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2004-10-26 第161回国会 参議院 災害対策特別委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十六年十月二十六日(火曜日) 午後三時二十二分開会 ─────────────
委員
の
異動
十月二十日
辞任
補欠選任
島田智哉子君
森
ゆうこ
君
小林美恵子
君
仁比
聡平君 十月二十一日
辞任
補欠選任
仁比
聡平君 紙
智子
君 十月二十二日
辞任
補欠選任
紙
智子
君
仁比
聡平君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
風間
昶君 理 事
岩城
光英
君 大仁田 厚君
小林
元君 高橋 千秋君 委 員 岩永 浩美君 小池 正勝君 小泉 昭男君 田村 公平君 西島 英利君 野村 哲郎君 松村
祥史
君 三浦 一水君 足立 信也君 芝 博一君
那谷屋正義
君 水岡 俊一君 山本 香苗君
仁比
聡平君
国務大臣
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
防災
) )
村田
吉隆
君 副
大臣
内閣
府副
大臣
林田
彪君
大臣政務官
内閣
府
大臣政務
官 江渡 聡徳君
事務局側
常任委員会専門
員
伊原江太郎
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
災害対策樹立
に関する
調査
(
平成
十六年
台風
第二十三
号等
及び
平成
十六年
新潟
県
中越地震
による
災害
に関する件) (
台風
第二十三
号等
による
風水害
及び
新潟
県中
越地震災害対策
に関する
決議
の件) ○
委員派遣承認要求
に関する件 ─────────────
風間昶
1
○
委員長
(
風間昶
君) ただいまから
災害対策特別委員会
を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 去る二十日、
日本列島
に上陸した超大型の
台風
第二十三号は、八十名を超える
死者
を出すなど、
西日本
を
中心
に
各地
に大きな
被害
をもたらしました。 また、二十三日に発生した
新潟
県
中越地震
により、現在、二十七名の
方々
の死亡が確認され、十万人以上の
方々
が
避難生活
を余儀なくされております。 これらの
災害
により亡くなられた
方々
に対し謹んで
哀悼
の意を表しますとともに、被災された
方々
に対しまして心からお
見舞い
を申し上げる次第でございます。 ここに、亡くなられた
方々
の御
冥福
をお祈りし、謹んで
黙祷
をささげたいと存じます。 どうぞ御
起立
をお願い申し上げます。
黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
風間昶
2
○
委員長
(
風間昶
君)
黙祷
を終わります。御着席ください。 ─────────────
風間昶
3
○
委員長
(
風間昶
君)
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨二十五日までに、
小林美恵子
君及び
島田智哉子君
が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
仁比聡平
君及び
森ゆうこ
君が選任されました。 ─────────────
風間昶
4
○
委員長
(
風間昶
君)
災害対策樹立
に関する
調査
を議題といたします。
平成
十六年
台風
第二十三
号等
及び
平成
十六年
新潟
県
中越地震
の
被害状況
について、
政府
から報告を聴取します。
村田防災担当大臣
。
村田吉隆
5
○
国務大臣
(
村田吉隆
君) まず、私からも、累次にわたります
台風
の
被害
並びに
新潟中越地震
によります
被災者
の
皆さん方
に心からお
見舞い
を申し上げますとともに、亡くなられた
方々
に心から
冥福
をお祈りを申し上げます。 それでは、
平成
十六年
台風
第二十二号及び第二十三号に伴う
大雨
及び
平成
十六年
新潟
県
中越地震
による
被害状況
につきまして報告いたします。
台風
第二十二号につきましては、十月九日、強い勢力を維持したまま
