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国務大臣(
塩川正十郎君) 私は今までの議論を聞いていますと、どうももう
皆さん方の
質問の中で集成の誤謬というのがありますね。何かこれは正しい、これは正しいと、こう言っているけれ
ども、全部合わせてみると矛盾だらけのことをおっしゃっているような気がする。どうもおかしいんですね。
それはなぜかといったら、
国会で減税しろ減税しろとおっしゃった、その減税を受けて今度減税をやった、そうしたら、減税やったら
国民は困るじゃないかと。これじゃどうすりゃいいのかということになりますよね。僕はこれを集成の誤謬と言うんですよね。そこはちゃんと議論してもらわないと困ります。
だってですよ、何で減税が先行したかと、そして増税と併せてやったかということの議論をいたしますと、今日までですよ、ずっといきまして、財政がこんな
状況になっておる、五〇%近くですよ、五〇%です、国債に依存しなきゃならぬというような財政の
状況にあって、更に減税減税減税進めたらどないするんですか。何を減税、財源にするんですか。こんなことを僕は議論しておったら、本当に
国民は笑っちゃうと思いますよ。
そうではなくしてですよ、そうではなくして、
国会も減税もする代わりに増税もきちっと認めてやる、そういう習慣が
国会にあるならば、これは
国民信用しますよ。減税したって、今度、増税するとき、
国会は一銭の増税だって反対するじゃないですか。現に、今度たばこ一本一円上げるのにこれだけぎゃあぎゃあ反対、ここがある、世間では反対はありませんが、
国会ではぎゃあぎゃあ反対がある。これ一体どうなるんですか、これは。(発言する者あり)
それを見ると、やっぱりセットで出しておく、そうして、これは、五年とおっしゃいますけれ
ども、今度は七年になるんです。七年の、七年の調整期間で増減税が合うようになるんです。そうして、経済が良くなってくれば、経済良くなってきたら、
国会の権威においてまた税制を変える提案されてもいいじゃないですか。税を決めるのは
国会なんですよ。
ですから、
政府が出しておることに対して、経済が変わってくれば、変わってくれば、また今度
国会が発議されて、こういう具合にしようとされてもいいじゃないですか。それのことをやらないで、
国会は
政府が出したのが意にかなわぬと、これはおかしい議論だと思いますよ。(発言する者あり)