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松下委員 大臣が
予算委員会の方においでになりましたので、
金田副
大臣、ひとつヘッドとしてよろしく御
指導を
お願いしたいと思います。
これは
質問の予告はありませんが、
金田副
大臣のお話をちょっとお聞きしたいと思って御
質問いたします。
最近、何かおかしいと思います。食の安全に関すること、それからいろいろな新しい、思いもかけない病気の
発生等を見て、非常におかしいと思うんですね。二〇〇〇年に口蹄疫が
日本で九十二年ぶりか三年ぶりに
発生して、大慌てで、これは九州の宮崎県で
発生して、非常に危機的な
状況だったんですけれども、克服いたしました。そういうのが突然できてくる。それから、思いもかけない
BSE、
我が国の油断もありましたけれども、
BSEが
発生して、大変な経験を踏まえて今日に至っている。
そしてまた、昨年はコイヘルペスウイルスといいますか、また思いもかけないものが突然わいてきて、一斉に
我が国の食の安全を脅かす。しかも、霞ヶ浦のあの近海近くでは、養殖の企業の人たちや農家の人たちが全面的に廃業しなければいけないというところまで追い込まれて、壊滅的な打撃を受けるという
状況になっていますね。
それから、記憶に新しいですけれども、新型肺炎SARS、これが突然世界じゅうを吹き荒れる。しかもそれが世界的な、地球的な規模で蔓延していくという
状況が起こってきていますね。
BSEもやはりそういうことに起因していると思うんですよ。
そして、今回の鳥の
インフルエンザ、これも思いもかけないところで世界じゅうに、アジアを中心にとにかくすべての地域が汚染されてしまっている。しかも、その規模が大きい。ある国では四百万羽、五百万羽あるいは二百万羽という鳥を、要するに死んでしまってそれを処分しなきゃいけないということになっている。
古くは、思いもかけないエイズというのが人類を襲っているわけですけれども、そういうのがある。西ナイルのウイルスと言われているもの、不思議なものがある。そういうのが、やはりここ数年地球上を大きく、我々が予期しない形で、地球規模でいろいろ起こってきている。これは、やはり二十一世紀の極めて大きな我々が取り組むべき
課題に、やはり大きな警鐘を鳴らしていると思うんですよ。
一つの国の政策が、自分たちの国のことだけ
考えたり、自分たちのところの場面だけの、ある局所的な安全とか
安心とかということにとらわれた政策だけに集中していますと、全く思いもかけないところからいろいろなことが
発生してくる。ここは、ただ単に病原菌がどこかで起こってきているということではなくて、やはりそれぞれの国が抱えている政策に、何か自分たちだけのところでよければいいんじゃないか、そういうようなところがやはりあって、もっと地球で何が起こっているかというところを広く見ていない。そういう政策がこれから必要になってくると思うんですよ。
ですから、今六十億人の人間が住んでいますけれども、一方では、要するに二十四時間、一年三百六十五日、もう夜も昼もなくどこに行っても食べ物がはんらんしている、そういう飽食の時代の国があるかと思えば、一方では九億人近い人たちが毎日の食を求めて飢えている、そういう現状が現実にあるわけですね。そういう人たちは、また必死に生きるための食を求めて環境をいろいろ破壊していく、あるいは新しい食を求めていろいろなものを食べていく、そういうところが、我々の今の飽食の時代に生きているそういう地域と、本当にそうでない地域との落差が余りにも大きいんじゃないでしょうかね。
そういうときに、一つの国の政策がどうあるべきなのかというところも、自国の安全がやはり第一ですけれども、それがどういうところから、外国から入ってきて脅かされるかわからないというときに、もっと
我が国の政策も広い
情報をしっかり集めた上で、食の安全あるいは飢餓に対してどうやっていくのか。そしてまた地球環境に対してどうしていくのかということを、もっと地球規模での大きな視点から取り組む、そういうことも必要だと思うんですよ。
僕は、最近のいろいろな、新しい、思いもかけない、口蹄疫から始まって今申し上げましたけれども、そういうのが
発生するのを見ていても、他国で起こったことが自国にもう無
関係ではないということが瞬時に伝わってくるわけですね。そういうことに対して、やはりこれから
農林水産省は真剣に、
我が国も含めて全体の問題ですけれども、
厚生労働省も
外務省も、それから
内閣府の
食品安全委も、もう少ししっかりした、視点を変えてやっていくべきだと思うんですね。
今、
小平さんのお話をお聞きしながら、これは
質問はなかったですけれども、やはりそういうところから取り組んでいかないと、中だけの話をしていたのでは根本の解決にならないと思うんですよ。これはやはり地球環境、それから、飢餓で毎日の食を求めている人たちがどういう食べ物をとっているのか、そしてその人たちの
健康状態はどうなのか、その人たちが、我々の国の健康とか生命にかかわってくることになることもあるんじゃないか。その辺は、もっとしっかりと、新しい視点で取り組んでいかないかぬじゃないか、こう思うんですよ。
今度の鳥の
インフルエンザの問題も、コイヘルペスはここで議論しませんけれどもその問題も、あるいは
BSEの
カナダから
アメリカの問題も、やはり見ていて、これは国は違うけれども国境はないと思うんですね。そういう中で、副
大臣、どういうふうに行政を進めていこうとしているのか。根本的なところをちょっとお聞きしたい、こう思うんですね。