○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。
大臣の所信に対します
質疑、二日間の長丁場でございましたが、私が最後でございますので、よろしくお願いをいたしたいと思っております。
私の最初の質問でございますが、先日の予算の委嘱審査の際に積み残した案件でございますが、まず中山間地問題、これは今回のいろいろな
質疑の中でもたくさんの方から御
指摘がございましたし、今、谷本
先生の方からもいろんな面で御
指摘があったわけですが、私もちょっと角度を変えてこれについて取り上げてみたい、こう思っている次第でございます。
前回の
委員会でもちょっと申し上げたんですが、私は、地方行政といいますか、地方行政ばかりでない、地方におることが多かったものですからどうしても中山間
地域を目の当たりにいたしておりまして、そういう
意味から、何といいますか、
日本人の郷愁というのもあるのかもしれませんが、
日本の国土の一部としてこれをどうにかしていかなきゃいけないというような思いをずっと持って
関心を深めてきたわけでございますが、農水
委員として御指名いただいたのは今回が初めてですので、ほかのところではいろいろ質問させていただいたんですけれ
ども、いわゆる中山間
地域の本丸といいますか、そこでいろいろ質問させていただくことを非常に感謝しているわけでございます。
中山間
地域、これは非常に皆さん、もうここはどうにかしていかなきゃいけないという思いでおると思いますし、大体中山間
地域というこの言葉自体、これは数年といいますか二、三年前は言ってもわからない人が多かったんであろうと思うんですが、今ではもうどなたが言ってもおわかりになると。大変、
日本人として
関心の深い問題になってきたのではないのかな、こういう認識でございます。
ところが、現実問題を見ますと、どんどんどんどん過疎化が進んでいる、見放されているというのが現状でございまして、これはいわゆる経済効率主義といいますか、そういう物の
考えであれば、これは効率が悪いに決まっていますから、絶対寂れていくのはわかり切っているわけでございますけれ
ども、それでいいのかというのが大きな問題でございまして、これはいろんな
施策をやられる面からもそういう中山間地をどう認識するか、その辺が
一つ大きな問題ではないのかなと。そういう認識と、さらには、今どうなっているかということをきっちりとそれを認識していただいて、さらに進んでいただくというのが
一つ重要な大切な方向ではないのかなと思っているわけでございます。
そういう
意味で私は、中山間地問題というのは、これは所得補償等いろいろございますけれ
ども、そこの中山間に住んでいる人の問題でもありますけれ
ども、それが第一義的な問題ではないというふうに認識しておりまして、そこに住んでいる人たちは、例えばそこに好きで住んでいる、あるいは昔から生まれたところだから住んでいるという人もおるかもしれませんが、変わろうと思えばいつでも変われるんですね。事実、そういう人たちがどんどん変わっているから過疎化が進んでいるわけでございまして、問題の本質というのは、要するにそうなっていいのかどうかということであるのではないのかなというふうに
考える次第でございまして、そういう
意味ではよく、資源の涵養の地であるとか、したがって同じことかもしれませんけれ
ども洪水を防御するとか、あるいは私は中山間地は大事だなと思う
一つとして、現実の問題として何か、私が地方行政に携わっていたときに、どんどん都会の商人といいますか都会の人が土地を買いに来ているというニュースがありまして、その土地はじゃ何にするのかというと、産廃の用地としてあてがうというような
お話を聞きまして、そういうところで産廃を
処理するのは、それは結構なことですけれ
ども、えてしてそういうところから
環境破壊が起こることがあるというような気がするわけです。人間ですから、人の目から離れると何をするかわからぬというようなこともございまして、そういう
意味からでもこの中山間地というのは守らなきゃいけない。
あるいは、
日本は人口が大変多いわけですし、山岳部も多いわけですから、そういう住めるところをどんどん捨てて都会に集中してくるというのは本当に国土の健全な使い方かどうかという疑問もあるわけでございまして、そういう
意味では農林省の方でいろいろと
施策をやっていただくというのは大変結構なんですけれ
ども、問題意識としては農林省を飛び越えたもっと大きな
日本の国の問題だというふうに私は
考える次第でございますが、その辺のお
考えについて、
大臣と、それから
地域も変わるといろいろと見方も違うと思いますので、
田中副
大臣からもひとつ
お話を伺いたいと思います。