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仁比聡平君
社長御自身がそういう御
認識をお持ちだということを私初めてお伺いをして、大変驚くべき
認識だと思っています。
出勤時間後に
作成をしたのでは打合せや
乗務に必要な情報確認ができずに、安全上の点検や準備に余裕がなくなるから、これまで先任の皆さんは時間前にこれを
作成をしてこられたわけですね。
配付しました
資料の一枚目を皆さんごらんいただきたいと思うんですけれ
ども、これは
JALインターナショナルに提出をいただいた離陸前までの標準的な乗員の出発
業務ですが、それの下の段にあるのが
客室乗務員の
業務です。つまり、出発八十分前に出勤をして、二十分間の準備をして、六十分前には
飛行機へ移動するということになっています。その間に、その二十分間の間に何をしなければならないのか。
JALが記載をしていただいているのは、下の
項目ですけれ
ども、このうち一番下にあるエマージェンシープロシージャーの確認というのは、これはビデオを見るということによって行われますが、これは現実に七分間掛かります。その上の
項目、これは安全に関するブリーフィング
項目ですけれ
ども、これに少なくとも五分から七、八分掛かるわけですね。これで十二分以上あるいは約十四分というような時間が必要になります。
あわせて、ここに
JALさんが記載をされている以外に
機内販売を含めた
機内サービスの打合せが必要で、これに十分ないし十五分掛かっているのが実態だというんですね。このブリーフィングの中身だけ見たって、二十分間ではまるで足りないじゃありませんか。ここにどうして出勤後にチャートを
作成するという時間をつくれるんでしょうか。
組合の実態
調査を見ればどういうことになっているかといいますと、〇二年十二月から〇三年一月にかけての
調査では、掲示や旅客情報の確認をするのに十三分、チャートの
作成には二十五分。ですから、ブリーフィングの前に三十八分の時間が必要だということが明らかになりました。もし始業時間後に
作成したとすれば、ランダムに
調査した六十四便のうち六十三便で遅延が発生するということです。
昨年秋の
調査でも、ランダムに
調査をした七十三便中、七十三便すべての便で始業時刻前にチャートは
作成をされていたわけですね。これは組合の所属のいかんやあるいは
管理職か否かなどを問わず、ランダムな
調査の結果なんですよ。
今回、
不利益処分を
会社が行った後の六月四日に同じく五十六便の
調査を組合がしていますが、この中で五十便が始業時刻前の
作成で、うち二十七便は二時間前に既にできていたと、こういう実態を
社長は御存じなんでしょうか。いろんな
報告が
社長に上がっているのかと思いますけれ
ども、これは
社長自ら実態を十分把握すべきなのではないかと思います。
その点で
社長に一点お尋ねしたいのは、先ほどお認めになった
教育ですね、これを中止すべきだという抗議を、労働組合が五月十二日に
社長との面会を求めました。
社長は不在だったわけで、秘書課の係長さんが非公式に要請文を受け取ったということですけれ
ども、伺いたいのはその後のことです。翌日になって、
会社の労務課から組合に対して、アポなしのこのような要請は今後やめていただきたいという抗議があったというんですね。
新町社長は、この国会でこんなふうに言っています。私は二十四時間胸襟を開いております、
社員の皆さんが本当に
経営に訴えたい、
経営はこういうところを改善してもらいたい、私はこれを提言したいということがあれば、正々堂々と正面から私に提言してください、私に申し出てください、私はEメールもありますしもちろん電話もあります、いつでも結構ですからそれを申し出てくださいと、このようにおっしゃっているのに、組合の申入れに対してアポがないからといって抗議をするというのは、
双方向の
コミュニケーションをとおっしゃる立場と、現実に起こっている事態と、これは全く両立し得ないのではないでしょうか。
このように
会社が組合に抗議をしたということを御存じでしょうか。