○大田昌秀君
防衛庁長官にお伺いいたします。
今、
日米の
政府間で
普天間の
移設問題が表面化しつつあって大変懸念されておりますが、前回も申し上げましたように、県民の八二%が
普天間の辺野古地帯への
移設には反対しております。で、県民の方は、どうも
日米両
政府によって県民の頭越しにこの大事な問題が決められつつあるということに大変懸念をしているわけなんでございますが、仮に
日米両
政府で決まったとしても、やはり県民の
協力と賛同がなければ大変厳しいと思います。
これは前回のことをお
考えいただいてもはっきりするわけなんですが、今沖縄は観光でもって沖縄の経済は成り立っていると言ってもいいくらい観光産業が非常に重要ですが、その中でも、エコツーリズムというのが非常に大事にされております。その北部地域は、エコツーリズムにとって大変重要なところでございますが、また辺野古地帯は、前回も申し上げましたけれども、県の環境条例指針でもって現状のまま保全すべき第一位にランク付けされている極めて重要なところなんですね。そこに基地を新たに造るということに対しては、これは、私は不可能だと見ております。
なぜかといいますと、実は八重山の空港問題が起こりましたときにも、もう何十年も掛かっておりますけれども、この環境問題が
一つの大きな妨げになってまだできていないわけですね。そういった
意味からいっても、たとえ
日米両
政府が決定しても、辺野古一帯に造るということは、私は県民感情からいって到底許されないと思いますが、この辺りは是非お
考えいただきたい。
それともう
一つ、これは通告していないので恐縮でございますが、先ほど来の
防衛庁長官の
お話を伺っていますと、
普天間が危険だから一刻も早く
普天間の問題を解決したいとおっしゃっておられる。もう大
賛成でございますけれども、どうも日
米政府の動きを見ておりますと、最初から沖縄に、基地は沖縄ありきという形で、沖縄だけに限定して折衝しておられるような、そういう気配がしてなりません。
なぜ、沖縄県民は自分たちの苦しみを本土に移したくないということで、これまで本土へ移せということはほとんど言わなかったわけですが、余りにも
理解が薄いものですから、もうこの辺りで本土に移して、本土の
皆さんにも本当に基地というのがいかに大変なものかということを知ってもらう、そういう必要があるということで県外移転ということも言い出してきているわけなんですね。私なんかのときは、県外移転ということは言わずに国外移転ということを言って、グアムやハワイと折衝して、歓迎するということになっていたわけですが、それを
政府が正式に取り上げていただかなかったためにこれまで来ているわけなんですね。
ですから、そういった
意味で、私は非常に有利な解決策、早く解決する策として、例えば、私のところにいろんな
意見が寄せられておりますけれども、その中で硫黄島ですね、そこはどうだろうかと。今、
普天間飛行場の滑走路は二千七百メートルですが、硫黄島にはもう既に二千六百メートルの滑走路ができているわけなんですね。そして、そこには住民は一人もいないと聞いています。
自衛隊が四百人ほどいてですね。そこだと住民に対する被害もないし、しかも滑走路ももうできていると。
そういう
意味からすると、本当に解決を早くするためには、硫黄島なんかというのも非常に大きないい選択肢だと思いますが、どうしてそういう選択肢を幾つか提示されて、それで
議論されないのか。最初から沖縄ありきというような、そういうことは到底納得できないんですけど、これはどうしてでしょうか。
外務大臣と
防衛庁長官にお伺いしたいと思います。