○松井孝治君 少しではなくて、大いに反省しなきゃいかぬのですよ。それ、今、
総理、うなずかれましたよ、テレビ画面もとらえていると思いますからね。
これね、
総理、これは氷山の一角なんですよ。例えばこれ以外で何があるかといったときに、いわゆる
年金福祉施設、これさっきもこのパネルでごらんに入れました。(資料提示)これ、二百六十五か所あるわけですよ。それから、さっきの勤労者福祉施設というのは全国で二千七十あるんですよ。これは
地方に委託しているものが多いですけれども、勤労者の方はね。この
年金福祉施設の見直しも、坂口
大臣も若干言及されておられますけれども、これ、どういう構造になっているか。
この
年金福祉施設、二百六十五か所あるものを、これまた
閣僚の
皆さんも表を見てください。表を見ることによって眠気も覚めると思いますので、表を見てください。(資料提示)
そして、これちょっと見ていただきたいんですけれども、これがその二百六十五法人を運営している財団、社団でありますね、都道府県のものもあります。ちょっと注目していただきたいのは、この役員、役員数千三百七十五名。これ、いろんな天下りの問題を取り上げた
政府の文書も、この千三百七十五役員があるけれども、そのうち
厚生労働省の出身、いわゆる天下りが百五十四だと。それだけじゃなくて、職員に六百十四いるんですけれどもね。この数字をよく見ます。でも、ちょっと私、今回調べてみたんですよ。財団とか社団というのはいつも勤務している人は少ないんですよね。割と形の上だけ非常勤理事という方が多いんですよ。
これちょっと調べて、
厚生労働省に調べていただきました。そしたら、この二百六十五の運営財団の常勤の役員のうち、百三十五名のうち百二十四名が
厚生労働省の天下りなんですよ。こういう構造なんですよ、
総理。
要するにさっきの、バブルのとき、
日本じゅう狂っていました。恐らく労働省だけの
責任じゃなくて、
政府も内需拡大ということで生活基盤施設を整備するといって何回も何回も、竹中
大臣よく御存じのとおり、何回も何回も
景気対策でこういう施設に投資してくださいというお願いをしているんですよ。それも全部文書を私は取ってあります。
だから、これは言ってみれば
政府全体の
責任なんですが、なんですがですよ、さっきのこれ、見てください。(資料提示)もうバブル崩壊しているんですよ。バブル崩壊しているときに、
平成六年に基本設計完成で、六年、七年と本体工事、十年に営業開始なんですよ。気付くべきなんですよ、その時点で、やっぱりこれは失敗したと。そこで見直すべきなんですよ。
私は、この
決算委員会というのはそういうことをやる
委員会だと思うんですよ。問題は気付いているんですよ。労働省の人に聞きました、担当の人に。おかしいと思わないの、こんなもの作ってと。おかしいと思いますと。何で直せなかったの。それは、それはそうですよ。これはすご腕と言われるような事務次官経験者が天下って、自分の上司だった人、恐らく入省して間もないときにえらい怒られたような人が理事長をやっている、その運営財団のこの施設の、民間でいえば社長をやっているわけですよ。それ、やめろと言えますか。これ、人情からいうと難しいですよね。
だから、これはシステムの問題としてメスを入れなきゃいかぬのですよ。さっきの労働省関係の施設、ほとんどが天下りじゃないですか。こういう
仕組みにしていると、後輩がおかしいと思った。やっぱりこれ、
雇用保険特会も昔はじゃぶじゃぶだったときがあったんですよね。この負担率を、さっきの千分の三・五をもうちょっと引き下げようかどうしようかと思った。しかし、役所の先輩というのは余計なことを考えるもので、こんなものを引き下げたら将来の自分
たちの後輩が苦労する、引き上げるときは大変だということで、使ってしまえということになったわけですね。だからこんなものを作ったわけですよ。これは時代の共同
責任かもしれない。しかし、今の時代に我々はできることがある。
それは、さっきちょっと
総理がおっしゃり掛けたけれども、これは物事の本質は私は二つあると。
一つは天下りですよ。私も昔、役人をしていましたから、ここにもたくさん役所の
方々が来られている。一生懸命働いていますよ。ここのうちの相当の
方々は毎日毎日徹夜しているような
方々ですよ。一生懸命働くけれども、だけれども、やっぱり
国民の税金を預かっているんだと。それをこういう形で早く退職させられて、五十そこそこになると肩たたきを受けて、そして後輩に、後進に道を譲るといって外の特殊法人に出ていく、あるいは財団法人に出ていく。そういう形で道を譲って、それは別に特別会計などを中心にしてその人
たちの
事業を守る、もっと言うと人件費を守る、こういう制度を作り上げてきた。これを直すことが私は
責任を取るということだと思います。
だから私も聞きましたよ。この関さんとか清水さんの退職金が幾らか聞きました。でも、そんなことは言いません。それはきちんとした退職金を取っておられますよ。相当な金額です。恐らく
国民の
方々が聞かれたら驚くような金額かもしれない。だけれども、そこの問題よりも、もうこれから後にこういう構造を残さないという
改革を、小泉さんがさっき、もう理事長にするなとおっしゃったと。それは
一つの見識だと思いますよ。だけれども、その人一人の問題じゃないんですよ。山ほどあるんですよ。
その問題について、私、小泉
総理、この問題を契機に、これから本当に保険料がどんどん上がっていくということについて、まだこんなもの、いつまでこういうことに自分
たちの保険料あるいは税金を使うんだということについて
国民の
皆さんに物すごく疑念があります。これをただすおつもりがあるか。具体的に言うと、この特殊法人とか、あるいは非常に国との関係が深い財団法人への天下りの問題について見直すかどうか。せっかくですから
総理のお言葉で御発言をいただけませんでしょうか。