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2002-05-16 第154回国会 参議院 外交防衛委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十四年五月十六日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員異動  五月八日     辞任         補欠選任      鶴保 庸介君     泉  信也君      大門実紀史君     吉岡 吉典君  五月十六日     辞任         補欠選任      舛添 要一君     山下 英利君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         武見 敬三君     理 事                 山本 一太君                 吉村剛太郎君                 木俣 佳丈君                 山口那津男君                 小泉 親司君     委 員                 泉  信也君                 河本 英典君                 桜井  新君                 福島啓史郎君                 舛添 要一君                 矢野 哲朗君                 山下 英利君                 山下 善彦君                 海野  徹君                 佐藤 道夫君                 齋藤  勁君                 広中和歌子君                 遠山 清彦君                 吉岡 吉典君                 田村 秀昭君                 大田 昌秀君    国務大臣        外務大臣     川口 順子君    副大臣        内閣府副大臣   村田 吉隆君        外務大臣    杉浦 正健君    大臣政務官        防衛庁長官政務        官        山下 善彦君    事務局側        常任委員会専門        員        櫻川 明巧君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       伊藤 哲雄君        内閣府政策統括        官        安達 俊雄君        警察庁刑事局長  吉村 博人君        警察庁警備局長  漆間  巌君        防衛庁防衛局長  守屋 武昌君        防衛庁運用局長  北原 巖男君        防衛施設庁長官  嶋口 武彦君        法務省刑事局長  古田 佑紀君        外務大臣官房審        議官       林  景一君        外務大臣官房参        事官       三輪  昭君        外務大臣官房領        事移住部長    小野 正昭君        外務省総合外交        政策局長     谷内正太郎君        外務省北米局長  藤崎 一郎君        財務大臣官房審        議官       藤原 啓司君        財務大臣官房審        議官       小寺  清君     ─────────────   本日の会議に付した案件政府参考人出席要求に関する件 ○テロリズムに対する資金供与防止に関する国  際条約締結について承認を求めるの件(内閣  提出衆議院送付) ○国際電気通信衛星機構(インテルサット)に関  する協定の改正受諾について承認を求めるの  件(内閣提出衆議院送付) ○国際労働基準の実施を促進するための三者の間  の協議に関する条約(第百四十四号)の締結に  ついて承認を求めるの件(内閣提出、衆議院送  付) ○世界保健機関憲章第二十四条及び第二十五条の  改正受諾について承認を求めるの件(内閣提  出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 武見敬三

    委員長武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る八日、鶴保庸介君及び大門実紀史君が委員辞任され、その補欠として泉信也君及び吉岡吉典君が選任されました。     ─────────────
  3. 武見敬三

  4. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 武見敬三

    委員長武見敬三君) テロリズムに対する資金供与防止に関する国際条約締結について承認を求めるの件を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明聴取いたします。川口外務大臣
  6. 川口順子

