○泉
委員 今のやりとりですと、政務官も本当にお忙しい方でしょうから、恐らく三十分以内で終わるんじゃないのかなという印象を受けます。
しかし、私が
担当室からいただいた日程でいいますと、主な日程というのが毎日書いてありまして、一日目が
内閣府遺棄化学兵器処理
担当室室長表敬及び遺棄化学兵器処
理事業の概要説明、そして二日目が
内閣府表敬、まさに山谷政務官と江利川事務次官、一日のうちの多分これは一時間ぐらいの話しか載っていないわけですね。ほかの時間に何をやっていたかというのは、全く実は中身を明かしていただいておりません。
そういった
意味でも、別に疑ってかかっているわけじゃないんですけれども、先ほど私が言いたかったのは、やはりもっと広報をちゃんとしてほしいということを言っているわけです。
そしてまた、マスコミの関係も、これは官房長官、ぜひ聞いていただきたいんですが、室長が悪いわけじゃないんです。室長が悪いわけじゃありませんが、どうやら記者会見なり取材をする機会もなかなかいただけないというようなお話もいただいているわけでして、やはりこの事業が不透明感的なものを持ってもらいたくないというふうに私は思っておりますから、その
意味でも、いろいろと記者団と会話をする時間、これは間違いなくあるはずですから、ぜひそういった
意味でも、もっとオープンな運営を行っていただきたいということも私はお願いをさせていただきたいというふうに思っております。
そしてまた、この事業の中で、昨年の秋でしたか、被害者の
方々が来日をいたしたことがあります。当時の逢沢外務副
大臣がその被害者の方と会われて、これはチチハルにおける、毒ガスを掘り起こしてしまって、そのドラム缶からガスに被害を受けてしまったという人
たちが来日をしてきたわけですが、
日本政府としてはそれに対して、医療データの収集ということも含めて、三億円のお金を中国側に、
政府にお渡しをして、その事件の解決ということを見たわけです。
そういった
意味からも、まだまだ被害者のデータがとられていないし、そしてハルバ嶺においては、今後さまざまな不測の事態があったときにはやはりこういった医療データというのは大変重要になるというふうに私は思っておりますので、ぜひ現在の被害者の
方々の医療データをとる
作業をより強化していただきたいということもお願いをさせていただきたいというふうに思います。
そしてまた、改めてなんですけれども、官房長官にお伺いをしたいのは、これは
日本のプロジェクトなのか、それとも日中共同プロジェクトなのかということも、実は私はお伺いをしたいというふうに思っています。
といいますのは、これだけの多くの税金を使っているわけですが、一方で日中交流のよい機会だ、共同事業だということで
政府が非常に喜ばれる思いもわかるんです。しかし、実は、先ほど言いました視察も含めて、全部これは
日本側の負担でございます。すべて
日本側が負担をして、視察にも来ていただいて、そしてさまざまな施設もつくり、向こうで雇用をする
方々の賃金ももちろん払っていくわけですね。施設整備のお金も全部
日本です。
そういう中で、
一つ懸念がありますのは、
作業員に中国の現地の
方々が当たられるということになるわけです。そうしますと、私はこれは、もしその
作業員に万一のことがあった場合に、また大きな外交問題になるのではないのかなということを指摘をしたいわけです。
日本人だからいいというふうには言いませんが、しかし、やはり今の時代、外交問題に発展をするということが、
一つ一つの毒ガスの事故を見てもそうなんですけれども、その都度、中国では、百万筆以上のインターネット署名が集まったりということが行われてしまうわけですね。
そういうことを考えますと、もしハルバ嶺のこの事業の中で雇用されていた中国人がまた被害に遭うということになれば、これは幾ら現地で雇う方の費用が安くても、結局は、将来的にずっと、何か我々がまた被害を与えたということを歴史に残してしまうことになるんじゃないのかな。
日本の税金を使っているプロジェクトであれば、これはやはり
日本側が責任を持って現地で
作業を行うべきじゃないのかというふうに私は思いますけれども、官房長官、いかがでしょうか。