静岡
県伊豆半島に上陸し、その後、
関東地方
を通過して、同日夜に
鹿島灘
へ抜けました。
被害状況
につきましては、
静岡
県等におきまして、
死者
六人、
行方不明者
二人、
負傷者
百六十七人となっております。また、
住宅
の
被害
につきましては、
全壊
百六十七棟、
半壊
二百四十四棟、
床上浸水
・
床下浸水
約四千八百棟などの
被害
が発生しております。 また、
被災現地
の
状況把握
のため、
林田
副
大臣
を
団長
とする
政府調査団
を
静岡
県伊東市の
被災現地
に
派遣
し、
被災状況等
を
調査
いたしました。 次に、
台風
第二十三号につきましては、本年
最大
の
台風
であり、十月二十日に上陸し、
西日本
から
東北地方
の広い範囲で暴風、
大雨
、高波となりました。
京都
府、
兵庫
県、
岡山
県、香川県等で
死者
八十人、
行方不明者
九人、
全壊
百九十四棟、
半壊
三百三十五棟、
床上
・
床下浸水
約四万九千棟など広域的に大きな
被害
となったことから、十月二十一日に
災害対策基本法
に基づく
非常災害対策本部
を設置し、
応急対策
及び
復旧
・
復興対策
に
全力
を尽くすことを確認いたしました。 また、二十二日には私
自身
が
政府調査団
の
団長
として、
兵庫
県及び
京都
府の
被災地
に赴いたほか、
関係閣僚
による
調査
を実施いたしております。 これらの
台風災害
に対する
政府
の
対応
といたしましては、
自衛隊
の
災害派遣
、
緊急消防援助隊
の
派遣
、
災害救助法
の
適用等
により万全の
応急対策
を取っております。 また、
被災者生活再建支援法
については、
床上浸水等
の
被害
の
状況
を踏まえて、
地方公共団体
において弾力的な運用が図られるよう指導し、積極的に
活用
してまいります。
災害復旧事業
につきましては、
地方公共団体
と密接な連携を図りつつ、
被害状況
の
早期把握
に努め、
復旧対策
を速やかに実施しているところでございます。また、
激甚災害
の指定の判断に必要な
復旧事業費等
の迅速な
把握
に努めているところであります。 これらの
措置
により、
被災者
の
支援
、
被災地
の
早期復旧
・
復興
に万全を期してまいります。 また、
政府
では、先般、七月
梅雨前線豪雨
や一連の
台風災害等
で明らかとなった課題を踏まえ、有識者から成る
検討会
を開催し、
防災情報
の
伝達
や
高齢者等
要
援護者
の
救援体制
について
改善策
を検討し、年内に骨子をまとめた上、年度内に取りまとめたいと考えております。 続きまして、
新潟
県
中越地震
につきまして報告いたします。 十月二十三日午後五時五十六分ころ、
新潟
県
中越地方
を震源とする
マグニチュード
六・八の
地震
が発生したのを皮切りに、同日午後六時十一分ころには
マグニチュード
六・〇の
地震
が、さらに同日六時三十四分ごろには
マグニチュード
六・五の
地震
が発生いたしました。これらの
地震
により、
新潟
県小千谷市、
十日町
市で
最大震度
六強を、
新潟
県の
中越地方
を
中心
に
震度
六弱が観測されました。その後も
余震
が続いております。
被害状況
でありますが、昨日の時点で、
死者
二十五人、
負傷者
千二百七十五人、
全壊
百五十一棟、
半壊
二百五十七棟などとなっております。山古志村や
十日町
市では
孤立住民
が多数発生しました。また、
新潟県内
で約九万八千人の方が
避難所
に
避難
されております。
ライフライン
につきましては、
東北電力管内
で五万二千八百戸が停電、ガス、水道は、
新潟県内
でそれぞれ五万六千戸、十万八千三十戸が
供給停止
となっております。
上越新幹線
は、
走行
中の列車が
脱線
し、
越後湯沢
駅
—新潟
駅間が
運転中止
となっております。 さらに、
河川
、
道路
、
鉄道
、
文教施設
、
社会福祉施設
につきまして、多数の
被害
が生じております。 次に、
政府
の
対応
でありますが、
災害発生
に伴い、直ちに
関係省庁
の
局長等
による
緊急参集チーム
が
官邸危機管理センター
に参集し、
被害
の
情報把握
に努めるとともに、
自衛隊
、
警察広域緊急援助隊
、
緊急消防援助隊等
を
被災地
に
派遣
し、総力を挙げて
災害応急対策
を進めてまいりました。
発災
