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千葉景子君 今日は、
担保物権そして
民事執行制度の
改善のための
民法の
改正案、もう
最後の
質疑ということでございます。
委員会としても最終の
定例日ということでございます。
この
担保物権と
民事執行制度の
改善のための
民法等の一部を改正する
法律案、基本的に私は賛成をさせていただく立場でございます。
ただ、ちょっと何点か
意見だけ申し上げておきたいというふうに
思いますが、先般の
質疑の際にも、私も大きな
項目三つほど立てながら
質疑をさせていただきました。ただ、それ以外の
部分も本来であれば細かくお聞きをすべきところもあったかというふうに考えております。
ただ、いずれにしても、この
法律が極めてこれまでの
制度、そしてシステム、それをやっぱり大きく変えるということになるわけでございますので、そういう
意味では、これ、後ほど
注意点などを
附帯決議等で
是非確認をしながら遺憾なきを期していかなければいけないというふうに思っておりますが、特に
短期賃貸借につきましては、やっぱり
審議をしてみましても、なかなかこれを、
賃貸借を今している多くの市民の
皆さん、あるいは事業をなさっておられる
皆さんなどに十分にやっぱり徹底をする。そして、これが決して
賃貸借を危うくするものではなく、むしろこれまで
不足をしていた
部分を逆に言えばきちっと整備をするという面もこれはないわけではありませんので、そういうところも含めましてやっぱりここは十分に
周知をする。そして、
現場での
混乱等がないようにやっぱりしていかなければいけないというふうに思っているところでもございます。
また、今回、私も大変うれしく思うところの
一つに、
扶養義務、この
扶養料の
確保、これに
前進が果たすことができたわけですけれども、これもやはり
短期賃貸借と同じようにこういう手段が取れるのだと、こういうことを本当に多くの、この
扶養料の
確保で困難をされている、あるいはこれが不安なゆえに、やっぱり
自分の
人生、もう本当にやりたい
人生を送りにくいと、こういう
女性なども多くいるわけでございます。
そういう
意味では、ここもやっぱり、こういう本当に
制度をきちっと活用できるのだという、そういうところの
周知あるいは問い合わせがすぐできるような、そういうことが必要であろうと
思いますし、これは
議論の中でも出てまいりました。やはり、さはいっても
裁判所等の手を煩わせながら手続を取っていくということでもございますので、これを何とか、やっぱりもっと
社会が、あるいは
行政等が手を差し伸べながら、そしてそれを
確保していくような、そういうこともやっぱりこれを
機会に考えていかなければいけないと、こんなふうにも思ったりいたします。
そしてもう一点、やはり働いておられる
皆さん、やっぱり
労働債権の問題も
生活の糧でございます。もう何かあれば、すぐあしたから
生活がいろいろ困窮する、あるいは困るということになるわけで、今確かに、世上、経済的にも非常に混迷しておりますし、景気がなかなか良くならない、あるいはその中でリストラがあったり、あるいは解雇があったり、そういう状況でございます。
だとすれば、なおさらこういう
労働債権、あるいは働く
皆さんの
生活の基礎をきちっとしませんと、やっぱり消費も拡大しない、不安があればあるだけ経済の基盤というものが萎縮していくと、こういうことになるわけでもあり、そういうことを考え合わせますと、今回、一定の
前進は果たし得たとしても、やっぱり国際的に
ILO条約などで
租税債権などに優先するような形で、やっぱり
社会の一番担い手です、
支え役ですから、そういうところが元気になる、そして安心できるような、そういう措置を取るべしと、この要請は極めて適切であり、それから早急に取り組まなければいけないものだというふうに
思います。
どうぞ、こういう点改めまして、今回の
審議、限られた時間でございましたので、尽くせぬところがあったかと
思いますけれども、よく念頭に置いていただいて、
大臣にもその点の今後の
対応等、リーダーシップを取っていただきたいというふうに思っております。
そして、先ほど申し上げましたように、この
国会、今日が
最後の
定例日ということになるわけでございまして、本来であれば
一般質疑、いろいろな角度からの
法務にかかわる、
