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2002-07-31 第154回国会 衆議院 環境委員会 第22号
公式Web版
会議録情報
0
平成十四年七月三十一日(水曜日) 午前十時
開議
出席委員
委員長
大石
正光君
理事
熊谷 市雄君
理事
西野あき
ら君
理事
柳本 卓治君
理事
山本
公一君
理事
奥田
建君
理事
牧 義夫君
理事
西 博義君
理事
樋高
剛君 小渕 優子君
奥谷
通君 亀井
久興
君 木村 隆秀君 小泉 龍司君
小林
興起君 阪上
善秀
君 菱田 嘉明君 三
ッ林隆志
君
山本
有二君
小林
守君 五島 正規君
近藤
昭一
君 鮫島
宗明
君 田端 正広君
武山百合子
君
藤木
洋子
君
金子
哲夫
君
西川太一郎
君 …………………………………
環境大臣政務官
奥谷
通君
環境委員会専門員
飽田 賢一君
—————————————
委員
の異動 七月十七日
辞任
補欠選任
金子
哲夫
君 原
陽子
君 同日
辞任
補欠選任
原
陽子
君
金子
哲夫
君
—————————————
本日の
会議
に付した
案件
閉会
中
審査
に関する件 ————◇—————
大石正光
1
○
大石委員長
これより
会議
を開きます。 この際、去る十七日に行いました
日光国立公園尾瀬地域
の
環境保全状況
に関する
実情調査
につきまして、その
概要
を私から御報告申し上げます。 当日の
視察委員
は、民主党・
無所属クラブ
の
奥田建理事
、
近藤昭一委員
、
日本共産党
の
藤木洋子委員
、社会民主党・
市民連合
の
原陽子委員
、そして私、
大石正光
の五名であります。 さて、既に報道で御承知のとおり、
尾瀬
で最も伝統のある
山小屋
である
長蔵小屋
が、別館の建てかえに伴う廃材あるいは空き缶や
ガラスくず等
の
廃棄物
を
不法
に埋め立てていた
事件
は、
地元
のみならず、多くの
人々
が驚きを持って受けとめたところであります。 また、この他にも、
携帯電話
の
基地局
の
建設
が計画されたことにより、話し声や
着信音
によって
尾瀬
の静寂さが損なわれてしまうことなどが論議を呼びました。 こうした問題は、
尾瀬
だけの問題にとどまらず、全国の自然をどのように守っていくべきかが問われている問題であると認識しており、先般、
自然公園法
の
改正案
を審議した当
委員会
といたしましては、
自然公園
の
実情
を把握し、さらに適切な
管理
の
方策
を検討する必要があると考え、今回の
視察
を行った次第であります。
日光国立公園
の
尾瀬地域
は、
福島
、新潟、群馬の三県の県境に位置し、
本州最大
の
高層湿原
である
尾瀬
ケ原を初め、
尾瀬沼
やそれを見おろす燧ケ岳、雪解け後のミズバショウや夏の
ニッコウキスゲ
、秋の紅葉などの美しい
自然景観
が
人々
に深い感銘を与えており、年間五十万人近くの人が訪れる、まさに
我が国
を代表する
自然景観
を有する
地域
です。また一方で、古くから、
水力発電計画
や道路の
建設計画
により、貴重な
自然環境
が危機にさらされてきた場所でもあります。 こうした
開発計画
に対して、
長蔵小屋
の歴代の
経営者
は敢然と立ち向かい、さらに、自然を守りたいとする
人々
の尽力もあって、
尾瀬
は現在でも美しい
景観
が保たれております。
尾瀬
で生まれた
開発
に対する
反対運動
は、国語の教科書にも取り上げられ、また、
我が国
の
自然保護運動
の原点とも言われております。こうした歴史を持つ
長蔵小屋
は、
尾瀬
の
自然保護
のシンボルとも言うべき存在であっただけに、今回のような
事件
が起こりましたことをまことに遺憾に感じております。 それでは、
調査
の
概要
について申し上げます。 まず、
尾瀬沼
のほとりの
尾瀬沼ヒュッテ
において、
環境省北関東地区自然保護事務所
、
福島
県及び
檜枝岐村等
から、
不法投棄
問題の経過や
行政処分
の内容、
自然公園管理
の
現状等
について
説明
を聴取いたしました。
委員
からは、
山小屋
における
廃棄物
の
適正処理
の
チェック体制
、
不法投棄関係者
の
処分
のあり方、
自然公園法
に基づく
承認条件
の
適正履行
の確認の
必要性等
について質問があり、
関係者
との
意見交換
がなされました。 次いで、
不法投棄現場
に移動し、
長蔵小屋
