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国務大臣(
尾身幸次君)
沖縄について、これから自立経済を目指して頑張っていただきたいというふうに
考えているわけでございますが、私はこの
沖縄担当の
大臣であると
同時に科学技術政策
担当でもございまして、そういう中で、結局、自立経済を達成するためには
沖縄自身の水準を科学技術面で高めなければならないということを強く感じた次第でございます。
そこで、就任以来いろいろ
考えてまいりましたが、この
沖縄に、
政府として
沖縄振興は
政府の政策の大きな柱でございまして、そういう政策的な重点を置ける
沖縄ならば、現在の日本の大学の在り方にこだわらない理想的な大学院大学、研究とそれから
人材育成、両方できる大学院大学ができるのではないかと
考えて、要するに世界最高水準の国際的な大学院大学を作るということを
考えたわけでございます。
そこで、ベスト・イン・ザ・ワールドという
考え方の理念を守り抜いて、どういう大学院大学にするかということを今いろいろ
関係者の御
意見を聴いているところでございますが、そんなに規模は大きくないんですが、全部英語で学内の
会議も授業もやる、こういう大学は日本にありません。それから、外国から半分以上の学生及び教授陣を連れてくる。それから、外国のいろんな研究施設、大学等と連携をするということ。それから、それに基づいてその周辺に、筑波型にはしたくないと思っておりますが、筑波が必ずしも成功していると思っておりませんが、この大学を中核とする企業
関係の研究施設も誘致をする。誘致をするというよりも、大学の水準が高くなれば自然にこの周辺に研究施設が集まると
思いますし、そういうふうにしていきたい。
提携すべき相手先も今
検討中でございますが、例えば、アメリカのカリフォルニア工科大学とかスタンフォードとか、カリフォルニア大のサンディエゴ校とか、あるいはMIT、マサチューセッツ工科大学とかでありますが、
同時に、実を言うと、シンガポールは、リー・クアンユー首相がバイオ
関係の科学技術の
発展をひとつやっていこうということで、ITから実はバイオの方に戦略の重点を移して、その代わりバイオでは世界一を目指そうということで、シンガポール大学にそういうところを充実しております。
そこで、このシンガポール大学と連携をすることが
沖縄の大学院大学の非常に大きな重点になりますので、
是非行って、向こうの大学の幹部の方、それから首相にも会ってまいりますけれ
ども、そういう方と話をして、先日、小泉総理が行かれたときも日本とシンガポールの科学技術の交流を
促進するというのを首脳同士で決めておりますので、具体的にはこういう大学ベースの協力、連携も大変大事だと思って、その方向を模索していきたいと。
先方も私が今まで会った限りにおいては大変前向きでございまして、そういうところから
一つのネットワークを組んで、国際的なネットワークの中でこの大学院大学をしっかりしたものにしていきたいと
考えている次第でございます。