関が考えておったのを、やっぱり防衛庁として一本化をして、全体のことを透明性を持ってしっかりと考えていくシステムを考えていく必要があるのではないかというふうに思っております。そのためにもこの組織の改編が必要であると。組織解体をして、全体的に透明性チェック体制が働き、そして懸案である定年制だとかそういう再就職の問題について、経済合理性、あるいは国民の納得ができるような形、あるいは公務員とのバランス一般公務員とのバランス、あるいは自衛隊として国を守る、そういう大きな役割を担う自衛隊に対してきっちりと応募者が生まれてくるような形、そういうことも踏まえてつくり上げていかなければならないというふうに思います。
  26. 浅野勝人

    浅野勝人君 もう一つ側面ですけれどもね、OBの受入れ人数や年収などの待遇ぶりを点数にして、持ち点を基準配分表を作って、それに基づいて工事を発注すると。これでは、そののりを越えているどころか、よくまあ今まで捕まらなかったもんだと思います。契約行為を透明かつ公正にさせる手だてを、それはもうそのこと自体、もう急務です。もう既に遅いくらい。長官、どうされます。
  27. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 当然今、浅野委員のおっしゃるとおり、この問題についてはチェック体制が必要であると思います。つまり、予定価格を作る積算根拠、それから営業、渉外、契約をする部門、これをきちっと分割をして、そして相互牽制が働くような形の中でまず仕組みを変えていかなければならないということが一つあると思います。もちろんその前に、公務員としてのモラル、意識改革がなされるのは当然のことであると思っております。  元々、建設分野においては、これは国土交通省積算基準というのがあるわけですから、それに基づいて根拠がまあ積み上げられていくものと思っておりますけれども重電関係の場合はほとんどそういう積算能力がなくて、業界皆さん方からむしろデータをもらってその予定価格を作り上げているという実態でありますから、そういう能力をどうやって高めていくかということと、チェック体制をどういうふうにしていくかということ等についても、この再発防止検討委員会国会先生方や多くの第三者の皆さん方の意見を取り上げながら早急に結論を出していきたい。  それから、残る、恐らく十七年度の執行予算も若干残っているんだろうと思いますけれども、そういうところについて厳格なその透明性を持った形で発注をしていかなければならないというふうに思います。
  28. 浅野勝人

    浅野勝人君 たまたま外局を統合して防衛省に昇格させるという考え方が、まあ、議論の対象になっている折でもあり、これをきっかけに長官のおっしゃる防衛施設庁解体統合案を私も支持します。  この国会に提出して、来年、統合しますか。
  29. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今、仕事を始めたところでありますから、加速させて来年の概算要求に間に合うように作業がしたいというふうに思っております。
  30. 浅野勝人

    浅野勝人君 翻訳すると、来年の通常国会に法案を出して十九年度にはこれを統合すると、こういう理解、そうおっしゃったわけですね。
  31. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) そういう計画で作業を進めたいというふうに思います。
  32. 浅野勝人

    浅野勝人君 終わります。
  33. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。  今の長官の御答弁、いろいろ伺わしていただきました。その中で、まず本件の事実について、報道は少し出ておりますが、実際のこちらのペーパーの方には自衛隊中央病院あるいは市ケ谷庁舎ということは書いてありますが、そのほかのところ、つまり岩国基地瑞慶覧基地についてどのような事実関係を現在把握しているか、その点について伺いたいと思います。
  34. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今の浅尾委員の御指摘の点でございますけれども、そういう報道が連日なされていることについては承知をしております。しかし、今捜査も進展中であるし、これについて我々が今全部把握しているわけではありません。したがって、私どもは、この捜査が我々も全面協力をする中で一日でも早く全容が解明されていくことが望ましいと思っております。その上に立って、今おっしゃるような岩国の問題とかキャンプ瑞慶覧の問題について事実関係を把握していきたいというふうに思っております。  我々も、先ほど言いましたように、施設庁調査委員会、そして再発防止のための検討委員会防衛庁全体として設けておりますけれども捜査妨害にならない範囲でこの事実関係の把握と防止策を考えていくという形で、今我々が取り組んでいるところでございます。
  35. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 別の角度から今のことを伺いますが、本件は構造的な問題だというふうに認識されているかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。
  36. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 先ほど来、私も話しましたけれども、八年前の調達事件、そして今度の施設庁事件、で、施設庁の場合はその施設庁占領軍時代からの生い立ち、あるいは防衛庁のそういう組織上の、まあそれぞれが、機関が分離しているような形で運営されているものですから人事交流がない、閉鎖的な体質が温存されてきた、そういう意味では構造的な要因を含んでいるというふうに思っております。
  37. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 構造的な要因を含んでいると私も思っております。そういう意味で、その捜査妨害をしないというのはもう当然のことでありますけれども岩国、瑞慶覧についても、あるいはそのほかについても、是非積極的に世の中の信頼を得るために防衛庁としてどういうことがあったのかということを調べていただきたいと思いますが、その決意を伺いたいと思います。
  38. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 私も、再び防衛庁がこういう不祥事を起こしたことについて、かつて調達本部解体して防衛庁内部の意識改革、それからチェック体制等々を築いて防衛庁の再出発をさせた者として、防衛庁施設庁中心とするその今日までの在り方に怒りを覚えております。したがって、私は今、今度再び施設庁の問題について、解体をし再びこういうことが起こることがないようにすると同時に、事実関係を明らかにして国民の前にさらけ出していくことが新しい出発の前提であると思っていますから、浅尾先生の言うとおり対応していきたいというふうに思います。
  39. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 先ほど、浅野委員の御質問の中でも配分表という話がありました。配分表があるというのは、私はかなりこれは構造的なところもあるんだろうなと思いますが、長官施設庁解体して防衛庁本庁に吸収するということをおっしゃっております。私は、むしろそれだけでは不十分ではないかなと。つまりは、建設をする主体と先ほど来おっしゃっていますが、そして防衛庁、特に自衛隊の場合は早期若年定年制という課題を抱えておりますからその人事という問題もありますが、そこを分けなくてはいけないだろうなと思っております。  そういう意味でいうと、本当は防衛施設庁が現在建設しているもの、後ほどその施設技術協会についても詳しく質問させていただきますが、その中身は、発注は国土交通省に移すといったような、思い切った防衛庁と切り離すといったような対応が必要なんじゃないかなと思いますが、その点について所見は、あれば伺いたいと思います。
  40. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 防衛庁施設庁の公共工事というか仕事は、米軍基地それから日本の基地の周辺対策等々に関連した事業でございますけれども、そういう特別な視点という点から見るところもあるわけでございますので、私は、まず公共工事的なものについてしっかりとチェック体制が行われていく必要があるということ、それから、契約本部で、かつての調達本部契約本部になっておりますけれども防衛庁の内部でそういう調達本部の原価計算、コスト計算、積算根拠、そういう能力をやっぱりきちっと高めていく作業が必要なのではないのか。それによって、きっちりとそのチェック体制が生まれてくる、そういうことを一つの改革の目標にしたいというふうに思っております。  今、浅尾先生のおっしゃられた事業、国交省との合体をしてやったらどうだという御意見の御提言でございますけれども、そういうことがこの防衛庁仕事を推進していく上でプラスになるのかマイナスになるのか率直に受け取って、今後いろいろ協議をしていきたいというふうに思います。
  41. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 後ほどの、防衛施設技術協会が行っておりますことの中で、かなり国土交通省の方に切り離しても大丈夫なんではないかなという気がしなくもないんで、その点は申し述べさせていただきたいと思います。  そこで、自衛隊法の六十二条で、自衛隊あるいは防衛庁職員は一般職の国家公務員では御案内のとおりありませんから、自衛隊法でもって天下りを禁ずる期間というものが定められておりますが、この二年間という期間、一般職を踏襲していると思いますが、まずこの長さでいいかどうか、そして同時に、そもそもそこに抜け穴があるんではないか、その二点について伺いたいと思います。
  42. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 確かに、向こう二年間はストレートに再就職してはいけないということになっておりますけれども自衛官の場合、防衛庁長官の承認を得た場合再就職ができるという形になっております。もちろん、再就職の規制については、在職中の地位とか職権を利用して特定の営利企業に便宜を与えないようにということを前提にして考えていかなければならないわけでございます。  就職の制限期間が短いのではないか、公益法人が隊員の再就職の受皿になっているのではないかというような御指摘もあったわけでございますけれども、私は、建設省で自主規制をして五年間は再就職はしないというようなことも考えておりますので、そういうことも含めながら、今後の自衛隊防衛庁定年制だとか再就職の問題について、この再発防止検討委員会で精力的に率直に、皆さんの意見を踏まえながらあるべき姿に近づくように、あるべき姿を目指して対応策をつくっていきたいというふうに思います。
  43. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 正に今長官がおっしゃった、公益法人がトンネルになっているというところが私は問題だというふうに思っておりまして、今回逮捕されました生沢容疑者が再就職先になっております防衛施設技術協会、ここは公益法人ですからその許可の対象には一応ならないということになっております。  この防衛施設技術協会には、ちなみに、これ私の方で資料をいただいたのをこちらで読み上げさせていただきますが、職員数九十九名、役員四名ということでありますが、百三名ですが、うち防衛施設庁出身者七十七人、防衛庁出身者九人ということですから、百三人のうちの八十六人は防衛庁から移っていると。それは、二年間たったらまた違うところに行くという、言わばその二年間を通り抜けるためのトンネル公益法人ではないかと疑われても仕方がないと思いますが、今申し上げたこの八十六人の、あるいは防衛施設技術協会の平均職員、そして役員の在職年数、そしてその中で一番長い人でどれぐらいいるのかというのを、これは質問通告してありますから数字を教えていただきたいと思います。
  44. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 平成七年以降に防衛施設技術協会を退職した防衛施設庁OBに係る在職期間の平均は二年十か月であります。最長は七年となっています。
  45. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 実は、この防衛施設技術協会、どんなことをやっているのかなと思って、いろいろホームページその他から、寄附行為ですね、財団法人ですから、これを読ませていただきました。  やっていることは、防衛施設に係る建設技術、ちょっと省きまして、等、技術的事項に関する資料の収集、調査及び研究、提言、防衛施設及びその建設技術等に関する講演会、あとは、防衛施設建設技術等の調査研究についての奨励・助成及び優良企業等の表彰とかいろいろ書いてありますが、ちなみに先ほど岩国基地ということも申し上げさせていただきましたが、具体的な平成十六年度の事業というものを見てみますと、現場技術業務、これは受託業務ということになっておりますが、自衛隊の施設業務、上富良野ほか、それから米軍の施設・区域における提供施設の整備、これは三沢ほかとなっていますね。それから、沖縄におけるSACO関連事業、ここに瑞慶覧というのが出てきます。瑞慶覧ほか合わせて四十四件について、建設工事現場において技術業務を実施したというふうになっていますが、この技術業務というのは具体的にどういうものなのか、お答えいただければと思います。
  46. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 具体的に言いますと、委託業務の具体的な内容というものは、防衛施設建設工事現場における業務として、建設工事の適切かつ円滑な実施の確保を目的とした工事監督、監督官業務の支援などの建設工事技術の業務が一つ。あるいはまた、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づいて、工事現場の施工体制点検補助業務。そして、防衛施設にかかわる建設技術調査研究についてですが、これは自衛隊駐屯地等における施設計画の策定等を目的に各種施設の現況等の調査を行う施設現況調査等になっているわけでございます。  で、恐らく、実際にこのメンバーの中では、技術を持っている人たちは長年ここに滞在して仕事をやっていかないといけないという方々組織の中堅層としていると思います。
  47. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 今おっしゃった現場監督業務をやっておられるんですね。で、先ほど御答弁いただいて、この防衛施設技術協会で一番長い人七年間。その前は防衛施設庁出身。本当は現場監督と発注者がやれば済む話であって、わざわざその公益法人に移して、そこに防衛庁から、後ほど質問させていただきますが、受託費、まあ委託費になりますね、防衛庁からお金を流して、トンネル、二年間のトンネル期間が過ぎるまでそのお金でもって食べてなさいよと。本当は施設庁にいたときに施設庁の中でやってればいい仕事をそこでやってるというのは、これは脱法行為、トンネル行為と言われても仕方がないんじゃないかと思いますが、その点についてどう思われますか。
  48. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) ですから、防衛庁にかかわる公益法人についても、私は、今度のつくった再発防止検討委員会等々においてすべてこれは原点に返って調査をし、現況を洗い出していく必要があるというふうに思っております。その上に立って、その国民皆さん方に納得がしてもらえるような形しか残さないということが大事であるというふうに思っております。  まあ、言ってみればこういう、あるいは基地の問題、周辺対策等々についての仕事を補佐するような形をしているわけでございますから、そういうことについてきちっと国民から納得ができるようなことでなければならないというふうに思っております。
  49. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 私の質問は、本来、防衛施設庁が自前でやれることなんですよ。で、むしろその防衛施設庁で長年勤務してたからその防衛施設技術協会に移っても現場監督ができるということであって、それをわざわざそっちに移して、まあ数字こちらで読み上げますが、ここの施設協会、この財団法人のですね、年間の事業収入というのが約十四億ありますが、うち十三億がこれほとんど防衛庁からの委託費、十三億七千万ぐらいが委託費です。正確な数字は後でそちらの方で発表していただければと思いますが、要は十四億の収入のうちの十三億七千万は防衛施設庁からお金が行っていると。しかも、その職員の大半は防衛施設庁から行っていると。二年間、二年十か月ぐらいたつとどこかに行ってしまうと。二年十か月たった後どこに行ったのかは、防衛庁に問い合わせたらそれは分からないと言っていると。分からないはずはないんですけれども、分からないということになっている。  なぜ分からないということになっているかというと、二年十か月たつとどこか防衛庁契約関係のある企業に行っているんではないかと思われるわけですが、そこにメスを入れて、冒頭長官もおっしゃっていたその人事の問題があるというのであれば、むしろ定年を延長して、この施設協会に出す費用があればその分の費用を自前でやった方がいいんじゃないかと思いますが、その点についていかが思われますか。
  50. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 先ほども言いましたように、防衛庁にかかわる公益法人については、すべてその実態検討委員会で洗い出して、整合性が取れるように、透明性が保たれるように、いささかの、国民的な視点に立って、目線に立って、疑惑が起こることがないように、浅尾先生の御指摘も踏まえて対応していきたいというふうに思います。
  51. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 じゃ、少し細かい話を聞かしていただきますけれども、今の防衛施設技術協会で、随意契約で流れているんですね、そのすべて。その今申し上げた現場監督業務というのは、これ競争入札じゃないんです。もう随意契約なんです。随意契約で幾ら年間で防衛庁からお金が流れているか、まずその数字をお答えいただきたいと思います。
  52. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) ちょっと待ってくださいね。  防衛庁からその協会に幾ら金が流れているかという話ですね。防衛施設協会が受託した業務実績として、十六年度では十二億三千三百万、十五年度でも十二億四千万という数字になっております。
  53. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 今日、財務省お越しいただいておりますが、これ、先ほど申し上げた随意契約ということなんですが、随意契約というのはもう会計法の二十九条の三で定められていますが、まず、その随意契約というのはどういうもので、こうした場合に適切、どういう場合が望ましいのかということをお答えいただけますか。
  54. 赤羽一嘉