    国務大臣川口順子君) ただいま議題となりましたテロリズムに対する資金供与防止に関する国際条約締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、平成十一年十二月にニューヨークで開催された国際連合の総会において採択されたものであります。  この条約は、一定のテロリズム行為を行うために使用される資金を提供し又は収集する行為犯罪として定め、その犯罪についての裁判権の設定、その犯罪に使用された資金没収等につき規定するものであります。  我が国がこの条約締結することは、テロリズムに対する資金供与防止に関する国際協力の強化に資するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約締結について御承認を求める次第であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
  7. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 おはようございます。民主党・新緑風会の木俣佳丈でございます。  今、テロのこの資金をどういうふうに止めるかという条約、そしてまた、これに引き続いて国内法の制定がされるわけであります。  今、当然、これについて我々賛成の立場で臨むわけでございますけれども、テロの根絶というのは当然のことでございまして、ありますけれども、今、それ以前の問題として外交姿勢が問われておる、又は日本の国の在り方が世界に問われている問題、瀋陽総領事館のこの問題について昨日に続きまして冒頭質問をさせていただきたいと思っております。  まず、今日も、例えば、産経新聞さん始めとして各紙で報道されております中国調査でございます。中国側調査のこの報道、詳報が載っておりますけれども、これを外務大臣お読みになってここが違うということはございますですか。
  9. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 日本側は私どもが調査をしたということを申し上げているわけでありまして、一番大きな違いは同意をめぐる点であると思います。
  10. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 この中国側のこの報告ですと、同意を求めたときに同意をしたと。もっと言いますと、ある領事、副領事がうなずきながら手招きして招き入れたとまで書いてありますし、そしてまた武装警官に対して、連れていって構わないという旨の中国語を話し、最後謝謝、ありがとうと述べたと、このように書いてありますけれども、こういった、今言いました三つのことについては全くなかったということでよろしゅうございますか。
  11. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 日本側調査の結果については、先般十三日の月曜日に私から発表させていただいたとおりでございまして、ここに申し上げていますように中国側武装警察官が最初に総領事館敷地内に立ち入った際に、日本側同意を与えたとの事実はない。これはテレビ画面を見ていただければお分かりいただけると思いますけれども、事実はないということです。  それから、武装警察官による総領事館内への立入り、査証待合室から総領事館敷地外武装警察官詰所への男性二名の連行のいずれについても、日本側同意を与えたとの事実はない。  それから、関係者五名が連行された際の状況でございますけれども、幼児を含む女性三名の総領事館敷地内からの引きずり出し、男性二名の総領事館査証待合室からの連行及び同五名の武装警察詰所からの連行のいずれについても、日本側同意を与えた事実はない。また、感謝の意を表明した事実もない。  総領事館敷地外における中国側武装警察詰所において、警備担当領事が最終的に武装警察官に物理的に抵抗しなかったことは、不測の事態を避けるためであって、中国側に対して同意を与えたことは意味しない、そういうことでございます。
  12. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 今言われたことのほかに、私申し上げましたように連れていって構わないということを述べた、そしてまた最後謝謝と、ありがとうと述べたということは、これはなかったということでいいんですね。
  13. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 感謝の意を表明した事実もないということは申し上げました。
  14. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 小野領事移住部長というんですか、小野部長行かれまして、そのとおりでよろしゅうございますか。
  15. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) 今、大臣が御説明になられたとおりでございます。その点は改めて私が……
  16. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 もう結構です。  ということは、中国側報告はうそを書いているということになります。もしこれがどちらかが間違っていたということであれば、これは大きな国益を損する問題になりますので、これはやはり責任を取っていただきたいと、私は申し上げたいと思います。  やはり、今回副領事の方がどういう行動をしたかとか、余りテレビ画面に出ている映像だけで感情的になり過ぎて、ある個人攻撃をするというのは私は非常に逆にどうだろうかという思いさえ実はしました。  ただ、私が現地ジャーナリスト、そしてまた日本の、今日も週刊誌週刊文春さんとか、載っておりますけれども、このインタビューに答えている方々と直接私も話をいたしまして、それでやはり分かったことは、二人が駆け込んだ、領事館内に駆け込んだと、亡命者ですね。そのときに連れ出すまで十数分間、二十分間ぐらい時間がありましたですよね。このときに何をしていたのか。そしてまた現地瀋陽でのジャーナリストたちがその後の、まあ記者会見というのか、これを記者会見とは呼ばなかったそうでございますね。懇談会ということで開いた第一報を知らせる懇談会においては、この十数分間の中で、例えばその亡命者たち手紙とか文書を持っていたんじゃないですかというような問いをかなりしつこくしたということなんですね。そのときに、懇談会出席した北京の大使館一等書記官、そしてまた、代わる代わる何か出てくる方が変わったらしいですが、そしてまた公使がこういったことは一切ないと明言をされたということが現地の複数のジャーナリストから私が聞いたことなんですが、これ大臣、この辺はどのように聞いていらっしゃいますか。  冒頭の、一番初めの、初動のところのジャーナリストとの懇談のとき、日本ですね、日本ジャーナリストとの懇談のときに、現地の方が、二人の亡命者について一切文書とかを持っていなかったと言い続けたと、本当にそうですかと言った場合に、本当にそうですと何度も言われたというんですが、これ、これでよろしいですか。
  17. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 現地懇談会があったということについては私は承知をいたしておりませんので、小野部長からお答えをします。
  18. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) 私の理解するところでは、私が大臣の命を受けて現地に到着する前に、既に大連飛行機事故現場におられた新聞記者方々、そちらの方に移っておられまして……
  19. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 違います、瀋陽
  20. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) ただ、大連飛行機事故関係で……
  21. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、僕の質問に答えてください、時間がありませんから。
  22. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) それで、この件につきましては、確かに大使館職員が既に現地に駆け付けておりまして、その大使館職員との間である種のそういう説明がなされたのかもしれません。ただ、これは正式な形の事情聴取といいましょうか、聞き取り調査ということでそういう話が流れたということではないというふうに了解しております。
  23. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 ですから、今もう私も正確に申し上げておりまして、会見ではないんですねというふうにしたんですね。会見じゃなくて懇談にしましょうよということにしたらしいんですよ。そのときに、それでも当然、懇談でもそれは第一報としては流れますので、流れましたので、当然ですが、とにかくかなりしつこく現地の、現地へ入ったジャーナリストたちがこの十数分間の間に、二人の男性文書的なものを持っていませんでしたかと、本当にそうですかと、何度も何度も聞いたらしいですね。そうしたら、いや、それは一切なかったということを明言されていたらしいんですよ。  だから、私が言いたいことは、言った言わないの話でまたおかしく、何というか、国益を損するということは非常に本当に稚拙なことだとは思うんですけれども、事ほどさようで、初動を本当に間違えていると思うんです。これなぜ、例えば立ち会った領事又は副領事の方又は総領事の方がこういった懇談会又は、懇談会、なぜこれ出ないんでしょうかね、出なかったんですか。小野さん、小野部長
  24. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) それちょっとチェックする必要があると思いますが、総領事大連飛行機事故関係で既に八日当日の一時半には総領事館を立っているわけでございます。ですから、その時点総領事がいたのかどうかということはちょっとチェックする必要があると思います。それから、次席の人は実は休暇帰国ということで任地を離れていたという事情がございます。
  25. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 もちろん、大連から一度瀋陽に戻って更にまた大連総領事が行かれたということで、私はこの事の重大さということから考えて、なぜそんな行動ができるのかなと。いや、確かに、邦人の事故に遭われた方ですか、こういった方の御家族が大連の方に来られるということであって、このときに総領事が行かざるを得ないということももちろんあるかもしれませんが、これだけ大きな騒ぎになっておって、一度帰ってきたら相当に慎重に次の行動をやはりした方が私はよかったんではないかというふうに思うんですね。  いずれにしましても、この会見において、会見というか懇談懇談という名の一番初めの会見において代わる代わる出てくる一等書記官公使文書的なことはなかったと、こういうことを言ったことに対して川口大臣はどのようにお考えになりますか。特に、私が思うのは、やはり現場を知っている方が同席していなかったということを聞いております、その場に。現場にいた方が同席せずに懇談会を開いて、そこで明言してないと言ったことが現在もうジャーナリストたちの不信を買っているということでありますので、この辺りの責任についてどのような感想をお持ちか、大臣に伺いたいと思います。
  26. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私は、その懇談会が何時にあったのかということをちょっとよく承知をいたしておりませんが、その事態のあった後、恐らく様々な混乱が現場にあり、また瀋陽公安関係のところだったでしょうか、抗議に行ったりと、いろいろなことがまた同時に起こっていたわけでございますので、そういった当時の現地事情、それから大連への事故で人を割かなければいけなかったという事情、そういったことを考える必要があると思っています。
  27. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いやいや、だから様々な懇談じゃなくて記者懇ですよ。
  28. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 発言委員長の指示に従って行ってください。
  29. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 記者懇ですよ。記者懇が様々あったんですか、その事件の……
  30. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 質疑者に申し上げます。質問委員長の采配によってお願いをいたします。
  31. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 記者懇談会ですよ。記者懇ですよ。記者懇がそんなに、事件直後、翌日そんなにあったんですか。なかったんでしょう、当然ながら。いや、それは様々なというような詭弁を言われてもちょっと私は納得できません。ですから、その、かなりフォーマルな、インフォーマルと言いながらフォーマルな記者懇ですよ。当然、そこから記事が流れるわけですから、そこに現場を知っている方も同席しないし、それからそこに出てきた一等書記官、そして公使、これが代わる代わるそういう懇談会をやったそうですね、一回、二回、三回と。そのたびに違う人が出てきたということを聞いています。  ですから、そういったインフォーマルながらフォーマルに近いような記者懇において、しかもそういう文書を手渡したことはなかったという二重、三重の意味で私はおかしなことが行われたということに対して外務大臣はどのようにお考えになりますかということを聞いているんです。
  32. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 様々な記者懇があったと申し上げているわけではなくて、まず申し上げたのは、記者懇が何時にあったのかということについて私は情報を持っておりませんけれどもと申し上げまして、その上で、現地に限られた人数しかいない、その人たちが例えば瀋陽公安関係との話、まあ抗議も行ったわけでございますし、そういった様々なことをやる中でどの、それから大連の飛行場、飛行機事故に人を割かなければいけないという事情があった中で、どういう人間が、恐らく現場記者の方が大勢いらっしゃって話を聞きたいというお話があったのでは、何回かあったのではないかと思いますけれども、そこに、そのときにどういう人間が出られるかということは現地の全体の状況を見ないと一概には私としては言えないと、そういうことを申し上げているわけです。
  33. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 ですから、その出てきた人が手紙を要するにもらったことや見たことも一切なかったと副領事が言っていると、代わる代わる出てきた人が代わる代わる同じ答弁をしたと、答えをしたということを現地ジャーナリスト現地で頑張っているジャーナリストが何人もそうやって言っておるんですよ。ですから、そのことについてどう思いますかと。記者懇といえども責任ある方が出てきてしゃべっているわけです。  ですから、今言われたように、打合せをして責任ある方が出てきてしゃべっているんですから、その方の発言は重いんじゃありませんかということを私は言いたいんですが。重いか軽いか言ってください。
  34. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私が承知をしていますその手紙に関しての事情というのは、これは十二日夜にならなければその話というのは出てこなかったということで、私、そのまず記者懇でそういうことがあったかどうかということの事実の確認は私自身いたしておりませんので、承知をしておりませんので、それについては確認できませんが、仮にそういうことであったとしても、それはその当事者がその時点でそういう事実の確認をしていなかったということではないかと私は推測をいたします。
  35. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いずれにしましても、いや、その当事者がではなくて、実際には手紙を渡してそれを返したというのは事実ですから、それを、だから要は聞いていながら要は隠匿したということは間違いないわけです。しかも、それが分かりながら外に向かってきちっとした事実を伝えなかったということも事実だと思うんです。ですから、いずれにしましても、初動のところで間違ったかどうか、そういう記者懇も含めて。第一報を知らせる記者懇だったと聞いています。ですから、調査していただけますか。
  36. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 記者懇があったかなかったかということについては確認をいたします。
  37. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いえいえ、ですから、記者懇があったかなかったかではなくて、事件が発生した翌日辺りのその記者懇談会の中でどういう方が、これ一等書記官公使と聞いていますから、名前を挙げるのはやめますけれども、今回、出てきてしゃべっているわけですよ。名前も分かっているんです。ただ、この国会の場で個人名を挙げてその人を批判する、そういうことで私はいいものかというふうに思うんです。そんなささいな話ではないと、このことは。ささいな話ではないということで、その方の名誉のためにも申しませんけれども、それは外務省がしっかりと調査をして国会の方に上げていただきたい。これ、是非理事会でも協議いただきたいと。
  38. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 当案件については、理事会で後日協議をさせていただきます。  質疑を続けてください。
  39. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 それから、今日発売の週刊文春の中でも、韓国のNGO指揮官と書いてありますが、告白をいろいろしてくれておりますけれども、これ、五人の亡命者名前外務省としてはもうつかんでいますか、外務大臣
  40. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 五人の身元については、中国側からは情報を得ておりません。
  41. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 中国側から情報を得なければ外務省としては情報はないというふうに言うわけですか。
  42. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 外務省としては、これら五人の方についての人定は行っておりません。
  43. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 今の発言日本外交情報を取るという姿勢のすべてではないかと思うんですが、中国側にもちろん身元が移っていると、今現在。であるから、この名前も述べることができない、又は調査をするすべもない、そしてまた調査をしようとする気もないという、そういうことでよろしいですか。
  44. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 中国側がこの五人の身柄を、中国側に渡っていますので、外務省としては確実にこれらの方々がどういう方であるかということを確定するすべがないということを申し上げているわけです。
  45. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、ですから、私が申し上げたいのは、要は、週刊文春さんが調査をして名前が書いてあります、チョン・キョンソンさんとかずっと書いてあります、つまり外務省情報収集能力というのは週刊文春以下だということでいいわけですね。
  46. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 以下であるのか以上であるのか、そういうことは私は存じませんが、私が申し上げているのは、外務省としてこれらの五人の人が中国にいる以上、確実に身元をあるいは名前確認するすべがないということでございます。
  47. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、ですから、すべを考えましたか、今まで、確認する。
  48. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 中国からは、今それについてはまだ調査中であるという返事をもらっております。
  49. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、ですから、我が国の公館に、領事館に命からがら逃げ込んでこられた五人の方、今までもどうもあったようでありますが、今までは追い返しても余り問題にならなかったようですね、なんですが、今回、今そういう時代でもないというのか、やはり日本世界に占める地位ということからしても、やはりこういった政治亡命等々もっと考えなければいけない時期になったということで、国民世論が沸き上がっていると私は理解いたします。そういったときに、いまだに要するに中国側身柄をすべて拘束されているのでその五名については全く分からないと言い張っているという姿はちょっといただけないんではないかと。つまり、やはりほかの例えば直接NGOの方や又はその他情報機関等々から情報は得ているのかどうか。  もう一回確認をしたいんですが、全く分かっていないのか伺いたいんですが。
  50. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 中国側からは、現在調査中であるという情報、ということを聞いております。
  51. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 まあ情報収集は週刊文春にやってもらったらどうですか、外務省の。CNNを見ながら、週刊文春の方に、だから記者に飛んでいってもらって、どういう情報だったのか、大臣直属の情報機関にしたらどうでしょうか。大臣、どうですか。
  52. 杉浦正健

    ○副大臣(杉浦正健君) マスコミはマスコミでそれぞれ情報を集めると思うんですが、私どもは今、真剣な外交交渉をやっている最中でございますので……
  53. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 情報があるんですか。
  54. 杉浦正健

