○江田(康)
委員 今、宮崎県とか熊本県では、そういう積極的な流通
加工業者が頑張っておられます。それこそ、流通コストを下げるために、山から切った木を
市場を経ずに製材工場に直接出していく、そういう直送体制。さらには、いろいろな技術を使って、曲がった木でも、通常だったら、もう二束三文で、角材にしていくのにはなかなか使用できない、そういうような板も、ツインバンドソー、私も余り詳しくはないんですけれども、全国でも非常に珍しい新技術を使って、カービングソーとも言われる機械を使って、曲がった製材でも板にきちんと切っていく。何枚
もとれる。それをラミナ用の製材に使っていく。そういうふうに、我が熊本県のあるところなんかも
努力しているわけです。
こういうような
努力している流通
加工業者を、そういう業界を伸ばしていくということは、もう今なかなか木が
赤字で、要するに切れないと、山も困っている、それから製材
加工業者も売れなくて困っている、こういうところが一気によみがえってくるわけでございまして、そういう、国産材
時代を確かなものにするためにも、新たな流通
加工システムをつくり上げる、またそれを政策的に誘導していく、そういうのが非常に重要であると思っております。
今長官も申されましたように、林野庁におかれては国産材新流通・
加工システム検討
委員会、これを三月に発足されたとお聞きしております。検討が開始された、これは非常にいいことだと思います。七月下旬には中間報告が出るのではないかと楽しみにしております。
我々、党としても、概算
要求に向けて、必要な
施策、本当にそういう産業を
支援できるような
支援措置、そういうようなものも含めて応援していきたいと思いますので、ぜひとも頑張って立派な
施策をつくり上げていただきたいと思います。当面、トップグループ、大手ハウスメーカーを対象とした、輸入品と互角に競争できるところ、そういうところの系列を支えるような
施策になるかと思いますけれども、しっかりこれに取り組んでいっていただきたいと思うわけでございます。
次に、木材
輸出の環境整備についてお聞きいたします。
今までは、それこそ国産の木材が
輸出できるなんてだれも思わなかった。しかし、宮崎県では、いよいよ本年の九月から本格的な木材の
輸出が始まろうとしております。それは、宮崎県に本部を置くみどりのコンビナート研究所、私もよく会っておりますが、村尾元愛媛大学教授が主宰をされているこのみどりのコンビナート研究所と、中島
代表がやられている相互造林株式会社、この連携で中国への木材
輸出が企画され、
実現されようとしておるわけでございます。
中国は今、大水害で、天然林の伐採禁止を強化したわけでございまして、したがって、今日の中国の木材
消費量は年間一億四千万立米、これに対して生産量は年間九千六百万立米となっている。その差、
需要はあるんだけれども生産はできない、こういうところを、このみどりのコンビナート、相互造林の連携で中国
輸出が決まったわけでございます。これに対して日中双方から高く評価されているわけでございます。
そこで、お聞きしたいと思っております。
このような動きは、これまで守りの
立場に立たされてきた
我が国林業を、攻勢、攻めの
立場に転じさせて、国産材
時代の到来を確かなものにする画期的な契機になるのではないかと大いに期待をしております。しかし、
カナダとかロシア、
ヨーロッパ、こういう諸外国からの
輸出攻勢もすさまじいものがあるようでございます。
その意味で、
我が国も重要な局面を迎えていると考えますけれども、木材
輸出に関して林野庁はどのような
支援を行っていく考えか、お聞きしたいと思います。