○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。
先般の三月八日の全体的
質疑のときに準備したもので質問の残ったものをということで今日は考えておったんですが、谷垣
大臣お見えですので、その前にひとつ赤字
財政について、まだ私は谷垣
大臣のお考えを余り聞いたことがなかったものですから、この機会に是非伺わせてもらいたいと思って、まずそれを取り上げたいと思っております。
お手元に行きましたか、「中期
財政展望等による公債発行見込額と実績額との対比」、これは、いわゆる各
年度ごとに出ておりますが、その
年度の
予算書に添付されている資料から取ったわけでございまして、これはある一定の条件がありますから、大体平均的な数値を取っております。したがって、傾向として見ていただければいいと思うんですが、一
年度だけですと毎年毎年変わるものですから傾向が分からないと思いまして、これだけ並べたわけです。それと実績額、それといわゆる公債残高、累積公債額ですね、それを表にしたものでございまして、個々の細かい数字はさておきまして、傾向として眺めていただければいいと思うんですが。
まず、これは前にも
指摘したことあるんですが、一つ言えますのは、かつて小泉総理が、公債は三十兆で抑えるということを元気よく言われた。確かに抑えられたわけですが、あれはこの表から見ますと、もう既に、たしか二〇〇一
年度だったと思いますけれども、これはもう要するに三十兆に満たないことが分かっていたことを総理が言ったというように、私はこれは代表質問でも一回
指摘させてもらったことがあるんですが。したがって、総理は公債、赤字国債をなるべく抑えるということは、それは言葉ではそうなんでしょうけれども、実態はなかなかそうじゃないんだなということを
指摘させてもらった記憶がございます。
それと同時に、やっぱりこれだけのものが、赤字がありますと何らかの
努力をしなきゃいかぬ。
その前に、実はこれ、中期展望といって昔出していたんですね。実にいい資料だったんです。要するに、事務方が作る本当の事務的な資料として、将来何年間かの赤字の公債の発行額見込みですね。ところが、そういうことを申し上げますと、あくまでも事務的な資料だからというようなことがありましたけれども、私は本来、事務的な資料を基にそれを政治的にどうやっていくのかというのが筋じゃないかと思って、なかなかいい資料だと思ったら、途中から何か後
年度の歳出・歳入への影響試算というような、名前が変わりまして何か訳分からなくなった感じがありますけれども、まあ公債額というのは出ておりますからそれでいいのかなとは思っておるんです。
それと同時に、見ていただきますと、やっぱり後
年度に至るに従って数字が上がってきていますね。これは、なるべく赤字国債を出さない出さないと言っているお考えとは大分違うんじゃないかなというような感じがしてならないわけです。でありまして、それは、政治的に本来何か手を加えなきゃいけないものに対して、言うなれば怠っているんじゃないかなというような気持ちもなきにしもあらず。
これがこの表から分かるのでありますが、この中の分析はさておき、私は六年前に参議員になりましたけれども、その前から地方
行政に携わっておりましたものですから、この赤字国債というものは本当に大丈夫かと、どんどんどんどん上がることについて大丈夫かという気持ちを随分持っておりまして、参議員になりまして、こういう場でも随分言わせていただきました。各、宮澤
大臣のときから塩川
大臣のときにもいろいろ質問をさせていただきました。
ということは、要は、これだけ膨らんでいっても
国民は心配しなくても安全だよと、そういう将来見通しといいますか、そういうものを
財政当局から教えてもらえないかというのが私の気持ちだったわけでございます。当然、
財務省としてはやっぱり上がっていくのは困るわけですね。これ、どんどん上がっていくということは、私は
大臣は恐らくじくじたる思いがあるんじゃないかと思いますよ、
財務担当者としてはですね。しかし、現実にこうなっていく。そしてまた、担当
機関である、担当
大臣であるということから、まず谷垣
大臣は、こういう
状況でどんどんどんどん累積していくことに対して、大丈夫だよという、
国民に対してこれは将来こうだから大丈夫だよというメッセージを送っていただけるんであれば、一言
お願いします。