○二階
国務大臣 環境大臣臨時代理として、御
答弁を申し上げます。
仰せのとおり、私自身も一
国会議員として、何で
中国とか
インドが
発展途上国なのか、
途上国、
途上国と、こう
会議で言うわけですけれども、
途上国と言うのもはばかるほど彼らは大きな
成長をいたしておりますし、今、
日本経済は、いつも大体
世界の第二番目にいるということですが、やがてこの
中国や
インドがそれを追い越していくだろうということを定説のようにもう言われておる昨今ですね。その両大国をつかまえて、
途上国、
途上国と言っているのはいかがと思うんですが、先方もどうも使い分けをしておるようで、ある場面においては、
世界のトップ
リーダーをうかがうような勢いで
経済成長に挑んでいく、その
姿勢は堅持しながらも、一方では
発展途上国だ、こういうことでありますが、その辺は、
国際会議の場においてどこかで整理をする必要が私はあると思うんです。それは、
日本が、あらゆる
国際会議を通じて、そういうこともやはり提案をしておく必要があると思っております。
今、どれくらい大国かということをこの間うちから調べておりました。
日本、
中国、
インド、
アメリカという主要指標を並べてみますと、これは、
大畠議員も既に承知のことでありますから、今ここで改めて申し上げませんが、けた外れに大きい、偉大なる国であるわけであります。
そこで、
環境問題でありますが、私は、先般、
中国との間で、
環境問題そして省エネ問題について話し合おうということを、
経済産業大臣のカウンターパートであります商工
大臣と、このことを過去三回にわたって話し合って、ようやくそのフォーラムの開催にこぎつけたところであります。
一方、小池
環境大臣にも話をしまして、これは
環境問題もありますから、
環境省もどうぞ御
参加をいただきたいということで、
大臣の了解も得て、そういう態勢で今準備をいたしておりますが、一昨日、薄熙来商工
大臣のもとの陳健事務次官が私のところへ参りまして、
我が国のフォーラムに臨む準備もだんだん整ってまいりました、今回は、開催する会場、そして日程等の詳細な詰めを
経済産業省と行わせていただきたいということで来日しましたと。きょうは恐らく関西の方へ行っておられて、きょう、すべての協議が調ったわけでありますから、私どもはこれから、私どもというとなかなか言いにくいんですが、
経済産業省と
環境省がこれから詳細の打ち合わせをさせていただくということになっております。
環境大臣の代理の
立場から、極めてこれは重要な、しかも絶好のチャンスでありますから、このフォーラムを通じて
中国側にも私たちの考え方を伝えると同時に、我々も今、
環境先進国とか
環境関係では
世界一番だとかということをよく聞くわけです。意気込みとしては私は大変すばらしいものがあると思いますが、少し前は我々も
環境で随分苦労した、そして、
環境でこの国はどうなっていくんだろうかというところまで追い込まれたわけです。そこから、
お互いに研さんし、また
環境の基本法も制定するなどしながら、先輩たちのいろいろな御
努力があったわけであります。
私も、若いころの経験でありますが、地元の製紙工場の排煙が大変な問題になり、そして、やがてそれが、スラッジはヘドロとなって湾を埋め尽くすというふうな、そういうことを目の当たりに経験したことがございます。しかし、大企業というのは大したものだなというふうに思いましたのは、そのスラッジを今度湾に流さないようにするために、それを未然に防止する方策を編み出したために、パルプの原料を捨ててしまわないでこれを製紙に使える、それから、排煙の煙の中から新たな薬品を抽出して、この金額が脱硫の装置よりもはるかに上回るということで、ああ、大企業というのはどこまでも、転んでも起きてくるときには強いんだなということと同時に、こういうことを徹底的にやっていけば、
日本の空もきれいになるし、
お互いの健康を保持するという極めて重要な視点も解決できるだろうというふうに思ってまいりました。
そこで、今、幸いにして
小池大臣も大変元気になられて、昨日も電話でもいろいろな打ち合わせをしたところでありますが、我々、ちょうどこういう機会に、
経済産業省と
環境省、
お互いに相
協力して
日本の
環境を守る。そして、今御提言のありました
世界の重要な国々、これは面積から考えても大変な国、
地球上の存在ですね、この
インドと
中国と
アメリカ。そして、人口においてもこれまた大変なものでありますし、GDPにおきましてもこれは大きな位置を占めるわけでありますから、これらの国に対して、
日本が少し
環境で進んでいるからといって居丈高に言っていくのではなくて、十分
環境問題に投資をし、
環境問題に
努力をすることがその国の
経済発展に必ず結果としてつながってくるんだということを粘り強く
説得することが大事でありますし、議員連盟等も各党にもたくさんできておるわけでありますから、議員
外交等を通じてもこういうことをやっていくことが大事だと思います。
なお、
インドにつきましては、商工
大臣が五月か六月の初めに
日本にやってまいります。カマル・ナートという
大臣でありますが、私はもう五、六回会っておりますから、この方とも、今のような御
意見を十分
紹介しながら
インドの
環境問題を
話し合いたいと思いますが、シン首相もその後、夏休みのころまでの間に
日本に
おいでになることになっておりますので、これは首脳
外交でもってお
話し合いをしていただくという
努力をしたいと思っています。