○藤末健三君 どうもありがとうございます。
それで、
東アジアの
地域的な
経済の
連携という
意味では、もう有り難いと思うんですけれ
ども、私がやっぱり思いますのは、
日本がその中でどのような位置付けをするかということが重要じゃないかと思います。
例えば、先ほど申し上げました
シンガポールですと、
中国とインドに挟まれている、そして
ASEANの中にあるということで、やはりアジアのハブになっていこうということをおっしゃっています。その中で何が大事かと申しますと、例えば物流のハブであるということを決め、例えば空港を整備し、空港もどんどん拡充していますし、二十四時間は当たり前、あと港を整備する。あと教育のハブという話もありまして、
シンガポールは、外国の大学十校を誘致しているんですよ、海外から。そして、今五万人の外国人の学生が学んでいるというようなこと。あと、金融のハブとしまして、
シンガポールの証券取引所にもうインドの
企業をどんどん上場させているとか、あと、会計士とか監査
事務所を税制優遇で外国から呼んでいると。いろんな
制度をやってやはりハブとしての機能を作ろうとしていると。
そのような、やはり
日本がどういう位置付けでやるかということはやっぱりはっきりしていく必要があるんじゃないかと思います。
それとまた、大事なことは何かと申しますと、やはり
日本がこのアジアにおいて、先ほ
ども小林議員からも
議論がありましたけれ
ども、自分たちの
制度、自分たちに有利な
制度をやはりきちんと普及させていくということが重要じゃないかと。
先ほ
ども議論ありましたけれ
ども、
アメリカの方では、例えばホワイトハウスが国家安全保障
戦略というものを作りまして、その中に明確に、自国の法律をきちんと普及させることによって
アメリカの安全保障を
実現しようじゃないかということが書いてございます。具体的には、今、中東の
自由貿易地域構想といったものがなされていまして、
アメリカの教育省が向こうに行ってセミナーをやったり、またマスコミに対する訓練、マスコミのやり方の訓練とか、いろんなことをやっていると。そういうやっぱり包括的な考え方がこれからどんどん重要になってくるんではないかと思います。
そのためにも、やはり
日本が、今まで
議論あったとは思うんですけれ
ども、省庁横断的な総合力を持って、やはり、くどいですけれ
ども、シナリオ分析とか
戦略というものを作っていかなきゃならないんではないかと思います。
私は、やはりこの
経済産業省には期待するものが非常に大きく、やはり業種横断的に産業政策を作るという役割を持った役所でございますので、例えば先ほど申し上げましたように、ODAの話、あと金融の話、教育の話、あと環境、エネルギーとか、いろんな
分野にわたるとは思うんですけれ
ども、是非とも所管にとらわれずリードをしていただきたい、分析をしてきちんとリードをしていきたいと思っております。
そのためにはやはりいろいろな
制度が必要でございますが、やはり是非
お願いしたいのは、ビジョンを作る、将来どうなるかということを作り、それを検証するだけでなく、もう
一つ大事なことは、やはり入管
制度とか、先ほど申し上げましたように、インフラをどう整えるかといった国内の政策をそういう
EPAに合わせてきちんと作っていくこと。条約を
締結したからそれで終わりというんじゃなく、やはりきちんとレビューをし、またもう
一つ大事なことは、入管
制度を変えていく態度、
体制を整えるとかいったようなことを是非ともやっていかなきゃいけない。これは政治の
イニシアチブでやんなきゃいけないとは思うんですが、やっていかなければいけないと思っております。
そこで、ちょっと
質問でございますけれ
ども、今の
交渉だけでも調整だけでもない、やはり先ほど申しましたように、各省庁がもうある程度一致してやってはいただいているとは思うんですけれ
ども、やはり統一的なその見通し、シナリオとか
戦略を行うためのやっぱり
司令塔が必要じゃないかと思います。やはり各省庁の方々がいろいろやっていただくのは正しいとこもあるとは思うんですよ、調整する
意味で。ただ、今の
状況を見ていますと、やはり調整が非常に先頭に来て次に他国との
交渉という順番になっているんではないかと思っていまして、是非とも
司令塔的な役割をどうするかということについて
大臣の
見解を伺えればと思います。
お願いします。