○原陽子君 社会
民主党の原陽子です。
私は、社会
民主党・市民連合を代表して、
政府提出、
道路関係四
公団民営化推進委員会設置法案及び
修正案に
反対の
立場から
討論を行います。(
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この
法案に
反対する
理由はさまざまあります。しかし、ここで最も強調したいのは、
特殊法人改革の進め方の問題です。
そもそも、
小泉内閣が森前
内閣から継承した形で、七十七
特殊法人と八十六の認可法人を整理する
特殊法人等改革基本法を成立させたのが、昨年の六月です。また、小泉首相が
道路関係四
公団の統合、分割・
民営化の方針を示し、
第三者機関に見直しの中身をゆだねると示したのが、昨年の十一月十九日です。
今回は、いわばその考え方を
法案に落としただけのものです。その間、
改革派対抵抗勢力という、一見わかりやすい構図で
改革がアピールされてきましたが、実は、肝心の
改革がおろそかであったことが、今になって
国民の前に明らかになってきました。
本来、
改革のメスは、
道路関係四
公団という
組織の枠組みにではなく、その温床である政官業の癒着、つまり、私
たち立法府の心臓部へと入れられるべきでした。
票と政治献金を集めるために口ききをする政治家と秘書、省益優先のために
国民のニーズを顧みず事業を進める官僚、天下り先
確保や政治献金目当てで子会社やファミリー企業をふやす政と官、こうした関係に取り入り、談合を繰り返し、税金を吸い上げ、三%とも五%とも言われるリベートを政治家に還流させる企業、これらのすべては、それらを本気になってとめてこようとしなかった立法府に
責任があることを、私
たち議員はごまかすべきではないと思います。(
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これらの癒着を断ち切る
改革が断行されてこそ、むだな事業は起こらず、必要な事業だけが住民自治に基づいて淡々と行われるのではないでしょうか。
議員経験の浅い私がこんなことを言うのは、生意気なのでしょうか。それとも、単なる理想論にしかすぎないのでしょうか。甘いと言われるだけなのでしょうか。私はそうは思いません。
今回の
法案は、
国会が
対処してこなかったすべての
責任を、
労働者や
道路利用者を初めとするすべての
国民に押しつけることにしかなりません。私
たちは、このことについて深く反省し、本来の
改革、私
たち立法府の心臓部への
改革に着手しなければなりません。その上で、
もともとの
道路整備計画のあり方、需要予測、必要性の見直しを行い、環境、総合交通政策、
地域格差の
観点から
国民の声に丹念に耳を傾けていけば、この国は生まれ変わることができるのではないでしょうか。
政治が信頼されていなければ、どんなによい政策を掲げても、それを
推進することはできません。本当の
改革を進めるために、今、ここにいる私
たち国会議員一人一人がその
責任の重さを感じるべきだと思います。
最後に、もう一度、
小泉総理が主導した
道路関係四
公団民営化推進委員会設置法案及び
修正案に
反対の意を表し、私の
反対討論を終わります。(
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