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生田参考人 おはようございます。御
紹介いただきました
郵政公社三日目の
生田でございます。よろしくお願いしたいと思います。
本日、この席に、副
総裁その他
幹部ともども発言の
機会をいただきまして、ありがとうございました。
おかげさまで四月一日に
スタートしたわけでございますが、それまでに至る期間、
遠藤総務委員長初め
先生方の大変な御苦労、御貢献、御
努力に対しまして、まず厚く御礼申し上げたいと思います。
私
自身予想もしていなかったこういうような御大役をいただきまして、まさに四月一日を迎えまして身が引き締まっている、こういう
状態でございます。
いろいろな方と
お話しし、また
地方も回りまして、百三十二年間培われてきた
郵政事業の
信頼、
全国の皆様からいただいている
信頼の重み、深さ、大切さというものを身にしみて今
感じているところでございます。
おとといの
発足式にも、
前島密大先輩の御令孫の
精三郎様の御
出席もいただきまして、まさにこの
信頼、伝統を、さらに
付加価値をつけながら次代にどうつないでいくのか、この
責任の重さを痛感しているところでございます。
まず第一に、
公社でございますから、
公社としての
公益性というものは、いろいろな
議論の
前提として十分わきまえていくつもりで幹部一同おります。具体的に申し上げれば、
郵政三
事業の
ユニバーサルサービスというのももちろんその
原点でございましょうし、
郵便局ネットワークの
水準の維持という
国会の御
意思とか、あるいは
ワンストップサービスなど
郵便局ネットワークの
有効活用というふうな諸点であろうと思います。
こういうものをすべて
前提としていろいろなことを
考えていくということなので、都度繰り返しませんけれ
ども、そういう
前提で我々は
スタートしておるということをまず冒頭に申し上げたいと思います。
公社の
経営そのものは、
設立委員会の審議を経まして
中期経営計画ができまして、それで、
総務大臣の御許可をいただいて、御認可というんでしょうか、いただきまして、今
国会にお届けしているところだろうと理解しております。
この
計画は、四年間まとめての
計画でございますので、四年
計画になっておりますが、その初年度の
平成十五年度は一兆一千億の
利益といいますか
積立金を出す、こういうことに一応なっているわけでございますが、その中身を見ますと、ほとんどが現
金利下における期待し得る
運用益でございまして、
郵便の方は多少の
赤字、こういう格好になっております。
ちなみに、この三月期は、
平成十四年度は四百億弱の
郵便部分は
赤字ということで、
郵便の
部分だけですけれ
ども、四千億ぐらいの
債務超過の
状態で終わっているというようなことなので、私は、
郵政三
事業、なかんずく、ほとんど実業である
郵便の
部分というのは非常に厳しい
経営環境であるなというふうに
考えておりますが、
中期経営計画では、この
郵便部門も第二年度に黒字にいたしまして、四年間まとめて五百億の
利益を出すということにしております。楽観は許されない、よほどの
努力が要る、こう認識しております。
また、郵貯、簡保の方も、
運用につきましては
金利動向次第で大きく左右されますので、何とか安全な
運用を
考えるのが
至上命令である、かように
考えております。
いずれにしましても、
役職員一同が同じ
目標、
ビジョンを持ちまして、
行動憲章というものも持って、みずからを律しながら、そういったものを共有しながら、よい
公社をつくるために頑張らなきゃならない。そのために、
公社理念、
行動憲章、これは
民間の主要な
企業はおよそつくっておるんですが、そういうものをつくりまして、
環境基本宣言というものとともに、三月の中旬に既に発表いたしました。こういうものを背景にいたしまして、共有しながら、当面の
経営ビジョンというものを示しました。
その
一つは、まず真っ先に、これはもう繰り返しいろいろな
メディアで申し上げていることでございますが、
公社の
最大目標とするべきことは、
お客様の
立場に立った、
お客様の視点から見た、より魅力的な、より質の高い、いい
サービスを提供申し上げる。
公社になってそれがよくなるということで、これは私
どもの
キャッチフレーズにしました「
真っ向サービス」ということで、これを表現させていただいております。「
真っ向サービス」というのを
キャッチフレーズにいたしました。
ビジョンの二番目は、
民間的な
手法というと何か難しく聞こえるんですけれ
ども、要するに
会社経営と同じようなやり方で、三
部門おのおの独立採算的に
健全性を整備していく、なかんずく
郵便の
部門をそうしていく、まとめて
公社を財務的にも健全に持っていくというのが二番目だと思います。
それから三番目に、その結果といいますか、それと同時に、私は三番目に申し上げますが、非常に私
自身が力点を置いているのは、
公社に働く
職員がきちんと明るい将来
展望を持ち得て、伸び伸びと働きがいを
感じながら働いてくれる
公社にしなきゃいけない、こう思っております。
昨年九月に入ってみてちょっと
感じたのは、多少
皆さん、将来に対しての
不安感もないわけじゃないので、そういうことじゃいけないので、
自信を持った
公社に、働く
人たちが
自信が持てる
公社にしていきたい、このように
考えておりまして、こういった三つを
ビジョンといたしまして、これから
努力をしていきたいと思います。
最後に、私の若干の感想でございますが、昨年の九月来、
予定者といたしまして、
全国の
郵便局、たくさん回ってみました。全部足すと、さっきも勘定していたんですけれ
ども、多分五十近いんだと思うんですが、北陸から始まりまして、東北とか、
中京地域とか、一部九州、四国も回ってきましたし、この間は沖縄に行ってまいりましたし、回っていない
地域の方がもう数少なくなってきたんですが。それも山奥、僻地に入っていきまして、そこの
郵便局の
方たちや
住民の
方たちに集まっていただきまして、いろいろな対話をしてまいりました。
そういった中で、いかに
郵便事業というものが
地域社会の
生活インフラの核的な存在といいますか、そればかりが核じゃないんですけれ
ども、幾つかある核の
一つになっている、お役に立っているというふうなことを肌に
感じていますし、非常に頼りにされている、平たい言葉で言えば、頼りにされているということも実感しております。
それから、
世代を問わず、
郵政事業で働いている
職員たちが非常に、いい
公社をつくっていこうということで、そういう
意味での
改革の
気持ちに燃えている。何となく、例えば民と競合するところでは大体余りうまくいっていないわけで、何とかしないと大変だなという
気持ちを
皆さん共有していまして、いい
公社をつくろうということに、
改革していくことに対して前向きの既に
意識改革がどんどん始まっている、その流れの中に私が入っていったというふうな印象を受けております。
こういうことであれば、そういう気分はますます高まってきておりますし、明るい将来
展望の持てる
公社づくりというものはできるだろうというふうな、だんだんそういう
感じを深めておりまして、それをやるために
役職員一同、一致しまして
努力をしていきたい、かように思っております。
スタートしたばかりでございますので、これからでございます。
努力をしてまいりますので、ぜひ
先生方の御指導と御支援を賜りたいと思います。
ありがとうございました。(
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