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2005-03-09 第162回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十七年三月九日(水曜日)    午後零時十分開会     ─────────────    委員異動  三月八日     辞任         補欠選任      峰崎 直樹君     家西  悟君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         木俣 佳丈君     理 事                 橋本 聖子君                 脇  雅史君                 榛葉賀津也君             ツルネン マルテイ君     委 員                 秋元  司君                 泉  信也君                 魚住 汎英君                 佐藤 泰三君                 中島 啓雄君                 水落 敏栄君                 家西  悟君                 池口 修次君                 喜納 昌吉君                 藤本 祐司君                 遠山 清彦君                 渡辺 孝男君                 紙  智子君                 大田 昌秀君    国務大臣        外務大臣     町村 信孝君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣沖縄及        び北方対策))  小池百合子君    副大臣        内閣府副大臣   七条  明君        外務大臣    谷川 秀善君    大臣政務官        内閣大臣政務        官        西銘順志郎君    事務局側        第一特別調査室        長        三田 廣行君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○沖縄及北方問題に関しての対策樹立に関する  調査  (沖縄及北方問題に関しての施策に関する件  )  (派遣委員報告)     ─────────────
  2. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) ただいまから沖縄及北方問題に関する特別委員会を開会します。  委員異動について御報告いたします。  昨八日、峰崎直樹君が委員を辞任され、その補欠として家西悟君が選任されました。     ─────────────
  3. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 沖縄及北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。  沖縄及北方問題に関しての施策に関する件について関係大臣から所信聴取いたします。  まず、小池沖縄及び北方対策担当大臣から所信聴取いたします。小池大臣
  4. 小池百合子

    国務大臣小池百合子君) おはようございます。  沖縄及び北方対策を担当する内閣特命担当大臣小池百合子でございます。沖縄及北方問題に関する特別委員会開催に当たり、所信の一端を申し上げます。  まず、沖縄政策について申し上げます。  沖縄振興に関しては、昭和四十七年の本土への復帰以来、沖縄振興開発のための諸施策を積極的に講じてまいりました。こうした取組を通じて、施設整備面中心に次第に本土との格差が縮小するなど、着実に成果を上げてきたところです。  しかしながら、今日なお沖縄社会経済は、県民所得の低さや失業率の高さに示されるように厳しい状況にあり、産業振興雇用の創出など、自立型経済構築に向けた一層の取組が重要であると認識しています。  今後、沖縄の新たなる発展に向けて、沖縄振興特別措置法沖縄振興計画に沿って、社会資本整備に加え、観光情報通信農林水産業等各種産業の一層の振興、それを支える人材の育成や科学技術振興などに沖縄県や市町村一体となって取り組みます。  沖縄離島は大変厳しい環境にありますが、それぞれの離島が持つ自然や伝統文化魅力は、他地域には見られないすばらしいものがあります。沖縄における離島がそれぞれの魅力を存分に生かし、自信を持ってオンリーワンの輝きを放てるよう、地元取組を支援してまいります。私自身もできる限り多くの離島を訪問し、その実情を把握していきたいと考えております。  沖縄自然環境は、世界的に見ても非常に貴重であり、責任を持って守り育てていくべき財産であると同時に、沖縄振興においても貴重な資源であることは言うまでもありません。その保全と活用には十分に配慮し、環境経済統合に努めてまいります。  