司法にかかわる問題を十分に論議をする、そういう
機会ももっと設けたかったなというふうに考えております。残念ながら
国会のやっぱり会期ということでございますので、それはかなうものではありませんが、
是非、
大臣にこの
国会を振り返りながら所感を聞かせていただきたいというふうに思っております。
実はこの
国会、ここまで本当に
法案の
審議が
どん詰まりまでもう大変な
思いをすることになったというのは、
幾つかの
問題点があろうかというふうに
思います。
一つは、やっぱり
司法制度改革、これは二十一世紀、私はもう最大の
改革だろうというふうに思っております。いろいろな
改革というのは今手掛けられておりますけれども、
日本の
民主主義、そして
国民主権、こういうことのやっぱり大きな柱になる
改革であろうというふうに
思いますので、これを
実現するために、本当に多くの
法案や
制度の見直しなどをしていかなければいけない。それをこの
法務委員会というところに託されているということは極めて
責任も重いというふうに
思いますし、私もその点については積極的に
議論を進めていきたいものだというふうに
思います。
ただ、若干残念なことは、
法務大臣、
担当大臣として頑張っていただいているかと
思いますけれども、どうもやっぱりこの
本部長の意気込みというものがなかなか伝わってこないというところもございます。
改革のいろんな問題はよく報道などもにぎわすことになるわけですけれども、どうもこの
司法制度改革といいますと、なかなかそういうところにも上ってこない。それから、
本部長も事あるごとにいろんなことをおっしゃいますけれども、その中に
司法制度改革ということが言われたことというのは余り聞いたことがない。やっぱりこれだけの
改革を成し遂げようというのであれば、やっぱり
法務大臣にも
本部長にも大いにしりをたたいていただきまして、やっぱりこれがどれだけ大変なことなんだということを
是非よくよく知らしめていただかなければならないのではないかというふうに
思います。
今回は時間がございませんでしたけれども、やっぱり
本部長自ら、やる気であれば
委員会などにもむしろ
自分の
思いやあるいは熱意を伝えるために出張っていただくくらいの、そういうこともあってしかるべきだろうというふうに
思います。また、そういう
機会が
是非ありますように
期待をしているところでもございます。こういうことがある。
もう一方、これは本当に残念なことですけれども、
名古屋刑務所に端を発して、
日本の
行刑の在り方ということが大変大きなこれは
社会の問題にもなりました。そういう中で、
法務省でもかなりの
処分がなされたり、あるいは
行刑改革会議というのが立ち上げられまして、抜本的な
改革の道が今ようやくスタートをされつつあるわけでございます。ただ、これだけの
処分を出し、そして
社会的にも厳しい批判を浴びた。
法務大臣、本当におつらいところもあったかと
思いますけれども、これは
法務大臣の
責任というのは本当は極めて大きかったのではないかなというふうに思っております。
そこで、
法務大臣がどういう姿勢を示されるかということがやっぱりこれからの
法務省の
信頼とか、そういうものにもつながっていったのではないかというふうに思っておりまして、その辺りを本当に
大臣としてはどういう
思いでこの
国会臨まれたのかなと、こういうことも感ずるところでもございます。そういうことを踏まえながら、
是非、
大臣がこの
国会をどういうふうに振り返られるか、御
自身の言わば
責任の重さも含めながら御
所見をお
伺いをしたいというふうに
思います。
そして、一点だけ。これは、きっと
大臣もちょっぴり残念だなと感じておられるのではないでしょうか。長年の懸案でもございます、多くの
女性も待ち望んでおります
民法、
選択的夫婦別姓、これを含んだ
民法の
改正作業、
大臣も多分、
大臣になられたときには、よし、これで
実現できるぞと内心思われておられたのではないかというふうに推測をさせていただきます。残念ながら、今に至るまで
実現というところには至りませんでした。
大臣として内心じくじたる
思いがおありかもしれません。この展望なども含めながら、
是非、
大臣に御
所見をお
伺いをいたしまして私の、
担保物権ばかりにはなりませんでしたけれども、
質問とさせていただきたいと
思います。どうぞ
大臣、十分にお述べいただきたいと
思います。