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2006-04-07 第164回国会 衆議院 厚生労働委員会 第13号
公式Web版
会議録情報
0
平成十八年四月七日(金曜日) 午後零時十四分開議
出席委員
委員長 岸田 文雄君 理事 大村 秀章君 理事 鴨下 一郎君 理事 北川 知克君 理事 谷畑 孝君 理事 寺田 稔君 理事 園田 康博君 理事 山井 和則君 理事 福島 豊君 新井 悦二君 井上 信治君 石崎 岳君
上野賢一郎
君 大前 繁雄君 加藤 勝信君 川条 志嘉君 木原 誠二君
清水鴻一郎
君 菅原 一秀君 杉村 太蔵君 高鳥 修一君
戸井田とおる
君 冨岡 勉君 西川 京子君 林 潤君 原田 令嗣君 平口 洋君 福岡 資麿君 松浪 健太君 松本 純君
御法川信英
君 岡本 充功君
菊田真紀子
君 郡 和子君 仙谷 由人君
田名部匡代
君 古川 元久君 三井 辨雄君 村井 宗明君 柚木 道義君 上田 勇君
高木美智代
君
高橋千鶴子
君 阿部 知子君 糸川 正晃君 ………………………………… 議員
小宮山洋子
君 議員 岡本 充功君 議員 柚木 道義君
厚生労働大臣
川崎 二郎君
厚生労働
副大臣 赤松 正雄君
厚生労働大臣政務官
西川 京子君
厚生労働委員会専門員
榊原 志俊君
—————————————
委員の異動 四月七日 辞任
補欠選任
木村 義雄君 大前 繁雄君 同日 辞任
補欠選任
大前 繁雄君 木村 義雄君
—————————————
四月六日
小児医療提供体制
の
確保等
のために緊急に講ずべき施策の推進に関する
法律案
(
小宮山洋子
君外四名提出、衆法第一七号) 医療を受ける者の尊厳の保持及び
自己決定
に資する
医療情報
の提供、
相談支援
及び
医療事故等
の
原因究明
の
促進等
に関する
法律案
(
園田康博
君外三名提出、衆法第一八号)
健康保険法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
第三七号) 良質な医療を提供する体制の確立を図るための
医療法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
第三八号) 同月四日
患者負担増
に反対し、保険で安心してかかれる医療を求めることに関する請願(
石井郁子
君紹介)(第一〇六〇号)
腎疾患総合対策
の
早期確立
に関する請願(
亀井静香
君紹介)(第一〇六一号) 同(
阿部知子
君紹介)(第一一一七号) 同(石破茂君紹介)(第一一一八号) 同(泉健太君紹介)(第一一一九号) 同(
市村浩一郎
君紹介)(第一一二〇号) 同(
大前繁雄
君紹介)(第一一二一号) 同(
大村秀章
君紹介)(第一一二二号) 同(
岡田克也
君紹介)(第一一二三号) 同(奥村展三君紹介)(第一一二四号) 同(
亀井静香
君紹介)(第一一二五号) 同(
菅野哲雄
君紹介)(第一一二六号) 同(
木村義雄
君紹介)(第一一二七号) 同(
北川知克
君紹介)(第一一二八号) 同(
玄葉光一郎
君紹介)(第一一二九号) 同(
小平忠正
君紹介)(第一一三〇号) 同(
小宮山泰子
君紹介)(第一一三一号) 同(
後藤茂之
君紹介)(第一一三二号) 同(
佐藤剛男
君紹介)(第一一三三号) 同(坂本剛二君紹介)(第一一三四号) 同(
笹木竜三
君紹介)(第一一三五号) 同(
重野安正
君紹介)(第一一三六号) 同(
鈴木俊一
君紹介)(第一一三七号) 同(
鈴木淳司
君紹介)(第一一三八号) 同(
園田康博
君紹介)(第一一三九号) 同(
田中和徳
君紹介)(第一一四〇号) 同(
田中良生
君紹介)(第一一四一号) 同(
田村謙治
君紹介)(第一一四二号) 同(
高井美穂
君紹介)(第一一四三号) 同(高木毅君紹介)(第一一四四号) 同(
高木陽介
君紹介)(第一一四五号) 同(
高木義明
君紹介)(第一一四六号) 同(
武正公一
君紹介)(第一一四七号) 同(
谷川弥一
君紹介)(第一一四八号) 同(谷畑孝君紹介)(第一一四九号) 同(寺田学君紹介)(第一一五〇号) 同(
照屋寛徳
君紹介)(第一一五一号) 同(