    ○副大臣(赤羽一嘉君) 今、浅尾先生お尋ねの、まあ一般論でよろしいでしょうか。
  55. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 もちろんです。
  56. 赤羽一嘉

    ○副大臣(赤羽一嘉君) 一般論としてお答えしますと、国が行う契約については透明性、効率性を確保することが重要であるという観点から、原則としては競争入札によるべきものであると。その中で随意契約は例外として法令上認められているものであり、その活用は各省各庁においてルールにのっとってなされる必要があるということでございます。  随意契約によるための要件といたしましては、一つ目には、契約の性質又は目的が競争を許さない場合、二つ目には、緊急の必要により競争に付することができない場合、三つ目には、競争に付することが不利と認められる場合、その三つには、随意契約によるものとされ、また四点目として、契約に係る予定価格が少額である場合など、一定の場合にも随意契約によることができることとされているところでございます。ただ、この随意契約によるための要件に該当するか否かの判断につきましては、基本的に予算の執行を行う各省各庁の責任において判断することとされているわけでございます。
  57. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 そこで、長官に伺いますが、今四類型お話がありました。これ、随意契約になっていますが、競争が許されなかったのか、現場監督ですけれども、競争が許されなかったのか、競争すると不利だったのか。まあ緊急ということはないでしょうから、そのどちらだったんでしょうか。
  58. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 防衛庁防衛施設建設にかかわる効率的な実施を図る観点から、建設工事現場における技術業務、防衛施設にかかわる建設技術調査研究の業務について外部委託を行っているわけであります。これらの業務の実施に当たっては、当庁業務に精通をし、防衛施設建設に関する各種分野に高度の専門技術を有し、防衛施設の運用等にも精通している防衛施設建設基地周辺対策にかかわる問題について十分分かっていることが必要であるということですね。
  59. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 長官に申し上げますが、今、財務副大臣がお答えいただいた四つの類型のどれに当たるか、答えてください。
  60. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今言ったような仕事をしていかなければならないわけですから、今のところ防衛庁以外ではこの協会しかそういう能力を持っているところがないということなんですね。
  61. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 そうすると、今の四つの類型のどれに当たりますか、会計法で定める。
  62. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 会計法第二十九条の三第四項の規定により、随意契約によってこれらの業務を委託していると。
  63. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 ですから、もう一度、先ほどおっしゃった四つの類型のうちのどれに当たるか、お答えいただきたいと思います。
  64. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 一言御注意申し上げます。  この際、政府に申し上げます。答弁質疑者の趣旨を体し簡潔かつ明瞭に行うよう御注意申し上げます。
  65. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 契約の性質又は目的が競争を許さない場合、緊急の必要により競争に付することが──契約の性質又は目的が競争を許さない場合。
  66. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  67. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 速記を起こしてください。
  68. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 契約の性質又は目的が競争を許さない場合に該当します。
  69. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 先ほど私は質問させていただいたのは、競争を許さないというのは、恐らくその防衛施設庁にいた人が、まあ百歩譲って、基地建設はいろんな機密もあるということで競争を許さないという多分答弁になるんだと思いますが、だとすれば、むしろその財団法人でやるよりも本体でやるべきだと思いますが、その点について、競争を許さないとおっしゃったんですから、どちらかその、それでも引き続きここでやる理由がどういうところにあるのかも含めてお答えいただきたいと思います。
  70. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) これは、先ほども言いましたように、再発防止検討委員会においてこの公益法人の在り方を全面的に考え直し洗い出していきたいと。その一環としてこの問題に取り組んでいきたい、浅尾先生の御指摘も傾聴しながら対応していきたいというふうに思います。
  71. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 繰り返しの質問になりますけれども、競争が許されない状況だというふうにお答えになられました。そうすると、選択肢は、ここを使うのか、あるいは防衛施設庁、あるいは解体後の防衛庁でやるか、先ほど私が提言したように国土交通省でやる、まあ国がやるかですね、国がやるか、財団法人がやるかしかないということになるわけです。  しかし、財団法人の中身を見てみると、ほとんど防衛庁からの天下りの人たちが過去の経験を使ってやっている現場監督。しかも、その二年間という期間を過ぎるとみんなどこか民間企業に行ってしまうと。だとすれば、ここを使わないで国が直接やればいいんではないかというふうなお話ですが、調べられるというふうにおっしゃっていますが、何をあと調べないと答えが出ないのか、その点をお答えいただきたいと思います。
  72. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 公益法人、防衛庁にかかわるものが幾つ、まあ二十幾つかあるわけであります。そういうものを全部洗い出していきたいという意味も込めて、そして今、浅尾先生のおっしゃることについては、今度の事件国民皆さん方が、言ってみれば再就職のための受皿的に受け取っている嫌いもあるので、そういうことがないようにしていく必要があるということと、それは防衛庁仕事に関連していることですから、防衛庁の施設、今、従来の施設庁の分野で延長線上でやっていくことがいいのか、この協会でやらせていくことがいいのかについては、御指摘の、より効率的に、しかもなおかつ透明性を持つ形をつくりたいと、そういう意味でございます。
  73. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 これ以上このお話を聞いても同じような御答弁になると思いますが、実は、ほかにも防衛庁所管の公益法人が幾つもございます。そういうものもいろいろ調べてみますと、かなり随意契約が入っているということなんですが、すべての公益法人について、今御答弁がありましたけれども、そこに防衛庁から、これ施設庁含めてというふうに理解いただきたいと思いますが、出している随意契約を、ほかに競争がないと、特殊な元々のノウハウは防衛庁が持っていたものだからというものについてはすべて洗い出して、そして、まずどういうものがあるかという資料を委員会に提出していただいた上で、その調査委員会で十分な検討をすると、二点、要望と質問がありますが、その点について決意を伺いたいと思います。
  74. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今、先ほど来言っておりますように、きちっと洗い出して、調査委員会で洗い出して、資料も提出させていただきたいというふうに思っております。
  75. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 それでは、調査委員会質問通告もさせていただいていますが、これちょっと時間がないんで飛ばして、次の、今回の職員三名容疑者となっておりますが、職員と元職員ですね、それに対する求償について伺っていきたいと思いますが、まず、この当該職員の犯罪により、国がどのくらいの損害を受けているのか、お答えいただきたいと思います。これ、公取に計算していただくのがいいのか、会計検査院か財務省かどちらでも結構ですけれども、お答え、質問通告させていただいていますんで。
  76. 和泉澤衞

