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2005-02-23 第162回国会 衆議院 災害対策特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十七年二月二十三日(水曜日)     午後二時五十一分開議  出席委員    委員長 西村 真悟君    理事 佐藤 剛男君 理事 斉藤斗志二君    理事 福井  照君 理事 三ッ林隆志君    理事 小平 忠正君 理事 小林 憲司君    理事 松原  仁君 理事 石田 祝稔君       伊藤信太郎君    江藤  拓君       大野 松茂君    城内  実君       小坂 憲次君    左藤  章君       竹下  亘君    西村 明宏君       林  幹雄君    原田 令嗣君       三ッ矢憲生君    森  英介君       山本  拓君    吉野 正芳君       泉  房穂君    一川 保夫君       黄川田 徹君    下条 みつ君       樽井 良和君    津川 祥吾君       橋本 清仁君    村井 宗明君       室井 邦彦君    和田 隆志君       赤羽 一嘉君    白保 台一君       高橋千鶴子君     …………………………………    国務大臣            (防災担当)       村田 吉隆君    内閣府副大臣       林田  彪君    内閣大臣政務官     江渡 聡徳君    衆議院調査局第三特別調査室長           五十島幸男君     ————————————— 委員の異動 一月二十八日  辞任         補欠選任   牧野 聖修君     下条 みつ君 二月二十三日  辞任         補欠選任   宮下 一郎君     城内  実君   菊田まきこ君     室井 邦彦君   岸本  健君     橋本 清仁君   前田 雄吉君     樽井 良和君 同日  辞任         補欠選任   城内  実君     宮下 一郎君   樽井 良和君     前田 雄吉君   橋本 清仁君     岸本  健君   室井 邦彦君     菊田まきこ君     ————————————— 本日の会議に付した案件  災害対策に関する件(平成十七年度における災害対策施策等)      ————◇—————
  2. 西村真悟

    西村委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  平成十七年度における災害対策施策について、防災担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。村田防災担当大臣
  3. 村田吉隆