翌日には、
被害
の
甚大性
にかんがみ、
災害対策基本法
に基づく
非常災害対策本部
を設置し、
被災者
の救出・
救助活動
に
全力
を尽くすこと、実
動部隊
の
広域応援
を増援すること等の方針を
決定
するとともに、私
自身
、
政府調査団
の
団長
として
被災現地
を視察いたしました。
現地
では、
避難所
に
避難
されている
方々
を激励するとともに、
上越新幹線
の
脱線現場
、大規模な
山地崩壊現場等
を視察いたしました。さらに
現地
の
状況
を目の当たりにいたしまして、今回の
地震
による
被害
のつめ跡の大きさを改めて認識した次第であります。 被災された自治体からは、
食料
や
毛布等
の
支援
や
道路等
の
復旧
につきまして要望がありました。
食料
につきましては、
災害対策本部会議
を開催し、直ちに
関係省庁
が協力し、
自衛隊機
などにより輸送することとし、群馬県等の
近隣県
や、スーパー、コンビニエンスストアなどの
民間企業
による
食料支援
につきましても、
情報共有
や
自衛隊機
の
活用
などにより、積極的に
支援
することといたしました。また、
毛布
につきましても、要請を受けて直ちに
対応
しております。今後とも、
新潟
県を通じて
被災地
で不足している
生活物資
の
状況
を
把握
し、
関係省庁
で連携して、速やかな
供給
に努めてまいります。 また、
政府
におきましては、同日、
内閣総理大臣出席
の下、
新潟
県
中越地震関係対策会議
を開催し、
新潟
県、
市町村
とも十分に連携し、
政府一体
となって
応急対策
を更に
強化
し、
全力
を挙げることといたしました。さらに、二十五日には、
新潟県庁
内に置かれた
政府
の
現地連絡調整室
の
体制
を
強化
して
現地支援対策室
とし、
被災市町村
のニーズを
把握
し、
新潟
県と連携してきめ細かい
支援
を行うことといたしております。 被災された
方々
が一日も早く安心した
生活
に戻ることができるよう、
被災者
への
支援
や
被災地
の速やかな
復旧等
につき、
政府
を挙げて
対策
に取り組み、万全を期してまいりたいと考えております。 以上、報告させていただきます。
風間昶
6
○
委員長
(
風間昶
君)
岩城
君から
発言
を求められておりますので、これを許します。
岩城光英
君。
岩城光英
7
○
岩城光英
君 私は、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、
日本共産党
の各
会派共同提案
による
台風
第二十三
号等
による
風水害
及び
新潟
県
中越地震災害対策
に関する
決議案
を提出いたします。 それでは、案文を朗読いたします。
台風
第二十三
号等
による
風水害
及び
新潟
県
中越地震災害対策
に関する
決議
(案) 本年は、既に
史上最多
となる十個の
台風
が相次いで襲来し、また、去る二十三日には、
震度
六強の
直下型地震
が
新潟
県
中越地方
を襲うなど、
全国各地
において未曾有の
自然災害
が多発し、尊い人命、財産に甚大な
被害
が生じている。 本
委員会
は、ここに、
風水害
、
地震災害等
によって犠牲となられた
方々
に対し、深甚なる
哀悼
の意を表するとともに、被災された
方々
に衷心よりお
見舞い
申し上げる。
台風
第二十三
号等
本年の
風水害
による
死者
・
行方不明者
は、既に二百名を超え、昭和五十七年の
長崎水害
以来の大
災害
となった。また、
地域
の
農林水産業
、
商工業
、
暮らし
に欠かせない
住家
及び
公共土木施設等
に壊滅的な打撃を与え、憂慮すべき事態を招いている。
新潟
県
中越地震
においては、多数の
死傷者
が発生し、さらには、
高速走行
中の
新幹線
「とき」の
脱線
という極めて危険な事故が発生した。今なお、断続的な
余震
におびえながら約十万人の
被災者
が
避難
を余儀なくされ、不自由な
生活
に苦しむ中で、一日も早く元の
暮らし
に戻ることを切望している。
政府
においては、これらの
自然災害
に係る
応急対策
、
復旧
・
復興対策
に
全力
を挙げて取り組み、喫緊の
対策
を講ずることはもとより、最近の
災害
の
特殊性
や我が国の脆弱な
国土特性等
を踏まえ、中・長期的かつ抜本的な
災害対策
を講ずべきである。 以上のような観点に立って、