沖縄振興計画でも重要な柱として位置付けられております沖縄科学技術大学院大学設立構想については、これまで、関係閣僚による会合ボード・オブ・ガバナーズ会合を適時開催するなどして、関係省世界的に著名な科学者たち一体となって本構想推進に取り組んできたところです。  こうした中、今般、大学院大学構想推進する主体となる独立行政法人を設立するため、独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構法案を国会提出いたしました。  また、国の補助金等整理合理化に伴い、沖縄の置かれた特殊な諸事情を踏まえ、沖縄振興計画推進に支障が生ずることのないよう所要の措置を講ずるため、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案を今回、国会提出したところです。  基地負担軽減については、沖縄における米軍存在我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定に貢献する一方で、在日米軍施設区域の七五%が沖縄に集中しており、県民皆様に大きな御負担をお掛けしていることも事実です。このようなことから、普天間飛行場の一日も早い移設返還を含め、米軍施設区域整理統合、縮小に向け、沖縄に関する特別行動委員会SACO最終報告の着実な実施を図ることとしております。さらに、現在米国協議を進めている在日米軍兵力構成見直しにおいても、沖縄負担軽減が図られることが重要であると考えています。私といたしましては、県民皆様の御負担軽減できるよう、誠心誠意取り組んでまいる所存です。  次に、北方領土問題について申し上げます。  私は昨年十一月に根室管内を訪問し、ヘリコプターにより上空から国後島と歯舞群島を望み、また、納沙布岬から貝殻島や水晶島を間近に見、北方領土我が国固有の領土であることを改めて実感しました。  また、元島民皆様地元関係者方々からお話を伺い、自らの生まれ故郷を追われた皆様の大変な御労苦や、四島返還を望む切実な願いを痛感し、北方領土問題の解決に向けて、決意を新たにした次第です。  本年は日露通条約署名百五十年の節目の年であり、また、プーチン大統領の来日が予定されています。  北方四島の帰属の問題を解決して、日ロ平和条約を締結し、両国間に真の相互理解に基づく安定した関係を確立することは、我が国の一貫した基本方針です。  この問題が一日も早く解決されるよう、外交交渉を成功に導くためには、北方四島の返還を目指す国民の世論を結集し、すそ野が広い国民運動を展開していくことが重要です。  北方領土の日である二月七日には、木俣委員長を始め多くの方々の御参加を得て北方領土返還要求全国大会開催され、また、この日を中心として、全国各地県民大会など様々な活動が展開されています。  私といたしましては、引き続き全国民的な返還要求運動推進してまいります。また、北方領土に関する広報・啓発活動を積極的に展開し、とりわけ次代を担う青少年への啓発を重点的に進めてまいります。  さらに、元島民方々に対する援護措置推進北方四島との交流及び元島民とその家族の方々によるいわゆる自由訪問等の着実な実施にも努めてまいります。  沖縄政策及び北方領土問題に関しまして、委員長を始め理事委員皆様方の一層の御理解と御協力を賜りますようにお願いを申し上げます。
  5. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 次に、町村外務大臣から所信聴取いたします。町村大臣
  6. 町村信孝

    国務大臣町村信孝君) 外務大臣町村信孝でございます。  沖縄及北方問題に関する特別委員会開催に当たり、木俣委員長始め委員各位に謹んでごあいさつし、所信を申し述べます。  まず、沖縄に関する事項について述べます。  私は、アジア太平洋地域に依然として不安定性と不確実性存在する中で、日米安保体制とこれに基づく米軍存在が同地域の平和と安定にとり、今後とも不可欠であると考えます。一方で、沖縄在日米軍施設及び区域が集中していることにより、沖縄県の方々に多大な負担をお掛けしていることは十分に認識しております。このような負担軽減していくため、沖縄に関する特別行動委員会SACO最終報告の着実な実施に取り組むとともに、在日米軍兵力構成見直しに係る日米間の協議を通じて、在日米軍による抑止力を維持しつつ、沖縄の過重な負担軽減できるよう引き続き努力をしていく所存です。  普天間飛行場移設返還問題では、同飛行場が市街地にあることもあり、周辺住民方々の不安を一日も早く解消したいと考えております。引き続き、平成十一年の閣議決定に従い、沖縄県等の地元地方公共団体と十分協議しながら、全力で取り組んでいく考えです。  昨年八月の米軍ヘリ墜落事故については、さきに取りまとめられた日米合同委員会事故分科委員会報告書に基づき再発防止措置の徹底を図ります。また、事故現場での日米双方の当局間の協力についても、特別分科委員会での議論を進め、早急に協力在り方について取りまとめる考えです。  次に日ロ関係北方領土問題について述べます。  本年は得撫島と択捉島との間に平和裏日ロ間の国境が画定された日露通条約調印から百五十周年に当たります。