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大門実紀史君 そういう個々の実務的な
対応のことを聞いているんじゃないんです。なぜ今回初めて収益還元法を
金融庁の方から採用してくれと、よりによってこの三月期分の
決算で言ったかを問うているわけです。
ですから、この問題はいろいろ資料がこれからも集まると
思いますので引き続き追及していきたいと
思いますが、流れでいきますと、私は、もうどう考えても信金、信組のあの流れに非常に似ていると、自分の経験から、ずっと
調査して柳澤
大臣とやってきた経験から非常に似ていると
思います。ペイオフ前に体力の弱いところは何とかしなければいけないと。もう
一つは、やり方として、今度は税効果会計、税の繰延べの否認という新しい手法が入りましたけれ
ども、不動産担保評価もやっぱり厳しくしていると、それで
破綻していると、
破綻の
一つの要因になっていると。この流れは、私、どう見てもそういうふうに
思います。
もう
一つは、青山の、中央青山の
監査法人がかなり
足利銀行と議論になったそうです、最後の最後のところですね。そこで、だからさっき言ったいろんな言い方だと、ああ言えばこう言うでいろいろあるんですよ。最後に殺し文句で
監査法人が言ったのは、これは世の流れですと、世の流れですと言ったそうです。何を世の流れと言ったのか、
竹中プランの流れなのか何か分かりませんが、世の流れですと言われて足利の首脳陣はあきらめたと、二十八日の夜に覚悟を決めたということです。
ですから、流れをたどると私はどうしてもそういう疑念が払拭できません。私、何でわざわざこんなことをやるのか、そのものが大変疑問です。
竹中大臣が、リレーションシップバンキングということで、
地域密着と体力、収益力両立しなさいと言われていますよね。おっしゃっていることを私何も全面的に否定しません。ただ、この景気の悪いときに、この不況のときに、
地域経済がもう疲弊しているときにそれを
地域の
金融機関に求めるとどうなるのかということです。
大臣はその狭い道を歩んでいってくれと言いますけれ
ども、私は、この不況の中でそういうことを、こういう、何というんでしょうか、会計基準が独り歩きするようなことをずっと押し付けていくと、もう狭い道どころか、私、行き止まりになると。
この
足利銀行は、一生懸命、
地元の人たちも含めてこれを支えよう支えようとやってきたわけですよ。不良債権も随分
処理しました。株の減損
処理も七百七十億円もやっているんですね。ずっと努力しているその
経過なんですよね。これから良くなるだろうとみんな力を合わせてやってきたわけですよね。その中でこういう、それをぶった切るような、その努力をぶった切るようなことをなさったと私は思っているんです。こんなやり方でいったら、本当に
地域金融全体が私は本当に行き止まりになる、狭い道なんかだれも歩んでいかないというふうに
思います。
だから、何というんですかね、この会計基準が独り歩きしている部分もありますけれ
ども、会計基準を盾にして
竹中プランが私、進んでいるというふうに非常に強く思うんです。だから、
大臣は、もう会計基準どおりやっただけですと、当てはめたら
破綻しちゃったと、そんな言い方ばっかりしていますけれ
ども、これはもっと大きな流れがあるというふうに
思います。
こんな方向は私、間違いだと
思いますけれ
ども、そろそろ訂正しないと、
地域経済、全国で大変なことになると
思いますが、いかがですか。