○池田
幹幸君
日本共産党の池田
幹幸です。
まず、先ほど来、興味ある論議がありました。
政策というのは
差別化だと。正にそうだと思うんですね。
政策の出し過ぎという点では、ある面では私は賛成なんですね、
大臣もおっしゃったように。昔、かつての輸銀とか開銀、あるいは
OECFですね、こういったところでは、正に
大臣がおっしゃったとおりのことがありました。どんどん金を出したと。しかし、じゃ、一方、
中小企業どうだったんだというと、出し過ぎの面があったのかと、そうじゃなかったろうと思うんですね。
私、今日は、先ほど来、
広中委員の取り上げられた
地域経済、
地域金融問題、私もこのことについてただしたいというふうに思うんですが。
昨年来、信金、信組を中心に破綻が相次ぎました。そういったところで、私、財政
金融委員会なんかでも度々取り上げてきたんですけれ
ども、ともかく
地域金融、
地域経済を立て直していかなけりゃいかぬということで論議してきました。また、
金融庁におかれても、例の
金融検査マニュアル
中小企業編というのを作って、パブリックコメントにかけて一定の意見を吸い上げてやられたと。私は
評価し得る前進があったなというふうに思っておるんですけれ
ども、しかし、じゃそれでめでたしかというと、そうじゃないと思うんですね。
国会終盤迎えまして、私、破綻した信用金庫、信用組合の職員の方や、それから取引先
中小企業の方々、意見を伺ってきました。そうしますと、やはり非常に深刻な実態というのはまだ続いているんですね。特に、職員の方々に伺いますと、一番彼らは何言っているかといいますと、口そろえて言っておられるのが、受皿
金融機関に引き継いでもらえなかった、それでRCCに送られた、そういったところの取引先の方々がどうなっているのか、これが一番の気掛かりだという、これが職員の方、多くの方々の声なんです。
非常に長文の手紙を下さったある信用金庫の支店長がいらっしゃる。この人の意見というのはかなり全体的な意見を集約しているんで、若干その手紙を私紹介したいと思うんです、二点に分けて。
一つは顧客の問題、
一つは職員の問題です。
まず、RCC送りになったことについてなんですが、こう言っておられるんですね。
RCC送りになった顧客に対し、どのような援助策が講じられているのでしょうか。ほとんどの方が絶望感の中で日々暮らしているのが現実です。少なくとも取引
金融機関が破綻しなければ、
資金繰りなどの
支援をしながら顧客の
財務改善が進められたはずです。そういう
意味では破綻した
金融機関も
存在価値があったはずですが、その価値を無視して強制的に破綻に
金融機関を追い込んだ
政府がその責任を取るのは当然であり、RCC送りになった顧客の満足いく施策を直ちに打ち立てるべきです。現実は実質的にほとんど無策です、ということを言っておられますね。
それからもう
一つ、この職員の問題ですよ。
多くの職員が職を失いました。就職できたのは三分の一です。特に、長年
地域金融に携わってきた四十代、五十代のベテラン職員は再就職がままならない状態。中高年の失業対策を本当に本当に真剣に
考えてください。また、受皿に再雇用されたのはわずかに七分の一であり、しかも再雇用の人数が決まったのが事業譲渡日のわずか一か月前です。それまでは我々の要求も全く無視され、何ら説明もなく、結果的に就職活動が遅れた原因にもなりました。これを
考えれば、この
金融機関に受皿
金融機関になる資格がなかったのではないでしょうか。その受皿を決めたのは、正しく
政府、
金融庁なのです。このことも残念な破綻、引受けの構図です。
金融機関の破綻劇の陰で、どれほどの国民が今むなしい思いで政治を見詰めているか
考えたことがあるのでしょうかと。
非常に、これ、もうずっと破綻した後もその破綻処理に携わってこられて、もう本当に激務をこなしてこられた方々がこういった気持ちでいるということについてまず知っていただきたいと思うんですね。
私はこのことを軸に今日はちょっと質問を進めたいと思うんですが、その点で、まず、ちょっと
金融庁、伺いたいんですが、破綻
金融機関の職員ですね、これは再雇用状況というのは一体どうなっているでしょうか。