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中山国務大臣 川内
委員のように、実際に自分の子供たちがそういう公立
学校に通っている、この父兄といいますか
保護者の方々がやはり一番関心を持っているというか御心配いただいているところじゃないかな、こう思うわけでございます。
発言には十分注意するようにはしているんですけれ
ども、きのう、水戸という
地方だったものですから、あるいは記者もちょっとよくわかっていなかったのかと
思いますけれ
ども、ゆとり
教育の導入が拙速だったとは言っていないので、総合的学習の時間というものの導入をもっと準備をしっかりしてからやるべきだったんじゃないか、こういうことは申し上げました。
きのうは水戸の茨城
大学の附属小中
学校に参りました。まず、ここは子供たちも選ばれて入っておるところでもありますし、
教育環境も非常に高い、恵まれている、私はそう思っておったんですけれ
ども、その中でもいろいろな御
意見がありました。
小
学校の先生からは、総合的学習の時間、最初は戸惑いもあったけれ
ども、一生懸命頑張ってやってきた、かなりの自信もあるというふうな話もありましたし、また中
学校の方では、選択教科なんかもうやめてもらいたいと率直な
意見もありました。
また、子供たちからは本当に率直なといいますかいろいろな御
意見があったわけでございまして、今川内
委員が話されたように、自分たちの世代だけが何か割を食ったといいますか、学ばないで卒業することになるんじゃないか、こんな話もありましたし、ゆとり
教育の中で、
学校よりも外で勉強しなければならなくなったということについてこれはちょっと問題ではないかという、本当に子供たちが率直にいろいろなことを言ってくれましたので大変勉強になったな、こう思っています。
その中で私も申し上げたんですけれ
ども、ゆとり
教育、私もあなたと同じように言葉が悪かったなと思うので、このゆとり
教育というのが、子供たちに、余り勉強しなくてもいいんだよ、あるいは先生方にもここまで教えればいいんだよという間違ったメッセージを与えることになったとすれば、これはいけなかったと思うというふうなことは率直に申し上げました。
その中で、やはり総合的な学習の時間というものが本来ねらいとしていたものは間違っていないんだ、やはり基本的なことはしっかり覚えた上で、そして自分の頭で
考え、判断できる、そういう主体性のある子供、これからどういう時代になるかわからない、どういう
社会になるかわからないけれ
ども、一人一人の皆さん方が自分の人生を大切にしながら
充実した人生を送っていくためには、やはり勉強しなければならないし、総合的な学習ということを通じてそういった力も身につくんじゃないかな、こういうことを申し上げたんです。
その総合的な学習の時間は、確かにいろいろ準備もあったし、準備もしていたと思うんですけれ
ども、私が
思いますに、もう少し
文部科学省として、いろいろなメニューといいますか、こういうふうにやればいいんじゃないかとか、もっともっと現場の先生方が参考になるようないろいろなケースだとか、そういったものを提示すべきだったと思うんです。
しかし、あのときの議論を聞きますと、そういうことをするとまた一方的に
文部科学省の押しつけになるんじゃないかとか、あるいは画一的なことをやらせてはいけないんじゃないかという御
意見もあったということで、どちらかといえば、現場の先生方に、丸投げという言葉は悪いんですけれ
ども、
考えてください、創意工夫してください、そういうふうなことの方が強かったんじゃないか。それだけに、それを受けた先生方というのは本当に苦労されたし、労力的にも時間的にも大変だったという話も聞くわけでございます。
ですから、一生懸命取り組んでおられた先生方というのは、何だ、せっかくここまで自分たちが
努力してやってきたのにもう変えるのかという話もありますし、一方ではほっとしたという声もありまして、また子供たちの中にも、附属中
学校ですから小
学校を経てきているわけですけれ
ども、総合的学習の時間というのは余り
意味がなかったんじゃないかというような発言もあったわけでございます。
ですから、この総合的な学習の時間というのは本当に大事な時間だと
思いますし、子供たちにとっては非常に貴重な一時間一時間、一日一日だと思うんですね。その中でどのように活用していくのかということはやはり
考えていかなければいかぬ。そのためには、一体どうなっているんだ、今どういうふうに行われているかということを実証といいますか、まず調べることから始めなければいかぬ。
そういう
意味で、今スクールミーティングをやっているんですけれ
ども、現場に行けば行くほどいろいろな課題が見つかるといいますか、出てくる。そういう
意味で、私はもっともっと回らなければいけない。まだきのうのところなんかはいい方だと思うので、そうじゃないところ、なかなかこれは難しくて、来てください、来てくださいと言うところは自信があるから来てくださいと言うので、そうじゃないところにどのように行けるのかな。
文部科学大臣が来るというと、やはり構えるといいますか、準備したり、最初物すごく緊張しておられるんですね。ですから、そうじゃない方法で本当の生の姿を見たいなと思っています。
そういう
意味で、
努力もいたしますが、どうか、きょう、
委員の先生方にお願いなんですけれ
ども、地元の
学校にすっと行って、どういう
状況なのかということをそれこそ
保護者の立場から見ていただくような、そういうこともしていただいて、またいろいろな御
意見を聞かせていただければありがたいなと思っております。