○山本正和君 恐らく三人の
大臣、それぞれ、何というか、このことについてのイメージはお持ちになっていると思うけれども、私は正直言いますけれども、何万という
軍隊や何十万という
軍隊が
日本の国に来ることを想定していないと思うんですよ、頭の中では。可能性はあるだろうと、
しかしそんなことは現実起こったら大変だと、国が滅びるときだと皆さん思っていると思う、実際はね。だけれども、この
法律はそういう場合でもいいんですよという構成になっているから、私は心配なんだ、逆に言えばね。
この
法律は、例えば、これ武力で排除すると書いてあるんですからね、武力で排除といったら戦うんですよ、徹底的にね。
しかも、
アメリカ軍も戦うと書いてある。それは何万、何十万という
軍隊が、
我が国を占領されて、それでも戦うという、それなんですよ、これはね、流れは。
しかし、これは私のような年齢の者から言わせたら、もしそうなったら、この国はもう大変ですよ、滅びてね。水際で排除すると、あるいはミサイルが飛んでくるのをどう止めるかと、これは真剣になって考えなきゃいけないけれども、その辺が一つ気になりますけれども、まあそれはちょっとおいておいて。
私がここで申し上げておきたいのは、
自衛隊が作られたときに、大変な苦しみで作られた。警察予備隊作ったときに、実は私も、そのとき高校の教師しておったけれども、警察予備隊に入ろうかと思ったですよ。そういう青年もたくさんおった。それで、その警察予備隊が作られて、それから今日の
自衛隊までいく経過の中でどういう役割を
国民が
自衛隊に対して期待してきたかといったら、少なくとも、中で武装革命、武力革命が起こって大騒動になったら困ると。
それから、朝鮮
戦争のときですから、もしそのときに朝鮮
戦争の流れで変なものが来たときには困る、そういういろんな気持ちありましたよ。
しかし、全面
戦争まで期待して警察予備隊作ったのでなければ、当時の防衛隊作ったんでもないと私は思っている。隊員の諸君もそうだと思っている。
しかし、守るよと、国を守るよという気持ちは一生懸命やってきたと、これが歴史だと思うんですよ。
その次に、
自衛隊に対して
国民が本当に感謝し始めたのは、大変な苦しみをこらえてでも、災害に、国内での災害に必死になって取り組む姿、それからまた訓練しながらも、ああやってもし何か攻めてきたときには戦ってくれるなという、その姿を見て
国民が
自衛隊に対して私は認知を始めたと思うんですね。
外国へ行って云々というのも確かにありますよ。
しかし、
国民の間にだって、実際に私どもの世代の親は、子供が
自衛隊に行くといったら、皆やめてくれって言いよったですよ。このごろは、私の孫も
自衛隊行きたいと言っておるんですよ。それぐらい変わった、空気が。
しかし、その、じゃ変わった
自衛隊はどうあるべきかといったら、この国の平和のための
自衛隊と、何としてもこの国は
戦争をしない国としての
自衛隊であってほしいというのは私の気持ちだし、恐らく
日本人の大部分はそう思っておるんですよ。
自衛隊、本気になって
戦争する、嫌だと思う。
それは別にして、こういう
法案を作ってこられた以上は、政府の責任がある。その責任とは何かといったら、この
法案の趣旨をきちっと
説明してほしいんですよ。要するに、私に言わせたら、これは正直言って、北朝鮮はかつて、ノドンだったか、あれ飛ばしましたよね。あれを見て、これ守らにゃいかぬという気持ちになった、確かにね。それからこの拉致問題ですよ。こんな、
我が国に勝手に出てきやがって、捕まえて引っ張っていって、承知ならぬと。あとは、まあちょっとこれは語弊あるけれども、尖閣諸島で、ちょっと元気のいい議員もおったけれども、何かちょこちょこやったもんだから何とかいい話になったんでね。
しかし、私は、
しかし今やっぱり
国民が思っている、
我が国を守るということは、朝鮮の拉致なんか承知せぬぞと、こんなことさせぬでくれと、それから地震、災害のときに絶対
自衛隊守ってくれよと、外国から守られたら承知せぬよと、国内で内乱起こすようなことしたら困るよと、それはあると思うんですよ。
だけれども、そういう中で、
しかし、
自衛隊に今度は、何万、何十万という
軍隊が来ても戦う
自衛隊にするんですよということを言う以上は、
国民にそれだけのことを
説明する責任が私は政府にあると思っているんですよ。
そこの
議論が余りされていないままに、何かノドン、朝鮮半島からぼんとあれが飛んできたということと、そんなものとひっ付けて、さあ緊急
事態だ緊急
事態だとこう言って、
しかも
国民にはぴんとこずに、そんなこと言って、正直言って、この
法律通ってですよ、仮に、どこかの家が出ていけって、今から、戦場になっているから、こんなこと言われて、それを一々手続してやってというのは、そうしたらその個人が抵抗したらどうなりますか。
国民の理解を得て初めてできるんですよね。そこの
国民の理解を得るための手続が私は欠けていると、この
法律を作るについてね。だから、やっぱり遅くないから、やっぱり
国民の皆さんという訴えを私は政府としてほしいと思うんですよ、この
法案の
意味をね。
その辺が、そして私が
冒頭にこの問題に対して最初の
質問のときに総理
大臣に
質問しました、外国の
軍隊が攻めてきたときには
国民はどうするんですかと。
国民には戦ってもらわぬでいいんですと、
自衛隊が戦うだけですと、
国民の皆さんと、こう言った、総理
大臣がね。また余計心配になった。担当
大臣としてどう思われますか、そういう問題について。