    政府参考人和泉澤衞君) 公正取引委員会でございます。  お尋ねの国、地方公共団体等の発注者が談合行為によって被った損害額といったものにつきましては、一義的には当該発注機関が御検討の上適切に対応すべきことと考えております。  なお、独禁法違反のおそれに関する損害賠償、企業とか事業者に対するものにはなりますけれども、発注機関違反事業者、独禁法の違反事業者に対して提起する訴訟におきましては、その違反行為がなければ存在したであろうという落札額、これを想定いたしまして、これと実際の落札価格の差額、これを基に当該違反事業者に対して損害賠償等を請求する例というものが多いものと承知しております。
  77. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 ちなみに、防衛庁に伺いますが、防衛庁施設庁も含めた発注工事平均落札率はどれぐらいですか。
  78. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) これは、防衛庁全体の話ですか。
  79. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 全体の平均値で結構です。今手元にある数字、中身を読んでいただければ結構ですけれども
  80. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) そうですね、日本国内に所在するすべての米軍基地について防衛施設庁が発注している建設工事の主なものを挙げると、岩国飛行場の滑走路移設工事とか、佐世保港湾施設の岸壁整備工事キャンプ瑞慶覧の住宅建設工事などです。  過去三年間における建設工事平均落札率は九六・二%、そのうち落札率が一のものは五十四件であります。過去三年間の建設工事というのは千六十八件であります。それの平均が九六・二%ということになっております。
  81. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 空調工事についてはございますか、今回の。
  82. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) ちょっと待ってください。
  83. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  84. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 速記を起こしてください。
  85. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 全国防衛施設局、支局における空調設備工事業者九社の過去三年間、平成十四年度から平成十六年度の受注実績は、件数が五十八件、金額が百二十八億円となっています。平均落札率は九七・一%となっています。
  86. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 今、九七・一%という平均落札率のお話をいただきました。  今回問題になりました三宿の病院ですね、新設そして追加。これ、新設の方が八八・六三ですね、平均でいうと。追加の方が九七・九〇という数字になっています。  何を申し上げたいかといいますと、建設も、そして空調も、今回の事件の、事案平均落札率と全体の平均落札率とほとんど変わらないんです、数字が。だから、今回談合だったとすると、ほかも全部談合だと類推するのが私は適切だというふうに思います。なぜならば、今回の事案談合をしてこの数字になりました、ほかは談合してないけど談合したのと同じ数字になるというふうに考える方がおかしいというふうに思いますが、長官はその点についてどういうふうに考えられますか。
  87. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 公共工事に関する場合は、積算根拠が素材等の基準価格がはっきりしているので、ある程度専門家の立場からすると一定の方向性は出されるものと思いますが、重電関係の場合はそういう積算能力がないものですから、業者から話を聞いているということだと思いますので、そこが非常に問題点がありますし、そこで予定価格をあらかじめ談合的に教えているようなことがあるのかどうかについては、これは我々は関知しておりませんけれども、この入札制度についても、先ほども言いましたけれども積算能力を高めていくことによってしっかりと透明性を保つ必要があるというふうに思います。
  88. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 もう一度同じ質問をします。  今回事件になったものの平均落札率とそして全体の平均落札率がほぼ一緒なんです。だとすると、ほかも疑わしいと思うのが私は世間の常識だと思いますが、長官はその世間の常識に従うのか、それとも長々と別の答弁をされるのか、もう一度同じ質問をいたします。
  89. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 基本的には、落札率がほぼ同じであるということについては、企業側が一定の談合をしているのか、それとも積算をしている形がまあ非常に、公共事業の場合は基準価格があるから、そこがまあ同じようなレベルになるのかということの指摘があると思うんですけれども、私としては、例えば落札率一になるようなことは極めて遺憾なものであるし、今おっしゃるような全国平均と今度の事件談合の落札率がほぼ同じであるということについては、どういうところに問題点があるかについてしっかりと分析をしたいというふうに思います。
  90. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 今おっしゃった落札率一、一〇〇%もかなりあるんですよ。これはもう、で、一〇〇を超えるものは会計法で駄目だという、会計検査院がはねるから一〇〇は超えられないということなんですが。  別の切り口からいきますけれども、私ほとんどこれ、談合、今業者が談合しているというふうに業者に責任転嫁をしていましたけれども、ほとんど防衛庁ぐるみではないかなというふうに思います。で、そういう疑いが掛けられているんであれば、そうでないということを立証する責任は防衛庁長官にあるというふうに思いますし、なおかつそのことはやっていただけるんだと思いますが、具体的に、ではどう立証していくのかということを聞くに当たりまして、まずは、これ被害が出ていますね、談合、三件については、これ立証されれば。被害が出るとなると、予算執行職員、これ、予算執行職員等の責任に関する法律というものがあるんですが、予算執行職員であれば賠償が求められると。まず、本件職員は予算執行職員に当たるか当たらないか、お答えいただければと思います。
  91. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今回容疑の三名は、平成十六年十一月及び平成十七年の三月当時、それぞれ防衛施設庁技術審議官同庁建設部長同庁建設部建設企画課長であるが、いずれも予算執行職員に指定されている官職ではありません。また、容疑事実とされている工事に関しては、補助者として命ぜられていないことから予算執行職員には該当しない。したがって、予責法に基づく弁償責任の負うことはならないというふうに理解できます。
  92. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 今日、会計検査院もお越しいただいています。  問題があった場合に、その今のお話で予算執行職員等の責任に関する法律に当たらない場合は、会計検査院としては、民法七百九条における不法行為による損害賠償を求めることを通例、推奨するんだと思いますが、具体的に本件についてどうかということじゃなくて、一般論で七百九条で起こすことを当該省庁に勧めるかどうか、その点伺いたいと思いますが。
  93. 石野秀世

    説明員(石野秀世君) 予算執行職員以外の場合には、各省において適切な処置がとられるということだと思いますが、会計検査院としましては、その中で当然行われるべき損害賠償の請求がなされないとか、そういったようなその損害の回復が不十分だと認められた場合には、それに対応した適切な処置をとっていただきたいということを申し上げることもあります。
  94. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 そこで、長官に伺いますが、まずこの三人、容疑者ですね、これ、事実が固まった段階で民法七百九条の裁判を起こす意思があるかどうか。
  95. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今先生がおっしゃるように、事実関係が明らかになって国に損害を与えているということになれば、しっかりと対応していきたいというふうに思います。
  96. 浅尾慶一郎

    浅尾慶一郎君 そして、先ほど来申し上げていますが、ほかの者もかなりそういう疑いがあると。ほかの者について出てきた段階ですべて民法七百九条の訴訟を職員、そして相手方の企業、場合によっては、その他関与しているというそのコンサルタントとか、いろんな人が出てきた場合には、すべてに対して、七百九条の関係当事者すべてに対して七百九条の訴訟を起こす決意があるかないか、端的にお答えを伺って、私の質問は終わりたいと思います。
  97. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) これは浅尾委員指摘のように、事実関係が明らかになり、関係法令に照らして厳正に対処するというふうにしたいと思います。
  98. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 次の質問に移る前に、もう一度委員長の方から注意申し上げます。政府に対して注意を申し上げます。  質問者の質問に対しては簡潔明瞭に、きちんと準備をした上で答えていただくようにお願いいたしまして、次の質問に移ります。
  99. 白眞勲

    ○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。  本日のこの防衛施設庁の、関する件についてお聞きする前に、一点ほどちょっとイラク南部のサマワで活動している陸上自衛隊の部隊撤退についてお聞きしたいと思うんですけれども、一月にイギリスのロンドンで、日本とイギリスそれにオーストラリアで外務防衛当局者実務者会合が開かれたということですけれども防衛庁長官、御存じでしょうか。
  100. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今年の一月初めに英国ロンドンでリード国防相とお会いしたときに、二十三日に協議をするということを聞いております。
  101. 白眞勲

    ○白眞勲君 そこで、イギリスが撤収開始を当初予定五月から三月に前倒しする方針をこの当局者実務者会合において示したということなんですけれども防衛庁長官、これは事実でしょうか。
  102. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 私が聞いているのは、イラクの現地の治安部隊に権限を移譲し、できるだけ早く現地の部隊の皆さん方仕事はお任せして、自分たちは拠点拠点に撤収するという考え方は披露されておりますけれども、何月何日という形で期限をくっているとは聞いておりません。
  103. 白眞勲

    ○白眞勲君 前倒しするという方針は決めたんですね。
  104. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 前倒しをするという方針をイギリスあるいは豪州がきちっと決めたというふうには聞いておりません。事態の状況に合わせて考えていくというのが原点になっているというふうに承知しております。
  105. 白眞勲

    ○白眞勲君 そうしますと、今できるだけ早くというふうに言ったのはどの時点だというふうに防衛庁長官は御認識されていますか。
  106. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今イラクの情勢は、先生が御承知のとおり、本格政権をつくり出すための作業をしているわけでございます。  そして、一方では、治安の状況を改善していくために地元の、現地の人たちが治安を守れるようにして権限を移譲していくとか、様々な要因をにらみながら、その英豪軍の現地の対応を総合的に考えて対処する。日本の場合は、そういう英豪軍との緊密な連携の下に対処するというふうになります。
  107. 白眞勲

    ○白眞勲君 そうしますと、英豪軍が撤退ということを決めた時点では日本の自衛隊も撤退するということでよろしゅうございますね。
  108. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 英豪軍が決めれば日本軍が撤退するという形ではありません。英豪軍とよく協議をして対応がなされていくものと思います。
  109. 白眞勲

    ○白眞勲君 続きまして、防衛施設庁幹部らにかかわる競売入札妨害事件についてお聞きいたします。  まず、防衛庁長官にお聞きしたいんですけれども、この事件の発覚した際の記者会見等、また今日のこのお話で、この入札談合事件についてのお話で、誠にざんきに堪えない次第でありという、事態を深刻に受け止めているところですというふうにお話しされているんですね。  で、ここでのこのざんきに堪えないという言葉なんですけれども、恥ずかしいというような意味なんだなというふうには思うんですけれども、どんな意味で使われているのかななんてちょっと思っているんですね。  私、今まで生まれてからこの方、このざんきに堪えないという言葉を私使ったことありませんし、私の友人で使ったこともないわけでして、少なくともこの言葉って国民に向かって言っているわけなんですね。国民がやっぱり理解できるような分かりやすい言葉というのを私は必要なんじゃないかなと思うんですけれども、どういうメッセージとして、何というんですか、出すつもりでお話しされたのか、ちょっとお話しいただきたいと思うんですけれども
  110. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) こういうことの事件が再びあって、国民を裏切るような形になったことについて甚だ残念であり、そしてまた国民に対して申し訳ない、そういう思いであります。
  111. 白眞勲

    ○白眞勲君 また、その後ですね、怒りを覚える、怒りさえ覚えると言っているんですね。この怒りという言葉が、今までこの事件明るみに出てから何度も出てくるわけでして、きっと本気で怒っているんだなという感じするんですけれども。  もしかして、その任命権者である小泉総理大臣に対して、こういう不祥事が明るみに出るタイミングで御自身を任命されたと、任命されたということに対して怒っているんじゃないかなとも思うんですけれども、その辺についていかがでございますか。正直に。
  112. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) これは、先ほども言いましたように、かつて調達本部国民的な指弾を浴びるような事態がありました。そのために、再びこういうことが起こることがないように、抜本的な改革あるいは防衛庁意識改革等々がなされなければならないということで防衛庁が新しいスタートを切ったと。それで、国民の信頼を取り戻すために今日まで歩んできたというふうに思っておりますが、ここに来て、こういうときにまた再び国民を裏切るようなことが起こったことについて、防衛庁職員はあの当時の不祥事の教訓反省というものはきっちりと自らの問題として受け止めていなかったんではないのかということについて怒りを覚えるということでございます。
  113. 白眞勲

    ○白眞勲君 長官、私よりも人生の大先輩に対しまして、このようなことを大変申し上げるのも何か甚だ恐縮だと思うんですけれども、あえて申し上げますが、本当に今回の事件について怒りたいというのは私は国民なんですよ。そうじゃないですか。私は、このような不祥事が例えば一般企業で起きた際に、記者会見で私は怒っていますって社長が言った例って聞いたことないんです、私。そんなこと言ってしまったら、その会社、消費者からそっぽ向かれますよ。ある不祥事を起こした会社の社長さん、私だって寝てないんだと言った途端、責任取ってお辞めになっているわけなんですね。  で、もちろん、御自身が例えば御自分のお部屋でぷりぷり怒っているとか、壁向いてね。あるいは部下に対して何てことしてくれたんだとどなり付ける例というのは私はあるんじゃないかなと思うんですよ。でも、外に向かって、記者会見とか、今日も何か一回御答弁でお怒りになっているということをおっしゃっていましたけれども、この私は怒っているという会見、過去に記憶ないんですね。ちょっとびっくりしたんですけれども。  どうですか。これ、長官、怒っているという記者会見は、今まで過去に長官以外のことでこういった不祥事の事件の際に聞いたことあります。
  114. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 私はこういう不祥事が起こったことに対して、これを国民に対して、再び起こらないようにするために怒りを覚えて新しい改革をしていくと。そういう思いが怒りとか憤りとか、そういうことがその新しい改革に向かうエネルギーとして言っているつもりであります。
  115. 白眞勲