    村田国務大臣 第百六十二回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信を申し上げます。  昨年は、七月梅雨前線による新潟福島豪雨福井豪雨に始まり、観測史上最多となる十個の台風の本土への上陸、そして新潟中越地震と、各地で大きな災害発生しました。また、昨年末にはインド洋で大津波発生し、現時点でおよそ三十万人もの犠牲者が出ております。これらの災害によりお亡くなりになられました方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、不安で不自由な生活を余儀なくされておられる被災者方々に心からお見舞い申し上げます。  私は、就任以来、新潟県や台風被災地を視察し、土砂災害の現場や全壊した多くの住宅など現地の惨状を目の当たりにし、被害の大きさ、悲惨さを改めて認識いたしました。このような災害に対し、激甚災害早期指定被災者生活再建支援法の弾力的な運用など、迅速かつ柔軟な対応を行うとともに、台風第二十三号及び新潟中越地震については非常災害対策本部を設置し、政府一体となって応急対策に取り組んでまいりました。  特に新潟中越地震については、現地支援対策室を設置し、林田内閣府副大臣江渡内閣大臣政務官が交互に常駐し、被災市町村のニーズを把握し、県と連携してきめ細かい支援を行ってまいりました。  また、応急対策から本格的な復旧復興段階に移ったことから、新潟中越地震復旧復興支援会議を設置し、新潟県から要望があった補助率かさ上げ等財政支援措置の大半について、平成十六年度補正予算対応いたしました。これらは、阪神淡路大震災の際の措置と遜色のない程度のものとなっております。今後とも、被災者への支援被災地の速やかな復旧復興に努める所存であります。  また、昨年の災害から得た教訓を今後の対策に生かすことは重要です。このため、豪雨災害等で明らかとなった課題を踏まえ、集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等避難支援に関する検討会を設け、避難勧告指示マニュアル及び高齢者等避難支援のためのガイドラインを本年度内に地方公共団体に示し、マニュアル等に沿った施策の速やかな実施を働きかけてまいります。  また、新潟中越地震では、発災直後の情報収集や、土砂崩れ、道路の寸断による孤立集落発生など、中山間地域特有課題が明らかになりました。このため、有識者等から成る検討会を設けて検討し、必要な地震防災対策実施することとしております。  さらに、一連の災害では全国から多くのボランティア方々が駆けつけ、目覚ましい活躍をされました。今や、災害対策において行政ボランティア連携は不可欠なものとなっており、関係省庁地方公共団体等連携してボランティア活動のための環境整備に努めてまいります。  被災者生活再建支援法につきましては、昨年、支給限度額を三百万円に引き上げ、全壊世帯に加え大規模半壊世帯対象世帯とするとともに、住宅解体撤去費やローン利子等居住安定に係る経費対象とするなど、制度の拡充を図りました。また、浸水家屋被害の認定に関しても弾力的に運用しております。今後とも、施行状況について調査し、適切な運用に努め、被災者支援を行ってまいります。  また、発災から十年が経過した阪神淡路大震災につきましては、これまでの取り組みについて総括、検証を行い、今後とも、復興について必要な支援を行ってまいります。  三宅噴火災害については、今月一日、約四年半ぶり避難指示が解除されました。三宅島帰島第一陣出発式には私も出席し、村民の皆様を激励するとともに、第一陣の船を見送ってまいりました。これまで、政府としましては、村民安全確保基盤整備生活再建に向けた対策などを行ってきました。特に、廃自動車等の処理、高感受性者世帯への小型脱硫装置や小中学校、診療所等への脱硫装置の設置に対する補助など、村民の帰島に向けて必要な施策を講じたところであります。これから本格的な帰島となりますが、今後とも、三宅島の復興に万全を期してまいる所存であります。  続きまして、最近の防災対策について御説明申し上げます。  大規模地震対策については、被害想定もとに、年限を区切って、例えば、「東海地震東南海南海地震による人的被害を半減させる。」というような具体的な減災目標を定めた地震防災戦略を今年度中に中央防災会議において策定し、耐震化推進観測体制津波情報提供体制整備等に戦略的、重点的に取り組んでまいります。  また、首都地域において発生切迫性が指摘されているマグニチュード七クラスの地震については、昨年十一月に震度分布等を、十二月には揺れ、火災等による建物被害死傷者発生等被害想定結果を公表いたしました。今後は、経済的な損失等被害想定を速やかに公表し、人命救助首都機能確保等防災体制の総点検と体制確立について検討を行ってまいります。  また、近畿圏中部圏においても同様に直下地震における防災対策を確立する必要があり、検討を進めてまいります。  東海地震については、建築物耐震化防災施設整備を引き続き強力に推進するとともに、東海地震応急対策活動要領等に基づき、広域的な応急対策活動を迅速かつ的確に実施できるよう準備を進めてまいります。  なお、本年三月をもって期限を迎えます、いわゆる地震財特法は、過去四回の延長と同様、今回も議員立法として期限延長に向けた検討が進められていると承知しておりますが、政府としましても、被害を最小限にするため、同法に基づく地震対策緊急整備事業をさらに推進することが必要と考えております。  東南海南海地震につきましては、今後、東南海南海地震対策大綱に基づき、応急対策活動要領を策定し、観測体制強化防災基盤施設等整備推進してまいります。  日本海溝千島海溝周辺地震については、地震の特徴や揺れの強さ、津波の高さといった地震像を明らかにするとともに、日本海溝千島海溝周辺海溝型地震特別措置法施行に向けて準備を進めてまいります。  東海地震等海溝型大規模地震発生した場合、津波により甚大な被害が生ずると想定されることから、海岸堤防水門等防災施設避難施設整備等ハード対策にあわせ、ハザードマップ作成促進津波避難ビル等に係るガイドライン作成等ソフト対策推進に努めてまいります。  昨年九月一日の総合防災訓練では、新たに決定した東海地震応急対策活動要領に基づき、政府本部運営訓練を行うとともに、実動省庁など関係省庁との連携強化し、大規模かつ広域的な地震防災災害応急対策訓練を行いました。訓練成果は今後の応急対策に反映させるとともに、来年度は、南関東地域直下地震東海地震を想定し、地方公共団体との連携もと政府一体となって、より実践的な訓練に取り組んでまいります。  また、防災部門においても民間の活力を導入していく必要があります。このため、地域の各主体が連携して日常的に防災活動に参画する防災づくり企業取り組み商品等防災性能市場で評価される仕組みづくり災害時に企業が短期間で機能を再開させるための業務継続計画を策定することへの支援等について検討し、民間市場の力を生かした防災力向上のための施策推進してまいります。  最後に、国際防災協力について申し上げます。  去る一月十八日から二十二日まで、兵庫県神戸市において国連防災世界会議が開催されました。百六十八カ国と国際機関NGO等から多数の方々が参加され、私自身、議長を務め、熱心な議論が行われるとともにさまざまな提言がなされ、大きな成果をおさめることができました。  この会議では、災害が持続可能な開発と貧困撲滅の障害であるとの共通認識もと、今後十年間の各国防災行動と、国際防災協力の指針となる兵庫行動枠組と、その着実な実施を促す兵庫宣言を採択しました。その具体化のため、我が国知見技術を最大限活用し、ODAを通じた防災協力イニシアチブを実践していくことが重要であり、また、アジア防災センターを通じた地域防災協力や、復興過程における災害に強い国やコミュニティーづくり推進などの国際防災協力を積極的に推進してまいります。  また、先般のインド洋の大津波被害については、政府として、資金、知見人的貢献のそれぞれの観点から最大限の支援を行うこととしております。さらに、この会議小泉総理が提案した特別会合が開催され、津波早期警戒体制の構築に向けた共通の声明を取りまとめたところであり、我が国としては、各国及び国連等連携し、被災地域津波対策強化に対し率先して支援してまいります。  以上、所管行政について申し述べましたが、今後とも災害対策全力を尽くしてまいる所存でありますので、西村委員長を初め、理事委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。  ありがとうございました。(拍手)
  4. 西村真悟

