○井上美代君 いずれにいたしましても、ぜひよろしくお願いをしたいと思いますし、何といっても水のことについては国民も大きな関心を持っておりますので、御
答弁を実践してほしいと思います。
私は、続きましてダム建設と
水道料金の値上げ問題について
質問をしたいんです。
厚生省が
補助金を出し、そして
水道水用の
目的を持つ多
目的ダム建設に関して、二〇〇〇年度は九十カ所で二百五十五億七千九百万円の予算がついたということを聞いております。ダム建設で旧建設省、厚生省は、都道府県などの自治体とも相談をして決定していると思います。
これらのダム建設計画は、十年以上前のバブル
経済の真っ最中かその前に建設計画を立てたものなんですね。そのため多くのダム建設が、使用する水の量そして人口増が過大見積もりになって、そして建設費が膨張し、そして計画時の水の使用量と現在の使用量とのギャップが生じ、それが
水道料金値上げにはね返っております。これが今各地で問題になっているわけなんです。
個々の例を挙げて
質問したかったんですが、もう時間がありませんので、まずお手元の資料に神奈川県の宮ケ瀬ダムに関連してつくられた「相模川
水系建設
事業の水利申請における各構成団体の水需要予測資料」というのを①で出しております。
それを見ていただきますと、一九九二年の実績値、この実績値がほぼ大体同じぐらいの量で今日までずっと実際には推移しているわけなんですね。当初つくった二〇〇一年の予測とは、予測はそこに書いてあるとおりなんですけれども、矢印をずっとしていますよね、こういうふうに差がついていて、この差というのは六十七万立方メートルぐらいあるんですね。既に過剰になっているんです。こうした過大見積もりが
水道料値上げにつながっているということなんです。
それからまた、問題になっている山形県の月山ダムの建設と
水道料金値上げ問題を具体的に取り上げてみたいと思うんですけれども、山形県の庄内南部
地域の鶴岡市ほか七町の庄内南部広域
水道というのがありますが、これは一九八〇年に県が整備計画をつくりました。その計画では、二〇〇五年に一日に最も多く使う水量を十万九千七百トンといたしました。しかし、一九九八年には一日平均使用水量は五万一千四百十一トンと、うんと減ってきているんですね。しかも、工期が延び、ダム工事費が当初七百八十億円から一千七百八十億円と二・三倍に膨らんで、そしてダム負担金を含む広域
水道整備費も当初の二百三十億円から四百七十五億円と二倍以上になりました。
この月山ダムは、厚生省も一九八一年度から二〇〇〇年度まで合計六十一億五千九百万円の
補助金を出しております。このように
補助金を出しているんですけれども、鶴岡市をとってみますと、一
世帯平均で約二千七百円
水道料金を払っていたんですが、それが約四千六百円というように一・七倍に
水道料金がはね上がっているんですね。
これは本当にきょう例を出しましたのは
全国のほんの一例なんですけれども、このように、
水道行政のあり方で
指摘していることとも関連するんですけれども、県とともに国の過大見積もりによって起こった問題だというふうに思います。地元では、過大見積もりの
責任の一端を担う国もこの問題の
解決のために協力をしてくれということを求めているわけなんです。例えば、建設費などの地元の自治体等の借入金の利子を下げる。これはバブルのころですから、だから、そういう
意味でこの借入金の利子を下げること。すなわち、高金利の借入金の低利へのいわゆる借りかえ、これをやらなければいけない。
水道料金の値上げを抑えるためにも、自治体からの要望の強い借入金の低金利の借入金への借りかえというんですか、借りかえが行えるように
政府としてぜひ
検討をしてほしいというふうに思っているんですけれども、
大臣、その点いかがでしょうか。