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国務大臣(
麻生太郎君) 今、回復、
治安と
復興と両方の御質問だったと存じますけれども、
治安情勢につきましては、先ほど他の議員の方から御質問があっておりましたけれども、いわゆる
地域によって大分違ったりいたしておりますし、内容も、
イラク人の巻き込まれた方の数が増えておる等々、多
国籍軍の兵士より
現地の人の巻き込まれる比率が増えてきておるという
状況等々、同じ
治安の悪さでも内容が随分質が変わってきたなという感じはいたしておりますんで、正直言って
予断を許さない
状況にあることも確かだと存じます。
幸いにして、
選挙がこの十二月の十五日、三日後に、
投票所が爆破とかいろいろなこともあり得るとは覚悟してなきゃいかぬところだとは存じますけれども、何らかの形で
投票が行われて開票が行われ、その結果として新しい
政府が、いわゆる今の移行
政権から正式
政府にスタートしたという前提に立ちますと、その
政府は
選挙で選ばれた
政府ですから、
憲法も定められて、その
政権の下でいわゆる
治安状況の回復のための
治安部隊等々、最終
目標三十二万五千人、二〇〇七年の八月までというのがたしか
目標になっていると
思いますが、取り急ぎ二十七万までということをやろうと今しているところですけれども、そういうものが、軍というのは基本的には戦闘用でありまして、
治安とかいわゆる警察
行動と軍とは似て非なるものであって、
治安とは掛かって警察に負うところ極めて大きいと思っておりますんで、
イラク人による
治安というものが
治安の回復には最も必要なんだと私どもは思っておりますんで、そういったものがきちんと作動してくるということは、同時に、そこにいる多
国籍軍が撤退をしていきやすくなるんであって、少なくとも不法に駐留しているわけではない、向こうの
政府、少なくとも今の移行
政権に依頼を受けて駐留をしておるわけですんで、そういったものが必要じゃなくなりゃそれは撤退するのは当然のことだと思っておりますんで、今その状態がどれくらいのものになっているかと言われると、一概に数量的にこれだということはなかなか申し上げられないというのが実態であります。
それから、
復興の
支援の
状況につきましては、先ほど
官房長官の方から一部、私の方からも一部等々説明をさせていただいたところがございますけれども、
復興の
支援の方についてはこれはもう明らかに道半ばというのが一番正しい表現だと思っております。
人道
支援という、
自衛隊による人的貢献かな、
自衛隊による人的貢献というものといわゆる
ODAというものは、これは
日本のこれまでやってきた他国、東ティモール含めましていろんなところで、これは二つの柱、車の両輪みたいな形でずっと、坂本先生、これやってきたんだと
思いますが、二〇〇三年の十月のマドリッドの会議で表明をいたしました
日本の
ODA、最大ファイブビリオン、五十億ドルというものにつきましては、
日本政府としてはこれは無償資金
協力として十五億ドルというものにつきましては全額既に決定をいたしております。次々と今現在実施をされておる段階にございます。それから、中期的なニーズというものがございますので、残りの三十五億ドルにつきましては、これは円借款ということになっていく可能性が高いと
思いますけれども、どういったものがということにつきましては、これは
治安が良くなったという前提になりますと、
日本からいわゆるNGOにしても民間の建設会社にしても、非常に行きやすい
状況になってくれば極めて効果とかいうか、
期間というものも短縮され得るんだと
思いますけれども、そういった
状況になり得るように一日も早く努力をしなければならぬところですけれども、今現状で五十のうち十五億、数量的に申し上げたらそういった感じが数量的に申し上げられるところだと存じます。