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参考人(
田尻研治君)
田尻研治と申します。よろしくお願いいたします。
こういう場所は余りなれていないので多少緊張しておりますから、うまくしゃべれるかどうか自信ありませんけれ
ども、男も女も
育児時間を!連絡会ということで、これは市民団体ですけれ
ども、文字どおり
会社とか社会に
男性も
女性も
育児時間をということを求めている緩やかな市民団体です。一九八〇年にできまして、歴史は二十年近くあるわけですけれ
ども、私自身の
会社はエッソ石油という外資系の石油
会社で、今現在は合併をしましてエクソンモービルという、そういう
会社に所属しております。
きょうは、
男性の
育児ということも含めまして、私の個人の生活体験を交えてお話しさせていただきたいと思いますので、その点御了承ください。そしてまた、それに基づいて、今、
中條さんからいろいろ御
説明ありましたけれ
ども、
会社に対してどういう
制度とか、
会社がどういう
会社であればそのような両立した働き方が
従業員としてしやすいか、できるかというような、そういうことを体験の中からお話しさせていただきたいな、また事
会社だけでなく、きょうお集まりの皆さんの国の単位とか地方
自治体の単位を含めて、どういう施策が望まれるかというようなことも考えたことをちょっと述べてみたいなというふうに思います。
まず、私自身、今二人娘がおりまして、上は高校一年です。茶髪のお姉ちゃんでありまして、下は小学校五年、これも娘です。ですから、私が語る
育児の風景というのは大体一九八五年から今までの十五年ぐらいの
期間の話であります。御承知のように、この十五年は非常に
少子化ということも含めて語られまして、
育児休業法が施行になりまして、大分世の中が急激に変わってきた
時代であります。
体験してとにかく痛切に思うことは、いかに
育児のための時間をつくり出すかというか、端的に言ってしまえば、
会社の
仕事、
企業からいかに生活の方に時間を取り戻すというか引っ張ってくるかという、それにもう尽きるように思います。ですから、お金とかいろいろなこともあるでしょうけれ
ども、私の話の要点は時間ということだと思います。ある
程度それが社会的にも保障されれば、無理なく両立した生活が営めて、多くの若者が
子供を持ってなおかつ
仕事をするということが
男性も
女性もできるようになるだろう。そういう点では、やはり
企業、働き方、そこら辺が非常に重要なウエートを占めると思います。
私の場合、特に小さい
子供を育てていたころは、夕方五時前に帰宅することが多くて、とにかくさっさと帰宅する、もう余りその日の
仕事は残さないでさっと帰宅するというように非常に心がけていて、
職場の同僚や何かは、五時前ぐらいに私が帰り支度をしますと、
田尻さんはこれからが大変ですねというようなことを私に言ったりしておりましたけれ
ども。それは半分嫌みもあるでしょうけれ
ども、
仕事をしてなおかつそこでぼろぼろにならないで体力も時間も残して家に帰る、そういうことで私のかみさんと二人で
育児と
仕事を両立させてきたということです。
先ほど
久保先生の方から忌憚のない
意見ということなので、余り表面的な話じゃなくて本音の話をしますと、例えばおむつや何か、赤ちゃんはおむつをあれして、あのころちょうど布のおむつと紙のおむつのかわり目ぐらいだったんですけれ
ども、家で、おしっこの場合はいいんですけれ
ども、
子供のうんちの場合、洗うのに大変手間がかかるわけですね、すぐ洗濯機にぶち込めるわけじゃないですから。手でかなりきれいに洗って洗濯する。その時間が結構、一枚、二枚、三枚と何枚も洗っていくとすごい時間がかかるわけですよね。
家の中の時間というのは、洗濯も含めて食事をしたり、彼女と一緒にですけれ
ども、非常に男の僕でもすごく大変で、たまたま彼女がちょっとぐあい悪かったりしますと、もうきちんと
最後までうんちのおむつを洗い切れなくて、ざっとお便所で流して、それをしっかりビニール袋にくるんで
会社に持っていって、
会社の昼間のあいた時間におむつを洗って、そして干して、夕方帰るときに取り込んで帰るというような、うそのような本当の話なんですけれ
ども。
そういうような生活も続いて、我々の仲間でも多分に両立してやっている
人たちはそうしたような話といいますか、ちょっと余り大きな声では言えないけれ
ども、こんなような苦労でもないけれ