    ○白眞勲君 ちなみに、そこにいらっしゃる北原防衛施設庁長官は、御答弁に出るたんびに謝罪されているんですね。まず、答弁する前に謝罪をしてって、これ私、当たり前だと思うんです。  長官は当然、防衛施設庁の長でもあられるわけですよ。部下には一生懸命謝らせておいて自分は怒っているんだと言うだけでは、私は国民は納得しないと思うんですね。それって、やっぱり組織の長としての資質が問われているというふうに思うんですけれども長官、いかがでしょうか。
  116. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 先ほど言ったように、こういう事態が起こったことは申し訳ない、そして今後再びこういうことが起こらないようにしていく、そういう意味でざんきに堪えないという話をしたわけでございます。
  117. 白眞勲

    ○白眞勲君 この国民の税金を一滴も無駄にしてはならない、かつ高度な倫理観を持っていなければならない中央省庁のトップクラスの幹部逮捕されたということに対して、その組織の長たる長官事件発覚後、今まで一度も国民に分かりやすい形での謝罪というのはしていないと私は思うんですね。  今申し訳ないということをおっしゃいました。二度ほどおっしゃられた。これ初めてですよ、私、申し訳ないというのを聞いたの。やはりそれまでざんきに堪えないという、よく分かりにくい言葉を使っているというのは、何か自分が悪く、本当は悪くないんじゃないか。で、今もお話ししていると、怒りを持っているんだ、怒りを持っているんだっておっしゃっているんですけれども、八年前も実は額賀長官長官でいらっしゃったわけですよね。当然、この件については責任をお感じになるのが私は当たり前だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  118. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 八年前にああいう事件が起こったから、再び起こらないように、防衛庁のそれまでの流れというのは、やっぱり何か事が起こると臭い物にはふたをする。余り国民の前に説明をしない、そういう閉鎖的なところがあった。これからは、何かが起これば政策的なことでも説明責任を果たしていく、説明をしていく、そういう体質に変えていかなければならない。と同時に、こういう事件を起こすようなことがないように組織の在り方も変えなければならないということで改革を行い、人事も行い、新しい出発を期待したわけでございます。  その後、防衛庁は確かに、もう先生も御存じのように、国際的な平和協力活動だとか災害活動だとか様々な分野で国民の間にも認知されていく、認識をされていくような形で行動をしてきたと思いますが、ここに来て、施設庁において再びこういう事件が起こった、それについては私は当然責任を感じているわけでございまして、だから、ざんきに堪えず、事態を深刻に受け止めていると、そしてこれらのことが再び起こることがないように頑張っていくことが自分の責任であると。国民に対してのそういう、こういう事態が起こったことについての申し訳ない気持ちは、新しくそういう改革の道をきっちりとレールを敷くことであるということを考えているわけであります。
  119. 白眞勲

    ○白眞勲君 反省、謝罪をすることから私はすべてがスタートするというふうに思っておりますが、長官の一連の御発言を聞いていますと、その記者会見、最初の事件の発覚した後の記者会見から、すぐに防衛庁解体ということをおっしゃっているわけですね。これって、私、非常に不思議なんですね。  まず、今回の事件のまず本質をついて、真相を明らかにして、それから組織の改編というのが私は普通のプロセスだと思うんですよ。まだ検討会とか調査委員会立ち上がったばかりで、恐らく具体的な内容についてはこれから話し合われるわけですよね。そういう、何で、解体先にありきという感じがするわけなんですけれども、何でそんなに急ぐんでしょうか。
  120. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) この事件が発覚をしましたのは、重電事件等々は去年の十一月のころだったと思います。したがって、防衛庁にもこれが波及してくるというような報道等々もありました。  そのころ、なぜ施設庁でこういう問題が起こるのかということについて私なりに問題意識を持って、その、じゃ施設庁というのはどういう成り立ちがあったのかいろいろちょっと調べてみた結果、先ほど言ったように、占領軍時代からのいろんな経緯がある、あるいはまた人事交流がない、それから、それぞれの機関採用防衛庁本庁とは分離された形になっている、そういう組織の閉鎖性あるいは体質、そういうようなことが事件を起こす温床になっているんではないかという思いがあったものですから、これは、再び起こることがないようにするためには、事実関係を調べた上で組織解体する、そういうつもりでしっかりと対応しなきゃいかぬという認識を持ったということであります。
  121. 白眞勲

    ○白眞勲君 先ほども浅野委員の際にも、治外法権的になっていると聞いているという答えが、これは非常に厳しいお言葉だと私は思うんですね。あるいは、今も閉鎖性が非常にあるということが今御指摘されましたけれども、そういったことって、いつから長官は認識されたんですか。
  122. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) この、昨年のこの事件の関連が発覚したころからでございます。
  123. 白眞勲

    ○白眞勲君 長官は、何度も申し上げるんですが、八年前にも長官をされているわけでして、そのころ防衛施設庁はあったわけです、当然。そのころはそういうことは全然気にも掛けなかったんでしょうか。
  124. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 当時は調達本部がストレートの事件対象でございました。そういう事件の後に、再び起こらないように調達本部解体し新しい組織にしていく。これだけの国民的な指弾を受けて防衛庁全体が出直していく中で、私は、防衛庁内部はもちろん、施設庁皆さん方防衛庁一体となって再出発をしていくべきものだというふうに当時認識しておりましたから、当然同じ問題認識は共有していてくれたのではないかというふうに思っておりました。
  125. 白眞勲

    ○白眞勲君 これは防衛庁長官が離任、八年前離任されたときのあいさつ文をちょっと私、読まさせていただいたんですけれども、その中に、防衛庁の戦後のマイナスの遺産を一掃する役割は私にしんがりを任せていただきたいと思いますと、そこでそうお話をされております。しんがりは八年前にされているんですよ、ここで。で、こういった事件がまた発覚したということというのは、これ長官、非常に責任が重いんじゃないかなって私は思うんですけれども、いかがでございますか。
  126. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 調達本部事件があった後の改革で防衛庁は体質改善をされ、組織の改革も行われて新しい出発をしたものと認識をしておりました。そして、再びこういう事件が起こったことでございますから、私といたしましては、甚だ残念であり、先ほども言ったように、国民に申し訳ないという思いを込めてざんきに堪えないというふうに言ったわけでありまして、これから、今度こそこの防衛施設庁を改革することによって、それぞれの現業部門を持っている調本、今の契約本部、それから施設庁、それぞれが組織改革されることによって再び防衛庁が新しい組織として生まれ変わって信頼を取り戻していくことが大事であるというふうに思っております。
  127. 白眞勲

    ○白眞勲君 今までずっとお話を聞いていると、何か非常に防衛施設庁が悪玉になっている。私は、防衛施設庁皆さんは本当に一生懸命、一部の今回の逮捕された以外の方々は一生懸命やられているんではないんだろうかなというふうに私は信じていきたいんですね。  そういう中で、解体解体だと。それでいて、何か看板だけ替えても本質が変わらなければ意味がないわけですよ。と同時に、そもそも組織を何の検討も反省もしないで改編すれば改革できるようなことを言うんであれば、何のために調査委員会検討会をつくるのかという部分について、私は全く説得力に欠けると思うんですね。  ところで、長官解体すると明言されたんですけれども、その防衛施設庁職員には何か説明されたんですか。
  128. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 防衛庁職員皆さん方には、事件のあった当日の夜、幹部皆さん方にお集まりをいただきまして、そして防衛庁の、施設庁の中でどういう問題があったのか、組織的なもの、行政上のもの、そういったものを点検してもらいたいということ、そして問題点を洗い出してもらいたいということ、そして、防衛庁全体としては木村長官を先頭にして再びこういうことが起こらないような再発防止策を考えてほしいということについて、それぞれ、今二つの機能が働いているということで防衛庁職員には浸透していると思います。
  129. 白眞勲

    ○白眞勲君 それって私、説明にはなってないんじゃないかなというふうに思うんですね。解体するというのは非常に重い言葉だと思うんですね。  今、北原さんが、三千百名いらっしゃると、職員の数が、そういう御答弁浅野委員からの件でありましたけれども、つまり家族まで入れると約一万人以上になる可能性もある。そして、その人たちも、みんな非常に防衛庁長官のこの御発言に対しては私、心配しているんじゃないのかなというふうに思うんですよ。自分の、何ですか、その職場がなくなるんですよ。これって大変なことですよね。いや、それは何とかするかかんとかする、何かこうなってああなって、あるいはこういう可能性があるということを言うんだったらいいけれども解体するって明言をしているんです。この家族の皆さんのことを考えたら、私、本当ね、それこそざんきに堪えないって私こういうことを言うんじゃないかなと思う。あるいは、米軍の再編で今一生懸命汗流していらっしゃるわけですよ、施設庁職員方々が。その窓口になっている職員皆さんが動揺したら、地元自治体の住民の皆さんとか何かはどうなるんですか。施設庁皆さんの名刺来ても、いや、ここ解体されるのにこの人に話してもしようがないんじゃないかなというふうに思うと思うんですよね、これ。あるいは今、地域住民だけじゃなくて、雇用とか労務管理で二万五千人というお話も今されました。そうすると、それ入れると十万人ですよ。地域住民、膨大な数の人たちが、防衛庁長官のその一言解体するという明言で大変な今私は心配になってるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、こういうことでどうやってスムーズに再編の話合いができるのか、お答えいただきたい。
  130. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 基本的には、まず、こういう不祥事を起こしたわけでありますから、自らの問題として自分の足下をきちっと改革をして国民の信頼を取り戻すことがまず大事だというふうに思っております。その上に立って、大半の防衛施設庁職員皆さん方は、それはまじめに、委員おっしゃるように、日ごろからそれはもう公務員として必死に汗をかいておられる姿はよく承知をしておるわけでございます。  私としては、そういう信頼関係を、失われた信頼関係をどう構築するかと、そして働きやすい職場をどうやってつくるかということのために解体をしながら組織の在り方を考えていく、そういう流れの中で、政策の最大の課題である米軍再編についても、これはこれとして国際的な公約でもあるし、しっかりと推進をしていかなければならない。ですから、国民の信頼を取り戻す一方で、米軍再編は米軍再編で、これまでの経緯、それから地元のその要求等々についてしっかりと誠意を持って対応していくことによって解決に向かっていかなければならないというふうに思っております。
  131. 白眞勲

    ○白眞勲君 今長官はしっかりと推進していきたいとか誠意を持ってとかいうようなたぐいのことをおっしゃってますけれども、三月ですよね、期限が。まあいわゆる一つの目安とするのが三月であるという中で、解体だって言った以上、これ早く住民の皆さん説明しなきゃいけないんですよ。説明してるんですか。具体的にどういう説明をしているのか、お答えください。
  132. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 解体についての話をですか。
  133. 白眞勲