中川正春
君紹介)(第一一五二号) 同(
中山成彬
君紹介)(第一一五三号) 同(西博義君紹介)(第一一五四号) 同(根本匠君紹介)(第一一五五号) 同(羽田孜君紹介)(第一一五六号) 同(
萩原誠司
君紹介)(第一一五七号) 同(浜田靖一君紹介)(第一一五八号) 同(
原田令嗣
君紹介)(第一一五九号) 同(
保利耕輔君紹介
)(第一一六〇号) 同(
細川律夫
君紹介)(第一一六一号) 同(
馬淵澄夫
君紹介)(第一一六二号) 同(
松浪健太
君紹介)(第一一六三号) 同(松本龍君紹介)(第一一六四号) 同(
三日月大造
君紹介)(第一一六五号) 同(
三井辨雄君紹介
)(第一一六六号) 同(森山裕君紹介)(第一一六七号) 同(
保岡興治
君紹介)(第一一六八号) 同(山口壯君紹介)(第一一六九号) 同(
山井和則
君紹介)(第一一七〇号) 同(
山本幸三
君紹介)(第一一七一号) 同(山本拓君紹介)(第一一七二号) 同(吉田六左エ門君紹介)(第一一七三号) 同(
吉野正芳
君紹介)(第一一七四号) 同(
綿貫民輔
君紹介)(第一一七五号) 同(
赤澤亮正
君紹介)(第一二一三号) 同(
赤嶺政賢君紹介
)(第一二一四号) 同(
新井悦二
君紹介)(第一二一五号) 同(
伊吹文明
君紹介)(第一二一六号) 同(石崎岳君紹介)(第一二一七号) 同(
石田祝稔
君紹介)(第一二一八号) 同(
糸川正晃
君紹介)(第一二一九号) 同(
稲田朋美
君紹介)(第一二二〇号) 同(岩屋毅君紹介)(第一二二一号) 同(内山晃君紹介)(第一二二二号) 同(江藤拓君紹介)(第一二二三号) 同(
小川淳也
君紹介)(第一二二四号) 同(
尾身幸次
君紹介)(第一二二五号) 同(
大串博志
君紹介)(第一二二六号) 同(大島敦君紹介)(第一二二七号) 同(
大野功統
君紹介)(第一二二八号) 同(
太田昭宏
君紹介)(第一二二九号) 同(
岡本充功
君紹介)(第一二三〇号) 同(
加藤紘一
君紹介)(第一二三一号) 同(笠井亮君紹介)(第一二三二号) 同(
金子恭之
君紹介)(第一二三三号) 同(
金田誠一
君紹介)(第一二三四号) 同(
河井克行
君紹介)(第一二三五号) 同(
河村たかし
君紹介)(第一二三六号) 同(
木村太郎
君紹介)(第一二三七号) 同(吉良州司君紹介)(第一二三八号) 同(
倉田雅年
君紹介)(第一二三九号) 同(郡和子君紹介)(第一二四〇号) 同(
穀田恵二
君紹介)(第一二四一号) 同(
近藤基彦君紹介
)(第一二四二号) 同(
清水鴻一郎
君紹介)(第一二四三号) 同(
塩川鉄也
君紹介)(第一二四四号) 同(
田島一成
君紹介)(第一二四五号) 同(
高市早苗
君紹介)(第一二四六号) 同(
高木美智代
君紹介)(第一二四七号) 同(
高橋千鶴子
君紹介)(第一二四八号) 同(
棚橋泰文
君紹介)(第一二四九号) 同(
津村啓介
君紹介)(第一二五〇号) 同(
渡海紀三朗
君紹介)(第一二五一号) 同(
土肥隆一
君紹介)(第一二五二号) 同(徳田毅君紹介)(第一二五三号) 同(中井洽君紹介)(第一二五四号) 同(
中森ふくよ
君紹介)(第一二五五号) 同(
中山泰秀
君紹介)(第一二五六号) 同(
丹羽秀樹
君紹介)(第一二五七号) 同(
西村智奈美
君紹介)(第一二五八号) 同(
原口一博
君紹介)(第一二五九号) 同(
福岡資麿
君紹介)(第一二六〇号) 同(福島豊君紹介)(第一二六一号) 同(
福田良彦
君紹介)(第一二六二号) 同(
古川禎久
君紹介)(第一二六三号) 同(牧義夫君紹介)(第一二六四号) 同(
三原朝彦
君紹介)(第一二六五号) 同(
宮下一郎
君紹介)(第一二六六号) 同(
武藤容治
君紹介)(第一二六七号) 同(
谷津義男
君紹介)(第一二六八号) 同(
柚木道義
君紹介)(第一二六九号) 同(
吉井英勝
君紹介)(第一二七〇号) 同(吉田泉君紹介)(第一二七一号)
男女雇用機会均等法
の
抜本改正
を求めることに関する請願(
赤嶺政賢君紹介
)(第一〇六二号) 同(
石井郁子
君紹介)(第一〇六三号) 同(笠井亮君紹介)(第一〇六四号) 同(
穀田恵二
君紹介)(第一〇六五号) 同(