    ○副大臣(杉浦正健君) 得ている情報は仮にあるとしても、申し上げるわけにはいかないと思います。
  55. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、僕は副大臣に聞いていませんよ。僕は大臣に聞いているんですが、情報があるならあるで、言えませんがありますと言えばいいじゃないですか。ないというふうに言われたわけですから、ないわけでしょう。言えないと言えばいいんだけれども、ないと言うからないわけであって、言えないということとは違うと思いますが、大臣、どうでしょうか。
  56. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 委員の御質問がこの五人の身元が分かっているかという御質問でございますから、それについて外務省というか政府として確実にこういうことを言うことができるためにはその方々に人定をしなければいけないわけですけれども、この五人は中国側に、中国にいますのでそれができない、したがってすべがないというふうに申し上げているわけです。
  57. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 まあ、言った言わないの話になりますし、ただ私は、答弁で、知らないではなくて知って、要は、ある程度の情報はつかんでいるけれども、これをこの場で明かすことはできないと、僕はそうやって言っていただきたいですね、日本外務大臣には。そういったことが私は正に情報を、一つの外務省の格式を上げていくものだと私は信じています。  さらに、NGOの方との対面の調査で、これはあれですか、事前に分かっていたということは絶対にあり得ませんか、領事館関係者が、又は大使館が。
  58. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 外務省はその情報に接しておりません。
  59. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 再度聞きたいんですが、この記事の中に、日本政府も事前に情報、亡命情報をキャッチしていた可能性も高いということなんですが、これは全くなかったということでよろしいですか。
  60. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 外務省はその情報に接しておりません。
  61. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 この記事によりますと、三日前から、これは直接私もあるジャーナリストから聞きました、三日前から領事館のはす向かいというか、の部屋を借りて用意をしていたということらしいですよね。そして、この記者の総勢は、日本の共同さんと韓国の聯合ニュースとの計六人と。その待機用の部屋で撮影をしたということまで書いてあります。これはどうでしょうか。御存じでしょうか。
  62. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 客観的に言えば、テレビが、ビデオが撮られて、それが放映されているわけですから、だれかがその正面のところからそれを撮ったということは事実だと思います。そういう意味でいえば、そのことを事前に知っていた人たちがいたということも、そうだろうというふうに思います。
  63. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 私が、我々民主党の部門会議、部会で外務省の担当の課長さんから伺ったときは、この日本の共同はNGOから買ったんだと、ニュースを。フィルムとそれからビデオと買ったんだと。こう明言されたんですが、これは正しいですか、大臣
  64. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 何も承知しておりません。
  65. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 担当の課長さんが言うことと大臣が言うことが違うということは、大変な私は問題ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  66. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 御質問の趣旨がよく分かりませんので、ちょっとお答え申し上げられません。
  67. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 この記事又はそのニュース、映像が流れたことで、これが世界的な問題になったことはお認めになると思います。  どこの記者が何をしようと、ある意味でそれは勝手なことかもしれませんけれども、先ほどの情報を取るという意味において、担当の、言ってみれば最高責任者ということかもしれません、課長が、共同通信はNGOから写真とビデオを買ったというふうに言われたんですね。私は、いや、それはそうでないですよねということは現地でも皆さん知っていますよということを言ったんですが、そういうふうに言われたんです。  これはつまり、こういう、細かな話かもしれませんけれども、そのことによって全世界が、日本というのはどんな外交をしておるんだということを知ったということから考えて、私は、国益考えるのであるならば、外務大臣とは言いませんが、外務省のしかるべき方が共同通信のその記者二人を呼んで、そして事情をよく説明してくれと聞くというようなことがあってもよいんではないかと。中の領事館員がこれこれしかじか言っているけれども、あの映像が見てお分かりのとおりぶつりと切れているわけですね、冒頭の二、三分で。切れているというか流していないんですね。その後の映像というのはないのかどうか、こういうことも含めてやはり聞くということが、国益が損したところを少しでも穴埋めるというものになると私は信じるんですが、そういうお考えはないんですかと。  それから、要は、今冒頭申し上げた、課長が言ったことと併せてお答えいただければと思うんですが。
  68. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私は、今、委員がおっしゃった共同通信がNGOからフィルムを買ったということについては全く承知しておりませんけれども、課長がそう言ったかどうかということについては、本人に聞いてみたいと思います。
  69. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 じゃ、その後の質問はどうでしょうか。
  70. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 答弁を続けてください。
  71. 川口順子

    国務大臣川口順子君) それから、おっしゃったフィルムを聞いてみるかどうかということですけれども、共同通信がそういったことをしているかどうかということの確認ができておりませんので、そういうことは今できないと思います。
  72. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、私が言いたいことはそういうことではなくて、これだけ大騒ぎになり、そして、日本の外交は失墜したと昨日も代表質問で言わせていただきました。そんなことを私、国会議員になって言うとは思っておりませんでしたし、言いたくもないし、言うべきでもないと心から思っております。そんなことを言うこと、自分の国をあげつらって非難するなんということは、本当に恥ずかしいことだと私は思います。  ただ、結局、今言われましたように、実際に今、日本のマスコミも含めてこういうふうに非難の的になっているということであれば、どこからでもいいからとにかく情報を取って、その真実、事実をだから探るという作業は私は大事ではないかと。  それから、その調査報告書に載っていることがやはりどうも甘いんではないかと。例えば、外務大臣又は副大臣でも結構ですし、政務官でも結構ですし、そういうことを思うのであるならば、ある程度その信頼ができる情報、あえて言えば情報機関又は情報を流す機関、会社ですね、そういったところから話をだから聞こうと。特に、共同通信というのはやはり日本の誇る通信社だと思いますので、ですから、そういったところから話を聞いてみようということが、アクションがあってもいいんではないかと私は思うんですが、そういう気持ちは全くないですか。
  73. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 委員がおっしゃられましたように、今回の総領事館の対応について、特にその初動の段階で私はやはり問題があったと思っております。それから警備面でも問題があったと思います。そういった、また、そのときのその指揮命令系統の面でも問題はあったと思います。こういった点について改善をしていくことは重要ですし、それから、中国と事実関係についての考え方、考え方といいますか、事実関係自体についての見方が違うわけでございますので、これについては、この前、小野領事移住部長中国側とその点についての協議をいたしました。今後とも中国側協議をしながら、この事実の相違については詰めていくことになるだろうと思っています。  それから、今大事なことは、これは五人の人道的な見地から、五人が北朝鮮に戻されない、この人たちの望む形で望むところに行くことができるということを確保するということが重要であるわけでございますので、今、その一方で事実関係についての中国との協議をしながら、他方でこの面についての事態の早期、問題の早期解決を考え中国側協議しながら、冷静にそして毅然として進めているところでございます。
  74. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 ちょっと話は変わりますが、今まで、先ほどちょっと触れましたけれども、今まで北京大使館又は各所の中国領事館、全世界と言ってもいいんですが、中国で絞っても結構ですが、こういった亡命騒ぎというのはあったかなかったか、それを承知しておられるかどうか伺いたいんですが。
  75. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 複数のケースはございましたが、これについて詳細は申し上げることを差し控えたいと思います。
  76. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 ある記事で、八九年、一九八九年ですが、天安門事件のそのときでありますが、このときにやはり同じような亡命騒ぎがあったときに、追っ払えというような感じで言われていた方が二、三あったということなんですが、この当時の中国課長はどなたですか。八九年六月四日時点で。
  77. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 確認いたします。
  78. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 阿南さんです。阿南さんが中国課長でした。  阿南さんが言われたかどうか分かりませんけれども、外務省の全体の意思としてこういった追っ払えという思いがあったことはどうも間違いないことではないかということを二、三の方から伺っておりますが、これも調査いただけますでしょうか。
  79. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 何を調査すべきかというのが、ちょっと委員の御質問でよく分からなかったんですけれども。
  80. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 要するに、今回同様に大使館又は中国領事館亡命者が逃げ込んできたようなことがあり、それを大使館又は領事館員が追っ払えとトップの方が言ったかどうか、又はこれを指揮していた本省の阿南課長がどういう態度を表明していたか。つまり、この六・四の後、日本はかなり強い制裁、特に、私も実は財界におりましたので、円借款の停止ということを決めたわけでありまして、こういった意味で、そこまで強いことをしたわけなんですが、この人権問題について外務省外務省ぐるみでどういう動きをしていたかを調査していただきたいと思います。
  81. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 再度申し訳ありませんが、おっしゃったのは、阿南大使が中国課長時代、公使時代ではないでしょうか。
  82. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 いや、課長ですね。
  83. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 中国課長時代、ああ、そうですか。
  84. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 八九年は中国課長だったと思いますが。
  85. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 答弁を続けてください。
  86. 川口順子

    国務大臣川口順子君) それにつきましては、私は全然どういうことを言ったか承知をしていませんので、阿南課長が当時、大分前のことですのでどれぐらいはっきり分かるか分かりませんけれども、聞いてみたいと思います。
  87. 木俣佳丈

    木俣佳丈君 終わります。
  88. 遠山清彦

    ○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。  私は本日は十分しか時間がございませんので、是非、答弁される方、簡潔に御答弁をいただければと思います。  私も瀋陽についても聞きたいことはあったのでありますが、時間も限られておりますので、別のことと、あと条約に関連した質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、昨日、外務省というか日本政府がヨハネスブルク・サミット、これは八月の二十六日から九月の四日まで開かれるサミットでありますけれども、それに向けてシビルソサエティー担当大使を指名をされたと。石川さんという、石川審議官が大使に就任をされたということで、昨日付けの話でありますけれども。私は、これシビルソサエティー担当ということでNGO担当と言い換えてもほとんど間違いないと思っております。  大臣御存じのとおり、私は今年の三月の予算委員会での集中審議からまた三回ほど、この委員会でも二回、このNGO担当大使を是非設けるべきであるという主張をさせていただきました。その意味で、川口大臣が迅速に決断をされて行動されたことに対して敬意を表するとともに、率直に感謝をこの件に関しては申し上げたいと思っております。  私は、このNGO、シビルソサエティー担当大使の役割というものに関して、個人的に二つ大事なことがあると思っております。一つは、NGO担当大使がNGO側の意見をよく聞くことであると。NGO関連の国際会議等にどんどん積極的に参加をしていただいて、そして情報収集をして、NGO方々がどういう意見を持っているのか、それは政府に対する苦言、批判も含めて集めていただければというふうに思っております。それから二点目は、やはり今年の冒頭の問題もありましたので、NGOとやはり政府の間の連絡、調整、意思疎通を促進する役割をしっかり果たしていただきたいと思っております。  これ、私の個人的な期待でございますけれども、川口大臣は、この、石川審議官が就くわけでありますけれども、シビルソサエティー担当大使にどのような役割を期待をされているのか、あるいは御指示なさっているのか、簡潔にお聞かせ願いたいと思います。
  89. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私は、環境大臣のときに、京都議定書の関連でNGO方々現地で一緒に話をしたり意見を聞いたりということをいたしました。それで、私も、その役割として、今、委員がおっしゃったこととほぼ同じことを考えておりまして、賛成でございます。  政府から、政府として、今のそれぞれの交渉の段階で、どういう今局面にあって、何を考え政府としてこういう行動を取っているかということをきちんと説明することが重要でありますし、また、NGOがその時々でそれに対してどういう希望を持っているかということをちゃんと聞くということも大事だと思います。情報の連携をきちんとしていくというのがそれぞれの局面で大事だというのが私の実感でございます。
  90. 遠山清彦

