○平野貞夫君
刑事局長としては承知していないということは分かりましたが、
刑事局長以外の人がそういう連絡を受けたかどうかということは、これは分からないということですわね。これは
刑事局長さんが答弁できる問題ではございませんわね。その
可能性も私はないとは限らぬと。そこら辺も一つの問題。
要するに、
三井容疑者逮捕について純粋な法的、証拠的理由で、その根拠で行われたのか、あるいは何らかのそういう第三者、特に政治家のサジェスチョンとか、そういうものがあったかどうかということが私は問題の一つだと思っております。これは政府の方に聞いても答弁できないと思いますので、問題として
指摘をしておきます。
次に、
調査活動費のことを各先生がお聞きになったんですが、平成十年から十一年に掛けて約四二%減、それから平成十三年度から今年、約五〇%ちょっと減というもう大縮小をやっておるわけなんです。
先ほど、
刑事局長の理由だと、
犯罪状況の変化とか、
捜査方法の見直しとか、外部
協力者への謝金の見直しとか、公安情勢の変化とか、事務の効率化という非常にそれらしい理由。そういうことの努力もあったと思います。しかし、半分近く従来の慣行的な
予算を削るということは、これはよっぽどのことだと思います。同時に、半分ぐらい増やすということもよっぽどなことでございまして、今いろいろ問題になっている内閣機密費の場合、外務省の機密費の場合、昭和四十一年で五〇%から六〇%増えているんですよ、両方とも。こういうときには何かおかしいことがあるものなんですよ。
そこで、私は今、先ほどの
説明では納得できません。ちょうど平成十年から十一年に掛けて、やっぱり検察内部、
法務省内部で内部告発の
事件とか、いろんな怪文書が出された時期なんですよ。御存じでしょう。特に、平成十年の五月には、
東京の
検察幹部の自宅に差出人不明の脅迫状とナイフが投げ込まれたという
事件が起こっているんですよ。これは結局はうやむやになったんですが、当時の検察
関係者は、本当は犯人は分かっているんだ、うちの
関係者だ、人事
異動に対する不満だと。そして、この十年の暮れから十一年の春に掛けて、
法務・検察組織の不正義、不正経理を暴く告発というので、いろんな、各党にも来ているんですよ。私もこれ、見たことあります。
内容は、ここでは今は申しません。いろんな批判が、特に内部からじゃないか、内部じゃないと分からぬような話が出ている。こういうことが十年から十一年に掛けてあった。
それから、今回、特に去年から今年に掛けて、私は高知県の生まれなんですけれ
ども、高知県の
地検をめぐって、香川県にある右翼団体あるいは関西の
暴力団関係の様々な怪文書とか、いろいろなものが流れ出た。かなりいろいろ言われた。こういうもののやっぱり影響があったんじゃないですか、この四二%減、五一%減というのは。
私は必要な
調活費は使うべきだと思いますよ。それから、決して
犯罪の
状況なんか良くなっていませんよ。それから、公安の情勢だって良くなっていませんよ。覚せい剤だって、あるいは武器の密輸入だって大変なことなんですよ。
予算なんか削らずに大いにそういうものに対応する施策というかをやるべきだと私は思うんですが、こういう内部告発的あるいは怪文書的な大きなものに影響されているんじゃないですか。