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中山(義)
委員 おはようございます。
大体、景気というのは、景気の気は気でございますから、やはり世の中に元気がなくなると景気は悪くなるのでございまして、やはり
大臣から明るいアナウンスをしてもらいたい、こう思うわけです。
ですが、先ほど来聞いていますと、
閣議決定をしたとかしないとか、非常に慎重な論議に終始していますが、やはり
経済と名のつく省でございますから、
経済を引っ張っていく、そういう意気込みで、もっと気みたいなものが出てきて、いや景気よくなるぞという感じがやはり必要なわけですよ。
今回見ていますと、
不良債権の
処理というのは加速すると。要するに、
不良債権というのは
企業家から見れば過剰債務ですよね、だから、
不良債権を
処理するということは過剰債務を
処理するということですから、
企業はつぶれていく、こういうアナウンスしか伝わってこないわけですね。
今までも、景気
対策というのは、やっても短期的なもので、長続きしないということが言われていましたが、私、よく調べてみると、そんなことはないんですね。景気
対策をやると、それなりに株価も上がっていくし順調にいくわけですが、常にそこで一、二年で逆噴射をする、これが今までのやり方だったと思うんですね。もちろん、一九九六年から一九九七年のときもそうでした。それから、小渕政権も二万円近くまで、株が二万円まで上がったんですかね、そこからまた、がんときた。これは、やはり緊縮
財政をやったからにほかならないわけですよ。
そういう面では、やはりまず景気回復を絶対やるぞ、こういうアナウンスをしてから
デフレ対策、いわゆる
不良債権の償却みたいなものを手がけるのが普通だと思うんですね。ところが、どうも順序が逆で、景気
対策を絶対やるぞというアナウンスが伝わってこないんですよ。そこに問題があるんです。
デフレというのは、大体、あれを買おうと思うけれ
ども、ちょっとするともっと安くなるんじゃないかとか、または、自分の給料も安くなるし、ことしボーナスがどうかななんて思う。そういう気で物は買わない。だから、デフレ、デフレという、そういう気持ちを払拭しない限りは、日本の今の
状況は変わっていかない。
つまり、正しいアナウンスが伝わってこないというところに問題があるわけですよ。やはり、陰気臭いことを言って、構造
改革なくして景気回復なしなんて言ったんじゃだめなんです。景気回復をまずやれと、ここがやはり
国民に伝わってこない限り
国民がお金を使えないという現実ですよ。その辺を考えていただきたいと思うんです。そういう面では、官邸と
与党とどうもしっくりいっていない気もするんですね、私
どもは。テレビを見ていてもそうです。もっとしっかりしたアナウンスが伝わってくることが大事なんです。
例えば、
経済産業省が
産業再生のために一生懸命こういう案を出しましたといって官邸へ持っていくと、これは二日前の日経に出ていましたけれ
ども、
竹中さんが不愉快な顔をした、こういうふうに書いてあるわけですよ。これは書いてあるんです。
おかしいじゃありませんか。
産業再生法だとかそういうものを手がけてきたのはこの省なわけですね。しかも、産業を再生するためには、やはり当然、そこで一回過剰債務をどこかで償却しなければならない。そのときに起きてくるいろいろな、先ほどの条件がありましたけれ
ども、青木建設はつぶしたけれ
ども、ダイエーはつぶさなかった、こういうことがありますね。このことでも、ちゃんとした
機構をつくってこれからやるそうですが、そういう案は当然
経済産業省でやっていいと思うんですよ。やるべきだと思いますね、今までやってきたんですから。
ただ、私たちは、先ほどのこの基準づくりや何かについてもいろいろな
意見がありました。私、もう
一つ心配なのは、青木建設はつぶれた、よし、今度はダイエーつぶれるぞ、こういう話になったとき、ダイエーの株はがたがたと落ちる。しかし、あるときに、今度は助けるというアナウンスがあると、株はどうなりますか。下がったものががんと上がるんでしょう。だれかが、ぬれ手でアワでもうけているやつがいるんじゃないですか。私は、そういう恣意的なところが非常にこの
産業再生という問題の中にあるのではないかと思うんですね。
ですから、
政策投資
銀行などというのがありますが、この
銀行なんかもちょっとおかしな
銀行で、何を基準にして貸すのか。私のところの近くにも、あるホテルが破たんしたと言われました。これは民事再生法か
産業再生法でやったんですが、確かに債権放棄はしてくれた。その後、金は貸してもらえない。債権放棄したんだから、これ以上
融資はとんでもないという話らしいんですが。
ですから、DIPファイナンスとかそういうのがあるんでしょうけれ
ども、本当に、この基準とか、なるべく
政府が立ち入らないで、新しい
産業再生の法律をもっとしっかりクリーンなものにして、なぜお金を出したかということが透明にわかるようにしなければいけないと思うんですが、いかがでしょうか。