    ○遠山清彦君 ありがとうございます。  この今回の件を評価した上で、あえて要望を二点だけ言わせていただきたいと思いますが、まず、昨日の外務省大臣官房報道課のペーパーによりますと、このペーパーを読む限りでは、ヨハネスブルク・サミットに向けてこの大使の指名を行ったというような形でありまして、必ずしもこういうNGO担当大使のポストがずっと恒常的に外務省の中で常設されるようには受け取られないような情報になっておりまして、その意味で私、是非、サミットも毎年ございますし、事実上こういった大使クラスでNGO、シビルソサエティーとしっかりと対話をしていく窓口、ポストといったものを制度化して設けていっていただきたいということが一つ。  それからもう一つは、今回、石川審議官外務省の役人であるわけでありますけれども、やはり将来的にはこのようなシビルソサエティー担当のポストにNGO事情に詳しい民間の方あるいは外務省外の方を指名するようなことも検討していただきたいと思っておりますけれども、これ簡潔に、外務大臣、何かあれば。
  91. 川口順子

    国務大臣川口順子君) おっしゃる方向で前向きに対応したいと私は考えております。
  92. 遠山清彦

    ○遠山清彦君 それでは、テロ資金供与防止条約に関連した質問に移らさしていただきたいと思いますが、私は、このテロ資金テロに使おうということを知りながら資金を供与することを防止する条約であるわけでありますけれども、そもそもこういった資金として使われる資金の多くが、洗浄された、違法に、違法な犯罪収益として上がった資金が非常に多いと、前々から、従来から指摘をされているわけでございます。そういった意味で、やはりこの洗浄された不法な資金テロ組織の活動の原資になっているという実情にかんがみまして、これは、資金洗浄の問題というのは必ずしも今回の条約がターゲットにしている問題ではないんですけれども、こちらの方にちょっと絞ってお話をさせていただきたいと思います。  まず最初に、警察庁の方にお伺いをしたいんですけれども、先日の参議院の財政金融委員会の方で警察庁が明らかにしている数字がございまして、それは、日本において平成四年から今日まで地下送金システムを利用して海外に不正に送金された事案が、捜査で明らかになっているところによれば、検挙数は三十五件で、総額は約四千二百億円と報告をされておりますけれども、このように捜査の中で明らかになった不正に送金された金額の中で、テロに使われたと思われる、テロ資金として使われたと思われるお金があったのか、ケースがあったのか、お聞かせ願いたいと思います。
  93. 吉村博人

    政府参考人吉村博人君) 今、委員御指摘のように三十五件を検挙しておりますが、これは銀行法違反等を問擬したわけであります。  このいわゆる地下銀行の不正送金システムは、言わば身分確認のための書類が必要とされない、あるいは比較的安い手数料で迅速に送金できるということでありまして、不法残留者が本国の親族等に送金するために利用されているケースがほとんどであります。これは実は、三十五件についてその送金先を国別に見ますと、中国が最も多くて十一件、韓国が八件、タイ六件、フィリピン三件ということからもお分かりいただけるのではないかというふうに思っております。  こういう状況でございますので、今お尋ねの、直ちに、テロ資金に用いられたケースはどうなんだということでございますが、私どもとしてそれを把握しているという実態にはございません。
  94. 遠山清彦

    ○遠山清彦君 分かりました。なかなか不正に送られたお金がその送られた先でだれがどのように使っているかというところまで諜報機関等のない日本政府が把握するというのは難しいと私も理解をしております。  そこで、今、今というか従来からなんですが、特に昨年の米国のテロ事件が起こりましてから国際的にも注目をされている不法な送金システムにハワラというものがございます。これはヒンドゥー語で信託とか信用を意味する言葉でありまして、実態としては地下銀行あるいはやみ金融、幽霊金融などという表現もあるわけでありますけれども、このハワラ業者は世界じゅうにネットワークを持っておりまして、主に南アジア系あるいは中東系の方々、人々がこのハワラ業者として活動をしていると言われております。  このハワラにはいろんな形態があると思うんですけれども、送金者がハワラ業者に依頼をして、実際にお金を国と国、移動しないで、このハワラ業者の仲間のハワラ業者がその送金先の国で受取人にお金を渡すと。で、送金依頼者と受取人の間で暗証番号のやり取りがあるというようなことがあったり、またあるいは、そのお金を送る途中のプロセス、一部だけ合法的に会社の取引として成立をさせてやっているようなことがあるわけでありますけれども。  読売新聞の今年の一月二十五日付けでは日本でもこれを摘発したケースがあるということが報道されているんですが、最後に金融庁と外務省に、日本でこういうハワラのネットワークがあるということを把握されているのかどうか、把握されているのであれば対策を取っているのかどうか、教えていただきたいと思います。
  95. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 質疑者に申し上げます。時間が超過をいたしましたので、次の質疑者に移りたいと思います。
  96. 小泉親司

    ○小泉親司君 テロ資金条約の問題でありますが、我が党はいかなるテロに対しても、当然、政治的、宗教的、思想的な理由があろうとも、テロについては断固として許すことはできない、このテロを根絶するということが二十一世紀の中で極めて重要な問題だということを強調しております。しかし、このテロに対して報復戦争という戦争の手段に訴えるということについては我が党は反対であります。その意味で、今回の条約テロの問題についての資金面の規制を行うということで、この条約には賛成をいたします。  その上で、私は、中国で起きました瀋陽総領事館事件について質問をさせていただきたいと思います。  私、昨日の本会議で幾つか総理と外務大臣にお尋ねをいたしました。しかし、私は、この点では事実関係がなかなか明確にならないので、その点で引き続き事実関係を中心にただしていきたいと思います。  まず、小泉総理は衆議院の本会議で、本年三月以降、北朝鮮から脱出する者の事案が頻発していることも踏まえ、これらの者が在外公館に侵入した場合を念頭に対処を準備し、関係公館に伝達していたと衆議院で答弁されました。一方、外務大臣は、三月のスペイン大使館への事件を踏まえて、対処ぶりあるいは考え方を作ってあると記者会見で表明をしております。  この総理の発言外務大臣発言の対処処置というものは、これは同じものなんですね。
  97. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 総理の御発言と私が申し上げていることは同じでございまして、外務省では、最近になって北朝鮮から中国への脱北者が急増をして、今年三月には中国において北朝鮮からの亡命者による第三国公館への侵入事件があったことを踏まえて、実際に脱北者が立ち入った場合を念頭に対処ぶりを準備をして関係公館に伝達をしていました。  また、瀋陽総領事館事件におきまして、中国側武装警察が日本側同意なく総領事館に立ち入る等のことがあったという事実を踏まえまして、外務省としては、今後の対処ぶりについて関係在外公館に広く指示をしたということでございます。
  98. 小泉親司

    ○小泉親司君 館内定例会議における阿南大使の発言については外務省が資料を出しておりますが、この中では、脱北者は、いわゆる北朝鮮からの脱出された方々は、「一旦館内に入った以上は人道的見地からこれを保護し、第三国への移動等適切に対処する必要がある。」、その一方で、「不審者が大使館敷地に許可なく侵入しようとする場合には、侵入を阻止し、規則通り大使館門外で事情聴取するようにすべきである。」というふうに外務省資料では言っております。  この阿南大使の発言は、総理と外務大臣が言っておられる対処処置、これに従ったものなのですか。
  99. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私が冒頭に御質問にお答えして申し上げた対処ぶり、これの具体的な内容については、これは関係者の安全等にかかわりますので公表は控えたいというふうに考えております。  阿南発言の概要については、先ほど委員がおっしゃったとおりでございまして、いったん館内に入った以上は人道的な見地からこれを保護し、第三国への移動等を適切に対処をする必要があると。他方で大使館としては、昨年秋以来、テロに対処するという観点から警戒を一層厳重にすべきであるということは当然だと、不審者が大使館敷地に許可なく入ろうとする場合には門外で事情聴取するようにすべきだと、そういうようなことをおっしゃったと聞いています。
  100. 小泉親司

    ○小泉親司君 いや、私がお聞きしているのは、総理大臣の対処処置に対して、阿南大使の発言というのは、この総理大臣外務大臣の対処処置には従わなかった発言なのか従った発言なのか、どっちなんですかと。それは、申し訳ないですが時間がないので、従ったものなのか従わないものか、内容を私聞いているんじゃないんですよ、どっちですか。
  101. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 基本的なところで申し上げれば、大体同じような方向であるということです。
  102. 小泉親司

    ○小泉親司君 それでは、阿南大使発言では脱北者と不審者と、こう区別されていますが、外務省のこの中では「規則通り」と、「規則通り」という言葉が出てまいりますが。その規則どおりにいきますと、この脱北者と不審者というのはどういうふうに区別されるんですか。
  103. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 先ほども申しましたように、外務省の対処についての内容の具体的なことは、関係者の安全にかかわることでございますので、これについては公表は申し上げられないということでございますけれども、一般的に脱北者ということにつきましては正確な定義があるわけではないということでして、一般的にいえば、北朝鮮における厳しい食糧難、経済難等を背景として、北朝鮮から中国に逃れた北朝鮮住民を脱北者と言う場合が多いというふうに承知をしています。
  104. 小泉親司

