○山井
委員 一時間質問をさせていただきたいと思います。特に、
坂口大臣に質問する点も多いんですが、どうかよろしくお願いいたします。
きょうは、私、この
母子寡婦福祉法の
改正について質問できますこと、非常に万感胸に迫るものがあります。
というのは、多少個人的なことになりますが、大学
時代、私はバイオの研究をしておりまして、酵母菌の研究をしておったんですが、その私が福祉や政治に関心を持ったきっかけが、学生
時代、六
年間母子寮でボランティア活動をしておりました。それまで全く福祉には関心を持っておりませんでしたけれども、そこで私が感じたのは、今は
母子生活支援施設という名前になっておりますが、そこが駆け込み寺なわけなんですね。
京都駅から電話があって、今から行ってかくまってもらえますかと言って、
子供さんを二人連れて逃げ込んでこられる
お母さん。DVの御主人から殴られて顔にあざをつくって、あるいは肋骨にひびを入れて、
子供を抱えて駆け込んでこられる
お母さん。また、その
母子寮で出されたボンカレーを食べて、こんな白い温かい御飯を食べるのは一週間ぶりですと言って涙を流される
お母さん。また、当時、京都の高校
進学率は九八%ぐらいでしたけれども、その二%、なかなか高校に行けないという状態がその
母子寮の
お子さん方にもありました。
私は、その
母子寮でボランティアをするまでは福祉には関心がなかったわけですけれども、そういう本当に
お母さんと
子供が不幸と幸せのはざまで必死になって
自立に向かって生きていられる、そういう姿を見て、こういう問題を何とかしたいなということを切に感じました。それで私は、化学の研究の道から、福祉や政治に関心を持つようになったわけです。
そういう
意味では、まさに今回の法案というのは、そういう命綱である
児童扶養手当を
減額するということも含んだ非常に問題点の多いものだと思っております。
また、もう一つ私
ごとになりますが、私の妻も小学校のときに父親を亡くしました。今回
国会でこういう法案の
審議をしているんだと言ったら、それはとんでもない、私はこの
児童扶養手当があったから大学まで行くことができたんだということを言っておりました。
母子世帯九十五万
世帯、そして大体その
お子さん方は約二百万人とも言われておりますけれども、その
子供たちはこの場に来ることはできません。そういう
意味で、そういう
お母さん方、またこの法案の影響で人生や進学、そういうものがある
意味で悪くなりかねない
お子さん方の声を私は代弁させていただきたいというふうに思っております。
それで、冒頭少しだけ、この
母子家庭の
自立支援の前に、同じ
自立支援ですが、
障害者の
自立支援について
坂口大臣にお聞きしたいと思います。
来年四月から
支援費
制度が導入される
予定です。私も勉強会を仲間とやったりしましたが、どういう
制度なのかさっぱりわからないと。この
支援費
制度、いいですか悪いですかと私が聞いても、それ以前に、どんな
制度なのかがよくわからないという声が非常に強いわけです。具体的な姿が見えない。サービスがふえるのか。選べると言うけれども、実際、サービスがふえなかったら選べないじゃないか。自己
負担がふえるだけではないか。そういう心配を多く持っておられます。
実際、
支援費
制度になって何が具体的によくなるのか。
坂口大臣、お聞かせください。