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古川分科員 これは、私は本当に、その急ぎたいというのが、思いだけじゃなくて、具体的な形として日々見えてこないと、やはりそういう治療とかあるいは新薬の使えるのを待ち望んでいる
患者さんたち、たくさんいるわけですよね。
実はきのう、リューマチの
患者団体の方からちょっとお話を、党として何人かの議員でお伺いしたんですが、こんな話を聞きました。今リューマチについては、アメリカあたりで非常に普及している生物製剤が、非常によく効くというものがもう何年も前から使われていて、私も去年ちょっとアメリカに、暮れに出張しましたときに、向こうの新しい薬を使っている方とお目にかかりまして、向こうのリューマチ
患者さんの実態というものをちょっと知ったわけなんでありますけれ
ども。
日本のリューマチの
患者さんといいますと、関節が破壊されてしまったりして人工関節を入れたり、あるいは手が曲がったりしちゃって動かないというような、外形的にも非常に不便だろうなと感じるようなことがあるわけなんですが、アメリカの私がお目にかかった
患者さんは、その生物製剤を使われて、それは週二回、自分で自己注射するというものだったんですけれ
ども、外から見るとリューマチだということが全然見えない。非常に元気で、その方なんかは、私はこの薬を使うようになってから劇的に生活が変わった、それまでは一人で起き上がることもできなかったのが、もう今では起き上がれて、ついこの間も自転車の二十キロのロードレースに出てきたところだと言うぐらいに、健常者以上に元気なぐらいになっていた。
そういう目覚ましい成果も出るような薬が、もう何年も前にアメリカでは承認をされて使われている。それを
日本では、今現実に自分で輸入をして、物すごい負担をして使っている
人たちもいるようなんですけれ
ども、ほとんどの人はそれが
日本国内で認可をされて使えるようになることを待ち望んでいる。
ところが、そういう中で、多分
大臣も、去年の年末にリウマチ友の会の方から、リューマチ薬の早急な認可のための要望書というのをもらわれたと思うんですが、そういう中で、もうそろそろ新薬が、今申請しているものもあるようですから、承認されるかなと思っていたら、承認がいろいろな
意味でおくれている。それによって、新薬が使えると思ってずっと我慢して頑張ってきた人が、まだまだ当分使えそうにないなというのがわかって、二十五歳のある
女性の
患者さんが、それで、張り詰めていた糸がぷつんと切れて、二月の上旬だったらしいんですけれ
ども、御自分で命を絶たれてしまった、そんなことがあったそうなんですね。
やはり皆さん、すごく期待をして、まだかまだかというふうに思っている、待っていらっしゃる。これはリューマチの例でありますけれ
ども、ほかのいろいろな薬も、やはりそういう
患者さんたちが多いと思うんですね。ですから、早く早くと、早くなるように
検討していきます、それは役所としての
立場はそうなのかもしれませんが、そういう中で、本当にもうあと一日、もう一日早ければと思う
人たちが世の中にはたくさんいらっしゃるわけでありまして、やはりそういうことを
考えますと、ただ早急にやっていきますと言うだけではなくて、もう少しそういったところは具体的に、ああ、これだけ世界との差が詰まってきたんだなというものが日々見えてくるぐらいの、それくらいのスピードで急いでいただかなきゃいけない状況じゃないかなというふうに思いますけれ
ども、その点については、これは
大臣としてぜひ、ただ今のペースをというんじゃなくて、もっともっとこれは急ぐように、いろいろな
意味で事務方に
指導をしていただきたいというふうに思います。
時間が限られてきていますので、それとの絡みでもあるわけなんですけれ
ども、先日、要するに新薬の承認なんかをスピードアップするためにもということで、大規模治験ネットワークを施行しようということが予定されているということを聞きましたけれ
ども、これは私は非常にいいことだというふうに思います。ただ、現実に、そういう治験をする医者や
医療機関の側で、こういうものをちゃんと受け入れてやっていけるような、運用面での問題というものは解決できているのかどうか。私の同僚議員で
大臣と同じようにお医者さんの議員なんかに聞きますと、今の
医療環境の中では、医者にとって治験をやることは何のメリットもない、忙しい中でますます忙しくさせられるだけで、何のメリットもないと。これで、役所の方から、やります、こういうネットワークをつくりますからと言って、じゃ、それで本当に医者がやるのか。また今度は、医者主導の治験も認めるようになりますと。制度はできても、本当にこれが動くのかどうか。
やはりこの点がきちんと確認をされて、そこについてもちゃんとこういうふうに出すから大丈夫ですというものが示されないと、一応枠はできました、で、やれるようにはなっています、でもだれもやらない。実際には、じゃ、その治験をするときの費用負担はだれがするのかという問題もあいまいなままでは、これは仏つくって魂入れずじゃないですけれ
ども、治験の体制はできましたといっても、これは何も進まないんじゃないかなというふうに、この運用面とか費用負担の面で非常に私は危惧を感じるわけなんでありますけれ
ども、その点は
大臣、どうですか、御認識は。