ども何かあるんだよという話を必ず一つや二つ持ってみんな生活しているという、そういう状態です。
それで、私の場合、ちょうど長女が生まれまして、
育児休業法施行の前だったということもあるんですけれ
ども、一歳までは近所の保育ママさんに預けていましたから、多少お迎えの時間、朝連れていく時間とか夕方の時間とか融通してくださって、七時半ぐらいに連れていったりしたんですけれ
ども、一歳を境にちょうど希望していた
保育園に入れました。ただ、
保育園というのが当時川崎だったんですが、朝、普通だったら八時半ですけれ
ども、早目にお願いしても八時が
限度なんですね。それは保母さんが出てこられる時間、八時が
限度なんです。八時に
子供を預けて、飛んで
会社に行きましても、やはり一時間ぐらいかかるわけです。当時
会社は八時半始まりでしたので、これはこうした生活は続いていけるのかね、要するに毎日
会社を遅刻していくということになりまして。
私と彼女は同じ
会社に勤めていましたので、どうしたものかということで、
会社にこういった事情なので、二人とも望んで
会社に入って、
子供が生まれて、それと
仕事と両立したい、だけれ
ども入れた
保育園はこういう事情なので、毎日三十分か一時間の朝のおくれた時間というのは
育児時間みたいなそういう
制度で何とかならないかということを当時求めました。
ただ、
会社は理解は示したんですけれ
ども、まだ時期尚早ということで認めてくれなかったので、
労働組合の支援のもとに、その三十分か一時間をそういう
育児時間
制度を認めてくださいという
会社への要求、
制度の要求としてスト権を立てまして、毎日毎日三十分か一時間、ずっとストライキという形で
賃金カットされながら
保育園に送り迎えをしてやってきました。二年たちまして、大分世の中の風向きも変わりまして、ようやく二人目が生まれたあたりで
会社は、この
育児時間を認めましょうということで
制度化してくれました。
そのとき思ったのは、現実的に
男性の僕がそういった
育児時間をとっていくときにそれに踏み切ったものというのは、やはり
保育園が間に合わない、僕がやらなきゃいけない、彼女も含めてですけれ
ども、そういったどうしてもやらなきゃいけないという必要事項があるということ。それと、先ほどの
育児時間のストライキの話ですけれ
ども、シェル労組という石油
関係のたまたま兄弟の組合のところでそういったことをやっていた方が
男性でも
女性でもいて、私が
子供が生まれる前から知っていたということで、やはり
男性の
育児、
育児ストは別にして、
男性が
育児をする場合というのは、家でだれにも知られないでやるということは、それはその範疇ではできるでしょうけれ
ども、例えば
会社の
制度をとるとか、
育児休業をとるとか、そういった場合、何で男の君がという、あえてという部分があるわけですね。
女性、産んだかみさんがいるわけですから。だけれ
ども、僕がとるんだというところで踏み切れる一歩というのがやはりあるわけです。
現実的にヨーロッパのように八割近くの
男性がとっていれば別ですけれ
ども、一割にも満たない数%の日本で、やはりそういったことがあるわけです。そういったときに、そばにやはりモデルがいる、非常に大事だと思います。ですから、例えばNHKでも、そういった家庭とか
男性の
育児のそういったドラマをやるとか、何かそういうものが身近に手にとるように若い方たちにあれば非常に発想しやすいと思うんです。
それと、あと連れ合いの彼女の
意思ですね、やはりずっと働き続けたいという。どうしようかしら、私がもう家庭に入ろうかしら、そういうふうに自然に考えられるのは別にいいんですけれ
ども、やはりずっと働きたいと思えば、連れ合い、
男性の方も巻き込んで一緒にやっていくというふうに立てなければ、自分だけでしょってしまえば必ずつぶれます。
それとあと、私の場合もそうなんですけれ
ども、
会社の中で
男性が
育児をしますということを宣言すると言うとオーバーですけれ
ども、やはり包み隠さずこういう生き方をするんだということを表明するということは非常に大事だと思います。それは必ず多くの同僚の理解を生みます。一人二人にちょっと話しておいて何とか余り知られないでやろうという発想をしないで、自分はこういう生き方をするんだということを宣言というか、はっきり社内で述べていくということは非常に共感を呼ぶことであります。まして、お連れ合いが身ごもられて何カ月かあるわけですから、心の準備を