    ○小泉親司君 私は、全部、その対処処置を全部外務大臣がここでしゃべれといっていることを言っておりませんので、前段のことは時間上省いてください。  私の質問は、阿南大使が言っている発言を、外務省が出された資料によりますと脱北者というのと不審者というのを分けておるわけで、この違いは何なのかと、この区別はどういうふうに区別をされるんですか。  実際にこれを見て、じゃ、脱北者はいったん館内に入った以上はというふうに言っておるわけで、自由にぼんと入ったらこれは脱北者であると、入らなかったら不審者であると、こういう区別なんですか。どういうふうに区別をしろと言っているんですか、この阿南大使の発言。これは外務省の資料ですよ、私が勝手に言っているわけじゃなくて。どうぞ。
  105. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 脱北者というのは、先ほど申し上げましたように、一般的に言えばそういう人のことを言うということです。それから、どういう人が不審者かということについては、これは一般的に定義ができる話ではなくて、事案ごとに考えていく必要があるだろうと思います。
  106. 小泉親司

    ○小泉親司君 それじゃ、今回駆け込んだ五人は、外務省の規則によると脱北者なんですか、不審者なんですか。
  107. 川口順子

    国務大臣川口順子君) この方々がどういう方であるかということについて、身元をきちんと外務省として確認をしたわけではありませんけれども、この人たちは北朝鮮の人であるというところは大体分かっているわけでございまして、そういう意味でいえば、確実には言えませんけれども、北朝鮮から来た人たちだと、そういうことだと考えております。
  108. 小泉親司

    ○小泉親司君 違う、私が言っているのは、このことは極めて重要なんですよ。何で重要か。脱北者はいったん館内に入った以上は人道的見地からこれを保護するんでしょう。だから、この方は脱北者──いや、あなたに聞いていないですよ。外務大臣、これは外務省の基本にかかわる問題なんですよ。あなたが出した規則じゃなくて、私がお聞きしているのは、阿南大使という外務省の、いわゆる日本の代表の方が出した発言についてお聞きしているんで、その区分けはどうするんだと、どういうふうに区分けするんだということをお聞きしているんです。脱北者なんですね。
  109. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 脱北者か不審者かということですけれども、在外公館に庇護を求めてくる人たちについて、その身元確認できなければ不審者であるわけですね。それで、その不審者については容易に入館させるべきではないということは当然だと思います。  それから、その人たちが脱北者かどうかということについては、正にその人たちの人定事項等の事実関係確認をする必要があり、その結果を総合的に勘案をするということですけれども、この場合の五人については、詰所に行った段階だとたしか承知していますけれども、北朝鮮から来た人たちであるということは分かったということです。
  110. 小泉親司

    ○小泉親司君 いや、私は、北から来たかどこから、北朝鮮から来たのか、どこから来たのかということを聞いているんじゃなくて、保護の対象になるのか、それとも追い出す対象になるのか、このことはそういうことを言っているんですよと。  つまり、それじゃ、その段階では分からなかったわけですよ。ということは実際は、今、外務大臣が言っておられるのは、その区別のことを言っているんです。それじゃ、実際に現場大使館員、領事館員が、これは脱北者であると、これは不審者であると、じゃ、どういうふうに具体的に確認されるんですか。何の手段を用いて。
  111. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 先ほど申しましたように、関係者がいわゆる脱北者かどうかということについては、それからまた、この人たちにどういう具体的な対応をするかということについては、この件をめぐる周辺の事情あるいは人定等の事実関係確認、そういった結果を総合的に勘案して判断をするということになると、そういうことでございます。
  112. 小泉親司

    ○小泉親司君 ということは、脱北者においても許可なく館内に入ることはできないと。
  113. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 脱北者だから許可なく館内に入れるということではないと思います。
  114. 小泉親司

    ○小泉親司君 だって、阿南大使の発言は、脱北者は中国へ不法入国している者が多いが、いったん、いったん館内に入った以上は人道的、これから保護しと言っているわけですから、それを許可なく、もし、入るということが可能だということなんですか。
  115. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 阿南大使が発言をなさっている概要は、いったん館内に入ったらば人道的な見地から保護をするということでして、それから、大使館としては不審者が大使館の敷地に許可なく入ろうとする場合には門外で事情聴取をすると、そういうことを言っているわけです。
  116. 小泉親司

    ○小泉親司君 とすると、その方が現場に行った、そうするとその現場に行った人は、基本的には門外で、あなたは脱北者ですか、不審者ですか、門外で確認するんですか。どっちなんですか。  例えば、あなたがおっしゃっているのは、人が行った、五人の方が行った、ひょっとして警報を押して、ピンポーンと鳴らして、私は脱北者でございますが入れてくださいということなんですか。それとも不審者というのは、それはどういうふうにこれをあなた方はやろうというふうになっているんですか。  これはそういうことを説明しているので、阿南大使自身が脱北者と不審者というのを区分けして、その対応ぶりについて語っているわけで、どっちなんですか。どういうふうにこれを認定され、確認されるんですか。
  117. 川口順子

    国務大臣川口順子君) まず、基本的な考え方として、脱北者と見られる人間についての具体的な対応ぶりは個々の事案で異なってくるということですから、個別の事例に応じて対処をするということです。それで、まずそのような者が公館の外側にいる場合、これは警備上の観点からの対応が当然に必要であるわけです。  それで、在外公館では、在外公館としての機能を保全しなければいけませんので、入館をしようとする者については警備上のチェックを行っている。身元確認されていない不審者を安易に入館をするという、させるということは行っていないわけでございます。それで場合によっては、館員が大使館の門外に出て関係者から事情聴取するということが必要であるということも考えられますけれども、いずれにしても、具体的な対処ぶりというのは個々の事例に応じて対処をするということになると考えます。
  118. 小泉親司

    ○小泉親司君 ということは、今回の事件みたいなものは、これは規則どおりでいきますと大使館の門外でまず事情聴取をして、それをいわゆる脱北者、言葉はこれは外務省の言葉を使っておるわけで、北朝鮮からの脱出された人々と不審者を門外で区分けするんですか。どっちなんですか。
  119. 川口順子

    国務大臣川口順子君) そういうことでございまして、これは我が国だけではなくて、各国の在外公館も同じでございます。
  120. 小泉親司

    ○小泉親司君 これは、そうすると現場ではこの作業はだれが執行することになるんですか。  つまり、門外では、門外では基本的に中国の側の警察官が警備をやっている、これは報告書の中でも書かれているわけですね。よろしいですか。そうすると、門外であなたは今これを脱北者と不審者を分けるとおっしゃった。ということは、それはだれが執行するんですか。中国側の例えば警察が今回のように先に止める、いいですか、そういうふうなことは、門外ですからそういうこともあり得る、こういうことなんですか。
  121. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 通常は、この大使館に入ろうとする人間についてのチェックといいますか、人定をするというのは大使館の警備員であると考えております。
  122. 小泉親司

    ○小泉親司君 いや、私はそういうことをお聞きしているんじゃなくて、通常、それでは、通常、来られたときにまず一番初めに対応するのは、中国側警察官が警備しているんじゃないんですか。それは、小野部長は、あなたが行かれているんですから。基本的には、日本中国大使館日本の警察が前を警備しているように、同じように瀋陽総領事館においても中国側の警察官が門外では警備しているんじゃないんですか。そのことだけちょっと、事実関係だけ。
  123. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) 瀋陽総領事館に関して御説明しますと、三重のチェックになっております。日本人あるいは中国人が館内に入る場合には、あらかじめ整理券を取る等して、まず中国側の官憲のところに参りまして、窓口に来て、そこでパスポートあるいは氏名等をチェックいたしまして、それからさらに、今度は中国側の門衛のところに来て更に人定事項の確認をして、それで初めて、次に日本側の警備のところに参りまして、それで三番目のチェックをして氏名等を書き込んで、またその時点で入っていくということになるわけでございまして、そういう意味では、双方、日中間でその点は協力しながら対応しているということでございます。
  124. 小泉親司

    ○小泉親司君 ということは、脱北者か不審者かということを確認する、その規則は中国側に一部を任せていた、こういうことを部長言っているんですか。そういうことなんですね。
  125. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) これはいろんなケースがあると思います。ですから、必ずしも、脱北者の方々がどういう形で我が方に接触してくるかというのはいろんなケースが考えられるとは思うんですが、仮にそういう人定事項が必ずしもはっきりしない方が門外に現れたときには、恐らくまず中国側の官憲の目に留まるんではないかと思います。その際に、例えば中国側がまず不審者として誰何したときに、この人はどうも北朝鮮の人らしいということになったときには、基本的には、恐らくその警察は我が方大使館あるいは総領事館にその旨を通報し、照会する、この取扱いについて照会するということは期待されるんだろうと思っております。
  126. 小泉親司

    ○小泉親司君 外務大臣領事館の、記者会見で、領事館の門扉が一メートル開いていたことに関して、閉めておけばよかったというふうにおっしゃった。ということになると、実際にこういうふうな形だとしますと、今回のようないわゆる脱北者は訴える方法がなくなるということになると私は思いますが、こういう点は、外務省として、こういうことはベストであると、大変こういうふうにすべきなんだというふうな方針なんでしょうか。
  127. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 警備の観点から門扉は通常閉めておくということになっております。
  128. 小泉親司

    ○小泉親司君 ということは、ほとんどこれは受入れ方法、今回のような事案では絶対にこれは日本大使館では受け入れる方策がないということになるんですね。
  129. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 脱北者について具体的にどのような対応ぶりをするかということについては、先ほど申しましたように、個々の事案で異なっていくわけでございますので、これは個々の事例に応じて対処をするということであると思います。
  130. 小泉親司