    ○白眞勲君 解体をした後の、防衛施設庁がなくなっちゃったわけでしょ、なくなるわけですよね。それで、そのいつなくなるかとか、あるいはその地元の住民の方々に対してどういう御説明をされているんですかということなんですよ。それを私、聞いてるんですね。
  134. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今、私のそういう発想に基づいて、木村長官の下で検討委員会をつくらせていただいて、現実的に施設庁実態、それからどういうふうに改革していくべきかということについて今議論をしているわけでありまして、これは速やかに結論を出すように作業を取り急いでいただきたいというふうに思っているわけで、その中で、機能的には様々の機能があるわけでありますから、その過程でその機能が失われていくわけではないわけでございます。
  135. 白眞勲

    ○白眞勲君 速やかにとおっしゃっても、今解体というふうに最初からおっしゃってるじゃないですか。つまり、速やかにということは、いずれ解体される。今ここにいらっしゃる、例えば住民の相手をされている施設庁職員の方がどうなるか分からないという実態は変わらないわけですよ。検討委員会からの結論が出るまでは何とも言えないでしょう。  住民の方々が、例えば、いや、あなたどうなるんですかと言ったらどう答えさせてるんですか。いやいやいやいやって、これ。だから、何ていうんですか、話この人にしていいのかな、そういうことでどうやって信頼感を醸成これからできるんでしょうかということについてお聞きしてるんですよ。もう一度ちゃんと御答弁いただきたいと思います。
  136. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 御指名でございますので、私から御答弁さしていただきたいと思います。  まずは、こういった私ども仕事というのは、どんなことがあっても、どこまでも本当に厳正かつ公正でなければなりません。そうした中で、今、委員指摘のこのような事態が起き、国民防衛施設庁防衛施設庁にとどまらず、防衛庁全体にも及ぶと思いますが、本当にこの失墜、信頼を失墜してしまいました。そのこと自体がまずは、先ほど来御指摘をいただいておりますが、平成十年のいわゆる調本事案、それのその教訓反省が生かされていなかったと、そのように考えているところであります。  そして今の、今後の施設庁のありようにつきまして、今大臣が御答弁した、防衛施設庁解体する中で新しい出発をするといった方針が示されています。私は、この事案が起きましたのが三十日でございました。三十一日の日に直ちに全職員に集まっていただいて、まずは国民に謝罪をすることと、それから徹底的に原因を究明する等々の話をいたしました。そして、本当に、真に防衛施設庁国民の信頼を回復するために、国民皆さんから見て本当に一生懸命必死になってやっているという形を、形で見えるように努力していかなければいけないという話を、これは三十一日の日にいたしました。  そして今度は、二月の二日の日にもう一度職員全員を集めました。そして、今申しました、我が防衛施設庁解体する中で新しく出発をしていくということをるる述べました。そして、この考え方に沿って一致団結して、それでまた進んでいこうではないか、前を向いて進んでいこうではないか。もちろん私たちの仕事というのは、先ほど先生がおっしゃったように、日米再編問題などは本当にこの国のありよう、将来にかかわるものであります。我々の仕事はこれからもますます重要性を増していくだろうと。そうした中で、ますます我々の仕事透明性、公正性を持ってやっていかなければならない。したがって、そういった観点から新たな組織というものを自分たちの手でつくり出していこうではないかということを昨日全員を集めてお話をし、かつ、地方の人たちもいますので、全員に二回にわたった考え方はメールで送っているところであります。
  137. 白眞勲

    ○白眞勲君 施設庁長官としては、私は本当、精一杯のことをやられていると思います。でも、施設庁長官では私は限界があると思うんですね。解体するとしちゃった以上、長官自らが施設庁皆さんに対してきちっとした訓示なりなんなりを出さない限りは、それは施設庁皆さん大変だと思いますよ、私。どうなるんだと、自分の職場どうなるんだ。そして、その住民の皆さんが一体どういう気持ちでいるんだということを是非御認識していただきたいというふうに私は思いますけれども、いかがですか。一言だけお願いします。
  138. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 白先生の御意見は貴重なものとして受け止めます。  私も調本を解体したときに、やっぱり経験的に言うと、組織解体するというのはなかなか容易ではありません。そこに住んで、仕事なさっている方々は、やっぱり組織防衛に走る可能性もあります。しかし、信頼を取り戻していくためには政治のリーダーシップも必要である。そういう流れの中で仕事をしていかなければならない。一方で、毎日毎日仕事が行われているわけですから、それは機能別にきちっと整理をして、仕事を続けながらやっていきたいというふうに思っております。
  139. 白眞勲

    ○白眞勲君 正にそのとおりだと思うんですけれども。政治のリーダーシップを取らなければいけない、それもそのとおりだと私は認識しております。しかしながら、実は、今まで防衛庁長官が今回この事件に関連して御答弁されたものと、実は私、八年前のこの議事録全部、全部読み返しました。そしたら、ほとんど一緒なんですね、御答弁の内容が。どっちの答弁を読んでるんだか分かんなくなっちゃうときぐらいあった。  ちょっと読みましょうか。これは平成十年九月十日の参議院外交・防衛委員会ですけど、我々は防衛庁として、こういう不祥事、こういう事件を生み出したということについて責任を感じる必要があると。だから、どこに原因があるのか、そしてどういうふうに出ればそれが除去できるのか、そういうことを考えていくに当たって、防衛庁が総ぐるみで取り組んでいく必要があるという意味でありますと。何か今と一緒じゃないですか。  なおかつ、もっと私どきっとしたのは、これは平成十年十月一日の同じ参議院外交・防衛委員会ですけれども、やっぱり二つ検討委員会をつくっているんですね、当時、委員会をつくっている。で、私といたしましては、それぞれ問題が発生したときに、現象的なことをこう薬張り的に対処していくだけでは、必ず五年なり十年なりたてばまた同じようなことが起こる懸念がある。これ、予言者みたいにお話しされているんですよ。五年から十年。ちょうど八年。ということは、長官、大変失礼な話ですけれども、予言されていて、それでなおかつ、その当時いろいろなことを取り組まれた、で、また起きちゃった。これ、どうですか、どうお感じになりますか。
  140. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 先ほど来言っておりますように、調本事件国民の指弾を受けて改革を行い、国民の信頼を取り戻すために防衛庁も新しく生まれ変わったようなスタートをしたわけでございますけれども、残念ながら、ここに来てこういう不祥事が起こってしまったということについては誠に残念な思いであるし、再び私としてはこういう場面に直面をしたわけでございますから、国民に対して、最初はざんきに堪えないと言ったわけでございますけれども、こういうことが起こることがないように、施設庁という、終戦直後からの組織、そしてそういういろんな問題をはらんだところをきちっとしていくことによって新しい改革を行うことが私の責任であるなというふうに一つ思うことであります。そのために、今、それぞれの調査委員会とか検討委員会をつくらせていただいているということでございます。  国民皆さん方には、こういう相次いで事件が起こったことに対しては申し訳ないと思うし、それをきちっとしていくことが、再びこういうことがないようにしていくことが私の使命であるというふうにもまた国民皆さん方にお訴えをしていきたいというふうに思います。
  141. 白眞勲

    ○白眞勲君 長官としましては、やっぱり前回と同じような御答弁、今もお話しされながら同じことを言っているんじゃないかなと御自身もお感じになっているんじゃないかと思うんですね。本当に同じなんですよ、御答弁の内容が。全く変わっていない。そうせざるを得ないんだなというお立場も何となく分かる気はするんですけれども。  でも、今回の事件の本質というのは、やっぱりこれ天下り談合にあるというふうに私は言えると思うんですけれども長官、いかがですかね。今回の同様の事件がこの談合とか天下り問題を根本的に抜本的に直さない限りはなくならないわけだと思うんですけれども、もう時間ないんで、ちょっとだけ言ってください。
  142. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 基本的な問題として、底流に天下りの問題があると思っております。
  143. 白眞勲

    ○白眞勲君 結局、この八年前のこの事件から、そのときにも委員会を二つつくっているんですね。八年間論じてきているんです。また今委員会を二つつくりました。もうこの対策について国民待てないと思うんです、私。今この場で、今の実際の御認識、対策をお話しいただきたい。お願いします。
  144. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 木村委員会でこの問題についても取り組みたいと思っております。  考え方として、問題点としては、定年制の問題、それから、防衛庁としては今までそれぞれの機関機関でこういう問題に対処してきましたけれども防衛庁それからそれぞれの陸海空、全部防衛本庁で一貫してこの問題に取り組んで解決策を見出していく必要があるというふうに思っております。
  145. 白眞勲

    ○白眞勲君 その御答弁は八年前と変わっていないんですよ。八年間何をやっていたんだということが国民の意見なんですよ、これ。  もう一度、国民納得できません、そんなあれでは、御答弁では。どういうことなのか、この場でもう一回、どんな対策をするんですか。もう一回お話しいただきたい。
  146. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 定年制の問題とかそれから再就職について、建設省で、国土交通省で五年間は見合わせるという自主規制をしております。そういうことを念頭に置きながら、整合性のある対応策を我が検討委員会で整理をしていきたいというふうに思っております。
  147. 白眞勲

    ○白眞勲君 その御答弁では納得できません。それで談合がなくなるんですか、完全に。  再度お聞きいたします。  いいですか、もう八年間たっている。長官も御存じのように、日本は今、未曾有の一千兆円の借金国家。これ本当に喫緊の課題ですよ。悠長なことを私は言っていただけない、言えないんですよ。無駄遣いは一刻ももう許されない。検討委員会で五年間に延長するということを言うくらいで談合なくなるんですか。
  148. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 談合の場合は、そういう再就職の問題と併せて、仕事に対するチェック体制組織チェック体制とかあるいはその積算能力だとか、あるいは職員のモラルだとかあります。そういうものも含めてきっちりと対応策を立てていきたいということであります。
  149. 白眞勲

    ○白眞勲君 国民を守るべき防衛庁です。その一部の幹部が、国民の血と汗と涙の結晶である税金を無駄に使った、これ大変なことですよね。  私は、談合をやめさせるのもそんな難しい話じゃないと思うんですよ、私。それは何かと。談合をやったら絶対に企業が損する仕組みをつくっちゃえばいいじゃないですか。課徴金というんですか、罰金ですか、よく分かりませんけれども、今の例えば金額の、受注金額の十倍なり百倍なりをもしそういう談合が発覚した際にはやってしまうとか、そういうことをすればすぐ終わります。そんなのはもう談合なんかすぐなくなっちゃうんじゃないかなと私は思うんですね。そういったことをきちっと、何でこの頭のいい人たちが何年間も何年間も何年間も掛けてもできないのか、私にはさっぱり分からないんですね。  それについて、長官、どう思われますか。
  150. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) ですから、今私が申し上げましたように、そういうチェック体制とかそういうものをきちっとしていくこと、それから積算能力を持つということ、役所の方で持つということ、それから、そういう罰則規定をどうするかということ等も含めて我が検討委員会でしっかりと早急に対応策をつくるということをお約束させていただきたいというふうに思います。
  151. 白眞勲

    ○白眞勲君 以上で質問を終わります。
  152. 高野博師

    高野博師君 公明党の高野でございます。  何点か御質問をさせていただきます。  まず最初に、最近、一連のいろんな事件、事故等が起きているのでありますが、耐震強度偽装事件とかライブドア問題とか、あるいは今回の防衛施設庁等一連の事件に共通しているのは、モラルが極めて欠如していると。それから違法行為を行っている。特に防衛施設庁の場合は公務員でありますから、まして国防という重要な任務にかかわっている人間でありますから、高いモラルが要求されると思うんですが、国民の不安、不信あるいは怒り、やりきれなさ、もう頂点に達しているのかなと思いますが、こういうモラルの問題について、長官の認識をまずお伺いしたいと思います。
  153. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) もう高野委員指摘のとおり、公務員たる者は、全国民に対して公平に対応、対処していく、奉仕をしていく、そういうものが基本的なことであります。しかも、なおかつ自らの立場、自らの再就職のために便宜を図ったり特定の人たちの利益を図ったりするということは、これは言語道断の行為であるというふうに思っております。そういう意味では、問題意識、モラルについて我々は再びよく足下を見詰め直していかなければならないというふうに思っております。
  154. 高野博師