男性はして、多少前に上司も含めてそういった
意思があれば
会社に伝えていくということは非常にいいことだと思います。
あと、先ほど紹介しました私の略して育時連という会なんですが、これは
女性もおりますけれ
ども、
男性、今
企業の中で
育児休職をとった
男性が数多く参加して、緩やかですけれ
ども一緒に情報交換したり、時としては
企業の中では非常にマイナーですから勇気づけ合ったりしてやっております。
ただ、見ますと、ソニーだとか、今おっしゃった
セイコーだとかパイオニアだとかIBMだとか、あと地方公務員ですか、これは本当に絵にかいたように、ごく限られた
企業です。非常にやはり恵まれたという表現は余りよくないので訂正したいんですが、まだ本当にごく一部の
企業の
男性です。それが実情だと思います。
それで、今インターネットが非常に盛んですから、私がやり始めたころは月に一回都心に集まって会をやっていましたけれ
ども、今は本当に
全国、例えば広島の商社の方で
育児休業をとった方がアクセスしてきて一緒にパソコンの中で話し合うというそういうようなことが、きょうは余り時間がなくなったのでちょっと読めないんですけれ
ども、例えばインターネットの中で電子会議みたいなのをやるわけです。毎日二十通ぐらいいろいろな話が流れてきます。先ほど言ったように、例えば、僕はあと何日か後に
男性だけれ
ども育児休業をとるようになっているけれ
ども、何か心の準備も含めてしておくことがありますかというようなことで尋ねてくるわけですね。それに対して我々の方で、特に何を用意するという必要はないよというようなことを言ったり、
育児休業に入ればあれもやろう、これもやろうというふうに割と
男性は考えがちなんですよね。だけれ
ども、そんなふうに思わないで、赤ん坊の顔を見てずっと育てていればもうそれだけで十分だよという、そういうような話を、やりとりをしたりしております。これを読めば割と本当におもしろいんでしょうけれ
ども、余り時間が。
それで、「
企業に求めるもの」というのがありますけれ
ども、これは私自身の感覚としては、すごい痛切ですけれ
ども、
企業はこうやってくださいと言ってもなかなか変わらない、やはり
企業は変えていくという発想に立たないとなかなか変わらないという、そういう思いを非常に強くしております。
会社、
企業に対してどうやって変えていくそういうプロセスを組むかというところでは、まずやはり一番大事なのは理解してもらうということですね、トップを含めて。
少子化の中で男女共同参画社会を日本はつくっていこうとしているんだ、こういうプログラムを持っているんだ、ついてはやはり
企業にはこういう点について前進してもらいたいんだと。なぜそれをしなきゃいけないんだというところも含めてやはり理解してもらうことが非常に大事だと思います。ですから、経団連を含めていろんな話される機会のときにそうした国の
意思を
企業にやはり伝える、もうこれは決定的に大事です。全然理解していないですね、言葉はきついですけれ
ども。ちょっと
エプソンさんとか本当に前向きに取り組まれているところは本当にいいわけですけれ
ども、なぜみんなそうならないかというところを含めてですね。
あと、やはり努力義務ぐらいの
程度では今本当にもうリストラの中でほとんど動かないです、もう現実的に。やはりきちんとして両立の道で欠かせない部分、義務化することですね。これはもう不可欠ですね。
例えば、幾ら
保育園ができても、一歳で
育児は終わらないわけですから、私のように少なくとも小学校に上がるまで
子供を親は見ていかなきゃいけないわけですね。その場合、
保育園にどうしても預ける送迎ということがあるわけで、これにはやはり短時間
勤務、一日一時間か二時間ぐらいの短時間
勤務を、今度三歳までとなりましたけれ
ども、これはもう本当に小学校へ上がるまで含めて、
育児休業法はゼロ歳、ゼロ歳未満も大事ですけれ
ども、その後の道を開いてあげないと若者は見えないです、この道は。
要するに、
子供を育てながら私も
仕事が続けられる、しかもそれほど無理なくやっていけるんだという道を開くにはきちんとしたそういう道筋をつけてやる。要するに、一日一時間か二時間ぐらい
程度のそういった
保育園の送迎を含めて五、六歳までやって、
保育園をきちんと完備してやると。とにかく髪振り乱して、
子供が全然
病気じゃなくて親もたまたまそばにいてとか、何かもうそういうような状態ばかり見ていたらこれは
