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伴野委員 民主党の
伴野豊でございます。
本日は、
予算委員会という貴重なお時間で、しかも一時間賜りましたことを、まずもって御礼申し上げたいと思います。
本日は、今
国民的関心の高い事柄の一つでもある、
小泉総理と申しますか、
小泉内閣の構造改革、その痛みの先に何があるのかというような観点で、国の使命、意思、国の形、国として守るべきは何なのかというようなところをぜひ
大臣の皆さん方と政治家として議論させていただければ、そんなふうに思っております。ぜひとも
小泉総理みずから、いろいろお聞きしたかったんですが、そのもとでいろいろお仕事をしていらっしゃる
大臣の皆さん方から
お話を賜れれば少しでも理解ができるのかな、そんなふうに思っております。
きょう質問に臨むに当たりまして、
小泉総理がこの数年間どんな政治的なメッセージを発せられたか、少し調べてみました。そして、私なりに考えてみました。
御案内かと思いますが、改めて申し上げれば、まず最初にあったのが聖域なき構造改革。聖域なき構造改革をしていただけるのか、これはいいと私
どもも正直言って思いました。その次に出てきた言葉が、これは二〇〇三年ぐらいだったと思いますが、構造改革なくして景気回復なし。その次に出てきたのが、民間にできることは民間に、地方にできることは地方に。
ここ数年間、この四つのフレーズで改革を推し進めてこられたのかなという感がございますが、この四つのスローガンでやってこられたのは、ある
意味すごいなという感覚を持っておりますけれ
ども、最近はそれに、改革の芽が出てきた、大きな木に育てよう。正直に言いまして、この大きな木が私にはよくわかりません。どんな木になるんだろう、ぜひきょうは、そんなあたりを教えていただければと思うわけでございます。
それでさらに、
小泉総理が、最近といいますか、ここ数年、いろいろ対談をされてきたものも読ませていただきました。総理になってすぐ、アルビン・トフラーさん、あの「第三の波」で有名な方といろいろ議論をされているんですね。最後に、やはりアルビン・トフラーさんも、
小泉さん、あなたの言う構造改革の痛みの先に何があるのか、こう問いかけました。そうしたら、
小泉さんはノー・ペイン、ノー・ゲインとおっしゃったんですね。痛みなくして得るものはないとおっしゃったんですけれ
ども、アルビン・トフラーさんは、その論評の中で、マクロ経済的には
方向性はある程度正しいのかもしれないが、
小泉さんは、郵政改革とあわせ持って、それ以外のことに余り興味がないんじゃないかというような論評もされております。
そしてさらに、最近では経団連の奥田会長とも御議論をされております。そうした中で、これも最後の方ですが、質問者が、この先には何があるんですかね、
日本はどうなっていくんですかねという質問に対して、奥田会長は、社会保障の問題をまず何とかしなきゃいけませんね、そして、
我が国は科学立国ですね、最後に、
国民的な理念がどうしても必要だ、徳のある国家にしなければならないですねというようなことをお答えになっています。
しかしながら、総理は、そのときの司会者の問いに対して、やればできる、これが魔法の言葉だと。さらによくわからなくなってしまいまして、魔法でできるんだったら引田天功さんか何かに任せた方がよっぽど改革が進むんじゃないか、そんな思いもあるわけでございますが、ぜひきょうは、このあたりのところを各
大臣からいろいろお聞きしますので、お答えいただければな、そんなふうに思っております。
先ほど
国民的関心の一つにも、私も地元の後援会でいろいろ座談会や講演会をさせていただきます。そのときに、最近とみに質問の中に出てきたのは、おじいちゃん、おばあちゃん
たちがこういう質問をされるんですね。
伴野さん、
我が国は七百兆円も借金を抱えているんですよね、今はこういういい国にしてもらったかもしれないけれ
ども、孫
たちにこんな負担を残していくんでは、わしはあの世に行けぬがねというようなことも言われます。
これは、そういう座談会でも例え話をするんですけれ
ども、一家に例えましたら、月五十万円のお父さんが、あるいはお母さんとかでもいいです、借金三十万円をどこかで借りてきて、それなりの生活をしているんだけれ
ども、いつの間にか七千万円を超える借金を抱えちゃった。こうしたときに一家が何を考えるかといえば、当然、月々の収支を合わせようと思うわけですし、早くこの七千万円を少しでも返そう、だけれ
ども、返すばかりじゃ、家もちょっと老朽してきたね、おじいちゃん、おばあちゃんの面倒も見なきゃいけない、いろいろこれは優先順位を決めて考えなきゃいけないと思うんですが、家族でも、一家でもやるんですね。しかし、
我が国、どうかなというところなんです。
そんなところで、先般、
小泉総理も所信の中で、男子の本懐ということで浜口総理の
お話を出されました。御案内のように、金解禁のときに、浜口総理は、一緒に死ぬ覚悟で頼むよと井上大蔵
大臣に言ったそうでございます。
小泉総理が
財務大臣におっしゃったかどうかわかりませんが、どんな思い、一緒の思いでやられているのかどうかも含めて、先週の末にも決意の言葉を聞いたような感じがしておりますけれ
ども、財政再建の
お話から順次お伺いしていきたいと思っております。もうこれもいろいろなところで
お話しされているかもしれませんが、できるだけ具体的に、端的に
お話しいただければと思います。
まず一点目の質問でございますが、プライマリーバランスを黒にする、あるいはゼロにする、それに向けていろいろ方策も練っていくんだという
お話があったかと思いますが、改めて、現
時点におけるプライマリーバランス黒字化に向けたその目標と道筋について、まず
財務大臣からお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。