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政府参考人(書上
由紀夫君) 大変難しい御質問なわけですので、安全度、危険度がどうかというのはこれはなかなか言いにくい問題でございます。
ただ、せっかくの
お尋ねですので、一般的にお答えを申し上げたいと思いますが、その前に、私ども言うまでもなく、
お尋ねのようなイスラム過激派あるいは国際
テロ組織といったものにつきましては重大な関心を持って日ごろから
調査をしております。
今回の
同時多発テロの
発生に際しましても、直ちに私どもの次長を責任者とする特別体制をとって、
全国に号令をかけまして、関連
情報の収集、そして必要な
情報の
関係機関への提供等を行っておりますし、また今月に入りまして、米英のタリバン攻撃以降、私どもはやはり
一つステージが上がったという認識をしておりますので、もう
一つ高い段階から、私を本部長とする緊急特別体制をとりまして、さらに
情報収集の徹底を今図っているわけでございます。
ただ、何といいましても現在、
我が国にこうしたイスラム過激派といいますか、その母体になるイスラム教徒、あるいはイスラムから来られた人というものの実態が、私どもでもなかなかこれは把握の仕方が難しいわけですけれども、私どもの把握では、外国人登録者の数等を見ますと、大体六万から十万ぐらいという総数になっているんではないかというふうに見ているわけです。
私どもがそういう中で関心を持って見ておりますのは、大体イスラム系の方というのは、多くは善良なイスラム教の方なわけですが、その活動の中心というのは、どうしてもいわゆるモスク等での礼拝あるいはそこにおける集会等を中心にやっているのではないかということで見ておりますが、現在
我が国に、このモスクもピンからキリまでありますが、おおよそ百五十ぐらい現在あるわけです。かなりの部分は首都圏に集中しているわけですけれども、そうした中でやっておりますところ、何らかの資金活動をしている疑いがあるのではないかと思われる者、若干いないわけではありませんけれども、しかし大半の方はやはり今回の
テロ事件に際しましても、巷間言われるところの、イスラム・イコール・
テロというようなイメージがありますので、そういったイメージの払拭という方向へ、何とかならないかというような
対応をしているように私どもでは見ておるわけです。
ただ、いずれにしましても、これは今、アフガニスタンで大変問題になっておりますように、このイスラム
テロ組織というのもこのイスラム教徒の、非常に私どもの社会ではなかなか理解できないんですが、宗教とかなり密接な関連を持って動いているというところから、今後の全体の事態の推移、これいかんによってどうなるのかということを関心を持って今
情報収集に努めているところでございます。