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国務大臣(扇千景君) 今、先生がおっしゃいましたように、人間の年齢も世界一になれば、高齢者世帯というのが二〇〇〇年には約千五百万世帯から二〇一五年には二千万世帯へと、約五百万世帯の増加が見込まれています。そういう
意味で、この住宅、世帯数の増ということ、みんな今のように、二世帯、三世帯同居してくださればいいんですけれ
ども、本当にみんな独立してということになって、この世帯数の増加というのは、限られた期間内でこの処理ができるかどうかというのが大きな問題になっております。
そういう
意味で、そのために私
どもは公的住宅だけではございませんで、民間の活力を最大限に活用したその住宅を整備したい、これが大事なことです。
それから
二つ目には、新規の供給だけではなくて既存の住宅、そういうものを、住宅ストックを改良したその既存の住宅にもバリアフリー化を我々はしていこうということで、バリアフリー住宅を最大限に私たちは活用して、確保していこうというのが大きな
二つ目でございます。
そのために昨年高齢者居住法というものを皆さん方に通していただきましたので、私
どもは既存の住宅を改良する場合も含めまして、バリアフリーというものを民間の賃貸住宅の整備の補助ということで私たちは行っていこう、この法案のおかげで高齢者に向けました優良の貸付住宅というものも今度は制度としてできると、多くの皆さんにお喜びいただけると思っております。
また、賃貸住宅の登録・閲覧制度というのを設置いたしまして、持家のバリアフリーだけではございませんで、死亡時に一括して償還の方法を取ります融資制度、死ぬまでこれを間違いなく使ってくださる、そういう制度も今回は取り入れることができましたのも、お年寄り、独り身の皆さんにとっては大変私は大きな希望が出てくるのではないかと思います。そういう制度等々、また十三年度の今回の第二次
補正予算におきましても、登録を受けた住宅をバリアフリーリフォームするために補助制度を新たに盛り込んでございます、この
補正予算で。
そういう
意味では、十四年度予算におきましても高齢者向けの優良賃貸住宅におきまして五千戸増、五千戸を増やそうということで、少なくとも二万一千戸の供給を盛り込んだ十四年度をしておりますし、私
どもは公営住宅の二百十七万戸、公団住宅の七十四万戸ございますので、そのストックにつきましてもすべてバリアフリー化しようということで推進してまいります。
また、御存じのとおり、エレベーターのない公団等々が、古いものがございますので、このエレベーターのない居住のエレベーターへの設置、そして手すりの設置、先ほど申しました段差、これらもすべて、公営住宅及び公団住宅につきましては高齢者が高層段階から低層の階への居住替えを希望する人がいらっしゃいます。そういう人たちにも、高いところから低いところへ移りたいという人にも希望する場合には公募によらない優先的な入居、これを認めようと思っておりますので、こういうことも私はぜひ住み替えの肝要な推進というものもしていきたい。
また、御存じのとおり、借家につきましてもバリアフリーとリフォーム、それを容易にできますように、重要な課題と考えて、今後家主の理解を得るための環境整備、家主さんがうんと言わなきゃできないとみんなおっしゃいますので、ぜひ家主さんに対しても契約に当たっての指針となるガイドラインを作成して、あらゆる皆さん方に希望を持って安心してゆとりのある住宅を確保していただくように
努力したいと思っております。