○山下八
洲夫君 おはようございます。民主党・新緑風会の山下八洲夫でございます。
私も、まず冒頭、昨日、未曾有の西日本旅客
鉄道福知山線におきます
列車事故について、若干意見やら、また
お尋ねもいたしたいというふうに思っております。
まず最初に、今現在、私がお聞きするところによりますと、お亡くなりになられました方が七十三名、
負傷者が四百四十一名というようなことにもなっているように伺っております。特に、お亡くなりになられました皆様方あるいは関係者の皆さんに心から哀悼の誠をささげたいと思いますし、同時に、
負傷なさっている皆さん方は大変重傷の方もいらっしゃるようでございます。心から早く快方に向かわれますようお見舞いも申し上げたい、そのように思っている次第でございます。
まず、そのような中で、今回のこの
鉄道事故、JRになりまして未曾有の
鉄道事故だろうというふうに思っております。思い返しますと、一九九一年五月だったと思いますが、信楽
鉄道で大変な
鉄道事故を起こし、そして四十二名、当時もお亡くなりになっているようでございます。私もこのときには
現地視察もさせていただいたわけでございますが、あってはならない、そういう中で、今現在、率直に申し上げまして、
大臣も早速
現地へ飛ばれ、そして多くの
指示等もなさり、そして
対策本部も
設置をされました。あるいはまた、
事故調の皆さん方、先ほ
どもお話がございましたとおり、
調査に
現地へ派遣させていらっしゃる。そういうことで、大変私も、素早い
取組をしていただいて
大臣にも
敬意を表する次第でございます。民主党も早速、昨日、菅直人さんを
責任者にいたしまして
対策本部も
設置をさせていただいた次第でございます。今現在では、率直に申し上げまして、私もどちらかといいますとマスコミの報道範囲しか
状況は承知しておりません。
そういう中で、いろいろと最近のことを振り返ってみますと、昨今、この
委員会でもかなり議論がなされたわけでございますが、日本
航空グループの運航における一連のトラブルで
安全確保が本当に危機的な状態になっている。そして、
事業改善命令も出された。また同時に、四月二十二日にはANAがまた小松空港で管制
指示違反を犯している。こういうような、どうも連鎖的な
状況が起きているなというような気がします。
鉄道事故におきましても、あの三月二日の土佐くろしお
鉄道における
列車脱線事故、あるいは、その後、三月十五日でございましたが、東武
鉄道のあの踏切
事故、あるいはまた三月十九日には東海道
新幹線における
速度超過、こういう問題も起きていると。また
鉄道がずっと連鎖している。
このようなことを考えておりましたら、ふと私は思い出したことがあるんです。それは何かといいますと、二〇〇三年の八月にエクソンモービルの名古屋油槽所が火災が起きまして、そうしましたら連鎖のように、九月に新日本製鉄名古屋製鉄所の火災、あるいはブリヂストン栃木工場の火災、出光興産の北海道製油所の火災と、どんどん大変大きな火災が連鎖いたしたことも私は思い出したわけでございます。
そういうことで、今回のこのJRの
事故につきましては、それこそ
国土交通省といたしましても、
鉄道事故レベルでいいますと五段階のうちの四のレベルに該当すると、こんなことをおっしゃっています。もう今や五に値するんじゃないかなというような気もするわけでございますが、このような大きな
事故になっているわけでございます。
このような一連のものを考えていきますと、どうも私は率直に今の段階で気持ちとして思いますのは、安全についての認識の欠落を大きく裏付けているんじゃないかな、そういうような気がしてならないんです。特に、
事業者におきましてはそれこそ収益
確保ばかり目が向いているんではないか、こういう気もいたします。火災でいいますと保安関係になるんでしょうけれ
ども、あるいは今回のこの安全のための人的コストやあるいは安全のための設備投資やら、そういうことに対して本当におろそかにしているんではないか。
また、確かにこのマスコミ報道を見ておりますと、スピードの出し過ぎじゃないか、こういう意見も言っております。遅れを取り戻すためにはスピードを出し過ぎたんじゃないかとか、あるいは
ATSにいたしましても
速度オーバーには
対応していない古いのを使っているんじゃないか、こういう報道もありますし、あるいは脱線
防止ガードをあそこに付けておけば脱線しなかったとか、いろいろと言われているんですね。
また、
運転士の未熟さも言われています。技量が低いんじゃないか、まだ十一か月しかたっていないと、こういうことも言われておりますが、先ほどお話ございました置き石、
粉砕痕がある。この
粉砕痕につきましては私も今の段階でJR西があのような発言をすべきではないと思いますし、
大臣も厳しくこれに対しては意見をされたようでございますから、私はその点については高く評価をしているわけでございます。
また一方では、
車両の
軽量化、そのことによってスピードアップをしていくとかあるいは省エネに努力するとかいう、省エネで言いますと聞こえはいいわけでございますが、それ以上にやはり安全の面でおろそかになっているんじゃないかな、ですからせんべいのようにあの
車両がなっている、こういう状態もあると思うんです。
このようないろいろなことについてこれからしっかりとしたやはり検証は当然必要だと思いますし、これからまた
事故調も、あるいは
国土交通省としてもこのようなことに対しては検証がなされると思います。二度と再びこのようなことを起こしてはならないわけでございますし、ただスピードアップ、あるいは
ダイヤ主義、こういうことだけでいいのかどうかということもこれからまた検証もしないといけないと思いますから、
是非そのようなことについて
徹底的なまた検証もしていただきたいなということを申し上げておきたいと思いますが、それに対しまして、まず
大臣の御意見等ございましたらお聞かせいただきたいというふうに思います。