佐々木憲昭
君紹介)(第一〇六六号) 同(
志位和夫
君紹介)(第一〇六七号) 同(
塩川鉄也
君紹介)(第一〇六八号) 同(
高橋千鶴子
君紹介)(第一〇六九号) 同(
吉井英勝
君紹介)(第一〇七〇号)
中国残留孤児
の人間性の回復を求めることに関する請願(
吉井英勝
君紹介)(第一〇七一号)
輸入食品
の
残留農薬等
の
検査強化
、検査員の
大幅増員
に関する請願(
穀田恵二
君紹介)(第一〇七二号)
患者負担増
に反対し、保険で安心してかかれる医療に関する請願(
川内博史
君紹介)(第一〇七三号) 安心して透析を受けられる
医療制度改革
に関する請願(安住淳君紹介)(第一〇七四号) 同(
臼井日出男
君紹介)(第一〇七五号) 同(
川内博史
君紹介)(第一〇七六号) 同(
福田昭夫
君紹介)(第一〇九二号) 同(
石関貴史
君紹介)(第一一〇七号) 同(
高井美穂
君紹介)(第一一〇八号) 同(辻元清美君紹介)(第一一〇九号) 同(
照屋寛徳
君紹介)(第一一一〇号) 同(
山井和則
君紹介)(第一一一一号) 同(
石井郁子
君紹介)(第一二〇九号) 同(内山晃君紹介)(第一二一〇号) 同(
志位和夫
君紹介)(第一二一一号) 同(
武藤容治
君紹介)(第一二一二号) 安全で行き届いた医療・介護に関する請願(
高橋千鶴子
君紹介)(第一〇八九号) 患者・
国民負担増計画
の中止に関する請願(
高橋千鶴子
君紹介)(第一〇九〇号) 同(羽田孜君紹介)(第一一〇六号) 国民皆
保険制度堅持等
に関する請願(
高橋千鶴子
君紹介)(第一〇九一号)
パーキンソン病患者
の
療養生活
上の諸
問題救済策
に関する請願(寺田稔君紹介)(第一〇九三号) 同(
阿部知子
君紹介)(第一一一二号) 同(
山本幸三
君紹介)(第一一一三号) 青年の雇用に関する請願(
志位和夫
君紹介)(第一〇九四号) 無
免許マッサージ
から国民を守る
法改正
に関する請願(
松岡利勝
君紹介)(第一〇九五号) 同(
石関貴史
君紹介)(第一一一四号) 同(
玄葉光一郎
君紹介)(第一一一五号) 同(
谷川弥一
君紹介)(第一一一六号)
無認可保育所
への
公的助成等
に関する請願(内山晃君紹介)(第一二〇八号) は本
委員会
に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
健康保険法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
第三七号) 良質な医療を提供する体制の確立を図るための
医療法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
第三八号)
小児医療提供体制
の
確保等
のために緊急に講ずべき施策の推進に関する
法律案
(
小宮山洋子
君外四名提出、衆法第一七号) 医療を受ける者の尊厳の保持及び
自己決定
に資する
医療情報
の提供、
相談支援
及び
医療事故等
の
原因究明
の
促進等
に関する
法律案
(
園田康博
君外三名提出、衆法第一八号) ————◇—————
岸田文雄
1
○
岸田委員長
これより
会議
を開きます。
内閣提出
、
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
、良質な
医療
を
提供
する
体制
の
確立
を図るための
医療法等
の一部を
改正
する
法律案
、
小宮山洋子
君外四名
提出
、
小児医療提供体制
の
確保等
のために緊急に講ずべき
施策
の
推進
に関する
法律案
及び
園田康博
君外三名
提出
、
医療
を受ける者の
尊厳
の
保持
及び
自己決定
に資する
医療情報
の
提供
、
相談支援
及び
医療事故等
の
原因究明
の
促進等
に関する
法律案
の各案を
議題
といたします。 順次
趣旨
の
説明
を聴取いたします。
川崎厚生労働大臣
。
—————————————
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
良質な
医療
を
提供
する
体制
の
確立
を図るための
医療法等
の一部を
