○角田義一君 この
制度は、この前の一般
質疑でもちょっと私の方から申し上げたんですけれども、この
制度が本当に軌道に乗った場合に、やっぱり
日本の民主主義の質というものは非常に発展をするだろうと思いますし、
日本の
社会そのものも変わっていくのではないかと思います。
この
裁判員制度によって
国民の、まあたまたま抽せんで選ばれた人ですけれども、その人たちが
被告人に対して有罪、無罪、あるいは死刑、無期というような非常に重い責任を課する、責任というか、ペナルティーを科するわけですから、相当みんな深刻に
考えるだろうと思うんです、なった人は。そして、しかも
司法の場においてすらそういう
自分たちが責任を負わなきゃならぬという自覚を持つようになって、それが定着をすれば、これはもう行政にしろあるいは政治にしろ、そういうものに対しても本当に責任を持たなきゃならぬという、この自覚なりを持つ非常に知的レベルの高い、あるいは良識のある
国民が増えていくわけですから、そういうことを
考えると、私はこの
制度というのは二十年、三十年、長いスパンで
考え、そして定着を図るべきだというふうに
考えます。
そしてなお、なぜ私はそれを痛切に感じるかというと、先ほど岩井先生はどうも
参議院じゃどうしようかなというようなことを言われて、私は率直だと思うんですよ、そうだと思うんです。ただ、私は、
衆議院で何しろ満場一致でこれを可決されたのを聞きまして、率直に言って、うれしいやら、有り難いやら、恐ろしいやら、誠に私、率直に言うと複雑な心境でしたよ。それは、これは賛成した国会
議員は
国民に対して大変な責任を背負うことに私なるんじゃないかと思うんですね。
そして、これもう国へ帰れば必ず、この
裁判員制度通ったということになれば、先生これどういう
制度だいという話にも必ずなりますから。そのときは、これこれこういうわけだという
説明をしなきゃならない。そんなものはおれたちは知らねえとか関係ねえよとか、とんでもない
法律を作ってくれたなと、こういうふうに言われかねません、これは率直に言って。そのときに、満場一致で通っちゃった以上、いちゃもんを付ける、いちゃもんなんてちょっと事だけれども、できないんです、これは。弁護しなくちゃならないんです、この
制度を。そして
理解をしてもらわなきゃならぬと。
これをすべての国会
議員が背負うということに、これ、
参議院でも恐らく十分させていただきたいと思いますけれども、なるわけで、これはそれは
大臣も大変だと思うけれども、一人一人ここにいる国会
議員、ここにいる人たちは全部大変な実は責務というか、あれを負うということで、そういう自覚の下に我々は
参議院においてはところてんのような
審議はしないよと、即席ラーメンを作るようなわけにいかないよと、やるべきことは、慎重に
審議をやるべきものはやらしてもらうよという態度で基本的には皆さんおられると思うんですね。
大臣どうですか、満場一致であなた方が出した
法案が通ったんだけれども、どんな御心境です。