日ロ間においては、戦後六十年を経た今日に至っても北方領土問題をめぐって双方の主張がいまだ平行線をたどっている現状を打破することが必要です。日ロ両国立場には依然として大きな隔たりがありますが、去る一月十四日、日ロ外相会談では、両国立場隔たりを埋めるため真剣な話合いを行っていくことで意見が一致しました。  引き続き、四島の帰属問題を解決して平和条約早期に締結するという一貫した方針の下、精力的に交渉を進めるとともに、幅広い分野両国間の協力を進め、プーチン大統領の訪日及びその後の交渉につなげていきたいと考えています。  これらの諸問題に取り組むに際し、木俣委員長を始め本委員会皆様の御指導と御協力を賜りますようお願いを申し上げ、私の所信といたします。  どうぞよろしくお願いをいたします。  ありがとうございました。
  7. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 以上で所信聴取は終了いたしました。  本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────
  8. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) この際、外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。谷川外務大臣
  9. 谷川秀善

    ○副大臣谷川秀善君) 一言あいさつを申し上げます。  昨年の九月に外務大臣を拝命いたしました谷川秀善でございます。  もとより微力ではございますが、逢沢副大臣、河井、小野寺、福島、それぞれの各政務官とともに町村大臣を補佐してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  木俣委員長を始め理事委員皆様の御指導、御協力を心よりお願いを申し上げまして、一言あいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  10. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 小池大臣及び町村大臣は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────
  11. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員報告聴取いたします。榛葉賀津也君
  12. 榛葉賀津也

    榛葉賀津也君 先般行われました委員派遣につきまして、その概要を御報告申し上げます。  平成十七年一月十二日から十四日までの三日間、沖縄振興開発及び基地問題等に関する実情調査のため、木俣委員長橋本理事秋元委員喜納委員遠山委員紙委員大田委員及び私、榛葉の八名が沖縄県に派遣されました。  今年、復帰三十三年を迎える沖縄は、これまで各般の施策が講じられ、社会資本を始め各面にわたり整備が進んできました。また、昨年、沖縄では、観光客数が五百十五万人に達するなど、観光関連産業中心に明るい分野が見られます。  しかしながら、なお沖縄社会経済は、全国一低い県民所得失業率の高さに示されるように厳しい状況にあり、自立型経済構築を図るため一層の取組が必要となっております。平成十四年に策定された沖縄振興計画において、国際的な学術研究交流拠点の形成に寄与する大学院大学等設置が目指されており、このための沖縄科学技術大学院大学設置は、我が国のみならず世界科学技術に大きく貢献する国家的プロジェクトとして期待を集めております。また、沖縄離島地域につきましては、優れた自然環境や景観、独特の伝統文化など、地域の持つ多様性魅力を最大限に発揮できる振興策を講じていくことが重要となっております。  一方、沖縄には在日米軍施設区域の七五%が集中しており、県民に多くの負担を掛け、様々な問題が発生していることも事実であります。  今回の委員派遣では、このような状況を踏まえ、沖縄振興現状米軍基地問題を中心に、概況説明聴取現地実情視察を行い、あわせて、沖縄県や地元市町村などからの意見要望の把握に努めてまいりました。また、今回は、米軍基地関係者との意見交換米軍施設内の視察といった貴重な機会も得ました。  以下、その調査概要について、日程に沿って報告申し上げます。  第一日目は、まず、石垣島を訪れ、沖縄八重山支庁石垣市、竹富町及び与那国町から概況説明要望等聴取及び意見交換を行いました。ここでは、新石垣空港早期建設、中国の原子力潜水艦領海侵犯等を踏まえた周辺海域警備強化国境圏域外交防衛上の諸問題早期解決、西表島の自然資源竹富島町並み保存地区世界遺産登録与那国島上空台湾防空識別圏見直し等意見要望が示されました。次に、新石垣空港建設予定地となっているカラ岳陸上地区視察し、八重山支庁担当者から新空港概況等について説明聴取しました。次に、バンナ森林公園に移動し、さきの大戦時、八重山地域でマラリアを発病し亡くなった犠牲者慰霊碑に献花をいたしました。この後、重要港湾に指定されている石垣港を視察し、港湾管理者である石垣市から港湾概況等について説明聴取しました。