改正
する
法律案
〔
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
川崎二郎
2
○
川崎
国務
大臣
ただいま
議題
となりました
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
及び良質な
医療
を
提供
する
体制
の
確立
を図るための
医療法等
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、その
提案
の
理由
及び
内容
の
概要
を御
説明
申し上げます。 まず、
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
について申し上げます。
我が国
は、
国民
皆
保険
の
もと
、だれもが
安心
して
医療
を受けることができる
医療制度
を実現し、
世界最長
の
平均寿命
や高い
保健医療水準
を達成してきました。しかしながら、急速な
高齢化
など大きな
環境変化
に直面している中、
国民
皆
保険
を堅持し、
医療制度
を将来にわたり持続可能なものとしていくためには、その
構造改革
が必要であります。このため、
医療費適正化
の総合的な
推進
、新たな
高齢者医療制度
の
創設
、
都道府県単位
を軸とした
保険者
の
再編統合等
の
措置
を講ずることとしております。 以下、この
法律案
の主な
内容
につきまして御
説明
申し上げます。 第一に、予防を重視しつつ、
生活習慣病対策
の充実や
平均在院日数
の短縮といった中長期的な
医療費適正化対策
を計画的に進めるとともに、
現役世代並み
の
所得
のある
高齢者
の
患者負担
の
引き上げ
や
療養病床
に入院する
高齢者
の食費、
居住費
の
負担
の
見直し
など短期的な
対策
を講ずることにより、
医療費適正化
を総合的に
推進
することとしております。 第二に、七十五歳以上の
後期高齢者
を
対象
とする新たな
医療制度
を
創設
することとしております。この
制度
においては、七十五歳以上の
高齢者
の心身の
特性等
を踏まえ、それにふさわしい
医療サービス
を
提供
するとともに、
保険料
、
現役世代
からの
支援
及び公費を財源とし、
都道府県単位
ですべての
市町村
が加入する
広域連合
が運営することとしております。また、六十五歳から七十四歳までの
高齢者
の
医療費
について、
国民健康保険
及び
被用者保険
の
加入者数
に応じて
負担
する
財政調整制度
を
創設
し、超
高齢化時代
に備えた安定的な
高齢者医療制度
を
創設
することとしております。 第三に、
都道府県単位
を軸とした
保険者
の
再編統合
を進めていくこととしております。このため、
国民健康保険
においては、
都道府県
内の
市町村国保
間の
保険料
の
平準化
を図るための
共同事業
の拡充を行うこととしております。また、
政府管掌健康保険
を公法人化し、
都道府県ごと
の
医療費
を反映した
保険料率
を設定することとしております。 以上のほか、
中央社会保険医療協議会
について
委員構成
の
見直し
や
団体推薦規定
の
廃止等
を行うとともに、
介護保険法
における
介護療養型医療施設
の
廃止等
の
所要
の
改正
を行うこととしております。
最後
に、この
法律
の
施行期日
は、
現役世代並み
の
所得
のある
高齢者
の
患者負担
の
引き上げ
などについては
平成
十八年十月に、
医療費適正化計画
の
策定
や新たな
高齢者医療制度
の
創設
などについては
平成
二十年四月にするなど、
改正事項ごと
に
所要
の
施行期日
を定めることとしております。 次に、良質な
医療
を
提供
する
体制
の
確立
を図るための
医療法等
の一部を
改正
する
法律案
について申し上げます。
我が国
の
医療提供体制
については、
国民
の健康を
確保
し、
国民
が
安心
して
生活
を送れるための重要な基盤となっております。一方で、
高齢化
の進行や
医療技術
の進歩、
国民
の意識の
変化
など、
医療
を取り巻く
環境
