○田嶋陽子君 それはもう外務省からもいろんな
資料が出ていますので、少し勉強していただきたいと思います。そして、知っていらっしゃると思うんですけれ
ども、ここで私がインドネシアにほかの議員の方たちと行ってそこで三十人ぐらいのマスメディアの人たちの前で証言した女の人たちの話の内容をちょっとかいつまんでだけ申し上げます。
例えば、今七十三歳のマルディエムさんは、十一号室でモモエと名のらされて、ショウゲンジという隊長にだまされたんだそうですね。まず、十五歳で歌うメンバーとして、これからみんなを劇団に連れていってやるよと言われて、その子は歌いたくてしようがないものですから、歌手になりたいものですから、十三歳なのに十五歳と偽って行ったんですね。そうしたら、ひげ面の軍医にひどい目に遭わされてということで、身体検査の夜、その軍医にも犯されて、そこから
日本軍の人たちは券とコンドームを持って列を成してという、そういう話です。半券を自分に渡し強制的な行為をさせられる。当時十三歳の自分はメンスもなかったけれ
ども、中にはコンドームを使うのを拒否する軍人もいて、そして妊娠して、そして麻酔もせずに堕胎させられてという、そういう体験を受けています。
それから、同じような体験をした人は、今度は、若くて道具として今度使いものにならなくなったときはみんな村に帰されたんですけれ
ども、子宮がんだとか、体を損傷している。子宮損傷、それから性病ですね。彼女の友達は梅毒で目に出てしまって、結局、村長の親戚だったんですが、村からはじき出されて、墓場の近くに小屋を建てられて死ぬのを、いつ死んでもいいように、そういう待遇を受けた。
彼女はその友達の恨みを晴らすまでは、このマルディエムさんは死ねないと言っているんですね。自分たちは正義が欲しいと言っています。それでも彼女は、こういう、自分が名のり出たせいで、村に帰れば、金を幾らもらったんだと言われると、こういうことですね。
私も、こういうことを
日本でやっていると、あいつらは金が欲しいんだろうと、自民党の皆さん、そういうことをおっしゃいます。これはとても残念なことです。そういう意識しか
日本の皆さんにない。もちろん、大方ではありませんが、私がこういうことを問題にしたくてその立場にある人たちに
お話をすると、こう言って一蹴されるということです。
それから、スハルディーさんという人は、慰安所ではミキと名のらされていましたが、この人は村に
日本軍が来て、壮年の男性はロームシャとして、成年はヘイホとして、そして女の子は遠いところに行って勉強してそれから事務職に就くんだよと、そうだまされて、嫌だと言うと拷問されたので泣く泣く父母に見送られて行ったと。そして、結局慰安所に連れていかれて、オノという偉い軍人の女中兼性奴隷にされ、昼間はそうですが、夜になると五時からは大体五人程度の相手をさせられて、コンドームで二回やって、そして一時間のうち三回もする人がいてぼろぼろになって、そして自殺したくても監視があって自殺できない。そういう
状況にある人たちですね。
でも、この人たちも、中には自分がその気持ちなくて産まされた子供にも
日本人の男の人の名前を付けるほど、すべての男の人が悪い人ではなかったと、そうまで言っています。それでもこの人たちは拉致され、自分たちの大事な人生をむちゃくちゃにされた人ですね、
日本軍に。そのことだけはしっかりと
日本政府は
認識しなければいけないと思います。
これは別に、今回、私はインドネシアで知りましたが、あと、韓国、フィリピン、台湾、いろんなところでもっと目を覆うような話を聞いています。それから、北京
会議でも公のところで証言されました。これが
現実なんですね。
日本でもし今、女性がレイプされたり暴行された場合、その女性は訴えて、きちんと犯人はそれに対してそれなりの罪を償うことになっています。でも、そのレイプされた女性に対する罪を償うのには、犯人がその女性の親に、あるいは親戚に家を買ってやったとしたら、それは罪を償うことになるんでしょうか。私に言わせれば、今、
日本政府がやっているのはそれと同じことではないかと思います。
本人その人の傷に対して
日本政府はきちんと謝罪をすべきだと思いますが、そのことに関してはいかがでしょうか、
福田官房長官。