政府
は、
地方公共団体
、
ボランティア団体
、
国民等
と連携し、特に、次の事項について万全の
措置
を講ずべきである。 一、
被災者
の
避難生活
に必要な
物資
、
応急仮設住宅等
の確保を図るとともに、
高齢者等
に関する医療・
救護体制
の
充実
に努めること。 二、
被災者
の実態に応じたきめ細かな
支援対策
を講ずるため、
被災者生活再建支援法
の積極的かつ柔軟な
活用等
を図ること。 三、被災した
農林漁業者
、
中小企業者
に対する十分な
支援対策
を講ずるとともに、
中小企業
に係る雇用の
安定化対策
を講ずること。 四、
道路
、
鉄道
、
ライフライン等
の
被災施設
の
早期復旧
を図ること。特に、
上越新幹線
の
早期復旧
を図るとともに、
全国
の
新幹線
の
耐震性
の
強化
のため、早急に
対策
を講ずること。 五、大量の
災害廃棄物
の排出に伴い、
生活環境保全
上特に必要となる
災害廃棄物
の収集・運搬及び
処分経費
について特段の
予算措置
を講じること。 六、
災害発生
時における
ボランティア活動
の果たす役割の
重要性
にかんがみ、
予算措置
を含め、その
活動支援
のための施策の
充実
を図ること。 七、
土砂流出
が多数発生した
地域
における砂防及び
地滑り防止工事等
の
早期対策
を講じること。 八、相次ぐ
災害
の
復旧
・
復興
を図るため、積極的かつ十分な
財政措置
を速やかに講ずること。 九、
集中豪雨
、
地震等
に係る観測・
予報体制等
の
充実強化
に努めるとともに、
防災情報
の確実な
伝達
と
高齢者等
が安全かつ迅速に
避難
できる
体制
の
早期整備
を図ること。 十、
水害
、
地震等
による
被害
を軽減するため、
河川堤防等
に係る
施設
の
整備
、
住宅
の
耐震化
の
促進等
に努めること。 右
決議
する。 以上であります。 何とぞ
委員各位
の御賛同をお願い申し上げます。
風間昶
8
○
委員長
(
風間昶
君) ただいまの
岩城
君提出の
決議案
の採決を行います。 本
決議案
に
賛成
の方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
風間昶
9
○
委員長
(
風間昶
君)
全会一致
と認めます。よって、本
決議案
は
全会一致
をもって本
委員会
の
決議
とすることに
決定
いたしました。 ただいまの
決議
に対し、
村田防災担当大臣
から
発言
を求められておりますので、これを許します。
村田防災担当大臣
。
村田吉隆
10
○
国務大臣
(
村田吉隆
君) ただいま議決されました
決議
につきましては、その趣旨を尊重し、
被災者
の
支援
、
災害
の
応急
・
復興対策
、さらには今後の
防災対策等
に一層の努力をしてまいる所存であります。 ─────────────
風間昶
11
○
委員長
(
風間昶
君)
委員派遣承認要求
に関する件についてお諮りいたします。
平成
十六年
台風
第二十三号による
被害状況等
の
実情調査
のため、明二十七日に
岡山
県へ
委員派遣
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
風間昶
12
○
委員長
(
風間昶
君) 御
異議
ないと認めます。 つきましては、
派遣委員等
の
決定
は、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
風間昶
13
○
委員長
(
風間昶
君) 御
異議
ないと認め、さよう
決定
いたします。 次に、
平成
十六年
新潟
県
中越地震
による
被害状況等
の
実情調査
のため、
新潟
県へ
委員派遣
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
風間昶
14
○
委員長
(
風間昶
君) 御
異議
ないと認めます。 つきましては、
派遣委員
、
派遣期間等
の
決定
は、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
風間昶
15
○
委員長
(
風間昶
君) 御
異議
ないと認め、さよう
決定
いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十九分散会