一日目の最後には、石垣港から竹富島へ移動し、国の重要伝統的建造物群保存地区や島内の主要な文化財などを視察しました。  第二日目は、まず、石垣島から沖縄本島へ移動し、那覇空港内において沖縄県から沖縄都市モノレール事業概要について説明聴取するとともに、那覇空港駅から壺川駅までモノレールに乗車し、その運行状況視察しました。次に、沖縄県庁を訪問し、沖縄県から要望聴取し、意見交換を行いました。沖縄県からは、米軍基地問題の解決促進沖縄科学技術大学院大学設置推進など十一項目にわたる要望がなされました。次に、那覇新都心に移動し、沖縄総合事務局那覇防衛施設局外務省沖縄事務所から概況説明聴取し、それぞれ質疑を行いました。さらに、昨年八月に米軍ヘリコプターが墜落した宜野湾市の沖縄国際大学へ移動し、大学側及び宜野湾市長から事故概況について説明聴取し、意見交換を行うとともに、大学構内事故現場視察いたしました。  その後、米軍普天間飛行場に立ち入り、在沖米海兵隊バトラー基地司令官であるジェームス・F・フロック准将及び普天間飛行場基地司令官であるリチャード・W・ルーキング大佐と会見し、同施設と在沖米海兵隊について説明聴取し、意見交換を行うとともに、同施設内を視察いたしました。フロック准将からは、米軍ヘリ事故後の対応について、地位協定に従い対応したと考えている、普天間飛行場移設返還は、日米間のSACO最終報告に従い、両国間の協議によって決定した辺野古移設を進めていくことが重要であるとの考えが示されました。  その後、名護市へ移動し、沖縄北部市町村会の十二市町村長から北部地域概況北部振興策についての意見要望聴取するとともに、意見交換を行いました。ここでは、名護市に開校した国立沖縄工業高等専門学校や恩納村に建設予定沖縄科学技術大学院大学への期待、伊平屋・伊是名架橋早期整備、キャンプ・ハンセン内のレンジ4での米国陸軍複合射撃訓練場建設工事即時中止などの意見要望が示されました。  第三日目は、まず、現在、北部観光中心となっている国営沖縄記念公園海洋博覧会地区内の沖縄美ら海水族館を訪問し、館内の展示施設について説明聴取するとともに、世界最大級の総水量を誇る大水槽等視察いたしました。次に、名護辺野古に移動し、キャンプ・シュワブ内に立ち入り、普天間飛行場代替施設建設予定地となっている辺野古沿岸域視察いたしました。さらに、沖縄県を始めとする地元関係者からの強い要望を受けて昨年四月に開校した国立沖縄工業高等専門学校を訪問し、学校特色等について説明聴取するとともに、施設視察いたしました。  その後、嘉手納町へ移動し、米軍嘉手納飛行場に立ち入り、同飛行場内の第十八航空団司令官であるリチャード・M・ジンク大佐と会見し、意見交換を行うとともに、同施設内を視察いたしました。ジンク大佐からは、事故などが起きた際の情報提供について、地元関係者と良好な関係を取りたいと考えている、日米間で返還が合意されている嘉手納ラプコンについては、現在、日本人管制官訓練が順調に進められており、スムーズな移行を目指している、返還後は安全な運用が行われると考えているといった認識が示されました。  最後に、沖縄県庁において記者会見を行いましたが、記者会見では、派遣委員から、SACO合意を着実に進めることが重要であり、普天間飛行場危険性の除去は代替施設の問題とは別に考える必要があるのではないかとの意見下地島空港については米軍人道支援の名目で使用し固定化されていくのではないか懸念がある等の意見が示されました。また、委員長からは、沖縄にふさわしい振興を行っていく必要がある、特に若年層の厳しい雇用状況解決していかなければならないと考える、普天間飛行場辺野古移設については、環境が破壊されることは間違いないと思う、米軍再編などの動きにより日米安保の枠組みが変わっていくときに巨大な費用を掛けることは行政改革国際戦略の観点からも疑問があるとの考えが示されました。  今回の委員派遣におきましては、沖縄振興在り方米軍基地問題について現地関係者方々から多岐にわたる意見要望をいただき、また、現地実情視察等を通じて、沖縄の問題に対する認識をより深めることができました。また、石垣島竹富島といった沖縄離島を訪れ、離島が抱える問題やその実情を知るとともに、独特の文化や風土などの魅力に触れることができたことは非常に有意義でありました。  最後に、今回の委員派遣に際し、多大な御協力をいただきました沖縄総合事務局を始め国の関係機関沖縄県、八重山圏域の市町、北部市町村及び視察先皆様に厚くお礼を申し上げます。  なお、委員派遣の文書による報告書につきましては、本日の会議録末尾に掲載されますようお取り計らいをいただきたいと思います。  以上でございます。
  13. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 以上で派遣委員報告は終了いたしました。  ただいまの報告につきまして、別途、詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 木俣佳丈

    委員長木俣佳丈君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十九分散会