    高野博師君 八年前の調達本部背任事件のときも私も何度も質問をさせていただきました。そのときの教訓が生かされていないのかなと、体質が基本的にはあんまり変わっていないのかなという感じがいたしますが。  そこで、一つだけお伺いしたいんですが、当時の調達実施本部があの事件があった後、二つに分割されました。一つ契約本部と、そして原価計算部門というのは管理局に移した。ところが、今国会に提出予定の防衛庁設置法改正案によりますと、これを再び合体する、統合すると、そして装備本部を設置する予定だと、こういうことなんですね。  そうすると、なぜまた元へ戻すのかという、あれだけ反省をし、あれだけ検討をして分割したものを元に戻すと。この理由は何でしょうか。
  155. 小島康壽

    政府参考人(小島康壽君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘の装備本部につきましては、防衛装備品の開発から調達、維持管理、廃棄に至るライフサイクル全体を見据えたコストや品質の管理を行い得るような組織として設置するものでありまして、現在、関係法案の提出に向けて所要の準備をしているところでございます。  自衛隊が使用いたします戦車や航空機などの防衛装備品につきましては、開発あるいは調達された後、部隊において十年から二十年以上の長期にわたり運用されるという特性を有するものでございますので、近年の厳しい財政事情や高価格化などの状況も踏まえ、より良いものをより低コストで取得するという観点から、装備品の開発、調達に要する毎年度の経費を抑制するだけでなくて、ライフサイクル全般を見据えたコスト管理や品質管理を行うことが必要となってきております。  しかしながら、現行の体制では開発それから原価計算、契約というのが別々の組織で行うことになっておりまして、ライフサイクル管理を非常にしにくい体制となっております。このため、装備品の開発段階から調達、維持管理それから廃棄に至る影響を考慮した装備品の設計を行うことが可能となるよう、契約機能、原価計算機能あるいはライフサイクル全般にわたっての取得方針等、一体化した装備本部を設置することとしたものでございます。  そして、この際重要なことは、装備本部の新編に当たっては、これまで以上に装備品の取得に当たってのチェック体制を強化するということで、装備本部においては、御指摘の調本のときに問題になりました原価計算の基準の作成を担当する副本部長と、それから物別に実務を担当する副本部長を分離するとともに、監査担当の副本部長を置くというように、装備本部内で相互に牽制する体制を整備すると。それからさらに、内部部局による監査機能を強化するということで、監査担当の審議官、監査課を内局に新設する。さらに、防衛庁の外部からのチェック機能を強化するということで、部外の弁護士、公認会計士等で構成される防衛調達審議会による調査に加えて、新たに民間監査法人による監査も導入するなど、装備本部の内外からの多重的、重層的なチェックを行う体制を整備するということにしております。
  156. 高野博師

    高野博師君 外部のチェック機関があるということでありますが、ここは本当に厳重に対応してもらいたいなと。同じような事件が起こったら本当にどういうことになるのかなと、私はちょっと若干の懸念を持っております。  そこで、防衛施設庁解体という問題、私も先ほどの同僚議員と同じような視点で若干重なるかもしれませんが、御質問したいと思います。  私も、初めに解体ありきではないんだろうと思います。今回の事件の原因、どこに問題があったのかきちんと究明をした上で、そして責任の所在を明確にした上で、必要があれば解体するということでなくてはならないと。解体すれば再発防止になるかというと、必ずしもそうではないんではないかと思います。  そこで、長官は、今回の事件が一月三十日に逮捕ということになったんですが、それ以前に何らかの情報は持っていたんでしょうか。この施設庁談合長官防衛庁長官
  157. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 情報を持っていたわけではありません。  例えば、成田空港事件があって重電関係施設庁にも波及をするかという新聞報道を見ました。そして、再びこういう、調本事件と同じように不祥事が起こるということがあったのでは、これは大変だという問題意識を持ちました。したがって、施設庁というのはどういう組織なのかなということで、内々に施設庁の戦後の経緯だとか、そういうのを問題意識として調べたりしたことはあります。
  158. 高野博師

    高野博師君 解体的出直しという言葉が出てくるのが随分早かったなという感じを私も持っていまして、十分検討した上で解体ということを言われたのかなという、そこは私は疑問を持っておりますが。  逮捕日の一月三十日に那覇防衛施設局長の人事異動をやっていると。解体ということと、しかしこの、緊急性があっての人事異動なのか、解体というような議論がされている中で、そういうのも視野に入れて人事異動をしたのかどうか分かりませんが、若干そこは、そんな必要はないんではないかと思うんですが、そこはどうでしょうか。
  159. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 施設庁の次長席は空席になっておりました。それで、私のもうほとんど問題の意識としては、いよいよ米軍再編について、全国的に施設庁を挙げて、防衛庁を挙げて説明をし、理解を得ていく作業をしなければならない。その意味で次長席を空席にしておくことが適切かどうかということも考えて人事を行いました。
  160. 高野博師

    高野博師君 防衛庁側には、施設庁の現地での対応、在日米軍再編に関する地元の調整等について不満があるというような情報も新聞報道にありますけれども、今回のこの事件防衛施設庁解体しそして統合するという、これを連動させた上で防衛省昇格という議論が出てくるのは若干違和感が私はありまして、私は基本的に、個人的には、防衛庁防衛省に昇格と、移行するというのは反対ではありません。きちんとした理由があればそれはいいんではないかと思っておりますが、しかし今回の事件をきっかけにというやり方、方向はちょっと私は違和感があって納得できないんであります。  そこで、今回の事件組織的あるいは構造的な問題があるんではないかという点についてお伺いしたいと思いますが、防衛施設庁は年間五千億ぐらいの予算を持っていると。そのうちの施設建設費は約二千億円と、また三千人を超える職員がいると。その中で、技術議官建設部長、建設企画課長、こういう方が中心になって天下り等のOBの面倒を見ていたと。  そこで、この今回の事件の当事者たちが、防衛施設庁のOBばかりではなくて、防衛庁それから自衛隊のOB、こういうこちら側の方たちもOBとして天下りをやっていたんではないか。すなわち、施設庁の方のこの問題の技術議官等が防衛庁天下りの人間も面倒見ていたんではないかと、こう言われているんですが、ここはどうでしょうか。
  161. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 全体として、この問題が起こってきた背景として、再就職の問題とかあるいは組織内の体質、人事の停滞とか様々な要因が重なり合ってこういう事件が起こってきたというふうに思っております。  そのうちの一つに、再就職の問題は御指摘のとおりだと思っておりますが、防衛庁全体あるいは制服組の再就職までどうのこうのということについて私は把握しているわけではありません。これは、今後、木村長官をヘッドとする調査委員会検討委員会において問題点の抽出と再発防止、それから底流、課題となっている、そういうその再就職の問題等々についても検討していきたいと、考え方を整理していきたいというふうに思っております。
  162. 高野博師

    高野博師君 防衛庁あるいは制服組のOBの天下りまで面倒見てたとすると、防衛庁の方の幹部もこの事件を黙認してたということが、これはもう疑わざるを得ないと思うんですね。そこは検討委員会でいろいろ調査するんでしょうが、内部の検討機関ですから、当然これは限界があると思うんですね。したがって、そこの、もしそうだとすれば、四十年も前から談合をやっていたということを防衛庁の人間が分からないはずはない。とすると、その体質が変わらないまま解体して統合して、問題の解決にならないんじゃないでしょうか。これは泥棒に十手を持たせるようなもんですから、こういう……
  163. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今までは防衛庁の例えば人事採用採用についても防衛庁長官が関与してるのは本庁のⅠ種採用だけでございます。技術部門とかⅡ種、Ⅲ種というのはそれぞれの機関採用する形になっておりまして、交流がありません。あるいはまた再就職の問題も、私がこれまで聞いている限りにおいては、それぞれの機関でそういうものがなされているというふうに聞いております。したがって、今度の施設庁の改革、改編に伴って、私は防衛庁全体が一元化されて、そしてしっかりと防衛庁の問題は防衛庁長官、事務次官、ずっとこうきちっとピラミッド型に整理されて信頼を取り戻す姿がいいのではないかというふうに思っております。
  164. 高野博師

    高野博師君 北原長官には質問通告してありませんが、防衛庁から行かれて、その自分の部下がこういう事件を起こした、あるいはそういう官製談合をやっているというような情報等は全く入っていなかったんでしょうか。
  165. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) まずは、防衛施設庁長官といたしまして、このような本当重大な、国民皆さんの信頼を本当に著しく失墜した事件を生起したことにつきまして、本当に申し訳なく、心からおわびをいたしております。  また、技術議官逮捕されております。私の、私は一月三十日まで次長も兼務をいたしておりました。すなわち、すぐ私のまあ部下といいますか、スタッフになるわけでございます。そういったことにつきまして全く関知してなかったことにつきましては、不明を今恥じております。
  166. 高野博師

    高野博師君 いずれにしても、解体と統合という問題については十分慎重に検討した上で私はやるべきだと思っております。  公正取引委員会にちょっとお伺いしたいんですが、会計検査院にも聞こうと思ったんですが、会計検査院の方は官製談合関係ないと、契約をした後のお金の使い方についてはチェックするけれども、官製談合は公取の方だと、こう言うんで公取に聞くんですが、先ほども質問があったように落札率が九七%と非常に高いという、こういう現状で、公取として指摘したりチェックというのは今までできなかったんでしょうか。
  167. 松山隆英

    政府参考人(松山隆英君) 御指摘本件防衛施設庁談合事件につきましてのチェックということでございますが、具体的な個別事案でございますので、本件につきましての具体的情報について公取が入手していたかどうか、あるいは今後の審査をどうするかということも含めまして、個別事案についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、公正取引委員会は、これまでも独禁法に違反する入札談合行為の情報に接した場合には、必要な調査を行いまして、厳正な対処をするということに努めてきております。  昨年度におきましても二十二件の入札談合事件につきまして法的措置を講じておりますし、本年度に入りましても、御案内のとおり、日本道路公団の発注する鋼橋上部工事について刑事告発等も行っております。  また、防衛庁関係する入札談合事件につきましても、平成十一年に防衛庁発注の石油製品に関しての入札談合事件平成十二年は陸上自衛隊が発注する通信用機器の乾電池に関する入札談合事件、それから平成十六年は防衛庁の発注するタイヤに関しての入札談合事件と、それぞれ取り上げて法的措置をとってきております。特に、平成十一年の防衛庁発注の石油製品につきましては刑事告発も行いまして、昨年、最高裁で有罪も確定をしております。で、その際、平成十一年の際には、発注制度自身にも独禁法違反を引き起こすような問題があったんではないかという形で、入札制度の適切な運用を行うための改善措置を要請をしているところでございます。  また、もちろん官製談合等につきましても、御案内のとおり……
  168. 高野博師

