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河本英典君 今まさに
柳澤大臣がおっしゃったように、
一つの新しい
感想といいますか
分析が示されたわけでございますけれども、
経済というのは、
財務省なり
金融庁の
方々は長らくかかわってこられて大ベテランの方がたくさんおられるわけでありますけれども、
政策という
観点、
マクロの
経済という
観点で
経済を見てこられておるということで、いろんな
数値が上がった、下がったとか、ふえたとか減ったとかいろんなことをおっしゃるわけでありますけれども、それは
一つの
分析としては当たっているのもあるわけでありますけれども、こうして時代が変わってきた。例えば、
高齢化が進んで
人口の
構成が変わったということで若干違う
動きがあるじゃないかという話も今伺ったわけでありますけれども、そんな
意味で、未経験のものに対してちょっと弱いんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
デフレであるということがちょっと言われたわけでありますけれども、今までは
インフレ政策の中での
経済運営が大変得意だった
方々が大勢おられる。その中で、
デフレに対してどうしたらいいかということを、知識はあるけれども余り知恵がないというところでもたもたしているのかなというような気もするわけであります。
経済というのは、私が思うのは、人の
経済生活の集大成でありますから、先ほど言われた心理的な面、
消費なんかで特に大きいわけでありますけれども、そういった
部分というのは非常にあるんじゃないかと。だから、金で見るとか物で見るということも非常に大事な物差しではありますけれども、その見えない
部分の人の心理といいますか、心の
部分も非常に大きく
影響してくるんだと。その結果が
マクロの
経済としての大きな
動きになってくるんじゃないかなというような気がするわけであります。
私は、最初に
経済というのはどんなのかと習った例え話で、ちょうど壊れたラジオみたいなもので、何か鳴らぬようになったら、配線を調べるのもいいけれども、け飛ばしたら鳴り出したと。そんな話があるぐらいで、ショックを与えるということも非常に大事なことでありますし、今されようとしていることは、
小泉内閣のおっしゃる、
民間という言葉をよく使われるわけでありますけれども、
民間にできることは
民間でしようじゃないか、
民間活力をしっかり
経済に生かすようにしていかなきゃいかぬじゃないかなというふうに思うわけでございます。
塩川大臣は
大阪の選挙区で、
大阪の御出身でございますけれども、
経済に対する物の
考え方というのは
東京と
関西では随分違うような気がいたします。もちろん、近代になってからの
経済でございますので明治以降の話になると思うんですけれども、どうしても
政府の
政策の
中心にやってきた
経済が
東京の
経済、
日本の
経済になるわけでありますけれども、
関西の
経済というのは、堺の自由港とか、そういった自由主義的な
活動の中での
経済活動があります。今は大
企業でありますけれども、もとは
中小企業、
ベンチャー企業が大きくなって大
企業になったという土壌を考えますと、新しい商売、ニュービジネスも、それから新しい
商品開発も割と
関西の
企業がよくやっているという経緯があるわけでございまして、ここで一度やはり
関西的な、もちろん
マクロの
経済を
専門にされておる
方々にこんなことを言うのは
意味ないかもしれませんけれども、ミクロの
経済というのも考えてみないかぬなというふうに思うわけでございます。
金融庁は
金融の
不良債権問題でいろいろ対処していただいておるわけでありますけれども、主に注
入行の
大手、またその
大手の
お金がたくさん行っている
会社というのは大体大きなところでありまして、
中小零細企業といいますと、つぶれかけているような
会社はだめなんでありますけれども、
中小・
中堅企業というのは結構いい
技術力を持っている、いい
開発力を持っている、そういったところに実際こういった
状況の中できっちり
お金が回るような
仕組みになっているのかなということを心配するわけでございます。
もちろん、直接融資のためのいろんな施策はしていただいておるわけでありますけれども、やはり何といいましても、一番身近なのは
金融機関からの
借り入れということが
一つの
金融の
基本でありまして、過去のいい
会社も、
中堅企業も、実は、直接
金融をやるより、
銀行借り入れによる、
金融機関の
借り入れによる
間接金融に頼ってきたわけでございます。
その
会社の
バランスシートを見ますと、言うなら非常に負債が多いと、
借り入れが多いですから。その中でもしかし、今までは優良な
資産、
土地が
中心でありますけれども、株式もそうでありますけれども、そういった
資産との
バランスをとりながらきっちりやってきたのでありますけれども、ここへ来まして、いろんな話を聞いていますと、
財務体質、
財務体質と言われると
自己資本が充実していないとだめだという話になってきて、
金融機関はそうかもしれませんけれども、一般の
会社というのは、今まででも結構きっちり
バランスをとって堅実にやってきた
会社があるわけでありますけれども、その辺がちょっと今困っているんじゃないかなというふうな気がするわけでございます。
ちょっと聞いた話でありますけれども、
金融検査が大変厳しくて非常に
お金が出にくくなったというふうなことをちょっと聞いたことがあるんで、その辺はどうなのかなということで、
一つは、きょうは
金融庁に、
検査基準というのは一体どういうところでやられているのかということで、一体
マニュアルというのはどんなのかなということを聞きたいというのが
一つの
質問であります。
もう
一つは、これからの
活力を生み出すための、やっぱり
経済は
国民が、
企業がやる気を出して金を稼ごうじゃないかということで、頑張らすという
仕組みに一番
影響するのは実は
税制でありますので、
税制というものを今回、
緊急経済対策でもちょっと考えていただいているようでありますけれども、これにとどまらず、将来どういうふうに考えたらいいのかという
お話をさせていただきたいなということできょう
質問に立たせていただいたわけでございます。
まず、
検査マニュアル、
金融機関の
検査基準というのは一体どんなものかということを概略で結構ですのでお聞かせいただきたいと思います。