○副
大臣(
河村建夫君)
有村委員の御
指摘の点、
文部科学省の方もあの調査結果は掌握しているわけでございまして、昨年度の
文部科学白書にも一部載せたりいたしながら、この問題に取り組まなきゃいかぬと、こう思っております。
委員御
指摘のように、私は、他の人々に劣らず価値のある人間であると思っている、自信を持っているという
子供は、
日本はさっき御
指摘のように圧倒的に少ないということですが、八・八に対して、アメリカは五一・八、中国は四九・三ですから、これはもう極端に差があるということ、御
指摘のとおりでございます。
この問題については、これは勉強、いわゆる学習の習熟
程度等を見ると、国際的には上位にまだあるという結果は出ておるんですね。数学や理科は生活の中で大切であるとか、将来、数学や理科を使う仕事をしたいとか、そういうことになるとちょっと低くなる。だから、御
指摘のようにやっぱり学ぶ意欲とかそれからそういう習慣、勉強は大切と思うけれ
どもどうも好きでないというのは、こういうところに今、
日本の
子供たちの課題があるということが分かっておりまして、いかに我が国の
子供たち、
児童生徒に
学校で学ぶことの意義はどういう点にあるんだと、あるいは学ぶ意欲、習慣を十分にひとつ身に付けさせなきゃいかぬということが、今、
委員御
指摘のとおり、これからの課題であると私も思っております。
去年の四月から
小中学校において実施されております新
学習指導要領の中で、
児童生徒に学ぶ意欲や知的好奇心、探求心などをはぐくむことを重視しておるわけでありまして、特に個に応じたきめ細かな
指導をすると。その中で授業が分かるようにするということをやっていかなきゃいかぬ、そして基礎・基本を確実に身に付けさせていく、そしてさらに、体験的な、問題解決的な活動の充実を図ると。そういうことによって
子供たちが何か勉強して達成感があるといいますか、そのことが必要だし、道徳の時間でも、目標をやっぱり立ててそれにチャレンジするといいますかね、くじけないで努力する、そういう態度をいかにはぐくむかということに主眼を置いて今進めておるわけでございます。
具体的な施策としては、
平成十五年度
予算案においては、学力向上アクションプランといいますか、個に応じた
指導を一層推進しながら充実させて、学習意欲向上のための総合戦略を練るということで、例えばNHKのテレビなんかでも、先輩、有名な、著名な先輩が来て
学校で一緒に勉強する、そういうこともありますが、そういうことを具体的に
学校でも、学ぶことの楽しさを伝えるその道の達人派遣事業といいますか、こういうものを
考えたり、それから
教材等々でも、これはいいというような開発されたものについては積極的にそれを取り入れて、
指導方法を収集したり提供したりするというようなことも
考えておりますし、それから
学校で学ぶ
内容が日常生活とどういうふうに結び付いているか、あるいは仕事とはどういうふうに
関連、かかわり合いがあるのかというようなことを教えながら、いわゆる学ぶ意義を伝える学習
内容と日常生活の
関連性についての研究ということもやっておるわけでございますし、また各教科、あるいは総合的な学習の時間というのが今できておるわけでございますが、そういうところで学習の目標を与えて、そしてそれを達成したところを表彰する、何か学びんピックというような名称を付けておりますが、そういうことをやりながら、いかに
子供たちに学ぶ意欲を向上させるかということに力を入れているところでありますが、私も
委員御
指摘のように、まず
学校に行って授業が分からないというのはこれはもう話になりません。まずやっぱり授業が分かることが前提でなきゃいかぬと思いますね。
そして、やっぱり
子供たちを、モチベートするといいますか、昔から七つしかったら三つ褒めよという話がありますが、厳しくしかりながらも、いいところは認めてやってしっかり褒めてやる、そういうことで目標を立てさせる、
子供たちが学ぶ意欲を生まれるようにしてやる。それにはやっぱり教師の
指導力というのが非常に大事になってきておるというふうにも
考えておるわけでございまして、そのようなことを、今の御
指摘の点は非常に大事なことでございまして、やっぱり
子供たちに何らかそれぞれ個性に応じた
目的を持たせながら、それを励ましながら、激励してやりながらしっかりその達成をさせてやる。そういう、教師がそのことを、力をしっかり発揮していただくことによって、
子供たちがやっぱり授業が分かるという前提に立たなきゃなりませんが、その上で、
自分はこういうことを今日は言って
学校の先生に褒められたんだというようなことが家に帰っても言われるような、そういうことによって私は
子供たちがやる気を起こすのではないかと、このように感じておりまして、
委員の御
指摘の点を踏まえながら、更に
文部科学省としても全面的にやっぱりこれはしっかり支援をしていかなきゃいかぬことだと、こういうふうに
考えております。