○馬淵
委員 結局、私は申し上げたい。このような形で、工事も三月八日には建築主がとめたと言っていますが、実際にはとまっていないんです。三月二十日なんです。そんな指示はされていない。特定行政庁の指示によって三月二十日にとまりました。
しかし、事の発覚は二月の中旬なんですよ。二月の中旬といえば、
予算委員会の中でもこの問題、大きく取り上げられていたわけです。そうした
状況においても、今もって、今日この
状況においても事を表に出さないといった心理が働いている業界の中で、なぜ国交省がリーダーシップを持ってこうしたことに取り組まないのか。国交省が、特定行政庁の問題だ、自治事務だからと任せるのではなくて、私は、繰り返し、こうしたことに対して
責任を持って取り組むべきであるということをお伝えしてきた。そして、現実には、三月の二十日に報告を受けた後に、このことが報道される六月の頭まで、契約者の
方々は何も御存じないわけですよ。
そして、私は何も建築主のアパをとやかく言うつもりもございません。アパにはアパの言い分があります。アパは、いや、このことについて
対応してもらおうと思っても、イーホームズは既に廃業が決定している、
対応が不十分なんだ、こういったアパ側の見解もあるでしょう。さらには、設計事務所は設計事務所で、こうしたことをやってきたんだ、これは慣行上やってきたんだ、このようにおっしゃってもいます。
もちろん、これについては言語道断だという局長の答弁をいただきましたし、これは違法行為であるということですので、事実が明らかになる中で、はっきりとした処分なり裁断をしていただかねばなりませんが、埼玉県は埼玉県で、現場でそれぞれの調査をしている。時間がかかっています。
そして、
国土交通省、結局二カ月間、何一つこのことは、所有者や、あるいは購入しようとされる
方々にすら知らされない
状況なんです。これは、まさに昨年の十一月のときに発覚した耐震強度偽装問題と同じ構図じゃないですか。
責任をみずからがだれもとらずに、制度の欠陥があるからゆえとはいえ、こうしたことが横行しているんですよ。
お手元の資料の9、10をごらんください。
ここは、マンション購入者の掲示板なんです。マンション購入者のサイトです。eマンションというサイトの中に、アップルガーデン若葉駅前を購入された
方々が、匿名で
思いを寄せられています。四月二十五日、「工事がストップしているとの話を聞きかじりましたが、本当ですか?」四月の二十七日、「今日も工事してないね。中止?」五月十三日、「確かに今日も工事してませんでした…。若葉駅の改札に入って、工事現場を覗いてみましたが。」手にとるように、その購入者の不安がここに出ているじゃないですか。もう二週間以上になると思うけれ
ども、とまっていて、何の報告もないのかな。そして五月に入って、どうもこれは工事や販売を休止しているよ。そんなことを匿名で一生懸命
情報交換している。グランドステージで本当に不安にさいなまれた
方々と同じ
思いですよ。今もこれは起きているんですね。そして、これは五月の三十日の午後九時に、「先ほどアパから電話があった。」「うちも電話が連絡ありました。」
このように、報道が出るという段階で初めて公表に動く、あるいは、報道が出るという前提の段階で初めて役所が動き出す。いいんでしょうか。このような行政のあり方でいいんでしょうか。
大臣は、
被害者救済だ、とにかく住民の
方々に対してという言葉を、何度も何度も私はこの
委員会や
予算委員会の場でもお聞きをしてきました、おっしゃっておられました。にもかかわらず、今もって、この業界の中では、このように何の過失もない
方々が、無過失の購入者がこうした損害をこうむるかもしれない
状況に置かれてしまっている現実があるじゃないですか。しかも、そのことが知らしめられるのは、報道がなされてからです。
こうした
状況に対して、
大臣、ぜひこれは、任せているということではなくて、建築基準法を
改正したから終わりではなくて、強いリーダシップを持って臨んでいただけませんでしょうか。
大臣、御所見をいただきまして、私の時間が終了となっておりますので、どうか最後に
大臣、一言お願いいたします。