が大きく変わる中、だれもが
安心
して
医療
を受けることができる
環境
を
整備
するための
改革
が不可欠となっております。このような観点から、
国民
の
医療
に対する
安心
、
信頼
を
確保
し、質の高い
医療サービス
が適切に
提供
される
医療提供体制
を
確立
するため、
患者
の視点に立った
制度全般
にわたる
改革
を行うこととし、本
法律案
を
提出
することとした次第であります。 以下、この
法律案
の主な
内容
について御
説明
申し上げます。 第一に、
患者
、
国民
による
医療
に関する適切な
選択
を
支援
するため、
都道府県
を通じた
医療機関
に関する
情報
の
公表制度
の
創設
や
広告規制
の大幅な緩和など、
医療
に関する
情報提供
を
推進
することとしております。 第二に、
医療計画制度
を
見直し
、
医療機能
の分化、
連携
を
推進
することを通じて、
地域
において切れ目のない
医療
の
提供
を実現し、質の高い
医療
を
安心
して受けられる
体制
を構築することとしております。 第三に、僻地や、
小児科
、産科などの特定の
診療科
における
医師
の偏在問題に対応し、
地域
における
医師確保
の
推進
を図ることとしております。 第四に、
地域
における
医療
の重要な担い手である
医療法人
について、非
営利性
の
強化
などの規律の
見直し
を行うとともに、
救急医療
、
小児医療
など
地域
で必要な
医療
の
提供
を担う
医療法人
を新たな
社会医療法人
として位置づけることとしております。 第五に、
医療従事者
の資質を
向上
し、
国民
の
医療
に対する
安心
を
確保
するため、
医師
、
歯科医師
、
薬剤師
、
看護師等
の
医療従事者
について、
行政処分
を受けた者に対する再
教育制度
の
創設
など
行政処分
のあり方を見直すこととしております。 以上のほか、
医療安全支援センター
の
制度化
など
医療
安全の
確保
の
推進
、
在宅医療
の
推進
のための
規定
の
整備等
を行うとともに、
外国人臨床修練制度
の
対象
として新たに
看護師等
に相当する海外の資格を追加するなどの
改正
を行うこととしております。
最後
に、この
法律
の
施行期日
は、一部を除き、
平成
十九年四月一日としております。 以上が、
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
及び良質な
医療
を
提供
する
体制
の
確立
を図るための
医療法等
の一部を
改正
する
法律案
の
提案理由
及びその
内容
の
概要
でございます。 何とぞ御
審議
の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
岸田文雄
3
○
岸田委員長
次に、
柚木道義
君。
—————————————
小児医療提供体制
の
確保等
のために緊急に講ずべき
施策
の
推進
に関する
法律案
〔
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
柚木道義
4
○
柚木
議員
昨日の本
会議
でも
趣旨説明
をさせていただきました
民主党提出
の
小児医療提供体制
の
確保等
のために緊急に講ずべき
施策
の
推進
に関する
法律案
について、
提案理由
及び
法案概要
を御
説明
申し上げます。
小泉政権
の
もと
格差拡大
が指摘されておるわけですが、とりわけ
小児医療
、この分野における
医療格差
についても、
地域間格差
、
診療科間格差
として指摘されております。解消されない
医師
の不足、偏在や、ふえ続ける
医療事故
、さらには当直を挟んで連続三十二時間
労働
も珍しくない、そういった
労働環境
の
もと
、
小児科医
の
過労自殺
という現実も看過できないわけでございます。子供が病気になった際に、何時間も待たされたり、
救急車
で
たらい回し
にされたあげくに、かけがえのない命を
医療体制
の不備によって失われてしまう、そういった
現状
にございます。
我が国
は、大変残念なことに、一歳から四歳の