子供を産まないですよ、絶対。そういうことでやっていくということですね。
それともう一点は、
企業を評価するという視点が非常に大事だと思うんです。というのは、このファミリー・
フレンドリー企業表彰というのをもっと広げていって、地方
自治体や何かで、いろいろこういった男女共同参画についての視点、環境についての視点、いろんなことで社会に貢献しているポイントをオンブズマンみたいに何か評価をして、そうした
企業に対して例えば税制に対して配慮する、地方
自治体でしたらそこの
仕事に関して優遇していくとか、それはやはり国としての
意思を
企業が取り入れているわけですから、それをやはり国が率先してそういったところに
仕事を回すとか。そういう発想ですか、ポジティブアクション的なちょっと踏み込んだことというのをやらないと動かないです、これは。
大分時間もたってきましたけれ
ども、あと、とにかく
育児というのは百人がやれば百人いろいろ多様です。私が休む、いや僕が休む、僕の休む
期間は一歳間際だとか、いろいろもうとにかく百人いて百通り違うわけで、そういう
育児休業とその後の短時間
勤務みたいなものをうまくすごく弾力的にとりやすいように多様的に組み合わせるということが非常に大事だと思います。これはやはりいい例は、私も仲間と一緒に行ったノルウェーとかスウェーデンですか、百通り近く
育児休業と短時間
勤務と取り合わせがありましてやっています。
ですから、やはりその部分は
企業の都合に合わせるという発想よりも、それは使う側の
労働者の方のといいますか、両立しているところに合わせていくという、そういった発想が非常に重要ではないでしょうか。
私はかなり厳し目に
企業に言っているのは、自分自身がエッソ石油から非常なリストラを含めて石油業界も今合併合併を繰り返してやっている中で
労働しておりまして、はっきり言って十年前よりはもっと厳しくなっています、
労働の
状況の中では。心の余裕もないです。だから、家に帰れても、ああ、責任、こういうあれがあるなという、非常に何というか物理的な残業を持ってくるというよりも非常にいろいろなものを引っ張ってきてやっている中で、多分
女性労働者も
男性労働者も何かその荒波の中にもまれて気がついたらもう四十になっていたという、そういう社会を今、日本はつくっているんだということを皆さんわかっていただきたいと思います。
あと、この間、森総理の招集がありまして、
少子化の有識者会議があったわけですけれ
ども、男女共同参画
基本法案を一緒につくってきた岩男さんですか、かなりこういった事情、
状況に業を煮やされて、例えば
男性が強制的に十五日ぐらい
育児休業をとるようにもう義務化というか一律にとるようにしたらどうでしょうかという、過激ですけれ
どもとおっしゃっていましたけれ
ども、仮にもうとにかく生まれれば十五日間
男性はやらなきゃいけないということをしたとしたら、あと五分ぐらいで僕は終わりますから、これはまず効果の面からいったら多大に効果はあります。
というのは、一番僕らが欲しいのは、上司の理解なんですね。
会社の理解なんです。一番身近にいる上司が、もし今十五日ぐらい
育児休業を
男性もやらなきゃいけないとしたら、それは今やるわけですよね。次の世代の人というのは必ず
育児を少なからず経験した
男性が
会社の上司になったりつくっていくわけです。
これは本当に僕自身の経験ですけれ
ども、
男性というのは本当に一般的に赤ちゃんから隔離されて育ったというか、もう赤ん坊が生まれたら宇宙人みたいな感じなんです。もう全く想像がつかない生き物なんです。もう本当に右往左往するばかりなんですね。これじゃやっぱり、そういう場面に遭遇していなかった
男性が組む
会社とかそういうところでは、これは幾ら人がいい人でもわからないと思うんですよ、経験しないと。
だから、そういった
意味で、岩男さんがおっしゃった、十五日ぐらいはもう義務づけてやったらどうだと、そういうことは非常に世の中を変える効果ではもう抜群だとは思いますが、これは北欧のパパクオータとかいう割り当て制やなんかを見ても歴史があることですから、突然は、義務化は私自身は今の日本の現実ではもちろんできないし、するべきではないと思っています。少なくとも
育児休業の補てんが六割か八割近くまで行くような、それぐらいのやっぱり成熟度を示す、ようやく二五%から四〇%になりましたけれ
ども、せめて六割ですね、早く。ここに金を使うぐらいはもう幾らでもないと思うんですけれ
