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西村(智)
委員 そのお言葉を聞いて、安心いたしました。
今回の地震の特徴、五つぐらいあるのではないかと思っています。
まず
一つは、先ほどの数字でも挙げられておりましたけれ
ども、
農林水産業の分野だけで既に、まだ実態
調査が途中であるにもかかわらず、千四百四十億円を超える
被害が認められているということ。これはもう、
農業県たる新潟県にとっては、この
被害が大きいということのイメージは大きいですね。
二番目の特徴、これは、
被害もまた広範囲に及んでいるということ、個人や集落単位での
努力ではとても
復旧や復興は難しいということ。
そして三番目には、
農業の経営形態、担い手、こういったものが変化してきている中での
災害であった。例えばキノコの話が出てまいりましたけれ
ども、こちらも経営形態が少し変わってきておりまして、旧来型の
支援策では恐らくカバーできないものが出てくるんだろうというふうに思っています。
四番目、本格的な雪の季節がもう目前であるということ、だから急がなければいけないということですね。
五番目、中山間地の
農業、これは、中山間地直接支払い制度、ようやく定着してまいりましたけれ
ども、そういった中山間地の
農業が岐路に立っているときでの
災害であったということ。これは挙家離村のおそれすらあるというふうに私は思っております。
阪神・淡路大震災、同じ地震ですのでよく比較されますけれ
ども、あの阪神・淡路大震災は都市型
災害、都市型地震というふうに言われておりました。今回の新潟県中越地震は明らかに農山村型地震だというふうに思っております。ですから、
農林水産省の
皆さんからまさに先頭に立っていただいて、
復旧復興に努めていただきたい。そのときには、恐らく新しい発想での
対策というものも必要になってくるでしょう。
そこでお伺いなんですけれ
ども、先ほど来もずっとお話がございました来年の作付に向けては、非常に複雑な思いで
地域の
皆さんはおられることだと思います。来年も作付はしたい、だけれ
ども、現状のままではできるかどうかわからない。ただ、集落機能がまだ
地域では残っておりますから、支え合いながらともに頑張ろうという気持ちは持っておられるところだというふうに思うんです。
ところが、実際には不安もあって、
調査もままならない、ようやく県の方の
農業経営再建
支援チームですか、これが立ち上がりまして、聞き取りを始めたところだということなんですけれ
ども、雪が降るということが迫っていたり、水田の亀裂、これが無尽蔵、そしてまた田んぼの液状化というようなことも起こっております。一見大丈夫そうな田んぼでも、地下水脈が変わったことなどによって、実際はやってみなきゃわからないという
農家の
方々の声も多かったです。棚田の崩落、そして
排水路が浮き上がったり、あぜが壊れていたり、もう本当にこういうような
状況でございますけれ
ども、私も現場に行きまして、来年の春、本当に作付ができるのかどうかということを率直に心配せざるを得ませんでした。
それで、
質問ですけれ
ども、来年の作付に希望をつないでいる
地域農家の
皆さん、こういった
皆さんの声を受けて、実際にどういうふうに
対策を考えていらっしゃるのか、水田の
復旧に具体的にどういうふうに取り組んでいくのか、方針を示していただきたいというふうに考えています。お願いします。