    ○小泉親司君 あなた方は、門外でまず脱北者か不審者かということを区別する、確認するとおっしゃった。とすると、次の問題というのは、五人のうちのお一人が所持していた手紙の問題であります。  この手紙の問題では、これまで、この手紙の中には米国への亡命を希望する事実が書かれていたと伝えられております。結局この手紙は、読んで、読んだ本人が英文が理解できなかったために本人に返したというふうなことが、事実があるというのは外務大臣もお認めになっておりますが、これは外務省の伝達している規則、この規則からは反するんですか、規則どおりなんですか、どっちですか。──いやいや、外務大臣、規則の話ですから。
  131. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) ちょっと事実関係だけ。  先生御案内のように、当日、ああいう非常に突発的な事件が起こりまして、それで官憲、中国側官憲が我が方の同意なくしてその関係者をしょっぴいていったという事実がございます。  それで、残念ながら、大使館は館長及び次席が不在ということで、副領事二人がその場で対応せざるを得ない、そういう状況で、詰所で、実は中国側官憲が公安の方に連行されるような状況を両手を広げてとどめようとして、何度も出ていこうとするのをとどめている、そういう状況でございます。詰所の中では、その五人の家族が悲嘆に暮れているといいましょうか、一人の年取った方はもう床に横たわっている、それから女性の方は泣いているというような状況で、そういう中で何か細かい英文らしいものを見せられたということでございまして、その副領事はその中身を果たして読んで、ゆっくり読んでその中身を確認できるような私は状況ではなかったんじゃないかというふうに考えております。
  132. 小泉親司

    ○小泉親司君 だって、あなたもおっしゃったし、外務大臣も言ったけれども、脱北者か不審者かは門外で確認するんじゃないんですか。門外で確認するんであれば、その方々がいかなる手紙を持っていたのか、どういうことを主張されているのか、このことを聞くというのは規則どおりの話なんじゃないんですか、外務大臣。  これは規則に反したこと、私はお聞きしているのは、規則に反したことなのか規則どおりなんですかと。実際に、小野部長は、いや、両手を広げていたんだと言っているけれども、報告書の中では何て書いてあるかといったら、外務省には無理するなという指示を受けて、広げていた両手を下ろし、武装警官詰所入口をふさぐ形になっていたのを体の向きを変えたと言っているわけだから、つまり広げていたのを下ろして体の向きまで変えたんだから。まあ、それはちょっと議論の枠の話ですよ、枠外の話。今議論しているのは、外務大臣、このいわゆる手紙を返したという行為は規則どおりなんですか、規則に反したことなんですか、どっちなんですか。
  133. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私は、具体的に手紙が出てきたら受け取るべきかどうかというようなことが規則に書いてあるかどうかということは知りませんけれども、一般的な考え方として申し上げれば、このケースの場合は、五人が北朝鮮の人であるということについてはほぼ見当が付いていた状況であったわけですから、本来であれば、これは、その総領事館に入館をしようとした人たちであるので、事情をきちんと聞くべきであったと私は思っています。それで、ただ、そういうような時間をもらうことができないまま公安に連行されてしまったということです。したがって、例えば手紙というものについては、これはその場で受け取っていった方が適切であったと私は思います。
  134. 小泉親司

    ○小泉親司君 それでは、外務大臣はこの点について、国会報告書、国会への報告書、私は、この点は外務大臣が言われるように、この方々の要望をきちんと総領事館が取るためには、私、極めてこの内容は重大な内容だというふうに思いますが、これが欠落していても外務大臣はこれは国会への報告は問題なかったんだという見解なんですか。
  135. 川口順子

    国務大臣川口順子君) この報告書をお出ししたのは、中国側の主張が同意があったということを言っていたので、同意があったかどうかということを中心にこれは記述をした報告書であったということでございます。
  136. 小泉親司

    ○小泉親司君 あなたは五月十三日の火曜日の十時十五分から会見をされて、国会への報告書を発表していますが、その時点であなたはこの事実を知っていましたか、知っていませんか。
  137. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 十時……
  138. 小泉親司

    ○小泉親司君 十時十五分でしょう、五月十三日火曜日。外務省のインターネットの資料ですよ。
  139. 川口順子

    国務大臣川口順子君) いずれにしても、その時点では知りませんでした。
  140. 小泉親司

    ○小泉親司君 昨日の官房長官の記者会見によりますと、これを報告書に記載しなくてもよいというふうにしたのは中国課長の意見であったというふうに官房長官が述べられているということでありますが、この中国課長の意見は至極当然であるというふうに外務大臣はお考えなのか、それともこれは誤った対応であるとお考えなのか、どっちですか。
  141. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 今から考えれば、これは載っていた方がよかったかなと私は思いますけれども、ただ、そのときの調査報告をまとめる際の考え方というのが同意があったか同意がなかったかということをまとめようと、中国側の言っていることへの反論という形で作ったということだったので、そういうことになってしまったのかなというふうに思います。
  142. 小泉親司

    ○小泉親司君 あなたは本会議で同じような私の質問に対して答弁をされましたが、つまり日本側中国側の論点の違いに中心を置いたんだと言っておりますが、報告書の中にそれではなぜ総領事館の意識面の問題とか、総領事館外務省の指揮命令系統の問題とか、警備面の問題点とか、こういうのが報告書の中に入っておって、この英文の訴えを受け取らなかったという問題点は入っていないんですか。あなたは同意を中心に書いたと言っておりますが、この報告書は明らかに同意日本側中国側の違いばかりじゃなくて、外務省の対応、総領事館の対応もこれは含まれております。その含まれているところになぜこの報告を入れなかったんですか。  これは、国会に対する外務省の対応としては極めて私重要な問題だと思いますが、その点、外務大臣、いかがですか。
  143. 川口順子

    国務大臣川口順子君) この一番最後のところに、総領事館の対応について「意識面の問題点」「指揮命令系統の問題点」等々というふうに書きましたのは、これがその初動の段階で非常に問題があったという厳しい御指摘、御叱責、それは全く私もそういうことであったと思いますけれども、そういうことがございましたので、それらについての御質問もあるということを想定して、想定してといいますか、ありましたので、やはり外務省としてそれについてきちんと認識をしているということをお書きすべきであると、そういう考え方であったと思います。
  144. 小泉親司

    ○小泉親司君 そうすると、全体としては、これは記載しなかったのは不適切だという考えなんですか。
  145. 川口順子

    国務大臣川口順子君) これはとおっしゃるのは、その紙の、手紙のことでございますね。  それについて、私は今の時点考えれば、またそれが記載をされていた方がよかったというふうには思うというのは先ほど申し上げたとおりでございます。
  146. 小泉親司

    ○小泉親司君 では、もう一つ、いわゆる本会議で、私は北朝鮮の方々を含む外国の方々が海外の在外公館に何人言わば亡命などの申込みをし、何人を受け入れたのかについて総理に質問をいたしました。総理のお答えは、その人たちの安全のために公表できないということでしたが、私がお聞きしているのは人数を聞いているんですが、全体として日本の在外公館にどのぐらいの人々が救済を求め、そのうち何名受け入れたんですか。  日本は、日本国内では受入れをやるけれども、海外の在外公館ではこういう受入れは基本的にやらないというふうな方針なんでしょうか。その点を最後にお聞きいたします。
  147. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 先ほど申しましたように、複数あるというふうに先ほど申しましたけれども、具体的に何人であったかということについてはお答えを差し控えさせていただきたいということです。
  148. 小泉親司

    ○小泉親司君 何で人数も差し控えるんですか。どういう理由なんですか。
  149. 川口順子

    国務大臣川口順子君) これは我が国の様々なこういったことについての考え方なり、あるいは総理もおっしゃったような関係方々のプライバシー、身の安全、そういったことを総合的に考えて、それは差し控えたいと申し上げているわけです。
  150. 小泉親司

    ○小泉親司君 時間が参りましたので、終わります。
  151. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 外務省が五月十三日に瀋陽総領事館事件調査結果をお出しになっておられますけれども、この中で「総領事館の対応に関する問題点」として外務省が挙げておられる何項目があるんですが、私これ読ましていただいて、こういうふうな見方で問題点を挙げておられるのかなと非常に不思議に思うわけなんですが、まず「意識面の問題点」というのを挙げると、そこには何が書かれているかというと危機意識が比較的希薄であったと、危機意識が。私は、危機意識といって、しょっちゅうこういうことというのはあるんじゃないですか。ただ、今回だけはテレビ映像で映っちゃっているから問題になっているんで、中国日本大使館総領事館、大体こういう感じなんじゃないかなと。  大体、普通、日本の中で東京なら東京で、日本の警察官が米国大使館の中へ入っていって自分たちが不審だと思う人間を拿捕するなんてことは考えられないですよね。これは公館の、領事機関の公館の不可侵という大原則があるからなんですよ。ところが、中国総領事館では、そういうのが入っていっても、ああ、また来たかというような感じで、自分たちと一緒みたいな感じになっているんじゃないかと思うんですよね、基本的に。それで、中国の警備員が警備しているし、自分たちの仲間と同じで中国政府のやっていることを助けていると、日本総領事は、としか私は言いようがない。だから、この危機意識というのは、こんなことになるとは夢にも思わなかったというだけの話で、それが書かれているだけですよ、ここ。  あとは「警備面の問題点」なんて言って人数が少ないと、二人しかいない。モニターテレビも正面にはない。初めからそういうのを付けなかったんじゃないですか、そのしょっちゅう行われるのがいつもモニターされちゃ困るから。だから、中国政府がしたいなと思うことを推進しているデタッチメントじゃないかなと私は思っているんですよ。そういう認識だと。だから、靖国の問題とか歴史認識の問題とか、そういうものがいつまでも尾を引くと。  それで、友好といえば、例えば夫婦関係にして、昔おまえはあの男と関係があったからと事あるごとに言って、夫婦の関係よくなるわけないですね。昔のことを言いながら、友好と言ってお金をたくさん出させていると、そういうのが今の日中関係ではないだろうかと。  だから、こういう言葉というのはそんなにびっくりする話じゃなくて日常茶飯事に行われたことで、危機意識というよりも、領事機関の公館の不可侵という精神が全くなかったという反省ならいいけれども、危機意識がなかったというのは、こういうことが、ふだんやっていたことが起こったのでびっくりしたということを言っているんならいいですけれども。だから、外務省の反省点というのはちょっとおかしいんじゃないかと私は思いますけれども、どうですか。
  152. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 危機意識ということについて言いますと、ここにお書きをしましたように、この瀋陽の地域は北朝鮮に近いわけでございまして、多数の北朝鮮関係者がいると言われておりまして、そのために常に一種の緊張状態にあるということでございます。  しかし、そうした緊張状態があるがゆえに、中国側警察当局による取締りも厳しく、各国の瀋陽総領事館に対する警備も厳重であるという状況にございます。  一方で、またこうした状況についての慣れというものがあって、それがその瀋陽我が国総領事館にあったということをここで申し上げているわけです。
  153. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 今、外務大臣のおっしゃった緊張状態というのは、中国が緊張状態にあるということですか。だれが緊張状態なんですか。我が総領事館が緊張状態にあったんですか。
  154. 川口順子