    高野博師君 簡単にお願いします。
  169. 松山隆英

    政府参考人(松山隆英君) はい。平成十五年以降三件につきまして官製談合防止法に基づきましての発注者側への改善措置要求を行っておりまして、公正取引委員会といたしましても、今後とも独禁法に違反する情報に接した場合には厳正に対処してまいりたいと考えております。
  170. 高野博師

    高野博師君 時間がないんで最後質問にしますが、検察とか警察、司法の手によらなければ改革ができないというのは大変恥ずかしいことではないかと思っておりまして、今回を本当に教訓にできるのかどうか、きちんとこれは私は見ていきたいと、注視していきたいと思っておりますが、まあ天下りの問題の本質的な問題については、例えば定年制の、定年退職年齢の引上げとかあるいは官製談合の罰則強化、相当根本的なことをやらないとこういう事件は後を絶たないんではないかという懸念があります。  最後長官の決意をお伺いして、終わります。
  171. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 天下りの問題についての定年制の御指摘、それから談合問題の罰則等々については非常に貴重な御意見だと受け止めます。我が検討委員会で総合的にそういうことも含めて考えながら、協議しながら対応策を考えていきたい。おっしゃるように、自らの自浄努力によってそういうことが成し遂げられることがいいことだというふうに思っておりますので、私も、施設庁のこの事件をきっかけに、本当に政策官庁として信頼される防衛庁の再生のために全力投球で頑張りたいというふうに思っております。
  172. 高野博師

    高野博師君 終わります。
  173. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 防衛施設庁をめぐる官製談合事件について質問いたします。  この事件は、空調設備工事にとどまらず、その米軍岩国基地佐世保基地など、ゼネコンが請け負う全国の各施設局発注の建設・土木工事でも談合が行われた疑い、これが出てきているわけです。強制捜査を受けた一部ゼネコン幹部は、入札前に受注調整があったことを認めているというわけですね。  そこで、端的に大臣にお伺いしますけれども、この事件の根源は一体どこにあると受け止められていますか。
  174. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 一つは、現象面から、現職の防衛庁幹部逮捕されていると。それが、容疑によれば、言ってみれば入札妨害行為であると。そして、自らの再就職あるいは業界の利益、そういうことを考えてこういう不祥事を起こしたとすれば、これは公務員として断じて許されざる行為であります。まず、そういう法令を遵守できなかったということがまず基本的な問題であるし、じゃ、なぜそういうことがよって来たのかということについては、まあ様々な組織内の問題、人事交流、あるいは先ほど来議論になっている再就職の問題等々、様々なものが複合的に重なり合っているというふうに感じます。
  175. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 今回の事件の根源にやはり天下りの問題があることは明らかだと思います。  逮捕された審議官らは、施設庁OBの天下り実績を基準工事配分を決めておりまして、そのやり方は、単純な受入れの人数の比率ではなくて、施設庁時代の役職が高く、高額の給与を負担する必要がある幹部天下りを受け入れた企業に対しては、受注調整の際、それを考慮しながら発注額の大きな工事を割り振る、そういうものだったと思います。正に、役職の高い幹部天下りさせた、天下りを受け入れた企業が発注額の大きな企業、受注するというそのシステム、これこそ正に癒着の構造だったと思うんです。そこにやはりメスを入れる、このことが肝心だという認識をお持ちですか。
  176. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 我々、先ほど来言っているように、防衛庁内でなぜこういう事件に発展をしたのか、行政上、組織上、モラル的なもの、あらゆる角度から問題点を洗い出していきたいというふうに思っております。
  177. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 今回の事件をめぐっては、最初にも指摘しましたように、岩国基地佐世保基地など米軍施設の建設・土木工事、これで幅広い談合が繰り返されていた疑いが濃厚なわけです。  これらの工事では、二〇〇一年度から五年分だけでも落札率が九五%を超えるものが八割を占める。先ほどの御答弁でも、もっと期間を短くすれば九十何%ということになるわけですね。同時に、落札率の高さもさることながら、指名競争入札にしろ一般競争入札にしろ、施設庁側から受注する本命のJVのメンバーの組み方まで具体的に事前に指示していたという、そういうことまで指摘されているわけです。  大臣はこういう実態については御存じでしたか。
  178. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 全く知りません。
  179. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 私は、防衛施設庁の資料を基に調べてみました。  例えば、問題の米軍岩国基地の場合、移設工事がスタートした九六年度から五年間だけを見ても、五洋建設、大林組、前田建設工業など、幹事社を務めるJVが全く同じメンバーで系統の全く違うそういう工事、例えば岸壁工事とか護岸工事とか地盤改良工事などを二年三年と連続して受注している、こういう実態があるわけですね。競争入札である以上、本来ならこのような受注というのはあり得ないことですよ。しかも、これらの受注ゼネコンは技術議官OBなどが天下っている、そういうことです。  こうした実態から、在日米軍施設をめぐる建設・土木工事でも幅広く談合が繰り返されてきたという疑いは濃厚だと思うんです。その点で徹底調査をされる、その点で御方針を伺いたいと思います。
  180. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今、これらの問題については東京地検で捜査をしていることですから、我々は、捜査に当たっては全面協力をして事件全容が解明されることを望んでおります。  同時に、その上に立って我々は、行政上とか組織上においてどういう問題点があるかについて、これは真剣に取り組みたいというふうに思います。
  181. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 やはり自らメスを入れる、これが肝心だと思うんですね。  それで、全国在日米軍施設建設・土木工事に関する過去十年間の発注業績及び受注企業への天下りの状況が分かる資料、これは私たちとしても検討したいと思いますので、その資料の提出をお願いしたいと思います。
  182. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) そういう資料が、今までの工事ですね。
  183. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 そうです。過去十年間です。五年間はあるんですよ。十年間のものを。
  184. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) よく調べて、あれば提供します。
  185. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 それに加えて、防衛施設庁にはOBや現職幹部らでつくる施友会という親睦団体があると伺っております。長官はそうした親睦団体の存在を御存じかどうか、伺います。
  186. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 施友会ですか。
  187. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 はい。
  188. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 知りません。
  189. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 やはりそうした親睦団体が癒着、腐敗の温床になってきたことは、過去の事例を見ても私は非常にはっきりしてくることだろうと思うんです。  したがって、そうした実態について、是非、大臣自身も把握していただいて、そして関係名簿などの資料、この提出もお願いしたいと思います。
  190. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 施友会なるものがどういう団体であるのかよく分かりませんので、その団体の性質によって提供できるものと提供できないものがあると思います。その上で対応します。
  191. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 大臣は、今回の事件にかかわって、先ほどから議論になっておりますけれども施設庁解体、このことを繰り返されております。  しかし私は、この議論というのは問題の焦点を二重にすり替えるものだと感じるんですね。求められているのは、何よりもまず、当事者である政府全容を徹底的に究明すること、そして、癒着、腐敗の土壌となっている天下りのシステムにメスを入れること、その点にあると思います。まず、それをやらずして施設庁解体をして本庁と合体してもまた同じような問題が繰り返される、そのことを懸念するのは私だけではないということはこの間の議論でも明らかだと思います。しかも、天下り先のポストや給与などの待遇を確認した上で、その度合いに応じて受注工事の配分を決めるという実態は、私は施設庁に限った問題ではない、そこに大きな問題を感じているんです。  そこでお聞きしますけれども防衛庁では、退職予定者の採用に際して、企業側から社内での受入れ待遇について事前に防衛庁に定められた書式に基づく申請書の提出をさせているという、そういうことはあるんでしょうか。
  192. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 私は聞いておりません。
  193. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 ここに、企業天下りを受け入れる際、防衛庁に事前に提出するようにとした申請書があるんです。A4判の二枚のものです。  一枚目。年月日があります。防衛庁幕僚長○○殿、これは空欄になっています、人が替わりますからね。よくずっと使えるようにそうなっていると思います。そして、拝啓、時下ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。さて、貴庁の○○殿には、これは空欄になっています、別紙記載の条件により採用したいと存じますので、まずは書中をもって御通知申し上げます、敬具、こう書かれていますね。  二枚目。別紙。ここにはこういうリストになっております。一、採用年月日、二、身分、三、職務内容、四、勤務地、五、基本給、六、諸手当、七、賞与、その他、ここは手書きになっておりますけれども、雇用期限、満○○歳の到達後の入社日の前日とする、括弧まで付いてある。こういう書類なんですね。そして注もあります。採用通知のあて先は次のようにお願いします、住所書かれている、防衛庁幕僚監部総務部人事課援護室室長気付○○幕僚長あて、なお電話によるお問い合わせ、そして内線何々にお願いしますと、そこまで書かれているものがあるわけですね。  この記述から何が明らかになるかというと、再就職防衛庁人事管理の業務として全体で行ってきたということ、そして、この申請書は防衛庁によって作成されてきたという経緯があるということだと思うんです。  その点は、今議論になっている問題は、施設庁の問題だけじゃなくて、正に防衛庁本体でこういうことが行われたとするならば、これは間違いなく防衛庁の文書なんですけれども、こういうことが行われているとしたならば正に全体の問題にならないか、そう思われませんか、大臣
  194. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 私がこれまで聞いているのは、各機関ごとにいろんな採用とか再就職の問題について対応してきていると。だから、いろいろ問題が起こっているから、これをもうちょっと透明性を持った形にしていくことの方がむしろいいんではないのかという、むしろ一元化をしていった方がいいんではないのかという思いが、その上できちっとこういう問題が起こらないようにしていくことがいいのではないかという問題意識は持っております。
  195. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 こういう慣行はこれまでもやられてきたと思うんですよ。これは関係者の証言ですけれども、この文書は企業側で作成したものではなくて、防衛庁で作成し、再就職のあっせんの際に提出する決まりになっているものですと、そう述べているわけですよね。  そして、これが今だけじゃない、かなり以前から行われた証拠として、私、今日持ってきた文書には、住所は、郵便番号一〇七、かなり以前ですよね、東京都港区赤坂九―七―四十五、防衛庁となっているわけですよ。ですから、こういうことは以前から行われていた、そういうことになってくるわけですね。  そうすると、私は、ここで議論されたのは主に防衛施設庁の問題、そしてまた大臣もしかもそういうことで話されたと思います。防衛施設庁で非常に大きな根深い問題があるということ、このことは明らかです。  しかし同時に、私は、この際やはり今責任を持って組織上も行政上も徹底的にやるんだと繰り返し決意表明されている。ならば、防衛庁全体に対してこの問題はどうかということについてやはり責任を持った徹底調査を行う、これが必要ではありませんか。
  196. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今おっしゃるように、天下りの問題だとか、こういう談合事件を起こさないためには、これは機関機関の問題として整理したんでは駄目です。だから、防衛庁全体としてどういう対応策を取るかということが大事だというふうに思います。
  197. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 先ほど大臣は、こういう問題について業者側からの働き掛けの可能性もあるとおっしゃられました。私、確かにあると思うんですよ。いつも談合というのは両者の働き掛けがあって成り立つものですよね。  しかし、私は、この今回の事件の特殊性、さらに、恐らくもっと問題を広げて考えたときの非常に重大な特殊性というのは、やはり役所の側からの働き掛け、これが大きい。役所主導で行われている。そういう問題だと思うんです。だからこそ、業者も襟を正さなきゃいけない。  しかし、何よりもまずやはり防衛庁が襟を正す。そして、長である大臣がこの問題に対してしっかりとした形でやはり速やかに、今司直の手が入っておりますけれども、しかしそれを待つのではなく、単に協力するというだけじゃなくて、協力は当たり前ですよ、国民的義務ですよ、それは。しかし、役所として、問題を起こした役所として、またその責任者としてやはり徹底的にその立場に立ってこの事件を究明する。そして、必要な断を下していく。このことが求められていると思いますけれども、このことをお伺いして、私の質問を終わります。
  198. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) おっしゃるように、きっちりと捜査協力すると同時に、一方で、行政上、組織上の問題点を洗い出し、そして再発防止のために全力投球をして対応策を考えたいというふうに思っております。
  199. 緒方靖夫

