○
大野(功)
委員 まず、パートタイマーの問題でございます。
雇用形態、企業の雇い方の問題と関連する、それはそのとおりだと思います。しかし、私が問うているのは、そういう奥様方の声が非常に強かった、枝野さんはそういう奥様方の
民意に反するようなことを直ちにやれと言うのかどうか。これから一緒になってそういう問題は検討していかなきゃいけないけれ
ども、
民意はそういうふうなことですよ、だから我々は将来の課題に残しているんですよと、こういうことを申し上げているわけであります。
それから、
一元化の問題ですが、所得把握ができないから所得税なんかやめてしまえみたいなふうに聞こえましたけれ
ども、こんな……(発言する者あり)では、まあいいですよ。所得税との関連では、所得税には課税最低限があるんですね。その課税最低限の下の方は、これは把握していませんというのは
国税の立場です。しかし、
年金の立場というのは、どんなに収入が少なくてもパートタイマーの皆さんから
年金保険料をいただくという問題なんですよ。だから、その点をきちっとしなけりゃどうしようもないでしょう。背番号制度を導入したからといって、この所得把握、課税最低限以下の人の——課税最低限以上の人は、二千二百万人の一号被
保険者の中で七百万人ときちっと把握していますよ。しかし、以下の人は把握できない。そこをどうするんだということを八百屋さんの例で御
説明申し上げたのでありますが、まあ、そこのところはなかなか御
理解いただけないようでございますが。
背番号制度というものは、いわば総合課税のもとで課税をいかに公平にやっていくか、ここに重点があるわけであります。金融資産所得をどうしていくのか。固定資産所得というのは、アパートの家賃というのは一人一人から証拠をもらうわけにもいかないということがあってなかなか難しいのでありますけれ
ども、私が申し上げたいのは、背番号制度を導入したら
一元化問題がすべてバラ色に解決するような誤解があると困るなと、ここの問題でございます。
それで、私は、きょうは
年金の……(発言する者あり)もちろん、こういう
一元化の問題については、きちっと、私の発言から私たちの
一元化に対する取り組みというのはわかっていただいたと思います。(発言する者あり)
それでは、繰り返して申し上げます。
一元化というのは、ライフスタイルに対応した
年金制度として極めて大事なことだと思います。公平な
年金としても大事なことと思います。しかしながら、実務面で極めて難しい問題があるということを、
反対して言っているんじゃないですよ、実務面で難しい問題があるので、これを解決しなければどうしようもないじゃないですかということを申し上げているわけでございまして、それは私見で言いますと、私もいろいろな私見を持っていますが、それは今後お互いに協議していく、こういうことでいいと思います。
それから、きょうは
年金赤字のことをうんと質問したかったのでありますが、時間が来てしまいましたので、
年金赤字の問題につきましては同僚
議員にすべてお任せをするといたしまして、最後に申し上げたい。それは、前
国会での
議論は、我々は、制度面もいろいろ改善しましたけれ
ども、
給付と
負担を中心に現実的な
法律をつくりました。しかしながら、
民主党の方は、
一元化ということ、あるいは最低保障
年金という税方式の話を組み入れる話をしておられました。
その中で、
民主党の方は
給付と
負担という姿がはっきり出てこない、こういうことだと思いますけれ
ども、
政府・
与党案というのは、
社会保険方式、これはもう世界的にあまねく普遍的な思想ですよ、こういう思想のもとで、一八・三という、世界の常識でいうと極めて常識的な、世界的に見れば決して高くない
水準であることをもう一度繰り返して申し上げたいと思います。
最後に、こういう
一元化とかあるいは
給付と
負担とか、こういう問題、
抜本改革と称してそれぞれが言い合っていたんですね。だけれ
ども、私は、
抜本改革というのはもっともっとお互いに話し合う、本当の
抜本改革というのは、やはり家族政策とか少子化
対策とか、家族愛あるいは人間愛をはぐくんでいく教育の問題とか、本当に幅広い視野から党派を超えて
議論していく、これが
抜本改革じゃないかな、こういうふうに思う次第でございます。
最後に、今まで申し上げましたとおり、全体でおわかりいただけたと思いますが、
廃止をすると、もう赤字が、直ちに破産するようなことになります。
一元化の問題は、今の
改正法の中でやっていける問題なんですね。ですから、どうぞ、この
廃止法案に自民党として絶対
反対、
委員長にお願いしますが、
廃止法案を直ちに
廃止してくださいますようお願い申し上げます。
また、三
党合意に沿った協議を即刻開始してもらいたい。
社会保障全体の中で
一元化を含めた
議論をやっていくことが重要でございます。その中で、
一元化を含めた
年金問題をお互いに十分協議していこうではありませんか。
しかしながら、さらに大事なことは、
年金だけではなくて、今申し上げましたような家族制度あるいは少子化
対策、こういう問題を、本当に幅広い視野から、日本の将来のために、我々の、
国民の
皆様の将来の安心感のために、
政治の役割というのは、やはり安心を
皆様にお届けする出前持ちのような気持ちでやっていくべきではないか、そのためには党派を超えていろいろな
議論をしていかなきゃいけないんじゃないか、このことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。