    国務大臣川口順子君) ここで申し上げた緊張状態というのは、この地域がです。    〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕
  155. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 地域が緊張状態にあるということですか、北朝鮮からたくさん来ているから。
  156. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 北朝鮮からの関係者といいますか、北朝鮮から脱出をしてきた人、それからそれを取り締まろうとする北朝鮮の当局の関係者がいると言われていまして、それで一種の緊張状態にあるということでございます。
  157. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 その地域全体がそういう緊張状態、逃亡してくる人たちが充満していると、それでみんな緊張しているということですか。
  158. 川口順子

    国務大臣川口順子君) そういう人たちがいると言われているので、我々としてはその地域は緊張状態にあると認識、我々及び中国当局もそうだと思いますが、その結果として警備も厳重である。警備が厳重であるので、またそういった状態に対する慣れが存在をしているということでして、その慣れの結果、危機意識が希薄になっていたということを反省をしているわけです。
  159. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 外務大臣のおっしゃっている危機意識というのはどういうことを言っておられるんですか。
  160. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 様々なことを言っていると思いますけれども、この総領事館ないし、あるいは大使館というようなところにあって、それが常に外国において日本を代表をしているその先端のところであるという意識を常に持って、それにふさわしい行動、それにふさわしい判断をしていくべきであるということについての意識が十分でなかったと、そういうことだと私は考えています。    〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕
  161. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 時間がありませんので、一つ最後に。  今日の読売新聞に「チャイナスクール」というのが書いてありまして、「対中外交専門集団 阿南大使ら 親中派として強い結束」と。それで、土下座外交と批判されるのもこのためであるというようなことも書いてありますが、外務大臣はこのチャイナスクールということに、これは中国中国語の研修をした人たちの集まりだと私は認識しておりますけれども、外務大臣はこの記事をお読みになったかどうかは分かりませんが、そういうチャイナスクールという専門集団が外務省にあるということについてどのようなお考えを、所信をお持ちか、お尋ねをします。
  162. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 私が理解をしていますのは、これは中国語の研修をしたグループ、場所は中国であったり香港であったり台湾であったりするだろうと思いますけれども、中国語の研修をしたグループであって、これはロシアンスクールとか、あるいは英語とかアラビア語とか、言葉によっていろいろなグループが外務省にあるわけでございまして、中国語だけではないわけです。  このグループ、語学によるグループの存在というのは、やはりそれなりの意味がある。というのは、やはり外交官というのは言葉が大事ですので、その言葉を中心にする、あるいはその言葉が話される国についての情報を持つ、人脈を持つという意味で意味があるんだろうと思います。ただ、他方で、それが言葉によっては非常に縦割りの世界になっていっているという部分もあるかと思います。そういった、語学によるスクールと言われるものの長所、短所というのはそれぞれあると私は認識をしています。
  163. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 時間いいですか。
  164. 武見敬三

    委員長武見敬三君) まだ大丈夫です。
  165. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 そういう語学のただ単なる集まりだったら、特にこのチャイナスクールというのは、昔からよく、対中政策の決定をしている集団じゃないんですか。
  166. 川口順子

    国務大臣川口順子君) チャイナスクールというのは、私の理解では、中国語を得意とするというか、それを研修でやった人のグループであるというふうに認識しておりまして、他方で、中国に対する政策というのは、所管のアジアの中国を担当している課あるいはその上司、局長ですね、といったラインで主として考えられ、外務省全体の中のほかの局と相談をし、議論をされて決定をされていくというふうに思っております。
  167. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 もうちょっとよくお調べになって、冷静に判断された方がいいんじゃないかと私は思いますので、お忙しい身であろうと思いますが、そういう語学を習った仲間の仲良しクラブという感じでは私は絶対にないというふうに思いますので、そこの人たちが、今、中国の大使やっておられる阿南さんなんかが中心であるというふうに私聞いておりますけれども、その人たちが、中国語を習った人たち中国課長をやり、中国の大使をやれば政策の決定になるんじゃないですか。
  168. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 先ほど申しましたように、語学の研修者のグループ、それの長所、短所ということは様々あると思います。その人たち、例えばチャイナスクールの人でなければ中国の担当になれないとか、アラビア語をやった人でなければ中東の担当になれないとか、そういうことではなくて、今は言葉のスクールを超えて、その人の適性に応じて配置を全省的にするということもやっているわけでございまして、また政策は、先ほど申し上げたように、担当の課が中心にはなりますけれども、全部の省として決定をされるということだと思います。
  169. 田村秀昭

    ○田村秀昭君 この新聞の記事、ごらんになったですか。これについてどういう所見をお持ちですかをお聞きして、私の質問を終わらせていただきます。
  170. 川口順子

    国務大臣川口順子君) これはチャイナスクールということについて書いてありますけれども、それぞれ、先ほど申しましたように、ある特定の言葉を研修した人たちのグループということは外交政策をやっていく上では重要だと思いますし、やはり外交官は言葉がしゃべれないとなかなか円滑に外交をやっていくことができないという意味では重要であると思っています。  この記事の意図については様々な、これをお書きになった方がお考えでいらっしゃるんで、それについてのコメントを私はする立場にあると思いませんけれども、私は、チャイナスクールというのはそういった中国についての知見、識見あるいは人脈を持っている人のグループであるということでありますし、それなりに中国のことはよく知っている人たちですけれども、ただ他方で外務省中国政策というのはもっと広い枠組みで決定をされているということだと思っています。     ─────────────
  171. 武見敬三

    委員長武見敬三君) この際、委員異動について御報告いたします。  本日、舛添要一君が委員辞任され、その補欠として山下英利君が選任されました。     ─────────────
  172. 武見敬三

    委員長武見敬三君) それでは、質疑を続けます。
  173. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 外務省にお伺いします。  国連加盟国のうち、本条約締結している国々はどれくらいありますか。そして、締結していない国々はどれくらいありますか。
  174. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) 現在、国連が確認している最新の状況によりますれば、昨年九月十一日のテロのとき、この条約の加盟国は四か国でございましたけれども、五月十日現在、本条約の締約国数は三十二か国まで増加しているわけでございます。
  175. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 加盟国が急速に増加した理由はどういう理由からとお考えですか。
  176. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) これは、やはりこの条約自体はそれ以前にこのテロ以前に既にでき上がっていたものでございますけれども、そのいわゆる発効に向けてこの九月十一日のテロ事件というものが非常にいい、何といいましょうか、原動力になりまして、各国がその批准に向けた努力を行ってきたということだろうと思います。
  177. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 G8のうち、本条約締結している国はどこどこですか。それから、締結していない国々はどこですか。それから、締結していない理由は何だとお考えですか。
  178. 小野正昭

    政府参考人小野正昭君) 本年五月十日現在でございますが、G8の中で本条約締結していないのは我が国のほか米国、ドイツ、ロシア、イタリアでございます。  現在、これらの国はいずれも本条約締結に向けて具体的な検討を行っているというふうに承知しておりますが、例えば、ドイツでは、本条約の批准に必要な法案が先月、連邦議会に提出されておりまして、審議待ちの状況にございます。それから、イタリアでは、本条約批准のための法律案が先月、下院外交司法合同委員会に付託されまして、審議が現在行われているところでございます。それから、ロシアですが、本条約批准のための法案を大統領より議会に提出すべく引き続き政府内の検討が進められている。  肝心の米国でございますが、同条約の実施法案が昨年十二月十九日に下院を通過した後、現在、上院司法小委員会審議に付されておりまして、引き続き議会の審議日程の調整が行われている。米国務省は国際的なテロ対策を積極的に推進してきているという立場から、一刻も早くこの法案が成立し、条約が批准されるよう期待しているという立場でございます。  以上でございます。
  179. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 昨年の十月に、包括テロ防止条約案を審議していた国連総会のテロ問題作業部会では、各国の意見が対立して、協議は事実上決裂したと報じられておりますけれども、決裂に至った理由について外務省はどのように把握しておられますか。
  180. 谷内正太郎