乳幼児死亡率
が先進十四カ国の
平均
を約二割も上回るという
現状
にございます。 こうした
問題点解決
に向けて、本
法案
を
提出
させていただきました。以下、
概要
を申し上げます。 第一に、
基本理念
といたしまして、
地域事情
に配慮しながら、いつでも
安心
して
小児救急医療
が受けられる
体制
をつくり、
小児医療
にかかわる
医療従事者
の
養成
や
確保
、配置、
労働
時間の
管理
などを適切に行い、良質で適切な
小児医療体制
をつくります。 第二に、国と自治体は、
小児医療提供体制施策
の
策定
と
実施責務
を負います。 第三に、
厚生労働大臣
は、
小児医療体制整備
を総合的に進めるためにその
基本方針
を定め、
都道府県
は、その
方針
に沿って
医療計画
の中での
体制確保
を定めます。 第四に、国及び
地方公共団体
は、
緊急小児医療提供体制
として、
中核小児科センター
、
地域小児科センター
の
整備
、さらに
小児医療連携体制整備
などを行い、
小児救急医療
にかかわる
医療従事者
の
人材養成
、
確保
のための
施策
をとります。 第五に、国は、
小児医療計画
を達成するため、
都道府県
に対し、
小児医療計画
による
事業費
についても必要な
助成
を講じます。 第六に、
小児医療提供施設管理者
は、適切な
労働
時間を設定し、
勤務交代制
をしくなどの必要な
措置
を講じます。 第七に、
小児医療
では、夜間、休日の
診療
が強く求められ、他の
診療科
に比べても多くの時間と労力の
必要性
があることを踏まえ、
健康保険等
の
診療報酬
の
見直し
を行います。 なお、本
法案
は、
平成
十九年四月一日
施行
といたします。 さらに、
平成
二十年度以降、
小児医療費
について、
義務教育就学
前は被
保険者等
の
負担
をゼロとし、
義務教育
の間は同じく
負担割合
を一割とするために必要な
措置
を講じます。 以上が、本
法案
の
提案理由
及びその
概要
です。 昨日の質問、答弁にもございましたような、まさに危機的な状況にある
小児医療
に関しまして、本
委員会
における慎重な御
審議
をお願いを申し上げ、私からの
法案
の
説明
、
概要
といたします。
岸田文雄
5
○
岸田委員長
次に、
岡本充功
君。
—————————————
医療
を受ける者の
尊厳
の
保持
及び
自己決定
に資する
医療情報
の
提供
、
相談支援
及び
医療事故等
の
原因究明
の
促進等
に関する
法律案
〔
本号末尾
に
掲載
〕
—————————————
岡本充功
6
○
岡本
(充)
議員
ただいま
議題
となりました
医療
を受ける者の
尊厳
の
保持
及び
自己決定
に資する
医療情報
の
提供
、
相談支援
及び
医療事故等
の
原因究明
の
促進等
に関する
法律案
、
通称医療
の
安心
・
納得
・
安全法案
について、
提出者
を代表し、その
趣旨
及び
概要
を御
説明
申し上げます。 本
法案
は、第百五十四回常会に
提出
した
医療
の
信頼性
の
確保向上
のための
医療情報
の
提供
の
促進
、
医療
に係る
体制
の
整備等
に関する
法律案
、
通称患者
の
権利法案
を基礎として、現在の
医療提供体制
に必要な項目を
法案
化したものでございます。 良質かつ適切な
医療
が
提供
されることは
大前
提でありますが、今まさに、
医療
に対する
安心感
、
医療
を受ける者の
納得感
、そして
医療
の
安全性
をどのように高めるかは喫緊の
課題
となっております。 今回、
政府
が
提出
されました
医療制度改革関連
二
法案
は、
医療財政改革
が
中心的課題
となっています。
健康保険法
を
改正
し、さらなる
負担
を求めようとする前に、過去の
医療制度改革
の総括を行い、置き去りにされてきた
医療
の質の
向上
という大きな
課題
に対し、この
機会
にきっちりと結論を出すことが政治の大きな責任だと思っています。 そもそも、
医療
とは、
医療
を受ける者と
医師
との
共同作業
で行われるべきものであります。現在、ようやくインフォームド・コンセント、
