○佐々木(秀)
委員 質問の最初に当たりまして、本日のこの審議の最初の
質問者、
自民党の
馳委員の
質問の仕方について、私は一応抗議を申しておきたいと思います。
と申しますのも、彼は、泥仕合にならないようにとか、もっと政策論議が必要だということを言いながら、結局は
議員個人の攻撃に終始している。
しかも、許しがたいと思われることは、実はこれが、我が党の
永田議員の問題についての
質問でありますけれども、
永田議員はきょうの午後、この問題について
質問を予定されております。非常に限られた時間の中で
質問の準備をしているわけですけれども、あらかじめこうしたことについて触れられるということは全く通告されておりませんでした。資料についても、けさになって初めてこういうものを使いたいということを言われたわけですけれども、言われた本人としては、やはり言われた以上、誤解を解かなければならないということで、それに弁明をするとなれば、その分だけ
質問の時間が制約されることになります。これは意図的に、
質問に対する妨害ととられかねない、私はそうだろうと思います。
こういうやり方については、今後お互いに自粛をしなければならないと思いますので、
委員長からも十分に御注意をいただきたいと思います。
さて、昨年来、この
政治と金をめぐる問題につきましては、
小泉総理御自身の周辺の問題だとか、さまざまな事例を取り上げてまいりましたけれども、その中で特に象徴的な事例が、私は
二つだと思います。
その
一つは、
平成十三年の七月の二日に、歯医者さんの
政治連盟、
日本歯科医師連盟から、一億円の小
切手が
自民党平成研究会の代表、橋本元
総理に渡された。この
政治団体は、
政治資金規正法上、五万円以上の
寄附については
収支報告書に
寄附者、金額、入金日を
記載しなければならない、こうなっているわけですね。ところが、翌十四年の三月作成、届け出された
平成研の
収支報告書にはこの一億円についての
記載が全くなされなかった、いわゆるやみ献金のようになっていたということであります。
このことが昨年発覚をいたしまして、
平成研の側では、
会計責任者であった滝川俊行氏と、それから、同人にこの献金の事実について
収支報告書に書かなくてもいいと不
記載を指示したということで、村岡兼造元官房長官、前代議士が
政治資金規正法違反、共謀として起訴されているわけです。滝川氏は
自分の犯行を認めて、一日だけで裁判は終わって有罪の判決が出され、それに控訴しなかったものですから、既に結審、確定しておりますけれども、一方の村岡氏は、全くこういうことは知らない、
関係していない、全面的に否認して無罪を主張して、その裁判が進行中であります。このいわゆる
平成研の一億円の日歯からのやみ献金事件であります。
もう
一つは、きょうもお見えですけれども、杉浦官房副長官の
資金管理団体の
平成十三年から十五年までの
収支報告書の
収入について、当初は、所属派閥であります
自民党の清和政策研究会、これはいわゆる森派ですね、
総理大臣が代表をなすったこともあるわけですけれども、この会からの
寄附で、三年間で六回、計千五百万円の
寄附があったと記されていたわけですね。ところが、この本
予算委員会での審議が始まってから、一月の二十六日付で、この報告書の
収入は派閥からではなくて
自民党からのものであったということで、授受の日付、金の性格、金額なども大幅に変更されて訂正されております。さらに、当
委員会でその不自然さが追及されるに及んで、今度は一月の三十一日にもう一度訂正に及んでおられるわけであります。
前者については、一億円の小
切手が、さる料亭で当時の日歯連の会長臼田氏から橋本元
総理大臣に渡された、これははっきりしている。ところが、この席に同席しなかった、いなかった村岡氏だけが起訴され、橋本元
総理、これは一億円の小
切手を受け取っているわけですが、その橋本元
総理と、そこに同席した青木幹雄
参議院議員、それから野中広務前代議士、野中氏はこの当時は
平成研の事務総長を務めておられたわけですが、この三人は、一応検察でも調べたけれども、不起訴という処分にいたしました。
このことが大変不自然だ、検察当局のこの処分というのは不公正ではないかということがかねて
指摘されていたのですが、本年一月の十九日に
東京第二検察審査会が、この三人の不起訴処分は不当だと、
東京地方検察庁に対して三人の再捜査を求めるということになったことは御承知のとおりであります。
私たちも、この件の真相解明のために、今名前を挙げた人たち六人を当
委員会に証人として喚問する必要があると考えて、これを既に要求しているわけでありますが、これに対して
自民党は、当
委員会の最近の審議の中で、こうしたことに対する巻き返しを図ろうということなのか、およそ問題にもならないような事例をあげつらっては、我が党の誹謗だとか中傷にこれ努めている。きょうの馳氏の質疑、あるいは
宮路氏の質疑についてもそうなわけであります。
そして、
小泉総理も残念ながらこれに便乗するかのような
発言をしばしばなさっている。例えば、二月三日での当
委員会における答弁、あるいは同日の
テレビインタビュー、これは私も実際に見ましたけれども、この中で、
民主党の方が金については問題が多いねなんということを言っている。それからまた、
民主党も一
議員に十億円も
支出しているんですねなんということを言っている。これは明らかに事実と違うじゃないですか。こういう事実に反する
発言をしておられるということは、私は非常に問題が多いと思うんですよ。
そういうことからして、この機会に、ぜひこの事実に違っている
発言については取り消しておかれ、そして、訂正と同時に、私は、やはり
国民の
皆さんに誤解を与えたんですから謝罪をしていただきたいと思うんですが、どうですか。