    西村委員長 引き続き、平成十七年度における防災関係予算の概要につきまして、政府から説明を聴取いたします。林田内閣府副大臣
  5. 林田彪

    林田大臣 防災担当の副大臣林田でございます。村田大臣を補佐し、災害対策全力を尽くしてまいります。西村委員長を初め、理事委員各位の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたします。  それでは、お手元に配付しておりますこういう資料があろうかと思います。これに沿いまして説明させていただきます。  まず一ページでございますけれども、これは総括表でございまして、縦の方に、科学技術災害予防国土保全災害復旧等、四つの項目について内閣府が取りまとめたものでございます。  一番下の欄にございますように、科学技術研究関係が約三百二億円、災害予防関係が約七千四百九十四億円、国土保全関係が約一兆四千九百六十七億円、災害復旧関係等が約二千四百五十五億円となっております。これらを合計いたしますと、右の欄にありますように、約二兆五千二百十八億円となります。  次に、主要なものを御説明いたします。  まず二ページをごらんください。  まず第一に、科学技術研究に関する経費でございますが、すべてを説明するわけにいきませんので、重立ったものを御説明いたしますと、第一に、文部科学省において、大都市大震災軽減化特別プロジェクト、あるいは経済産業省では、原子炉施設耐震信頼性の実証、国土交通省では、測地的方法による地殻変動調査などに要する経費を計上しております。  第二に、災害予防に関する件でございますけれども、四ページをお開きください。  まず、内閣府において、中央防災無線網整備総合防災情報システム整備、警察庁では、災害警備活動用資機材整備、消防庁では、緊急消防援助隊関係施設及び資機材整備となっております。五ページに書いております消防施設設備整備に関する経費も計上しております。  続いて、文部科学省では、公立学校の改築や耐震補強厚生労働省では、災害拠点病院整備を行ってまいります。  また、六ページに入りまして、農林水産省では、漁港漁村防災対策施設整備経済産業省では、原子力施設等防災対策国土交通省では、都市の防災性向上のための根幹的な公共施設整備、安全で信頼性の高い道路網整備を進めることとしております。  七ページでございますが、気象庁では、気象及び地震観測施設整備などに要する経費を計上しております。  第三に、国土保全に関する経費でございます。八ページでございます。  まず、農林水産省においては、治山事業農地防災事業国土交通省では、河川事業砂防事業などに要する経費を計上しております。また、国土交通省では、災害再発防止に資する事業等に対し、年度途中おいても機動的な対応を可能とする災害対策緊急事業推進費を新たに計上しております。  最後に、災害復旧等に関する経費でございますが、九ページです。  内閣府におきましては、被災者生活再建支援金支給、財務省では、地震再保険、農林水産省では、農林水産施設災害復旧事業国土交通省では、河川等公共土木施設災害復旧事業などに要する経費を計上しております。  以上の予算案につきまして、内閣府といたしましては、関係省庁連携もと災害予防応急対策復旧復興の各段階にわたる総合的な災害対策推進することにより、国民が安心して暮らせることのできる安全な国づくりを進めてまいりますで、何とぞよろしくお願いいたします。  以上です。
  6. 西村真悟

    西村委員長 以上で説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時七分散会