の
代表者
である
平野太郎
氏より、
不法投棄
が行われた原因や今後の
改善策
について
説明
を聴取いたしました。
説明
によりますと、今後は
従業員
への教育の徹底や社内における
指揮命令系統
の
見直し等
を行い、信頼の
回復
と
小屋
の
健全経営
に努めるとのことであります。 なお、
不法投棄跡地
は、現在、
廃棄物
の撤去が完了し、
原状回復
がなされております。 最後に、
尾瀬沼ビジターセンター
において、
尾瀬
の成り立ちや動植物に関する展示を見学いたしました。 今回の
視察
では、沼山峠から
尾瀬沼
までの道のりを往復しましたが、
湿原
では、一面黄色の
ニッコウキスゲ
の花々が私たちを迎えてくれました。しかしながら、こうした植物は微妙な
生態系
のバランスの上に成り立っているものであり、
環境
の変化に対しては非常に脆弱なものであります。 また、平日ということもあって、ふだんは混雑する
木道
も比較的すいており、鳥のさえずりを聞きながら、ゆっくりと
湿原
を歩くことができました。自然との触れ合いは、山や
湿原
のような視覚的な
対象物
だけでなく、その静けさや雰囲気もまた重要であることを感じました。 このような祖先から引き継がれた貴重な
自然環境
をいかにして後世に残すか、
自然公園
の
保護管理
がもっと適切に行える
方策
はないものか、多くの
関係者
の皆様とともに考えていく
必要性
を認識したところであります。 以上が
委員会視察
の
概要
であります。 なお、今回の
視察
に当たりましては、
福島
県及び
檜枝岐村
を初め、
地元関係者
の方々の多大なる御協力をいただきました。ここに深く感謝を申し上げまして、報告といたします。 以上でございます。 ————◇—————
大石正光
2
○
大石委員長
この際、御報告申し上げます。 今国会、本
委員会
に付託されました
請願
は、
鳥獣保護法
の
改正
及び
野生生物保護法
の制定に関する
請願
二十八件であります。各
請願
の取り扱いにつきましては、先ほどの
理事会
で慎重に協議いたしましたが、
委員会
での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。 なお、本
委員会
に参考送付されました
陳情書
は、お
手元
に配付いたしておりますとおり、地球温暖化問題への対応に関する
陳情書外
三件であります。 また、本
委員会
に参考送付されました
意見書
は、お
手元
に配付いたしておりますとおり、
地球温暖化防止政策
の推進と
京都議定書
の
早期批准
・発効に関する
意見書外
百四件であります。 ————◇—————
大石正光
3
○
大石委員長
次に、
閉会
中
審査
に関する件についてお諮りいたします。
環境保全
の
基本施策
に関する件
循環型社会
の形成に関する件
公害
の
防止
に関する件
自然環境
の
保護
及び整備に関する件
快適環境
の創造に関する件
公害健康被害救済
に関する件
公害紛争
の
処理
に関する件 以上の各件につきまして、
議長
に対し、
閉会
中
審査
の申し出をいたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大石正光
4
○
大石委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、
閉会
中
審査案件
が付託されました場合の諸件についてお諮りいたします。 まず、
閉会
中、
委員派遣
を行う必要が生じました場合には、
議長
に対し、
承認申請
を行うこととし、
派遣
の目的、
派遣委員
、
派遣期間
、
派遣地
その他所要の手続につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大石正光
5
○
大石委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、
閉会
中、
参考人
の
出席
を求め、
意見
を聴取する必要が生じました場合には、
参考人
の
出席
を求めることとし、その人選及び
日時等
につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大石正光
6
○
大石委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時八分散会