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千葉景子君 ありがとうございます。
法案の内容につきましてはまだ細かい点でお聞きをすべきところもあろうかというふうに思いますけれ
ども、ちょっと限られた時間の中ですので、少し、もう一方、難民にかかわる問題についても聞かせていただきたいというふうに思いますので、
法案にかかわっては以上にしたいというふうに思います。
実は、今回、
入管法の
改正が行われるわけですけれ
ども、この
法律の名称は入管及び
難民認定法というわけでして、この
法律の
守備範囲として難民問題が存在しているわけです。今回はそれについては特段、
法案の中では触れられておりません。
ただ、これは
冒頭にも申し上げましたけれ
ども、二十
世紀がそういう国と国との対立の
時代で戦争の
世紀とも言われていたわけですけれ
ども、そういう中で非常に迫害が行われて、多くの人がみずからのふるさとを後にしてそして他国へ逃れたりする、こういうある
意味では
世紀でもあったというふうに思います。
二十一
世紀になっても、それが引き続いて、引きずられているというわけでして、アフガンな
どもその大きな
一つの問題でございます。また、それに輪をかけて、アフガンの中では、今度の同時多発テロを機に戦闘
状況にあり、また、より一層たくさんの人が難民となって
周辺に出ていると、あるいはそれすらできないという話も聞いておりまして、大変悲惨な
状況でございます。
これまでもアフガンでは内戦で二百五十万人以上の難民が出ているということでございますし、これからもふえていくだろうと。それから、この難民問題は、国連の難民高等弁務官事務所、緒方貞子さんが本当に奮闘をされてこられた機関でございますけれ
ども、このUNHCRの支援
対象になっている難民も二百万から三百万いると、正確な数字は私もわかりませんけれ
ども、そう言われているわけです。
そういう中で、
日本へもいろんな形で、アフガンばかりではありませんけれ
ども、保護を求めて来日している人もこれまでもございました。今、この同時多発テロを機に、
日本も難民問題の解決などに積極的に
行動をしなければいけないと、こういうことが盛んに言われておりまして、私もこれは
日本が本当にやるべき大きな仕事だというふうに思っております。こういうさなかですから、やはり言葉だけではなくて、本当に
一つ一つ行動をもってそれを現実のものにしていくことが必要だろうというふうに思います。そうしないと、幾ら難民支援難民支援と叫んでも、結局、
国際社会の中からも、口ばかりだと、一時期は何か金だけだと言われたときがあったかとは思いますけれ
ども、またまた今度は口だけだということにもなりかねないわけでして、こんなことを思いながら
日本の難民の
受け入れ状況を考えておりました。
正直言って大変残念な
状況です。
日本までわざわざ来日をして救済を求める人の絶対数が少ないということも多少あるかとは思います。しかし、やはりG7諸国あるいは先進諸国などと比較をいたしましても、余りといえば余り、少ない
状況ですね、来る人が少ない。
それは、
日本がやっぱりそういう温かい
受け入れの心を持っていないということを見抜かれてみんなが来ないものなのか、それとも距離が遠いからなかなか来ないのか、あるいは来てそういう救済を求めたいけれ
どもそういう道が閉ざされているのか、いろいろな問題があると思うんですが、ちょっと実情が、最近少しずつふえているとはいいましても、これ、
法務省の資料でございますので別段誤りないと思いますけれ
ども、
平成十二年の実績で、申請されたものが二百十六、そして難民に認定されたものが二十二、不認定百三十八、取り下げている方が二十五ですかね、まだ未処理のものとして二百二、こういう数字が挙げられておりまして、昭和五十七年以来の総数で難民として認定されたものが二百六十ですかね、八十か、一年に一件なぞという年もずっとあったという
状況でございます。
一体、これはどういうことを
意味しているんだろうかというふうに思うんですけれ
ども、それについては
基本計画、
先ほど示していただいた
基本計画の中でも、難民支援というものについて、難民認定を適切に行っていくということも挙げられておりますが、この
状況については、ちょっとどうでしょう、実際、
大臣、どんなふうにお
感じになられますか、今、急で申しわけないんですけれ
ども。