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参考人(
日向野善明君) 一時国有化に至った
経緯、
預金保険法百二条一項三号という適用を受けたこと、これは昨日
お話ししたとおりで間違いございません。
これのきっかけになった
経緯は、やはり
金融庁検査、しかしながら、
金融庁検査の
不良債権を
引き当てたとしても
債務超過にはならなかったわけでございます。ここで千三百八十七億の
繰延税金資産の取崩しという、計上を認めないと、こういうことが急に出てきたわけでございまして、これにつきましては非常に疑義があるといいますか、我々は残念に思っております。
これは、先ほど来申しましたとおり、九月の下旬から十一月の下旬までずっと
監査法人が駐在をしておりまして、私
どもと一緒になって
金融庁の
検査にアドバイスを受けたり対抗したり、また
金融庁と
監査法人との話合いも、先ほど
先生の方から話がありましたけれ
ども、四回ほど話合いが持たれ、そのうちの二回は
繰延税金資産についても話したというふうに記録に残っております。
こういうような
状況の下、十二月の二十六日まで、前日まで千二百八億でいくんだという資料の要求を駐在している
監査法人から要求を受けて、前日までこの方向で走るんだと、この計数で計上するんだということを聞かされて、それでその資料作りに前日までやっていたわけでございます。これが突然、一日たって全額否認ということになったのはどういう理由かは私には分かりません。
交渉を続けましたけれ
ども、
審議会で決めたことだからの一点張りで、今言いましたとおり一%を割るようなこととか、そういうようなこと、いろいろ三つばかり言われましたけれ
ども、これについても事前には一切の話合いもなく、ましてゴーイングコンサーンについては一回も我々とも、我々の
監査人とも一回も話合いがなされていないわけでございます。それなので、我々は、課税所得、
繰延税金資産を回収できるだけの収入があるということを、これを
根拠にして
監査法人と一緒に
審議会を通るべく話合いを続けてきたわけでございます。これが、
検査結果の、
金融庁の
検査結果の
引き当てをした後でも
債務超過にはなっていないにもかかわらず、この全額否認という形で
債務超過になったわけでございます。やむを得ず、時間もなくて、
金融庁からはせっつかれ、二十四条
報告で早く出すようにということも言われておりましたので、二十九日に取締役会を開きまして、やむなく
債務超過で出さざるを得なかったと、こういうのが
経緯でございます。
それから、経営責任につきましては非常に重く受け止めております。特に株主の皆様に対して、また国民の皆様、それから地元のお客様、いろんな方に御迷惑を掛けました。私の
判断の甘さもあったかもしれません。いずれにしろ、私の責任で、私がみんなと話をして決めたことでございますので、本当に皆様に大変御迷惑掛けて申し訳なく思っております。