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山本保君 まず
最初に、大変一生懸命よくまとめられたなということを自分でも思っております。
ちょうど私が厚生省におりますときに、
エンゼルプランの始まる前の
エンゼルプランプレリュードというのを作りました。それからここまで来たわけであります。大きく考えてみますと、そのときは全く、余った
保育といいますか、
保育園の保母さん
対策という形から始まったのが今やいろんな省庁が全部入ってきているということが第一。
第二に、それだけではなくて、いろいろな
対応が、当時はやはり
子育てが大変だ、そして
子供が少ないという、そういう面が大事なんですが、正にその前に一・五七ショックのときに、「
子供を健やかに生み育てる
環境づくり」という
対策を海部
内閣が出したわけですが、正にそのための総合的な
内容、また
人口減
社会という、今日は言葉が出ていませんが、よく使われるそういうものを前提とした
対応策になってきているということは大変立派なものだと思っていますが。
その上に立ちまして、ちょっと今日は大きな話をするのかなと思っておりましたので、大きいといいますか、大ざっぱかもしれませんが、ちょっと御提言といいますか、御注文を申し上げたいと思っております。
一つは、具体的に言いますと、これ十二月二十四日に出ているんですよね。これは役所におる人間なら分かるんです、なぜ十二月二十四日に出るか。この体質を変えないといかぬと思っているんですよ。つまり、これは、大蔵省が予算を作りまして、そこで初めて国民、野党も含めて国民の代表に予算というものを示して、そして一月になって総理
大臣が施政方針を演説すると、こういう形で国の基本方針が決まっているときのやり方なんですよ。今は正にそうじゃないんですよね。具体的に言えば、正に四月、三月、五月、六月にある
経済財政運営の基本方針、ここで決まるんですよ。ここで問題なのは、今竹中さんが、例えばこの間の一・六%
成長をなぜ、二%に持っていきたい、その基本は何か、これは人間力なんですね、はっきり
教育力なんです、人間力なんです。
だから、私もこういう細かいことをやった人間として本当に自分でもじくじたるものがありますが、もうそろそろこの国全体の
経済発展、若しくは日本の国の将来を見据えたきちんとした
経済理論の中にこれを位置
付けることを出さなくちゃいけない。次の、今度の二〇〇五年の骨太方針、それに出せないかと、きちんとですね。それを是非、頭のいい人がそろっているんですからお願いしたいというのがまず第一点です。こういう形でやっている限り、いつまでたっても評価されないという気がしてなりません。
二番目は、まだ役所的ですね。もう見ていきゃ分かるように、もう役所の、そうでないのも大分出てきましたけれども、これは昔あったのと同じでして、正にまだ
拠点主義であり、になっています。それをいかに変えていくか。今はそれ変わってきているのは、もう今日もお話出ていました幼保の
体制、これは
幼稚園、
保育園、文科、厚生、非常にやっていますね。それから、この前ここでやった発達障害という形で、いわゆる特殊
教育、特別
支援教育に関しては両省今やっています。もっともっとこれやるべきです。もういろんな形で具体的に役所の枠を取っ払ってやりたい。先ほどもありましたように、
保育所を作るのが
経済的にいいのかどうか、そんなことなんてまだ全然やっていない。片方で、まだ、同じ
厚労省でありながら
育児休業と
保育所を作ることの総合的な考え方なんてまだ出してないじゃないですか。だから、これも一つの例ですけれども、こういうものを出していただきたい。
三番目は、そのためにも、それができるのは、役所はやっぱり大きな枠しかできないと思うんですよ。
市町村にやらせるという、やらせるというかやっていただくという、この今の
流れが正にそのとおりなんですが、しかし残念ながら、まだ
次世代育成にしてもたった十何項目ですか、あれをもっと増やすんでしょうけれども、それから、今日の交付金の話もありましたけれども、あれだってはっきり言えば厚生省の金をまとめただけですよね。
だから、この辺を本当に
市町村が使えるように各省
関係あるものをやはり来年の予算のときには、今のはただ各省から出したものをまとめただけなんですよ、もう内部はね。そうじゃなくて、
最初から、この
事業に関してはこうだ、各市イメージが出る、絵がかける、絵が一つもないというのは、つまり絵がないんです。絵をかいてほしいんです。こういうことでこの市はやりました、又はやって
効果が出てきました、又はこうやりたいというものを出してほしいというのが三つ目のその大きな話であります。
あと、細かいところは、今日はもう後でまたやっていただければいいです、答えは要らない。要らないんですけれども、一つだけちょっと
文部科学省にちょっと、いつも私は文句言っているんですが、例えばこの中に欠けているのが一つある。それは、
子育てしながら学習するというイメージないんですね。
子育てしながら働くイメージはあるんですよ。
子育てしながら学習する、ないんです。昔からないんです。これは前にもう、初中
局長で辞めた辻村さんと私、もう二十年前に笑ったことがある。アメリカの高校ではみんな
保育所が付いている、
子育てするんだから。日本で
子供生まれたら退学だと。これは私が言ったんじゃないですよ。文部省の課長さんが、中等、
中学校課長さんが言った。いまだに続いている。
先ほど
労働が、
雇用の問題が出ました。
雇用問題を解決するのは簡単、僕は簡単だと思う。つまり、新しい
仕事に就くためには
教育する、勉強するんですよ、もう一回。しかし、今の
学校制度がそうなっていない。次々と勉強していくという
体制になっていない。相変わらず
子供を教えるということになっている。これ見てもそうなんです。だから、その辺を変えていただきたい。だから、母親が
子育て、その一つのイメージとしてこれに言えば、
子育てしながら学ぶというイメージというか、その像は全然ありませんよということをまとめて申し上げます。
それからもう一つ、これは団体から言われているのでちょっと、今日もフレンドシップの表彰がありますよね。だから、インターンシップ、言い方はという話ありましたけれども、事実上そのインターンシップなんかどんどんやっている会社にちょっと
大臣表彰してやってあげてほしいんですよ。もう一生懸命やっても何にも
効果がないと。これは是非
文部科学省か
労働省か、もうひょっとしたら通産省か、経産省か分からないけれども、お願いしたいなというのを具体的にちょっと申し上げます。
以上です。