    緒方靖夫君 終わります。
  200. 大田昌秀

    大田昌秀君 社民党の大田でございます。  若干他の委員質問したことと重複する面があるかと思いますが、それはお許しをいただきたいと思います。  まず最初に、防衛施設庁長官にお伺いいたします。  昨二日付けの沖縄タイムスは、まだ入札の実施さえ公表されていない沖縄県の米軍基地内の病院空調設備工事談合で受注予定企業が決まっていたことが一日、関係者の話で分かったと報じています。  これは、米軍キャンプ瑞慶覧内に移転が予定されている米軍病院内の空調設備工事に係る案件ですが、入札時期が示されていないうちに既に受注企業が決まっているというのは極めて問題だと思いますが、防衛施設庁ではこの事実を把握しておられたでしょうか。
  201. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 御答弁申し上げます。  ただいま大田先生がおっしゃった件につきましては、報道がございましたことは承知をいたしております。  先般来の、今議論になっております私ども防衛施設庁における談合事件につきましては、現在検察当局が捜査を進めているところでございますので、捜査に影響を与える可能性もこれあり、本件に係りますコメントは差し控えさしていただきたいと思います。
  202. 大田昌秀

    大田昌秀君 防衛庁長官にお伺いいたします。  防衛施設庁の発注工事談合だけでなくて、防衛庁においても一九九八年に発覚した防衛庁調達実施本部の背任、汚職事件を始め、海上自衛隊の艦船の定期点検業務にかかわって談合事件が相次ぎました。防衛庁施設庁でどうしてこのように不祥事が後を絶たないのか。先ほども似たような質問がありましたけれども、それは職員のモラルに問題があるのか、それとも構造的な問題なのか、一番何が原因だと長官はお考えでしょうか。
  203. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) モラル的には、公務員として自分の保身的なこと、あるいは再就職のために経済界の人たちとの間で不正を働くといったような結果になったということは、これは言語道断である。だから、モラルの問題は当然あると思っております。  そういうモラルが犯されていく、そういう過程で行政上、組織上の問題があるかないかについて、私は問題があると思っておるので、しっかりとこれにメスを入れて問題点をさらけ出して、対応策を考えたいというふうに思っております。
  204. 大田昌秀

    大田昌秀君 これは通告はしてないんですが、基本的なことですのでお願いいたします。防衛庁長官にお願いいたします。  防衛庁調達実施本部は、九八年の十一月に防衛調達改革の基本的方向を決定いたしました。それに基づいて九九年の四月に具体的な諸施策をまとめております。具体的な改革の柱は、調達制度改革、防衛庁職員の再就職規制の強化、調達機構改革の三つでありまして、これらの改革の実効性は一体どういうふうに把握しておられるんですか。もし実効性がなかったとすれば、何が一番問題になって実効性がなかったというふうにお考えでしょうか。
  205. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 今、大田委員がおっしゃるように、防衛庁調達本部の問題についてはきっちりとメスを入れて、チェック体制をしっかりしました。要するに、契約部門原価計算部門を分離したりしてお互いに相互牽制ができるような形にしたわけであります。それ以来、調達本部についてはきちっと合理性を持った形で推移をしてきたし、あるいは第三者機関がまあサンプリング調査をしたりとか、常時監視の目を開かせておりまして、一定の成果を上げてきたというふうに思っております。  ところが、こういう事件が今度は施設庁の中で起こってしまったわけでございまして、これはだから調達本部事件の当時の教訓防衛庁全体、自衛隊全体に生かされなかった、自分の問題としてきっちりと対応し切れなかったということを指摘されてもしようがない。  だから、施設庁の問題について、今度これをきっちりと再びこういうことが起こることがないように、組織の改編、それからチェック体制ができること、それから根底にあるその再就職の問題とか様々な問題についてこの検討委員会再発防止検討委員会で対応して早急に議論をし、結論を得るよう努力をしたいということでございます。
  206. 大田昌秀

    大田昌秀君 防衛庁の装備のその調達方法というのは極めて複雑な内容を持っておるということはよく理解できるわけなんですが、諸外国でもしばしばこの種の事件というのは起こっておりますけれども、これまで防衛庁の装備の調達方法について、例えばアメリカとかヨーロッパとかそういうところと、外国のありようと比較検討されたことはありますか。あるとすれば、どういう認識を得られたんでしょうか。どこと比較検討されたんでしょうか。
  207. 小島康壽

    政府参考人(小島康壽君) お答えを申し上げます。  今回、先ほども議論で言いましたけれども、装備本部の新設に当たって、ライフサイクルでのコスト管理、ライフサイクルでのプロジェクト管理ということの研究する過程において、アメリカ政府あるいはアメリカ企業における管理の実態、それから欧米における実態というのも調査し、それぞれのいいところを今回取り入れようということで進めてきているわけでございます。
  208. 大田昌秀

    大田昌秀君 この欧米と比較されて、日本との一番の基本的な違いというのはどういう点にあったんでしょうか。
  209. 小島康壽

    政府参考人(小島康壽君) 今までの、従来の調達は、調達段階だけのところで原価を計算して調達をするということが主でございましたけれども、欧米においては、開発段階からその調達価格、あるいはその後の運用、燃料費が安いか高いか、それから修理に手間が掛かるかコストが掛かるかと、そういったことまでを含めたライフサイクル全般についてのコストを開発の段階から見極めて調達する。さらに、開発から生産の段階に至るところでコストオーバーランとかあるいはスケジュールオーバーランが起こらないような管理体制を官側もしっかりつくると、そういうようなことが欧米で行われているということで、そういう長所を我々も取り入れようということでございます。
  210. 大田昌秀

    大田昌秀君 アメリカなんかでは先ほど来問題になっております随意契約を随分減らすという思い切った改革をやっていると理解しておりますけれども防衛庁の調達実施本部の現在の調達方法の内訳、すなわち会計法に基づく一般競争入札指名競争入札、随意契約の比率及びその金額についてどうなっているのか教えてください。
  211. 小島康壽

    政府参考人(小島康壽君) 防衛庁の調達、装備品の調達につきましては、契約本部全国ベースで行う中央調達と、部隊あるいは補給処で行う地方調達ございますが、契約本部が行います中央調達について申しますと、例えば十六年度では、随意契約が八四%で一兆一千億円、一般競争及び指名競争契約が一六%ということになっております。また、地方調達に関しましては、随意契約が八九%の六千三百億円、一般指名競争契約が一一%ということになっております。
  212. 大田昌秀

    大田昌秀君 軍事評論家や研究者の中には、その複雑な原価計算方式による価格決定こそが汚職を生み出す元凶と指摘している人たちがおりますけれども、現在、調本の原価計算担当の職員契約担当の職員はそれぞれ何名くらいおるんですか。そして、それぞれの職員は年間どれくらいの契約をしているんですか。
  213. 小島康壽

    政府参考人(小島康壽君) 原価計算部は、ちょっと具体的な細かい数字を持っていませんけれども、百名強だと記憶しておりますが、それから契約本部につきましては全体で八百五十名でございます。あっ、ちょっと、原価計算部についてですが、百八十一名でございます。
  214. 大田昌秀

    大田昌秀君 この今問題になっております防衛施設庁が主管している公益法人の防衛施設技術協会は一体どのような業務を行っているんですか。これは不可欠な組織でしょうか。
  215. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 今御指摘防衛施設技術協会でございますが、この協会は、防衛施設の建築工事現場におきます技術業務の委託ですとか、防衛施設に係る建設技術調査研究などの防衛施設庁関連の業務を主たる事業として行っております公益法人でございます。  我々といたしましては、この業務、全国各地で各種防衛施設を整々と建てていく上でこうした業務を防衛施設技術協会に委託していくことは極めて重要ということで今日まで参っているところでございます。
  216. 大田昌秀

    大田昌秀君 この業務というものは、防衛庁本庁ですることは不可能ですか。
  217. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 我々三千百名、建物を建てるときにも建設部の現場の監督官等を派遣いたしまして、発注者である国、また受注者である例えば会社、その間に入りまして、またさらには、例えば米軍の基地の中にも関係してまいりますので、米軍当局ともいろいろるる調整をしながら、計画どおり建物が建築できるようなことをやっております。  いずれにいたしましても、本来これを国の職員で全部賄うことができればそれが一番いいわけでございますが、それは人数的にいっても不可能でございますので、その監督官を補佐するような形で彼らに、協会の方々、その人たちは、先ほど申しました、防衛施設庁においてこの建築等について経験を積み、ノウハウのある方を採用していると、その人たちにお願いをしているというものでございます。
  218. 大田昌秀

    大田昌秀君 一、二点、防衛庁長官に再編問題についてお伺いしたいと思いますが、政府は、昨年の十一月十一日の閣議において、昨年十月二十九日の日米安全保障協議委員会において承認された事項に関する当面の政府の取組を決定されました。  当面の取組として具体的にどんなことを決定されたのか、教えていただきたいと思います。
  219. 額賀福志郎

    国務大臣額賀福志郎君) 十一月十一日の閣議においては、十月二十九日の米軍再編に伴う中間報告が出されたわけでございますので、その中間報告の中身を、内容を実行していくために、政府として確実に総合的な観点から必要な措置を講ずることができるように検討するということを閣議決定をいたしたわけでございます。  それを踏まえて、今後、最終報告に向けて地元の調整等々も行っていきたいというふうに思っております。
  220. 大田昌秀

    大田昌秀君 施設庁長官にお願いいたします。  ただいま防衛庁長官から御説明をいただいた当面の取組の一環であろうと思いますけれども、二〇〇五年度補正予算案には、防衛施設庁関係で施設現況等調査という項目が入っています。その項目と金額及びその総額について教えてください。
  221. 北原巖男

    政府参考人北原巖男君) 御答弁申し上げます。  御承知のように、十月二十九日に共同文書が発表になりまして、三月の取りまとめに向けまして、関係自治体に御協力を得るべく今努力をしているわけでございます。  そうした中で、昨年の十一月十一日に次のような閣議決定が行われております。すなわち、「具体的措置の的確かつ迅速な実施を確保するための方策に関し、総合的な観点から必要な措置を講ずることについて検討する。」といった閣議決定がなされておりまして、私どもといたしましては、これを踏まえまして、平成十七年度補正予算案にトータル三億三千四百万円を計上いたしております。  それで、先生指摘の各項目でございますが、まずは普天間飛行場代替施設建設先とされておりますキャンプ・シュワブに係る経費といたしまして、二億二千九百万円を計上いたしております。  内容といたしましては、施設の現況の調査、例えば空中写真の測量等でございます。また、現地の調査、地形ですとか地質などでございます。さらには、概略の環境調査、また埋蔵文化財の予備調査などを含めております。このほかに、厚木飛行場等の五施設、すなわち、厚木飛行場、岩国飛行場、鹿屋基地、築城基地、新田原基地に係ります経費、一億五百万円を計上しているところでございまして、その内容といたしましては、施設現況調査、今、先ほど申しました空中写真測量等でございます。
  222. 大田昌秀

    大田昌秀君 終わります。ありがとうございました。
  223. 舛添要一

    委員長舛添要一君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十一分散会