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小川勝也君 なかなかすてきなところだったので、是非お時間があれば行っていただければというふうに思います。
もう一個、断言をして私に言わせていただきますと、
環境省という
役所があります。日本の
環境問題とかあるいは自然
環境の問題、西表島と知床を守れないようだとこの
役所は要らないだろう、これは私の思い込みです。
さて、どんな問題が起こっているかといいますと、民間の方が全国レベルでいうと中規模のリゾートホテルを建てるという
計画があって、地元自治体そして県が
承認をしているということであります。地元にしてみると、全国でいうと中規模かもしれないけれども、人口二千人の西表島にすると巨大リゾートになります。どういう意味で問題が発生したかといいますと、なかなか、地域住民にどうなっているのかとか、あるいは地域の皆さんの不安におこたえをいただくような場所が作っていただけない、いろんな心配な点があるんだということで行ってまいりました。
一応、西表島というところも、イリオモテヤマネコ等、これ、すばらしい自然やあるいは動植物の
関係がありますので、
環境省として指定地域を持っています。ですから、その指定地域の中だと様々な強力な権限があって、民間業者がリゾート開発をするにもなかなか難しい点があるけれども、そこから外れている。だから、すいすいと許可になっている。
そしてもう一点、そこに横たわる問題というのがあります。それは各地方自治体の財政が厳しいという問題です。これは
大臣もよく御存じだと思いますけれども、地域の独自財源というのがいかに自治体にとってのどから手が出るほど欲しいか、それは財源というのは税収のことであります。あるいは雇用のことであります。これは地域の首長さんの気持ちになれば、是非ともリゾートに来てもらって、地域から雇用あるいは人口増、あるいは様々な税金、これを楽しみにしておられるということも事実であろうかというふうに思います。
そしてもう一点は、特異な例であります。西表島を含む地方自治体、町は竹富町というそういう自治体に属しています。竹富町の役場は実は石垣市にあります。石垣市という別な島に役場があって、そこの自治体は
幾つかの島によって成り立っています。ですから、地域住民の皆さんのこれは直接の思いだろうというふうに思いますけれども、結局、我々の考えでいうと役場の職員というのはその地域住民とイコールなわけであります。私の田舎もそうでありました。
ですから、町のことを考えるのが役場職員という、そんなイメージだったのが、今回の問題を含めて痛切に感じたのは、それは竹富町の職員の方々も一生懸命やってくれていると思うんだけれども、実は石垣市の市民である。そして、島にはほとんど来ない、島のことをよく分かっていない、島の住民の声を聞かない。だけれども、今、私申し上げたように、町としてはやはり財源とか財政のこともあるのでお金は欲しいということがその根底にある問題だろうというふうに思います。
リゾートがすべて悪いとは言いません。
幾つかの問題があります。まず、その町に中規模の、あるいは島でいうと大規模のリゾートを建てるだけの様々な基礎的要件がそろっているのかどうか、これを二点、住民の皆さんから御
指摘をいただきました。
一つは水の問題です。簡易水道があるんですけれども、その流量とかあるいはその供給能力からして、大きな客室数を誇るホテルは、ちょっと地域住民との間で問題を生じさせるんではないかという問題。そしてもう一点は、
廃棄物処理
施設が未整備だという問題であります。
これは、行って驚いたわけでありますけれども、ダイオキシン法にも私は
関係をさせていただきましたし、廃掃法にも様々な観点からかかわってきた者として、今でもいわゆる素掘りのところに様々な
ごみを投げ捨てて、そこには電化製品もありました。そして水の消毒に使うんだろうと思いますけれども、塩素が入っているポリ容器もありました。それからペットボトルもありました。缶もあります。生
ごみもあります。お話をお伺いしますと、島ですから、これは大変な
廃棄物処理
施設を造るということになるとビハインドがあるんで、ある意味でいうと仕方がないのかなと思いますけれども、そこに火を着ける、いわゆる野焼きです。後で
部長にも聞きますけれども、野焼きはこれ禁止されているはずであります。
そして、もっとびっくりしたのは、生
ごみがあるので、生
ごみを食べようとイリオモテヤマネコが来る。そして、そこにはすみ着いている野良猫もいて、野良猫はネコエイズという病気にかかっていて、イリオモテヤマネコにも感染をする危険性を非常に大きくはらんでいるという問題も御
指摘がありました。
野焼きをしている、そして電化製品も燃えている、
化学物質も燃えている、尋常でない
状況を目の当たりにした。そして、その中で、いわゆるところの地域の観光
施設というのは民宿クラスが多いわけでありまして、そこに多くのお客さんがリゾートに入ってくるということになると
廃棄物の量も増えるわけであります。
ただでさえその芳しくない
状況の中で
ごみが処理されている中で、これはさっきも私が申し上げましたように、島という特殊事情を考えたときには、改善をしなくていいとは言わないけれども、それは様々な特殊なルールを作って改善の方向に向かっていただかなきゃいけないときに、その問題が放置されている中で、いわゆるところの開発要件がクリアされているから、自然公園の外だからリゾートを造ってお客を呼びなさいということにはならないだろうというふうに私は思うわけであります。
廃棄物行政の立場から、こういった私の
説明で分かっていただいたかどうか分かりませんけれども、直接開発の許可権限がない
環境省ではあるけれども、そのリゾートと、あるいは
廃棄物と、
廃棄物の処理の仕方ということになりますと、これは密接に
関係してくるわけであります。
こういったところに関して言うと、何か助言とかアドバイスとか、あるいは指導する権限は、
廃棄物行政の立場から、まず
環境省と、そしてついでに来ていただきました総務省に、どういう権限を持っていて、どういう指導の仕方があるのか、これをお答えいただきたいと思います。