説明
に基づく同意という
概念
が広がり始めました。
医療
を受ける者のうち、求める者に対してはさらに
自己選択
や
自己決定
ができるという、インフォームド・チョイス、
説明
に基づく
選択
、そしてインフォームド・デシジョン、
説明
に基づく
自己決定
といった
概念
もあります。
医療
を受ける者の主体性が尊重されていく必要があるわけであります。 また、
医療事故
を未然に防ぐ
体制整備
も求められています。
万が一医療事故
が生じた場合においても、徹底的な
原因究明
とその
報告
が行われ、同じ事態が繰り返されないようにすることは、
医療
の
安全性
を高める重要な要素です。 この
法案
を成立させ、
医療
を受ける者の
安心
、
納得
、安全を
確立
することで、
医療
の質を高め、
医療財政改革
のみでは得ることのできない
満足感
を
医療
を受ける多くの
国民
の
皆様方
に与えることができると考えています。 以下、
法律案
の
概要
を申し上げます。 第一は、
医療
を受ける者に対する
医療
に関する
情報
の
提供
について、基本的な
事項
、
医療機関等
に関する
情報
の開示、
報告
を定めるとともに、
広告規制
について、
原則自由化
の
方向性
を示しています。 第二は、
医師等
は
診療
について十分な
説明
を行うこと、
説明
、
報告
に当たって
医師
と
医療従事者
間の
連携
がとられること、さらに、
薬剤師
においては調剤に関する
説明
を十分に行うこととしています。 第三には、カルテなど
診療
記録の開示等です。
医療機関
の
管理
者は、
医療
を受ける者等から請求があれば、
医療
を受ける者に悪影響を及ぼす場合などを除き、
診療
記録を開示しなければならないとしています。また、
医療
を受ける者等の申し出があれば、
医療
に要した費用の
内容
の詳細な内訳がわかる書面を交付することとしています。 そして、第四に、
医療機関
における相談対応のあり方を
規定
するとともに、
都道府県
が
相談支援
機関として
医療
相談支援
センターを設置することを定めています。 第五に、安全かつ適正な
医療
確保
のための
体制整備
として、
医療機関
に
医療
安全
委員会
を設置すること及び
医療事故等
の
報告
の
規定
を置き、第六に、
医療技術
に関する評価及び
医療機関
に関する評価について定めています。 これらの諸
施策
を実現することで、
医療
を受ける人の
尊厳
が
保持
され、
医療
を受ける人の理解と
自己決定
に基づいた良質かつ適切な
医療
の
提供
が
促進
され、日本の
医療
の
信頼性
の
確保
と
向上
がなされること、
医療
を受ける人々の権利利益の擁護を行おうとするものでございます。 以上が、本
法案
の
提案理由
及びその
概要
でございます。
医療
はお金の問題だけではないことを、先日の本
会議
でも
皆様方
にお話をさせていただきました。そういった中で、不幸にして不治の病を患った
皆様方
も、
安心
、
納得
、安全な
医療
を受けて、満足していただける、そういった
体制
を整えることは大変重要だと思っております。 そういった中で、民主党は、ただいま
柚木
議員
から御
説明
がありました
小児医療
緊急
推進
法、そしてまたこの
医療
の
安心
・
納得
・安全法、この
法律
、そしてさらにはがん
対策
基本法と、三つの
法律
を大きな柱として
皆様方
に御
提案
をさせていただいております。今回、残念ながらがん
対策
基本法が
審議
にまだ付されておりませんが、一刻も早い御
審議
入りをお願いする次第でございます。 ぜひ、この
法案
に対しましても、
趣旨
を十分に御理解賜り、慎重に御
審議
の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げまして、私の
提案理由
及び
説明
とさせていただきます。ありがとうございました。
岸田文雄
7
○
岸田委員長
以上で各案の
趣旨
の
説明
は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十分散会