どもね、僕から言わせると。
それと、あと、
中條さんもおっしゃったんですけれ
ども、中間的働き方を確立するということです。
仕事か
育児かというオール・オア・ナッシングのように組まれているのが今の日本だというふうに痛感しているんですね。
オランダ形式ですね、やっぱりなかなかいいモデルを示してくれていると思います。二人働いて一・五倍の収入という、そういう感じですね。僕もかみさんと働いてダブルインカムですけれ
ども、二倍は要らないです。一・五倍でいいです。そのかわり時間です。時間が欲しいですね。そのモデルは、やっぱりオランダ形式ですか、僕も詳しくは知らないですけれ
ども、非常にやっぱり
経済の活性化を生んで、
育児と
仕事の両立の道をかなり開いているようには思います。
やはりパート、現在我々がいろいろ話している
育児休業法が二千万の
女性労働者の中の半分の一千万のパート
労働者には適用されていないという、今の日本で幾ら
育児休業法をつくった、あれしたとしたって、適用されていない
女性が半分いるわけですから、これでやっぱり
少子化を語ったってだめだと思います。そういった
意味では、やっぱりパートの方の処遇ですね、
中條さんさっき具体的にいろいろおっしゃって、大変いいポイントをつかれていると思いました。
それと、国の機関の中に総理府に男女共同参画局をつくったように、小さいながらも
企業という単位の中に男女推進部署とか、そういうふうなものを曲がりなりにもつくられるようにやっぱり進めていく、指導していったらいいんじゃないかと思うんですね。
例えば、僕はスウェーデンに行ったときに、ある電機
会社を見させていただいたら、
説明に来られた方はそういった部署の方であったんですけれ
ども、やっぱり
企業の中でそういったことを推し進めるというような、そういう部署みたいなものがつくられると非常にいいのではないかと思いました。
あと、私自身今大田区に住んでいるんですが、シルバーセンターの
女性の方に、高齢者なんですけれ
ども、来ていただいて、もう直接的な
育児はないんですけれ
ども、やはりお掃除していただいたり御飯をつくっていただいたりしていて、高齢者というと
介護という観点ばかりですけれ
ども、そうじゃなくて、お元気な高齢者の方の居場所とか地域の結びつきという点では非常に有効だと思いましたね。
そういう方がうちに来て、例えば今うちに来ている方は、夫に死なれて、息子ももう巣立っていって、六十五歳ぐらいでひとりだけれ
ども、何かお役に立ちたいというので、シルバーセンターを通じてうちに来て、
子供と、小学校ですから早く帰ってきて
子供と遊びながら掃除してくれたり、今八十八歳のかみさんの方のおじいちゃんもいるんですけれ
ども、昼飯をつくってあげたりとか、そういうことを通じて、まるで娘みたいとか言ったりして、うちの娘も日曜日に、おばあちゃんのところに遊びに行くって近所ですから行ったりとか、そういうのを見ていると、何かそこら辺をもっと行政とかが橋渡しをしてやっていけば非常にいいのではないか、そういうふうに思いました。
もう時間ですからあれですけれ
ども、あと一つだけどうしても言っておきたいのは、育時連の仲間で横浜に勤めている、さっき言ったソニーとかIBMでない、中小の
企業に勤めている
男性なんですけれ
ども、
育児休職をとったと、九八年から九九年にかけて、それは三つ子が生まれて四人
子供がいるということもあるんですけれ
ども。そうしたら評価を含めて最低になったと。
会社に聞いたらば、それは、
育児休職で三カ月も休んで、解雇はしないけれ
ども、それは働いていないわけだから最低の評価になりますよということで、それは
法律で不利益扱いじゃないかといって仲間が裁判にしようかと思ったと言いますけれ
ども、今度
法律の改正でそういった不利益扱いはできないというふうになりそうだというので、裁判はやめていますけれ
ども。
要するに、
男性が
育児休業をとろうとした場合、
法律によっては前もって処遇みたいのを明言しなきゃいけないとなっているわけですね。その場合、その
男性に、君は三カ月とったらば最低評価になるよというふうに言い渡すわけですね。そういうふうに言い渡されてとる
男性なんていないと思いますよ、この世の中に。ここで言葉を強く言ってもしようがないのかもしれないけれ
ども、それは現実なんですね。
そういったことです。多少後半感情的になって失礼しましたけれ
ども、よろしくお願いいたします。