    政府参考人谷内正太郎君) ただいま御質問のございました包括テロ防止条約草案につきましては、御指摘のとおり、インドの提案がございまして、二〇〇〇年九月より国連総会第六委員会の下に設置されたアドホック委員会で議論されておりまして、これまで四回交渉が行われております。そして、確かに本年の一月に四回目の交渉が行われまして、これから十月にも行われます。  それで、まだこの交渉がまとまっていない理由でございますけれども、これまでの四回の審議におきまして、ほぼすべての条項について合意は得られておるわけでございますけれども、条約の適用範囲を規定する条項に関しまして、アラブ諸国等が例外とすることを強く主張しております外国の占領に対する抵抗運動をいかに取り扱うべきか、それからまた国家の軍隊の行為についても何らかの制限を加えるべきではないか、こういう点につきまして話合いがまとまっておらず、時間的制約もございまして、前回の一月の交渉は妥結に至らなかった、こういう経緯でございます。
  181. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 決裂に至った理由の一つは、私の考えではテロリズムに対する言わば定義というものが一致しなかったということも一つだと思いますけれども、本条約との関連で我が国政府外務省の、あるいは法務省も結構ですけれども、どのようにテロリズムを定義しておられますか、本条約との関連で。
  182. 谷内正太郎

    政府参考人谷内正太郎君) テロの定義でございますけれども、先生御承知のように、国際法上はいまだ確立した定義は存在しないわけでございます。  それで、これまで国際社会がどのようにこのテロを取り扱ってきたかと申しますと、具体的にはテロ防止関連条約の作成に当たりまして、ハイジャック、人質行為あるいは爆発物の設置等典型的ないわゆるテロ行為に該当する一定の行為類型につきまして、これを犯罪とし処罰のための法的枠組みを設定する、こういう対応を着実に積み重ねてきているところでございまして、いまだ、繰り返しになりますけれども、一般的にこれがテロであるというところにまでは至っていない、こういうことでございます。
  183. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 法務省にお伺いします。  テロ資金処罰法案についてでございますけれども、同法案の二条でいう「公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で、資金を提供」するというところがございますが、容易にするというのはどういうことですか。  これをもう少し明確に規定して、例えば犯罪行為を実行する目的でというような形でのやり方はまずいでしょうか。
  184. 古田佑紀

    政府参考人古田佑紀君) 容易にするという言葉をこれ以上パラフレーズするというのは大変難しいわけですが、平たく言えば実行をやりやすくするという、こういうことになるわけでございます。  ただいま委員御指摘の点でございますけれども、非常に大規模なテロ等もあるわけでございまして、そういう場合に犯罪の実行そのものももちろん大事なわけですけれども、例えばいろんな準備行為などもあるわけでございます。そういうことからいたしまして、犯罪の実行行為そのものに対する資金の提供ということでありますと、これは条約あるいは国連安保理決議の一三七三号、これの趣旨から非常に制限的になってしまって、条約あるいは一三七三号の実施という面から見ると、これは非常に問題があるということがございまして、こういう容易にすると、要するに、犯罪行為を実現するに向けていろんなことが必要になるわけでございますけれども、それを犯罪実行しやすくなるよう、できるようにいろんな形での援助をするといいますか、そういう積極的な目的を持ってやる場合、こういう場合を犯罪として定める、こういうことでございます。
  185. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 この文言でこの表現で犯罪の範囲というのがほぼ無制限の形で拡大されるというような、そういうおそれはないということですか。
  186. 古田佑紀

    政府参考人古田佑紀君) ただいま申し上げましたとおり、犯罪の実行をしやすくするということを積極的に意図をする、それでやるという、それで資金を提供するということにしてございますので、おっしゃるような無制限に広がるというような事態は十分防止できるものと考えております。
  187. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 去る二月二十日、日本弁護士連合会は久保井一匡会長名で、テロ資金防止条約批准と国内立法についての会長声明を発表していますが、外務大臣、お読みでございますか。
  188. 川口順子

    国務大臣川口順子君) 読んでおりません。
  189. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 どなたか外務省、お読みになりましたでしょうか。
  190. 林景一

    政府参考人(林景一君) 拝見いたしております。
  191. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 それを読みますと、私の印象では極めてもっともなことが指摘されていると思いますが、その内容について外務省はどのようにお考えでしょうか。
  192. 林景一

    政府参考人(林景一君) 拝見いたしましたところ、若干この条約及びその実施法につきまして誤解に基づいてその御判断なさっているのではないかなというふうに思っておりまして、具体的には三点御指摘がございます。  一つは、この規制といいますか、犯罪化されますそのテロ行為の定義自体があいまいだという御指摘が一点ございます。しかし、これは先ほど来御議論ございますとおり、テロ行為自体を定義するということではなくて、既に締結済みのテロ関連条約における犯罪ということで、もう既に犯罪になっているものというものを対象にしておると。それから、住民を威嚇し、政府等に強要することを目的とした人の殺傷行為ということで、これまたやっぱり当然犯罪になっておる行為でございますけれども、そういうものに対する資金の提供と。その資金の提供の在り方は先ほど来刑事局長がお話しになったとおりでございますし、そういう意味で外延が極めて明確になっているというふうに思っております。  それから、その後、団体の活動がテロに関連した活動であるか否かの認定についての手続保障に欠けるという御指摘が二点目にございますけれども、これも、そもそも団体の認定というのは行わないわけでございますけれども、いずれにいたしましても、条約では一定の犯罪行為についてのその資金の提供の犯罪化が義務付けられているのみでございまして、その後、その資金提供の罪、その条約で義務付けられた、犯罪化が義務付けられた行為につきましてどういう形で国内的に適用するかということについては、これはそれぞれの国内で実施するわけでございますけれども、我が国におきましては、少なくとも厳格な刑事司法機関による認定、司法当局、裁判所も含めまして、厳格な認定が行われるんではないかということで、手続保障に欠けるというふうには思っておりませんし。  それから三番目に、テロ行為に使用されることを確定的又は未必的に認識していた場合でなくても処罰の対象とされるおそれがあるということで、拡大するんではないかという御指摘ございますけれども、これも先ほどの御説明にございましたとおり、この法律では、その「情を知って、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で、」行われた資金の提供に限って、厳に限って処罰されるということでございますので、これも処罰の範囲が広過ぎるということはないんではないかと。  以上、ちょっと長くなりましたけれども、その三点、それぞれ私どもとしては理由がないのではないかというふうに思っております。
  193. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 弁護士連合会は、改めて申し上げるまでもなくて法律のプロ集団でございますが、今その弁護士連合会の会長の声明が外務省によりますと誤解だとおっしゃるわけですが、このような誤解とお考えになった場合にどのような対応をなさっておられるんですか。つまり、弁護士連合会の方々とお話合いをなさるんですか。それとも、どうなんですか。
  194. 林景一

    政府参考人(林景一君) 済みません。  私どもはその弁護士連合会とは直接そのお話を承っておるわけではございませんけれども、もしこの種のお申出がある場合には御説明したいと思いますし、それから、恐らく国内法の関連におきましては、法務省におかれても御説明の機会というものがまたあるんではないかと思います。
  195. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 いま一つ、四月二十三日には、社団法人自由人権協会が、自由人権協会の代表理事外三名の理事が連名で、テロ資金防止条約の批准及び公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案に対する意見書というのを公表しておりますが、御存じでおりますか。
  196. 林景一

    政府参考人(林景一君) 申し訳ございません。法律案に対する意見書ということではちょっと私は承知しておりません。
  197. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 そうすると、その中身についてどなたも御存じないんですか。
  198. 林景一

    政府参考人(林景一君) 済みません。ちょっとただいま把握いたしておりません。
  199. 大田昌秀

    ○大田昌秀君 この意見書の中で、「テロリズムに対する資金供与防止に関する国際条約の批准に伴う国内法として政府国会に提案した「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案」は、」「罪刑法定主義、構成要件の明確性を求める刑事司法の原則に違背し、この法律が施行されれば思想良心の自由、信教の自由等を侵害する虞があり、戦争その他国家による武力の行使による犠牲者に対する人道的な国際的救援活動を制約する虞もある。」ということが言われておりますが、そういう懸念はございませんか。
  200. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 質疑者に申し上げます。大変申し訳ございませんが、時間が超過した後の質問になっておりますので、これにて閉じさせていただきます。  他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  テロリズムに対する資金供与防止に関する国際条約締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  201. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定をいたしました。  なお、本件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  202. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  203. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 国際電気通信衛星機構(インテルサット)に関する協定の改正受諾について承認を求めるの件、国際労働基準の実施を促進するための三者の間の協議に関する条約(第百四十四号)の締結について承認を求めるの件及び世界保健機関憲章第二十四条及び第二十五条の改正受諾について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明聴取いたします。川口外務大臣
  204. 川口順子

    国務大臣川口順子君) ただいま議題となりました国際電気通信衛星機構(インテルサット)に関する協定の改正受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この改正は、平成十二年十一月にワシントンD・Cで開催された国際電気通信衛星機構の締約国総会において採択されたものであります。  この改正は、国際電気通信衛星機構がその宇宙システムを移転する会社を監督する等のために、機構の目的、構成等を変更することを内容とするものであります。  我が国がこの改正受諾してその早期発効に寄与することは、国際衛星通信の発展に資するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この改正受諾について御承認を求める次第であります。  次に、国際労働基準の実施を促進するための三者の間の協議に関する条約(第百四十四号)の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、昭和五十一年六月にジュネーブで開催された国際労働機関の総会において採択されたものであります。  この条約は、国際労働基準の実施を促進するための政府、使用者及び労働者の三者の間の協議について定めたものであります。  我が国がこの条約締結することは、労働条件の改善を目指す国際的な取組に寄与するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約締結について御承認を求める次第であります。  次に、世界保健機関憲章第二十四条及び第二十五条の改正受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この改正は、平成十年五月にジュネーブで開催された世界保健機関の世界保健総会において採択されたものであります。  この改正は、世界保健機関の執行理事会の構成員の数を増加すること等を目的とするものであります。  我が国がこの改正受諾してその早期発効に寄与することは、保健衛生の分野における国際協力に一層の貢献を行うとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この改正受諾について御承認を求める次第であります。  以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
  205. 武見敬三

    委員長武見敬三君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。  三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    正午散会